[過去ログ] とある幻想の博麗当麻(イマジンブレイカー) (938レス)
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739 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:46:26.18 ID:wBpgOHxX0(10/16)
萃香「まず私の『能力』、『密と疎を操る程度の能力』であらゆる人妖を『萃』める。それで三日置きに宴会をさせるんだ。
あわよくば他の『鬼』達を幻想郷に戻せればなぁ〜とも思ってる」
上条「他の『鬼』達を・・・・・・・・ですか。う〜ん・・・・・・それなら協力するのも悪くはないか?」
萃香「くくくっ、でもこの話はお前にとっても悪い話では無いはずだけど」
上条「俺にとっても?」
俺はそこで疑問の声を上げる。どういうことだ?
萃香「私はこの異変に感づいた奴らとお前を戦わせようと思ってるのさ」
上条「ええっ!?」
ということは俺が萃香師匠の代わりに襲い掛かる霊夢や魔理沙と戦うことになるっていうことか!?
萃香「そういえば・・・・・・・お前って確か新しい『力』を手に入れて紫達に稽古を付けて貰っているんだっけ?」
上条「そうですけど・・・・・」
萃香師匠が言っている『力』というのは『魔人』と『破壊神』(シヴァ)のことだろう。
まぁ、まだ完璧に使いこなせる領域までには達していないが。
740 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:48:12.21 ID:wBpgOHxX0(11/16)
萃香「ならこれから起こす『異変』はその『力』を試してみる絶好のチャンスになるだろう?」
上条「『力』を?」
萃香「そう。後、たまには人生経験として『異変』を起こしてみるのも良いじゃないか?別にこの『異変』はお前の『日常』を壊すものではないし」
上条「・・・・・・・」
萃香「どうする『弟子』。『師匠』の思惑に乗ってみようとは思わないかい?」
俺は萃香師匠と共に『異変』を起こすかどうか迷っていた。
だが、この『異変』は別に俺の『日常』を壊すほどの規模ではないし、ただ三日置きに宴会をさせるというだけのもの。
ならば協力しても良いのではないか?もしかしたら幻想郷から消えた『鬼』達が戻ってきて、前以上に賑やかになるかもしれない。
俺は数分間の間、これから起きる『異変』について考えた。そして俺は立ち上がり萃香師匠の方を向いて、考え出した返事を言った。
741 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:51:34.76 ID:wBpgOHxX0(12/16)
上条「分かりました。俺は貴女の『共犯者』になりますよ」
742 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:54:34.03 ID:wBpgOHxX0(13/16)
萃香「よくぞ誘いを受けてくれたな我が弟子よ!!!
いや〜紫に「この子の『師匠』になってほしい」と頼まれたときは面倒くさいと思ってたけど引き受けて良かった良かった!!」
上条「面倒くさかったんですか・・・・・」
萃香「ははははは!!!それじゃあさっそく『異変』に向けて『修行』をしますか!!」
上条「えっ!?またあの『修行』らしくない『修行』をするんですか!!?」
萃香「当たり前だろぉ〜そんな事」
上条「ふ、不幸だ・・・・・」
とりあえず俺は一人で霊夢の下へ一旦帰り、荷物を置いてから萃香師匠の下へ向かった。
これから『異変』を起こした際、現れる敵対者に備えた『修行』が始まる。
この先どうなるのか予想もつかないが、俺は今やれることを精一杯頑張る事に決めた。
それから一ヶ月後――――――――――――――――――――――――
743 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:55:25.94 ID:wBpgOHxX0(14/16)
―――――――――――――――――――――――――――俺が初めて起こす『異変』の幕が上がった
744 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:56:33.96 ID:wBpgOHxX0(15/16)
現在の登場人物情報
上条当麻(博麗当麻)
・二つ名 未完成な『魔人』、『破壊神』、そして『幻想殺し』
・今回の『異変』の『共犯者』であり、博麗霊夢の『義兄』。紫、パチュリー、萃香の『修行』により『東方交差録』の時よりも
『魔人』は完成に近づき、『破壊神』は性能をある程度引き出せるようになってきた。
伊吹萃香
・種族 鬼
・能力 『密と疎を操る程度の能力』
あらゆるものの密度を自在に操る能力。自身を霧にしたり、自身の分身を作り出したり、巨大化したりといろいろ出来る
・二つ名 萃まる夢、幻、そして百鬼夜行
・上条の師匠であり『鬼』、そして今回の『異変』の『首謀者』。いつも酒を飲んでいる。
745 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/25(金) 18:57:45.30 ID:wBpgOHxX0(16/16)
投下終了
今回の上条さんの立ち位置は『主人公』(ラスボス)、萃香は『黒幕』です。
いつから上条さんが『異変』を解決する側だと錯覚していた?
と言う事で上条さんは異変を起こす側になりました。
ボスラッシュか・・・・・・過労死しないよな上条さん。
あと、原作の上条さんなら誘いを断ると言う可能性が高い気がしますが、
そこは『博麗当麻』だからこの誘いを受けた・・・・・と考えてください。
ここの『博麗当麻』は原作と少しずれているので・・・・・
746 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/25(金) 19:30:49.35 ID:qrM0FfZDO携(1)
ボスラッシュぅ〜?どうせ当麻の事だからラキスケラッシュとかになるんだろ?(笑)
747 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/25(金) 20:40:33.70 ID:hwEQ75kHo(1)
乙です
748 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/25(金) 22:00:50.37 ID:LETKYkds0(1)
乙
まさか異変起こす側になるとは
749 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/25(金) 23:10:28.17 ID:d6lSXe0v0(1)
ラ(キ)ス(ケして)ボス(ケテ)
750 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:13:48.64 ID:v0VZOu2G0(1/8)
投下
751 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:14:44.29 ID:v0VZOu2G0(2/8)
第二話 「 stage0 『境界を統べる妖怪賢者』 」
752 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:16:02.46 ID:v0VZOu2G0(3/8)
霊夢「ひっく」
上条「の、飲み過ぎじゃないか?」
霊夢「そんなことないわよぉ〜・・・・・・ひっく」
俺と萃香師匠の『異変』が起きてから九日目、三度目の宴会(夜)だ。
正直つらくなってきている。何か回数を重ねるごとに絡んでくる酔っ払いが増え、混沌としてきているのだ。
それでも萃香師匠には『共犯者』になると約束してしまったし、『修行』も付けて貰ったからなぁ(本当に『修行』と言えるものかは自信がないが)
いまさら止めるなんて事は出来ない。
俺がいろいろ悩んでいると後ろから肩を叩かれた。俺は後ろを振り向くと紫さんが立っていた。
上条「あれ、どうしたんですか紫さん?」
紫「ちょっと貴方と話をしたいから付いてきてくれないかしら?」
上条「は、はい・・・・・・・・」
俺はとりあえず酔っ払っている霊夢を魔理沙に押しつけて、紫さんに付いていく事にした。
753 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:17:42.67 ID:v0VZOu2G0(4/8)
上条「何ですか、話って?」
宴会場から少し離れた森の中に連れられた俺は紫さんにそう尋ねる。
紫さんは少し大きめの岩に腰を下ろし、話を始めた。
紫「それじゃあ、単刀直入に言わせて貰うけど・・・・・・・・」
紫さんは俺にこう尋ねてきた。
754 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:18:20.57 ID:v0VZOu2G0(5/8)
