[過去ログ] にこ「ニコは百日紅ニコ!」真姫「にこちゃんはローズマリーね」【ラブライブ!】 (251レス)
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(1): ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:06 ID:m9ewdUKp0(1/12) AAS
アニメ、SID、漫画、三つの設定をごちゃごちゃに混ぜています

設定のねつ造あります

オリジナルキャラクターが出ます

それでも良ければどうぞ

SSWiki : 外部リンク:ss.vip2ch.com
2: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:07 ID:m9ewdUKp0(2/12) AAS
μ'sに入って翌日、教室で星空凛と小泉花陽が私の前にやってきた。

にこにこ笑う星空凛と、微笑みを浮かべる小泉花陽。彼女たちも同じμ'sの仲間だ。

彼女たちは自然と私の空間にやってきて、自然と一緒ににお昼ご飯を食べるようになった。

談笑する。読んでいた本の話をする。明日のテストの話をする。

こんな事、久しぶりだった。
省1
3: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:09 ID:m9ewdUKp0(3/12) AAS
私の音楽は少しだけ息を永らえたけど、でも、それはきっとほんの一年か二年ぐらいで、またすぐ静かになってしまう。

結局私は「西木野総合病院の跡取り娘のお嬢様、こっち側の西木野真姫」なのであって、「ただのピアノが上手な向こう側の西木野真姫」にはなれない。

今はこうやって花陽や凛が居て「μ'sの西木野真姫」として存在を許されている。
それは小学校の頃の「お嬢様の真姫」ではないけれど、私が思い描いた「向こう側の真姫」とも違う。向こう側、という点では一緒だけれど。

私を繋いでいるのは、穂乃果先輩に引きずり込まれたμ'sという一つの部活。

μ'sが無限じゃないのと同じように、私の音楽も、私が向こう側にいられるのも、有限。
省20
4: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:10 ID:m9ewdUKp0(4/12) AAS
誤解を恐れずに言うと、矢澤にこは西木野真姫の事を可哀想な子だと思っていた。
いや、家庭的に恵まれているのは真姫で、にこの方が可哀想な家庭の出身だという事はにこ自身が一番よく解っている。

大好きな父も母ももう居ないし、家は裕福とは言えない。それでもにこは幸せだった。

自分がやりたい事、自分に出会った人たちを笑顔にする、笑顔になってもらう、そういう活動が出来る様になった。
それは間違いなくμ'sのおかげだったし、にこ自身日の光に浴びたような気持だった。

「にっこにっこにー」

このフレーズを言えた時、本当に泣きそうになってしまった。
大好きだった父親が私の為に考えてくれた、名前の由来。にっこり笑顔を届ける為に。
省18
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(1): ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:13 ID:m9ewdUKp0(5/12) AAS
二年生の海未は幼少期からの鍛錬で身についた運動神経と恵まれた歌唱力があって、μ'sの中でもかなり呑み込みの早いタイプだった。

だから練習を監督するのは海未で、海未自身は自宅で鍛錬を積むのだから恐ろしい。私は自分とこころとここあの事で精いっぱいだ。

「1,2,3,4,5,6,7,8!」

放課後の練習、海未の手拍子に合わせて踊るのは、これからのsomedayという曲。

明るくてポップなこの曲は、聞く者のテンションをぐんぐんあげてくれる、面白い曲。
人を笑顔にさせたい、そんな私の強い想いを受けて真姫がアップテンポに作曲、海未が作詞した渾身の一曲だった。
省19
7: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:15 ID:m9ewdUKp0(6/12) AAS
「絵里はやんないの?」

休憩になったので、私は家から持ってきたスポーツドリンクを飲むと、絵里へと視線を転がす。
視界の隅で、希とμ'sの皆がアイスの奪い合いを繰り広げている。希が皆のお母さんに見えて、私たちは笑みが零れた。

「私は生徒会やってるし……どうしても、ね。でも私が生徒会長のお蔭で、部活の予算を少し多めに回してあげてるのよ?」

絵里は私に澄ましてウインク。

この生徒会長は、職権乱用でニコが一年の頃から部活の予算を他の部活より少し大目に回してくれていた。とんだ悪党だ。
省17
9: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:17 ID:m9ewdUKp0(7/12) AAS
下校中、私はつまらなさそうにアイフォンを弄っている真姫を横目に、花陽とアイドル談義を繰り広げていた。

解らない単語が出ると凛がその都度質問して、花陽が丁寧に説明する。そしてまた私と熱い討論を繰り広げるのだ。

私達の前は穂乃果と海未とことり。私の目が狂ってなければ、穂乃果とことりが海末の目を見る眼差しがおかしい。熱がこもりすぎてる。……私の見間違いでなければいいけど。

アイドルに恋愛は御法度ニコ! その分にこにーは皆のモ、ノ!

「にこ先輩、何で一人で寒そうな笑顔を浮かべてるにゃ〜?」
省16
10: 一つだけ投稿してますよ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:19 ID:m9ewdUKp0(8/12) AAS
「じゃあまた明日、にこちゃーん!」
「穂乃果! にこ先輩、でしょう!?」
「ふふふ、にこ先輩また明日ですー!」

幼馴染三人組と別れて、いつもの私と真姫の二人きり。

……気まずい。

はっきり言って滅茶苦茶気まずい。いや気まずいのは私だけか? 
西木野真姫はこの気まずさを望んで作り上げてるのだとしたら、気まずいのは私だけだ。だからその気まずさを打開する為に、いつも何とかして真姫についてアレコレ聞き出そうとするが、真姫の返事は大体冷たい。

まあ私の方が上級生なんだから偉そうにしても良いんだけど、それは私自身が嫌だ。だって偉そうに喋られたら話す気なくなると思わない?
ニコはその分上下関係なんて気にしないニコ! だ、か、ら、皆も気軽ににこにーって呼んでねっ!
省7
11: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:22 ID:m9ewdUKp0(9/12) AAS
帰宅して、ご飯を作ってこころとここあに食べさせて、こころとここあを寝かしつけて食器を片づけていると、玄関が騒がしくなった。

さてさて、お母さんが帰ってきたな? 私は急いで手の泡を水で流すと、エプロンで手を拭いながら玄関に急ぐ。

「ああ、ニコちゃんーーーー!」

ドアが開いて、こころとここあのママで、私のお母さんが帰ってきた!