紫「貴方・・・・・・・・・・萃香に乗せられて『異変』を起こしたでしょう?」
755 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:20:28.95 ID:v0VZOu2G0(6/8)
上条「っ!!!?」
どうやら『異変』を起こしていた事がバレていた。
しかも萃香師匠のことまで。やっぱり俺はこの『妖怪』には勝てないようだ。
あと説明していなかったが紫さんと萃香師匠は旧知の仲である。
上条「はぁ・・・・・・・・・・・で、貴女は俺と師匠を『退治』しにでも来たんですか?」
俺が警戒しながら尋ねると紫さんは静かに微笑んだ。
紫「いいえ、今回も私は傍観に徹します。今回の『異変』は霊夢達が自分達で気づき
『貴方』という壁を乗り越え『黒幕』(萃香)を倒す事に意味があるのだから、私が出る幕なんての殆どありませんわ」
上条「そっすか・・・・・・・」
紫さんは俺を倒しに来た訳ではないらしい。正直安心した。
今の俺では紫さんを倒せるとは到底思えない。
紫「まぁ、そんなことよりも久しぶりに二人で静かに飲みましょうか?」
上条「はい!」
――――――――――――――――――――――――――――更けて行く夜の中、俺と紫さんは酒を酌み交わした
756 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:21:17.79 ID:v0VZOu2G0(7/8)
現在の登場人物情報
八雲紫
・二つ名 幻想の境界
・境界を操る妖怪の賢者。上条を『魔人』に昇華させようとしたりと、何を考えているか分からない。
757 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 13:22:52.50 ID:v0VZOu2G0(8/8)
投下終了
今回は短め。
そして紫様と上条さんは戦いません。
次回辺りから戦闘に・・・・・・行くかな?
この話で『魔人』とか出せるかなぁ、ホント
758 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/26(土) 15:13:50.02 ID:aRe6owHDO携(1)
乙
萃夢想の霊夢さんは史実では確か……
このSSではどうなるんだろうかね
759 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/26(土) 18:17:11.91 ID:mOIiDq6B0(1)
>>758
倒すべき敵となった『義兄』。
さぁ、霊夢は一体どうする!?
あ、時系列なんてのは気にしないスタイルで
今回は行くのでどうかご容赦のほどを。
760 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/26(土) 18:19:23.55 ID:fW5hnjLTO携(1)
原作条さんも、寂しがりやで素直な状態の萃香が『仲間に会いたい』と願っているならどうにかして手伝いそうだと思う
761 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/26(土) 19:04:14.63 ID:h7gU2sLzo(1)
乙です
762 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:10:29.63 ID:L0zZH7310(1/10)
投下
763 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:11:14.04 ID:L0zZH7310(2/10)
第三話「 stage0,5 『始まる戦い』 」
764 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:11:52.96 ID:L0zZH7310(3/10)
上条「さて・・・・・・・これからどうしようか」
九日前、紫さんと酌み交わした際にこんな事を言われた。
紫「次の宴会までに、『異変』に感づき解決しようとしている者達が貴方に襲い掛かってくるわ。準備はよろしくて?」
あの時は「大丈夫です!!」と思わず返事をしてしまったが・・・・・・
俺は『解決者』達の襲撃に備え、準備運動や能力確認をしておくことにした。
とりあえず運動しやすい場所に移動するか。
765 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:12:26.85 ID:L0zZH7310(4/10)
――――――――――――青年移動中――――――――――――
766 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:13:16.36 ID:L0zZH7310(5/10)
上条「よし、まぁここら辺で良いだろ」
俺はそう言いながら、地面に寝転がる。
ここは俺と紫さんで酒を酌み交わした場所。
準備運動するのにも非常に最適な場所だったのでここに決めたのだ。
上条「それじゃあ、準備運動を始めますとしましょうかねぇ〜〜〜〜っと」
俺は立ち上がりながら背伸びをし、肩を回す。
そこで何かを感じた。
別に肩に違和感があるわけではない。
これは何かの気配・・・・・・・・・近くに何かがいるのか?
??「こんにちは」
上条「っ!?」
突然、後ろから声を掛けられた。振り向くとそこには知り合いである『半人半霊』の魂魄妖夢が立っていた。
俺が驚いていると妖夢さんは徐に二本の刀、『楼観剣』と『白楼剣』を鞘から抜く。
まさか・・・・・・・
767 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:14:31.68 ID:L0zZH7310(6/10)
妖夢「当麻君、貴方を『斬り』に来ました。お爺ちゃんの、『師匠』の教えを実行するために」
上条「妖忌さんの教え?」
そう尋ねると妖夢さんは刀を構えながら答えた。
妖夢「ええ。『真実は斬って知る』。だから当麻君、貴方を斬れば何かが分かるかもしれないの。
まぁ、今まで斬ってきた相手は誰も『異変』に関係していなかったけど」
上条「なっ、あんたは!!」
妖夢さんが何をしていたかなんてのは俺は知らない。けどこれだけはハッキリと言える。
妖忌さんの教えた『真実は斬って知る』というのは絶対にそんな意味ではないと。
上条「なら俺はあんたを倒して、辻斬りを止めさせる」
妖夢「酷いわね、ただ私は祖父でもある師匠の『教え』を守ろうとしているだけなのに。それを辻斬り扱いだなんて」
どうやら話し合いは無理のようだ。
俺は右手を握り締め、拳を作る。
768 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:16:45.05 ID:L0zZH7310(7/10)
上条「あんたの意志は関係ない。何と言おうとあんたは誰かを傷つけた。結果的に辻斬りと呼ばれるようなことをしたんだ!!
だから俺はあんたを止める。これ以上あんたに・・・・・・妖夢さんに無意味な、辻斬りまがいなことはさせない!!!!」
妖夢「そう・・・・・・・・・・戦うなら早めにした方が良いと思うけど?」
上条「?」
妖夢「何人もの人妖がこの『異変』について調べ、戦っている。直に他の者達もここにやってくるわ。それまでに私を倒せなければ・・・・・」
上条「敵が増える一方ってことかよ・・・・!!」
早く決着を付けなければ、増援が来る。
そうなれば俺の勝率はドンドンと下がっていく一方だ。
最悪、『魔人』や『破壊神』の力を使う羽目になるかもしれない。
俺は小さく舌打ちをしながら、戦闘の構えをとる。
上条「それならさっさと決着を付けようぜ!!」
妖夢「こちらも最初からその気。前のようには行かないわよ!!!」
769 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:17:30.70 ID:L0zZH7310(8/10)
―――――――――――――――――――――――――――そして俺の、『共犯者』としての戦いが始まった
770 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:18:11.97 ID:L0zZH7310(9/10)
現在の登場人物情報
魂魄妖夢
・二つ名 半分幻の庭師
・西行寺幽々子に仕える『白玉楼』の剣術指南役兼庭師
771 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/27(日) 19:18:42.08 ID:L0zZH7310(10/10)
投下終了
はい、時間をすっ飛ばしてのボスラッシュです
さて上条さんは増援が来る前に、妖夢を倒し正気に戻す事は出来るのか!!