「お母さん、お帰りなさい! ご飯? お風呂?」
省12
12: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:25 ID:m9ewdUKp0(10/12) AAS
翌日の昼休み。

「なるほど、真姫ちゃんの事気にしてる訳ね」

私は絵里と希がいる生徒会室へと乗り込んで、昼ご飯を掻き込んでいた。基本的に私は同学年にあんまり友達がいないから、一人で昼ご飯を食べてる。
毎日希と絵里がいる生徒会室に厄介になっても良いのだが、ここは勿論生徒会の場所だから私はあまり入らない様にしてる。絵里が「生徒会に直接苦情や悩みを言えるよう、極力私たち生徒会はここに居たい」との事で、すごいなぁ、真面目だなぁ、と思う。ちゃらんぽらんの癖に。

「エリち、真姫ちゃんってあの赤い髪の毛の美人さん?」

希がもぐもぐと咀嚼をし終えて一言。
省12
13: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:28 ID:m9ewdUKp0(11/12) AAS
「あー……なるほど。皆確かに個性的やけど素直やんな」

納得した希。いや正直ちょっと腑に落ちてない……かな? しかし絵里の助け舟に乗ってしまえばダメ押しになるはず。

「真姫ちゃん、なんか無理して強がってるように見えるから。気になるのよね」

「にこっちは相変わらず優しいなぁ」

うっ、この笑顔はホントすごい。希が聖女から天女に見えてくるからもうスゴイ。
三年の内では希の笑顔は「聖女の笑み」とか言われてるが、これは凄い、「女神の笑み」だ。聖母かもしれん。
省16
14: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)00:52 ID:m9ewdUKp0(12/12) AAS
とりあえずここまで
17: ◆90wX8LPeMY 2014/06/05(木)09:40 ID:U62XGc/kO携(1) AAS
>>16
どう考えてもこれサムは七人曲です、本当にありがとうございました
18: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)18:03 ID:OzARvDvf0(1/5) AAS
その日のμ'sの練習にも、絵里と希は差し入れを持ってきてくれた。いつものコンビニで買ったアイスクリーム。
希が配るアイスに穂乃果や凛がワッと押し寄せ、海未はことりにアイスを先に手渡し、花陽は希から受け取る。

そして。

「やっぱり真姫ちゃん、距離取ってるわね」

うまい棒をかじってる絵里は、神妙な表情で呟いた。

「アンタ、私にも買ってきなさいよねうまい棒」
省10
19: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)18:05 ID:OzARvDvf0(2/5) AAS
「真姫ちゃんはアイス嫌いニコ?」

二人っきりの帰り道、私はふと質問を投げかけた。髪の毛をくるくる弄る真姫が、少し驚いた表情でこちらを見る。
あれ? なんか脈あり?

「――嫌いじゃないです」

「じゃあ何が好き?」

「ガリガリくん……」
省11
20: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)18:08 ID:OzARvDvf0(3/5) AAS
全速力で公園に駆け戻ると、真姫ちゃんはベンチに腰かけて、公園で遊ぶ子どもたちを眺めていた。

楽しそうな笑顔。弾ける笑い声。真姫ちゃんはとても優しげに微笑んでいて――驚いた。こんな表情をする子だったのか。

「まーきちゃん!」

「うえぇっ!?」

真姫ちゃんは時々その容姿から想像できない、ちょっと間の抜けたの声を出す。割とかわいい一面。
省10
22: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/05(木)23:29 ID:OzARvDvf0(4/5) AAS
「にこ先輩」

「ん?」

「にこ先輩は――楽しいですか」

珍しくガツガツ来るな。良いね。

「楽しいニコ! 人を笑顔にする活動ができるんだから!」
省15
23: ◆90wX8LPeMY 2014/06/05(木)23:30 ID:OzARvDvf0(5/5) AAS
今日はここまで
27: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/06(金)23:06 ID:UdoFYojA0(1/4) AAS
それから私と真姫ちゃんは、いつも公園に寄って帰るようになった。そうして付き合っていく中で、段々彼女がどういった人間なのかよく解ってきた。

好きなものはトマト。嫌いなものは蜜柑。音楽が好きで、中一の時点では辞めちゃったけどピアノが特に好き。趣味は写真と天体観測。希と気が合いそうだ。そして、一番私が驚いたのは――。

「親との関係? 昔は良かったけどね」

別段嫌いなわけじゃない。ただ、ちょっと苦手なだけ、だって。

「お金持ちなのに?」
省22
28: ◆90wX8LPeMY [saga] 2014/06/06(金)23:08 ID:UdoFYojA0(2/4) AAS
次の日も良く晴れていた。

「これにてPV―――完成!!!」

穂乃果の満面の笑顔でことりや花陽、凛がワッ! と完成を挙げる。
無論私もニヤニヤが止まらない。廃校阻止、という穂乃果の熱い思いとは違うけど、私だってアイドル活動の中でこのPVを見てくれた人が笑顔になってくれればどれほど嬉しいか。

確実に、私は私の夢を叶える為にその一歩を踏み出してる。

「ふふ、にこ先輩も嬉しそうですね」
省22
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