そして完成に近づいた『魔人』と性能をある程度引き出せるようになった『破壊神』は実力はいかに!!!
772 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/27(日) 19:36:18.31 ID:P25Q2BrDO携(1)
乙
理由が出来ちまったかー、こりゃ妖夢さんの勝率低くなったかなー?
773 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/27(日) 19:51:16.57 ID:JmkxfflJO携(1)
乙
妖夢!
あまりにも好戦的過ぎて不名誉な通り名を付けられてる萃夢想妖夢じゃないか!
774 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/27(日) 19:56:32.39 ID:7CcCgV0u0(1)
前の様にいかない率も上条さんの方が高い気がするんだけどなー(汗
775 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/27(日) 22:02:27.43 ID:50uew5Odo(1)
乙です
776 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 09:39:11.90 ID:jd+qLthV0(1/3)
>>772、>>774
二人の勝率は、
・上条さん
『主人公』補正(妖夢戦のみ)?ラスボス補正
777 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 09:44:32.53 ID:jd+qLthV0(2/3)
ミスった・・・・・・
まぁとにかく、
二人とも補正は低いので勝率は五分五分ですね
>>773
萃夢想妖夢は・・・
怪しいと思ったら即斬るという思考回路だから
ヤバイですよね
778 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 20:54:45.74 ID:pJMaldeh0(1/18)
投下
779 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 20:55:33.84 ID:pJMaldeh0(2/18)
第四話「 stage1 『全を斬ろうとする半人剣士』 」
780 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 20:58:28.69 ID:pJMaldeh0(3/18)
上条「はっ!!!」
妖夢に接近しながら、上条は『短剣』を取り出す。
それと同時に『短剣』を『神器』へと変化させ、『気』を送る。
前ならそれと同時に全身へ『気』を張り巡らせている所だが、残念な事に今の上条には出来ない。
どうやら原因は『魔人』にあるらしい。理由は分からないが身体に『気』を送ることが『通常』の状態では出来なくなった。
逆に何かしらの武器を『神器』に変化させて、『気』を送ることに関しては前よりも上達した。
もしかしたら『魔人』へと昇華した際に上条の『仙道の力』の性質というものが特殊なものへと変わってしまったのかもしれない。
それはともかく、上条は『神器』へと変化させた『短剣』を構えながら妖夢へ突撃する。
すると妖夢は突然、地面へと『楼観剣』を突き刺した。
妖夢「はぁぁぁ!!!」
そして地面に刺さった『楼観剣』を前の『空間』を切り裂きながら引き抜く。
すると『楼観剣』が切り裂いた『空間』から弾幕が襲い掛かってきた。
その弾幕の中には、空気をまとった『斬撃』も混ざっている。
おそらくアレに当たれば上条は愉快なバラバラ死体へと死に変わるだろう。
781 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 20:59:28.03 ID:pJMaldeh0(4/18)
上条「くっ!!」
上条はグレイズしながらも攻撃を避ける。
襲い掛かる『斬撃』は『短剣』で対処した。
やはり妖夢も成長しているのか一撃一撃の重さが段違いになっている。
『神器』にした『短剣』で対処しているのにも関わらずだ。
しかし上条の思考を遮るように攻撃は続く。
符の壱「二重の苦輪」
妖夢「ふっ!!!!」
『半霊妖夢』「おぉぉぉぉぉ!!!」
『分身妖夢』「はっ!!!!!」
上条「っ!!?」
妖夢はスペルカードを発動させると共に『白楼剣』を空中に放り投げる。
そして投げられた『白楼剣』は妖夢の姿に変化した『半霊』が手に取り、こちらの方を向く。
そこまでは前回の、『春雪異変』の際に戦った時と同じだったがそこに新たな『分身』が現れた。
『本体』、『半霊』、『分身』。三人の妖夢が上条を斬るために襲い掛かって来ている。二重なのに三人とはこれいかに。
『半霊』の妖夢が『白楼剣』を構えながらこちらに走ってくる。
上条は左手に『短剣』を持ち、右手に『幻想殺し』を発動させ対処しようと考えた。
おそらく『幻想殺し』が効くのは弾幕などの『異能』と『分身』のみだろう。
『半霊』はれっきとした妖夢の魂だ。『幻想殺し』は魂などの自然、もしくは『世界の法則』に乗っ取ったものの『消去』は働かない。
いや正確には打ち消しているが、『循環のある破壊』である『幻想殺し』には完全に『世界』を破壊することは出来ない。
出来るのは『元々の世界』から外れた、『基準点』から外れているものを『正す』ことだけだろう。
だがそんな事を考えている最中でも妖夢は待ってくれない。
上条の『短剣』と『半霊』の持つ『白楼剣』がぶつかり鬩ぎ合う。衝突する二つの『剣』の接触面からは火花が飛び散っている。
782 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:00:36.00 ID:pJMaldeh0(5/18)
『分身妖夢』「隙ありッッ!!!」
上条「なっ!?」
突然、上条の真上から『分身』が『楼観剣』と『白楼剣』を構えながら襲い掛かってきた。
上条は咄嗟に後ろへ下がり回避する。気づかなければそのまま切り刻まれていたことだろう。
しかし上条は回避と同時に左足で『分身』に蹴りを入れ、体勢を崩した『分身』へ右ストレートを浴びせた。
すると『分身』は『半霊』に衝突しながら、バギンッッッ!!!というガラスにヒビが入るような音と共に消滅する。
妖夢「甘い!!!」
上条「ご・・・・・がっ!!?」
だが上条の詰めは甘かったらしく、攻撃の際に出来てしまった隙と死角。この両方を突いた妖夢にやられたのだ。
妖夢は上条に気づかれないように気配を消して接近、上条の腹に蹴りを入れ、空中へ投げ飛ばした。
そして『楼観剣』を構え、空中に投げ出された上条のすぐ目の前までに移動する。
妖夢「終わりよ!!!」
妖夢はそのまま『楼観剣』を薙いだ。
空中に投げ出され、為す術もない上条は『楼観剣』に斬られ―――――――――――――――――――――――
783 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:02:01.91 ID:pJMaldeh0(6/18)
――――――――――――――――――――る前に上条のズボンにある『小さなポケット』から『トリシューラ』が現れ、『楼観剣』を止めた
784 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:03:12.99 ID:pJMaldeh0(7/18)
妖夢「っ・・・・・・何!!?」
妖夢はそう言いながら空中を飛んでいるのにも関わらず、後ろに下がり上条から距離を取った。
冷静を保つため深呼吸をする。何とか落ち着いた妖夢は上条の方を見た。
先程の出来事を簡単に説明すると妖夢が攻撃、
上条のズボンにある『小さなポケット』からとても入りきらないほどの大きさを持つ『トリシューラ』が現れる
妖夢の攻撃が『トリシューラ』に防がれる、そして現在に至る・・・・・・・と。
明らかにズボンの『小さなポケット』に入れる事など到底出来ないはずの『トリシューラ』が『小さなポケット』から現れる。
どうしてこのような事が起きるのか?可能性があるとすればそれは『魔人』という全く未知数な『力』を使ったものだろうか・・・・
妖夢「何で・・・・・・」
妖夢がそう呟くと上条はその呟きに答えた。
785 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:05:36.28 ID:pJMaldeh0(8/18)
上条「これは『魔人』状態で使える俺の『魔術』だよ。今は『魔人』状態にはなってないけどな」
妖夢「『魔術』?『魔法』ではなくて?」
上条「ああ。俺の『魔法』はそう進んで使おうと思えるようなものじゃないし。で、俺の『魔術』は・・・・・」
妖夢「『魔術』は?」
上条は自らの持つ『魔術』の『力』を言った。
上条「『無』だ」
妖夢「『無』?」
上条「そうだ。まぁ、まだまだ扱いきれなくてさ・・・・・補助みたいなことしか出来ないけど」
妖夢「じゃあ今のは?」
上条「今のはポケットに仕舞える限界を『無かった』ことにしただけだ。
見た目は何も変わってないけどこのポケットの幅に入る物ならいくらでも入るぜ?」
上条は最近、『人間』というカテゴリーに入れていていいのかと疑問に感じるほどに『人間』離れしている。
そんな風に思うようになってきた妖夢だがそれでも上条は『人間』であり続けてくれると考えているのだ。
上条は『力』を無意味に振るう『怪物』ではなく、誰かを助け『義妹』を大切にする優しい『人間』であり続けると。
786 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:06:42.75 ID:pJMaldeh0(9/18)
妖夢「そう・・・・・・・・・それじゃあ続けよっか」
上条「ああ」
上条と妖夢はお互いに構える。
上条は『短剣』と『トリシューラ』を仕舞い、拳を作る。
妖夢は『楼観剣』と『白楼剣』を構える。
妖夢「『武器』を閉まっちゃうの?」
上条「やっぱりこっちの方がしっくりくるしな。危なくなったら直ぐに取り出すが」
妖夢「・・・・・・・・・・・・じゃあ、再開といきますか!!!」
上条「掛かってこい!!!!」
上条と妖夢は走り出す。
この戦いに決着を付けるために。
だが―――――――――――――――――――――――
787 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:07:27.26 ID:pJMaldeh0(10/18)
咲夜「何をしているのかしら、辻斬りさん?」
788 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:08:29.40 ID:pJMaldeh0(11/18)
――――――――――――――――――――上条と妖夢の間に大量のナイフが突き刺さった
妖夢「ごはっ!!!!??」
上条「がっ!?」
すると突然妖夢が真横に吹き飛ばされ、上条に無数の弾幕が襲い掛かり被弾する。
吹き飛ばされた上条は弾幕が飛んできた方向を見る。そこには咲夜、パチュリー、魔理沙、アリスが立っていた。
上条「(ヤバイな・・・・・・・もう、増援が!!)」
立ち上がりながら、上条は四人を睨み付ける。
ダメージは思ったよりも受けてはいない。
魔理沙「なぁ、当麻」
上条「・・・・・・何だよ」
信じられないと言う表情をしながら魔理沙は上条を見る。
魔理沙「正直に答えてくれ。お前は私達の『敵』なのか?」
上条「・・・・・・・・・ああ、そうだ。俺はお前達の『敵』だ」
魔理沙「そうか・・・・・・・・・パチュリー、アリス、咲夜」
魔理沙の呼び掛けに答えるかのように三人は魔理沙の前に出る。
789 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:11:04.42 ID:pJMaldeh0(12/18)
>>788
ミス
上条と妖夢の間にある地面へ大量のナイフが突き刺さった
これでも違和感があったら脳内補完お願いします。
790 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:12:52.93 ID:pJMaldeh0(13/18)
パチュリーは『魔道書』を開き、背後に『魔方陣』を展開させる。
パチュリー「はぁ、本当に何をしているのかしら当麻?」
アリスは周りにそれぞれの『武器』を持つ『人形』達を展開する。
アリス「今回は貴方が『敵』とは思っても見なかったけれど・・・・・・容赦はしない」
791 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:14:11.13 ID:pJMaldeh0(14/18)
咲夜はナイフを数本取り出しながら、光の無い目で上条を見る。
咲夜「大丈夫・・・・・・直ぐに正気に返してあげるから」
魔理沙は『ミニ八卦路』を構えながら上条を睨み付ける。
魔理沙「お前を速攻で倒してみせる!!速攻で倒さなきゃ、お前と霊夢が戦うことになっちまうからな!!!!」
792 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:16:09.04 ID:pJMaldeh0(15/18)
上条は右手を再び握り締め、拳を作りだす。
上条「こっちはまだまだやられる何てことは出来ないからな・・・・・・・来い!!まとめて相手になってやんよ!!!!」
そして茂みの中、妖夢は何とか立ち上がり、地面に落ちていた二本の刀を拾う。
妖夢「(私はまだ・・・・・・当麻君との決着を付けていない!!!)」
793 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:16:53.59 ID:pJMaldeh0(16/18)
―――――――――――――――――――――――――それぞれの想い、考え、決意が交差しながらも戦いは再び始まる
794 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:18:26.84 ID:pJMaldeh0(17/18)
現在の登場人物情報
霧雨魔理沙
・二つ名 普通の魔法使い
・上条の幼馴染み。『異変』を起こした上条に怒りを感じている。
パチュリー・ノーレッジ
・二つ名 動かない大図書館
・紅魔館の住人。意外と動く。
アリス・マーガトロイド
・二つ名 七色の人形遣い
・上条とは知り合い。上条のフラグ建築被害者。
十六夜咲夜
・二つ名 完全で瀟洒な従者
・紅魔館のメイド。最近、上条に関する事でのキャラ崩壊がヤバイ。
上条の『魔術』について
上条の『魔術』は主に『無』を司る。
『魔人』が『完成』すれば『球磨川禊』の『虚数大嘘憑き』(ノンフィクション)と同じ事が出来る。
だがそれは本当に『魔術』というカテゴリーに入れて良いのかは分からない。
795 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 21:18:57.41 ID:pJMaldeh0(18/18)
投下終了
上条さんの『魔術』が判明&増援到着回です。
今回で確信した。長文を書こうとすると絶対に後半がレベルダウンする。
スミマセン本当に・・・・・・
あとタイトルは『半人半霊』の半人と『半人前』の半人を合わせただけですので
半霊を入れ忘れたわけではありません。
796 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/28(月) 21:25:05.33 ID:iWjHv62DO携(1)
乙
本気クマーは、主人公補正が最大値まで掛かった覚醒めだかじゃないと倒せなかった気が…
幻想殺しまで持ってる上条さんが使えるようになったら、出力にセーブかけても博麗大結界やその他の均衡に致命的な被害が出そう
797 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/28(月) 21:30:58.80 ID:3SH5JBlMo(1)
乙です
798 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/28(月) 23:22:01.87 ID:jd+qLthV0(3/3)
>>796
まぁ、一応『虚数大嘘憑き』と同じことが
出来るだけで厳密には違いますけどね。
こっちは『魔術』ですし。
脅威的にはどっちも同じですけど。
だから大丈夫だと思いますよ。
799 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/29(火) 00:19:19.44 ID:c9xs8m6T0(1/2)
乙です
ワクワクしてきたけど……原作条さんは右腕一本だけで戦ってたのに対して幻想殺しが能力の一つでしかなくなってしまった以上もはや上条さんの原型をとどめないしオリキャラとあんまり変わらないような
800 VIPにかわりましてZIPPERがお送りします 2014/07/29(火) 00:49:53.36 ID:5t8ks9Co0(1)
博麗当麻『幻想大嘘憑き』『博麗の幻想を』『なかったことにした』
801 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/29(火) 00:58:56.01 ID:RLLy7ewqo(1)
乙したー
802 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/29(火) 01:12:51.56 ID:pmVzziWK0(1)
乙です。
おもしろいけど、能力を持ちすぎて
異変解決してもなぁ…
まぁ、そこはオリキャラとして
みたら大丈夫
803 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/29(火) 06:18:49.29 ID:H/OJULfs0(1)
>>799、>>802
能力を持たせ過ぎている理由は
今後やる予定的に強化しまくっても
問題ないこと(むしろ強化しないと都合が)
まぁ、話の都合です
能力に関しても、能力を簡単に使えない
デメリットやら何やらを用意したいと
思っています
簡潔に言うと
これからも見ていって下さい
804 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/07/29(火) 11:23:40.93 ID:c9xs8m6T0(2/2)
まあ今後も見ていくので
なるべくこれ以上能力は追加せずに、幻想殺しというアイデンティティが埋もれないようにもっと活用してほしいなという一つの意見
805 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/29(火) 12:46:26.37 ID:moPHL55zO携(1)
トリシューラ(2000円)にももっと活躍の機会があればいいなぁ、まあ一番は幻想殺しだが
806 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/29(火) 13:02:28.43 ID:W9CvcmPk0(1)
>>804
分かりました。貴重なご意見ありがとうございます。
『幻想殺し』をもっと活用し、他の能力に埋もれないよう努力します。
能力追加に関してはちょっとやりたいことがあるのでわかりません。
というよりいつか『魔人』と『破壊神』には犠牲になってもらい、もう一段階強化(デメリットも追加)をし
それ以降は伏線(になっているか微妙なもの)を回収、そしてやりたかった予定をします。
なのでもう少しお待ちください。申し訳ございません。
やりたかった予定は地霊殿が終わった後にします(予定ですが)
多分今よりもマシな展開になると思うので
>>805
『トリシューラ』(2000円)は活躍すると思うよ(震え声)
でも本格的な活躍となると威力は山とか普通に塵も残さず消滅できるし・・・・・・
難しい・・・・・
上条さんは犠牲を払いながら(例 『仙人』)強化するタイプですね(犠牲というより吸収?)
それと、いつか原作条さんでの禁書×東方をやるかもしれないのでそれも期待しない程度にお待ちください
てか誰か禁書×東方書いてくれないかなぁ(チラッチラッ
これを見てくれている人の中にss書いてる人がいたらぜひ書いてほしいです(懇願)
あとめちゃくちゃネタバレしてますけど、気にしない気にしない!
807 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/29(火) 15:47:21.24 ID:7ME22QjG0(1)
やるとしたら、上条だけ
もしくは+オティヌスみたいなのが
いいな。
オティヌスが光に消えた後、
上条は気を失い、オティヌスとともに
別世界みたいな
808 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:04:41.70 ID:YvjFa6Ac0(1/15)
投下
809 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:06:21.44 ID:YvjFa6Ac0(2/15)
第五話 「 stage2 『六つの想い、交差する拳と刃物と弾幕は何を成すのか』 」
810 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:07:46.72 ID:YvjFa6Ac0(3/15)
彗星「ブレイジングスター」
魔理沙「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」
上条「っ!!」
魔理沙がスペルカードを宣言すると同時に、大量の星形の弾幕や『光線』と共に上条へ突撃する。
上条はギリギリまで魔理沙を惹きつけてから身体を捻り、紙一重で避けた。多少のダメージはくらったが許容範囲だ、問題は無い。
しかし、
パチュリー「油断している暇なんて貴方にあるのかしら?」
上条「なっ!?」
上条の目の前にまでパチュリーが接近していたのだ。
上条はパチュリーに蹴りを入れ距離を離そうとしたが、蹴りを阻害するように『魔方陣』が現れる。
が、上条にとってみればそれは愚かな選択。『幻想殺し』を発動させ、『魔方陣』ごとパチュリーを蹴ろうとした。
だが、
??「・・・・」
上条「っ!?」
突然、『魔方陣』から禍々しい『腕』が現れ上条の足を掴んだのだ。その力は強く、振り払おうとしてもビクともしない程。
上条は懐から『短剣』を取り出し、その『腕』を切り落とす。
『腕』の持ち主はこの世の者とは思えない叫び声を上げながら『魔方陣』の中へ消えていった。
811 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:09:30.01 ID:YvjFa6Ac0(4/15)
土水符「ノエキアンデリュージュ」
パチュリー「隙だらけよ」
上条「ごはっ!!!」
しかしパチュリーがその隙を見逃すなんてことをするはずもなく、容赦無く弾幕を放ってきた。
上条が無意識に『足』に『幻想殺し』を集中していた事もあってか、モロにくらい数メートル程吹き飛ばされる。
だが攻撃は止むことはなく、追撃をするためにアリスが『人形』を引き連れてくる。
咒符「上海人形」
アリス「行きなさい『上海人形』!!!」
上海人形「・・・・・・」
上条「っ!!」
上海人形と呼ばれる『人形』は吹き飛ばされた上条の方を向くと小さな『魔方陣』を展開し、構え
魔理沙のマスタースパークには及ばないにしろ、とても強力な『光線』を放った。
上条は咄嗟に『幻想殺し』を発動させ、右手で『光線』に対処する。
812 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:11:03.72 ID:YvjFa6Ac0(5/15)
恋符「マスタースパーク」
魔理沙「甘い!!!」
上条「くっ!?」
逆方向から魔理沙が現れ、『ミニ八卦路』を構えてスペルカードを宣言する。
その瞬間、圧倒的な『光』が上条へ襲い掛かってきた。
上条は左手を使い、『光』を受け止めたが・・・・・
上条「(前とは比べ物にならない程に・・・・・・・強くなってやがる!?)」
このままでは押し切られる。そんな風に確信した上条は打ち消しきることから
右側にある上海人形の『光線』と左側にある魔理沙の『光』をぶつけることにした。
ゆっくりと『幻想殺し』を使い、軌道をずらしていき、身体も『光』と『光線』の射線上から離していく。
行ける!!と上条は確信する。
その思惑通り、上条は射線上から離れ二つの『光線』をぶつけることに成功した。
813 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:12:26.39 ID:YvjFa6Ac0(6/15)
咲夜「当麻♪」
上条「なっ、はぁ!?」
上条の視界が突然咲夜の顔で埋まる。何と咲夜は後数センチでぶつかってしまう程に上条へ接近していたのだ。
魔理沙の『光』を打ち消す際に仕舞っていた『短剣』を急いで取りだそうとしたが、取り出しきる前に咲夜のナイフに弾かれた。
咲夜「ねぇ、当麻」
上条「な、何でせうか咲夜さん?ていうか近いって!?」
戦闘中だったが上条は思わずいつものノリで答えてしまう。
原因はおそらく、咲夜が『日常』の時と変わらない様子で話しかけてきたからだ。
ちょっと気が抜けてしまった上条だが、またすぐに気を引き締める。
今しているのは『異変解決』。咲夜は『解決者』(主人公)で上条は『共犯者』(中ボス)のようなもの。
上条が倒されれば、本当の『黒幕』(ラスボス)である萃香が登場しなければならなくなるのだから。
咲夜「『黒幕』を教えてくれない?」
上条「・・・・・・・・・やっぱお前はすごいよ」
咲夜「そんなことないわよ♪お嬢様も気づかれていた様子だったし」
上条「さすが・・・・・・・といったところか?」
咲夜やレミリアは既に上条が『黒幕』ではなく、『共犯者』だと気づいていたようだ。
もしかしたら霊夢達もとっくに気づいているかもしれないな、と上条は大事な『義妹』や知り合い達を思い浮かべる。
814 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:14:43.70 ID:YvjFa6Ac0(7/15)
上条「でも『黒幕』(ラスボス)を簡単に教える事は出来ない」
咲夜「・・・・・・・・・そう」
上条がそう言うと、咲夜は上条から距離を取るように離れて行く。
すると咲夜達は何かの話し合いを始めた。
しばらくした後咲夜、パチュリー、アリス、魔理沙が地面に降りた。
パチュリー「一応、貴方が得意な地上戦で戦ってあげることにしたわ」
上条「・・・・・・どうしたんだ?急に親切にしてくれるなんて」
アリス「得意な地上戦、それで私達に負けたら何か『黒幕』について教えて貰うという賭けをしたいんだけど・・・・・駄目かしら?」
上条は空中戦よりも地上戦の方が得意というのは事実。アリス達はそれを引き合いに出してきた。
アリスが言うには、上条は地上戦が得意で私達は空中戦が得意。だから私達にもしも負けたら『黒幕』について教える
お前が勝ったら私達を『好きしていい』という賭けごとをしないか?ということらしい。
これをアリスが上条に詳しく説明しているとき、それぞれの反応はというと・・・・・・・
815 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:15:43.78 ID:YvjFa6Ac0(8/15)
・アリス
アリス「〜〜〜〜で、〜〜〜〜〜〜なの(ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・いいかな?)」
・パチュリー
パチュリー「(面倒くさいわね。もしも負けたら私は・・・・・・一体何をされるのかしら?)」
・魔理沙
魔理沙「(うぅぅぅぅぅ!!!!)」カオマッカ
・咲夜
咲夜「(まぁ、どっちにしても私が得するだけね・・・・・・・・ふふ)」
・上条
上条「(まぁ、賭けなら仕方ないか。てか『好きにしていい』って・・・・・そんな簡単に言っていい台詞じゃねぇだろ)」
と、それぞれが戦闘からかけ離れたことを考え出したその時。ふと、上条はある人物を思い出した。
816 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:17:24.94 ID:YvjFa6Ac0(9/15)
上条「そういえば妖夢さんはどうなったんだ?」
咲夜「さぁ?」
パチュリー「私の弾幕で吹き飛ばしてから姿が見えないわね」
上条達が妖夢について話していると、不意に声が聞こえてきた。
ただその声は透き通るように上条達の耳に届いてきた。
妖夢「私はここにいますよ?」
唐突に聞こえてきた声の方を向くとそこには『楼観剣』を投げようとする妖夢の姿があった。
上条達が妖夢の姿を確認すると同時に、妖夢は上条に向かって『楼観剣』を投げる。
魔理沙達はその速度に反応しきる事が出来ず、反応が遅れた咲夜は刀を投げたことにすら気づかなかった。
だがいち早く気づいた上条は咄嗟に『楼観剣』を回避しようとしたが、
817 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:18:30.69 ID:YvjFa6Ac0(10/15)
上条の足下に小石が転がり込み、それを踏んでしまった上条は前に飛び出すような体勢になった。
818 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:20:26.82 ID:YvjFa6Ac0(11/15)
上条「あ」
思わず上条は間抜けな、気の抜けたような情けない声を出してしまった。
何が原因だったのか。多分、一言で表すのならばそれは上条の持つ・・・・・・・
『不幸体質』
妖夢も牽制程度に投げたのだろう。彼女の表情が驚愕に染まっていた。
そして『楼観剣』は吸い込まれるように――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――上条の心臓へ突き刺さった
上条の身体はゆっくりと、地面に倒れていった。
その場にいる者達は上条に起こった『現実』を理解するのに数秒掛かったかもしれないし、数分、数十分は掛かったかもしれない。
そして最初に我に返ったのは咲夜だった。
咲夜は親の敵を見るような目で妖夢を見る。
咲夜「貴、・・・・・・様ぁぁぁぁぁァァァァァ!!!!!」
妖夢「っ!!?」
咲夜はナイフを取り出し、妖夢へ襲い掛かろうとし
妖夢もそれに対処するべく『白楼剣』を即座に構えた。
だが二人がぶつかり合う、その直前に『誰か』の足音が聞こえてきた。
新たなに現れた『誰か』を警戒するためか、咲夜と妖夢は急いで後ろへ下がる。
その『誰か』は驚いた様子で地面に倒れている上条を見ていた。
819 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:21:08.28 ID:YvjFa6Ac0(12/15)
霊夢「当・・・・・・・・麻?」
820 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:21:54.93 ID:YvjFa6Ac0(13/15)
『誰か』・・・・・・・・・・博麗の巫女であり、上条当麻の『義妹』である博麗霊夢が上条の名を呟きながら―――――――――――――――
821 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:22:23.75 ID:YvjFa6Ac0(14/15)
現在の登場人物情報
博麗霊夢
・二つ名 楽園の素敵な巫女
・上条の義妹。『異変解決』の過程でこの現場に辿り着く。
822 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 15:23:23.44 ID:YvjFa6Ac0(15/15)
投下終了
何処か間違っている箇所があれば脳内補完お願いします
823 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/07/30(水) 17:08:27.83 ID:NAdBV2Qco(1)
乙です
824 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/07/30(水) 21:59:51.57 ID:erCs54xM0(1)
そういえば、後180そこらで1000なんですね
多分、永夜抄は次スレに持ち越しかな?
萃夢想やって余った分は、
番外編と短編で埋めることにします!
825 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:38:09.95 ID:8sR0Yq790(1/19)
投下
826 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:38:53.55 ID:8sR0Yq790(2/19)
第六話 「 stage3 『怒狂の義妹、死生の義兄、動きだす物語』 」
827 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:39:41.90 ID:8sR0Yq790(3/19)
ただ霊夢は見ていた。
上条の胸に、心臓に、魂に。妖夢の『楼観剣』が突き刺さっていくのを。
ただ霊夢は見ていた。
上条が地面にゆっくりと、スローモーションのように倒れ込んで行く様子を。
ただ霊夢は見ていた。
ただ見る事しか、ただ見ている事しか出来なかった。
自分の大切な『家族』が、優しく自分の事を大切にしてくれた大好きな『義兄』が『死んでいく』様子を。
そんな自分が許せなかった。
間に合わなかった自分に、力不足の自分に。
これは全部自分が悪いと言う事は分かっている。
自分の『理性』が、自分の『良心』というものが、ただどうしようもなく『それ』を理解している。
だが霊夢は許せなかった。
どうしても許せなかった。
『義兄』を『死』へ追いやった・・・・・・・・『半人半霊』が。
828 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:40:47.52 ID:8sR0Yq790(4/19)
妖夢「ごっ・・・・・・がぁ!!!!?」
霊夢「・・・・・・・・」
霊夢は一瞬で妖夢の目の前にまで移動し、妖夢の頭を掴み地面に叩きつけ、押さえつける。
あまりの速さに他のものからはまるで『瞬間移動』(テレポート)をしたかのように見えるが、霊夢はただ『移動』しただけ。
妖夢が叩き付けられた地面はビキビキッ!!と音を立てながら亀裂が入っていく。
しかし、霊夢はその様子を何の感情も宿っていないような『無』表情をしながら見ていた。
霊夢「ねぇ、何でお兄ちゃんを殺したの?別に殺すなら他の奴でも良かったじゃない」
霊夢はそう言いながらさらに力を強める。
力が強まっていく度に亀裂が深く、広くなる。
妖夢「私はただ師匠の『教え』を守ろうとしただけよ。まさか牽制程度に考えていた攻撃で決着が付くとは思わなかったんですけどね・・・・・・」
霊夢「聞いてんのはそんなことじゃない。何でお兄ちゃんを殺したのって聞いてんのよ」
妖夢「言ったでしょう?師匠の教えを守ろうとしただけだって。ただその過程で当麻君を斬ろうと思っただけで・・・・・」
そこまでだった。霊夢は理由を話している妖夢を吊り上げ何度も、何度も、何度も。まるで妖夢をサンドバッグのように扱うが如く、殴り続けた。
だが、
829 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:41:29.38 ID:8sR0Yq790(5/19)
魔理沙「あ・・・・・・っ!?れ、霊夢!!」
アリス「っ!!!」
パチュリー「そこまでにしておきなさい!!」
咲夜「くっ!!!」
魔理沙の声と共に、三人は一斉に動いた。
咲夜は時間を『止め』、霊夢を羽交い締めにする。
パチュリーは『魔法』を唱え、霊夢の足を拘束した。
アリスは『人形』達を霊夢の周りに展開する。
霊夢の拘束から解かれた妖夢は咳き込みながら地面に倒れた。
霊夢「何すんのよ!!離せ・・・・・・あいつはお兄ちゃんを!!!」
魔理沙「落ち着け霊夢!!お願いだ、落ち着いてくれよ!!!」
アリス「そんなことをしても当麻は喜ばないわよ!!」
霊夢「っ!!」
アリスの言葉で霊夢はようやく落ち着いたのか、地面に座り込む。
すると霊夢の前に突然、手が現れた。
座り込んだ霊夢に手を差し伸べたのは咲夜だった。
咲夜「確かに・・・・・・・・私もあの『辻斬り』を許す事なんて出来ない。今すぐにでも『分解』して、湖にでも沈めたい気分よ」
でも、と咲夜は続ける。
830 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:43:08.89 ID:8sR0Yq790(6/19)
咲夜「『あれ』は当麻の守りたい『日常』の一人だし、当麻は私達の殺し合いなんて望んでいない」
霊夢「・・・・・・・・・・そうよね。そんなこと当たり前のことじゃない。何でそんな簡単なことを忘れてたんだろ」
霊夢は笑みを浮かべながら咲夜の手を取り、立ち上がる。
そして霊夢達は傷だらけの、だがしっかりと『白楼剣』を握る妖夢を睨み付けた。
霊夢「さぁ、始めましょうか。『弾幕ごっこ』」
妖夢「っ!!」
咲夜「そう簡単に済む・・・・・・・なんて甘い考えは直ぐに捨てる事をお勧めするわよ」
アリス「当麻を殺したのだから・・・・・それ相応の『対価』を払って貰おうじゃない」
魔理沙「妖夢。お前だけは絶対に許さない!!!!」
それぞれが自分の武器を構える。
霊夢は『お祓い棒』と『札』を、魔理沙は『魔法の箒』と『ミニ八卦路』を、咲夜は『ナイフ』を、妖夢は『白楼剣』を、アリスは『人形』達を。
しかし何故かパチュリーは『魔道書』は開いてはいるものの、無防備な状態で『魔方陣』すら展開していない。
831 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:44:39.48 ID:8sR0Yq790(7/19)
咲夜「パチュリー様・・・・・・何故構えないのですか?」
その場にいる全員の疑問を代弁したのは咲夜。
パチュリーは「一体何を言っているんだ?」というような表情をした。
パチュリー「別に当麻の復讐目的の戦いには参加しなくてもいいかなと思って・・・・・」
霊夢「なっ・・・・・あんた、それは一体どういう意味よ!!!」
パチュリーに突っかかろうとする霊夢を、咲夜と魔理沙が抑える。
咲夜「えーと、パチュリー様。どうして何ですか?」
咲夜が再度、パチュリーに尋ねるとパチュリーは逆に咲夜達に質問した。
パチュリー「そもそも貴女達は何で・・・・・・・・当麻を死んだことにしているの?」
全員『は?』
パチュリーと『横たわる』上条以外の全員がそんな声を上げた。
するとパチュリーは面倒くさいと言わんばかりの声で上条に話しかける。
パチュリー「いつまで寝てるのよ。そろそろ起きられるでしょうに」
パチュリーがそう言った直後、
832 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:45:10.83 ID:8sR0Yq790(8/19)
上条「・・・・・・・・・ちょっとは休ませてくれよ」
833 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:46:51.73 ID:8sR0Yq790(9/19)
『なぁ!?』
パチュリー「はぁ・・・・・」
スッ、と上条は流れるように起き上がった。
当然ちゃんと胸には『楼観剣』が刺さっている。
上条は『楼観剣』の柄を握り、一気に抜く。
抜いた先から血が勢い良く出たが、しばらくすると血が止まり『傷』が塞がった。
上条「ふぅ、危ない危ない・・・・・・・もうちょっとで『目覚める』所だった」
呟きながら上条は『楼観剣』を妖夢に向かって渡すように投げた。
妖夢は驚きながらもしっかりと『楼観剣』を受け取る。
妖夢「な、んで?」
『楼観剣』を受け取った妖夢は疑問を呟きながら上条を見る。
上条の目は赤よりも紅い『真紅』に染まっていた。
この目が意味する事は、
834 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:49:10.53 ID:8sR0Yq790(10/19)
上条「死ぬ前、『死』に辿り着くその直前にギリギリで俺は『魔人』になったんだよ」
そう、上条は朦朧とした意識の中。激しい痛みを我慢しながら『魔人』へと昇華したのだ。
それからは痛みに耐えながら『再生』を待ち、最後に『楼観剣』を抜き取り、『再生』を完了させた。
『魔人』の『力』にはあらゆる『無』を司る『魔術』もあるのだが、あれはそこまで便利なものではない。
あれの『魔術』はどちらかというと補助的なことしか出来ないのだ。
例えば先程の限界を無くす『術』は『術者』か『術者』の持つものにのみ適用する『力』だし、
他にもたくさんあるが全て『術者』を対象にしたものしか扱えない。
しかもなかったことに出来る傷はある程度の切り傷や打撲などの軽い物ばかり。
『死』を無かったことにするなどは今の上条には到底出来ない芸当だ。
唯一の『他』に影響するものと言えば、『他』に与えた『被害』を無かったことにするぐらい。
『魔法』の方は・・・・・・・・そう簡単に使ってはいけないようなものなので上条は使おうとはしない。
だから上条の戦闘方法は、拳(『幻想殺し』)と『短剣』、『トリシューラ』(防御用)ぐらいだ。
上条「で、どうする妖夢さん。この人数でその怪我はちときついんじゃないか?」
妖夢「それでもやるわよ・・・・・・・ていうかそれを言ったら貴方だってそうじゃない?」
咲夜「そのことは貴女をとりあえず『何とか』してから考える事にするわ」
霊夢「だから大人しくやられて置きなさい」
先程の睨み合いに上条も加わり、事態は動くと思われたその時――――――――――――――――――――――――――
835 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:49:55.18 ID:8sR0Yq790(11/19)
萃香「よっ、面白そうなことになってるねぇ・・・・・・私も混ぜておくれよ!!!」
836 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:51:28.57 ID:8sR0Yq790(12/19)
―――――――――――――――――――――――――二本の角を持つ少女が現れた
『!?』
上条「師匠!?」
霊夢達は突然現れた少女に驚き、上条は『解決者』達の前に姿を現した萃香の行動に驚いた。
萃香は現れると同時に上条の肩へ向かい、肩車の状態になるように乗る。
上条「萃香師匠、あんたは何でそう自由過ぎるんだよ!?」
萃香「自由過ぎるのはあんたも同じだけどね〜」
突然の萃香登場に混乱する上条だが、
こういう展開に慣れているのか慣れてきたのかは分からないが、すぐに冷静さを取り戻した。
霊夢「その・・・・・・・・『鬼』みたいな奴は誰よ?」
上条「ああ・・・・・・えーとこのお方は上条さんの」
萃香「いいよ当麻。自己紹介ぐらいはさせてくれ」
萃香はそう言いながら上条の話を遮るように上条から降り、前に出る。
837 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:53:03.99 ID:8sR0Yq790(13/19)
萃香「私は伊吹萃香。一応当麻の師匠の一人で、しがない一匹の『鬼』さ」
何がしがないだ・・・・・・と上条は心の中で呟く。
萃香は昔、幻想郷の中でも強い勢力で『妖怪の山』に住んでいた『鬼』達の中でも特に強いと言われる『山の四天王』の一人である
後のメンバーは地底にいる上条の知り合いの星熊勇儀、上条の予想では茨木華扇、もう一人は不明。
とにかく萃香は幻想郷の中でも屈指の実力者の一人となる。
アリス「で、その『鬼』は何をしに来たの?」
アリスがそう尋ねると萃香は手に持つ瓢箪―――――『伊吹瓢』―――――に入っている酒を飲み、答えた。
萃香「ぷはぁ!・・・・・・・いやぁ当麻が苦戦してるっぽいし、何よりつまらなかったから混ざろうかなぁって思ってさ」
パチュリー「じゃあ、貴女は当麻が『異変』を起こした事は知っているかしら?」
パチュリーの質問に萃香は明るい、陽気な様子で答える。
萃香「そりゃあ私が当麻に『異変』を一緒に起こさないかぁ〜って提案したし、実行したのも私なんだから知ってるに決まってる」
上条「ちょ、そんな簡単に教えても大丈夫なんですか!?」
萃香「あははは!!!大丈夫大丈夫!!私は戦うためにここに来たからな、バラすバラさないなんてどうでもいい」
眩しいほどの笑顔を放ちながら萃香は言う。
838 ◆C3XAFbfdbc [saga] 2014/08/01(金) 19:54:40.57 ID:8sR0Yq790(14/19)
萃香「バラしたほうが相手も私のことを相手にしてくれるだろうし!!」
上条「うぅぅぅ、いやあんたらしいけどさ・・・・・・・俺の今までの苦労は一体何だったんだよぉ」
萃香の発言に若干涙目になりつつも上条は落ち着くため首を二、三回横に振り、心の整理をつける。
上条「それじゃ、俺は誰を相手にすればいいんですか?」
上条が萃香に自分の戦うべき相手を尋ねる。
下手に萃香の戦いたい相手を選んでしまった後を考えると怖いからだ。
すると萃香は笑顔で上条にこう告げた。
萃香「お前はもう帰っていいぞ?」
上条「は?」
思わずそう答えてしまった。
今、上条の身に起こったことを簡単に説明しよう。
上条は萃香から帰宅しろと言われた。つまり『共犯者』(中ボス)から外されたのだ。
『外界』風に言うなれば・・・・・・・・『解雇』(リストラ)のようなものと考えてくれればいい。
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