[過去ログ] 偽街の子供達「ご主人様?」メガほむ「……うん、ご主人様だよ」 (443レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
1 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/21(月) 23:58:12.84 ID:8KvMYmyi0(1/2)

偽街の子供達「ご主人様!」メガほむ「ご主人様!?」の続きです。

本編の一週目ルート入り込んだクララドールズが本編の鬱展開を回避していくIf話です。

そもそもの設定に致命的な矛盾があるけど、それはこれから何とかこじつける……予定。

何の遠慮もなく途中から始まるので、先に↓のスレを読んでくれると嬉しいです。
vip2chスレ:news4ssnip



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398092292

2 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/21(月) 23:59:09.33 ID:8KvMYmyi0(2/2)

Lotte「……」ザッ ザッ

Lotte「……」ザッ ザッ

此岸の魔女「…………」ズルズル

ナマケ「シクシク」

ガンコ「シクシク」

偽街の子供達「シクシクシクシク」

メガほむ「ぁ、ぅう、やだ……嘘だよ……こんなの、嘘に決まって……」

まどか「っ。ほむらちゃ――」

QB「嘘? ほむら。彼女たちは、あの姿に見合うだけの呪いを背負いこんだんだ。それだけのことだよ」

マミ「キュゥべえっ。あなた――」

杏子「てめえは………」ガシッ

QB「きゅぷっ」

杏子「てめえは何様のつもりだ? 事情通ですって自慢したいのか?」

QB「自慢? 僕はただ事実をありのままに言ってるだけだよ? それなのにこの扱いは、理不尽だ」

杏子「だから、なんでそう得意げにしゃべってられるんだッ。あいつらは、ほむらの……」

メガほむ「ぅ……ひっく……」

杏子「……家族、なんだぞ」

QB「家族? ふうん。それはそれで興味深い関係だと思うけど……それよりも、君たちはあの魔女を倒さないのかい」

さやか「!」

マミ「っ」

杏子「てめぇは……!」

メガほむ「……ぇ? たお、す……?」

まどか「ぁ……」

偽街の子供達「……倒す?」
3 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/22(火) 00:04:31.72 ID:0aIy9tPy0(1/4)

ヒガミ「倒すの?」

ノロマ「サクラキョウコが?」

マヌケ「ミキサヤカが?」

イバリ「トモエマミが?」

ネクラ「主賓を倒すの?」

ガンコ「それはダメだよ」

ヤキモチ「それはダメ」

ミエ「騎兵がいなくて砲兵もいない」

オクビョウ「ここは偽街じゃないから、わたしたちも生まれない」

ワガママ「それでもね」

ナマケ「それでもこれは、本番に近いの」

ワルクチ「だから、邪魔はダメ」
4 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/22(火) 00:18:28.09 ID:0aIy9tPy0(2/4)

さやか「ダメって言ったって……」

ワガママ「そうだ!」

ナマケ「それならさ」

オクビョウ「あなたたちの時も盛り上げてあげる」

マヌケ「だから見逃して?」

マミ「……え?」

さやか「あたしたちの……時?」

QB「そうかい。君たちは、そこまで知ってるんだね」

ミエ「知ってるよ?」

イバリ「当然」

ワルクチ「知ってるよ」

杏子「……なにを言ってやがんだ、お前ら」

ノロマ「?」

ヤキモチ「何って言われても」

ヒガミ「だからね」

ネクラ「あなたたちの時も盛り上げてあげる」

ガンコ「あなたたちが魔女になった時も」

偽街の子供達「盛り上げてあげる!」
5 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage] 2014/04/22(火) 00:42:05.97 ID:0aIy9tPy0(3/4)

さやか「え? あたしたちが魔女って……え?」

ワガママ「そうだよ」

ネクラ「魔法少女が魔女になる」

オクビョウ「ここに女神さまはいないもん」

ワルクチ「当然だよね」

まどか「な、何言ってるの? そんな……そんなひどい事があるわけ――」

QB「君たちはどこでその情報を得たのかな。いいや。使い魔というなら、知っていて当然なのかな?」

まどか「――え」

マミ「……キュゥべえっ? 今の話、ほんとうなの!?」

QB「ああ、まぎれもない事実だよ、マミ」

マミ「!」

さやか「そ、んな……。魔法少女が……あたしたちが、魔女に……?」

杏子「……っち」

イバリ「それで?」

ミエ「どうするの?」

杏子「……お前ら、いったん引くぞ」

さやか「え? な、なんであんたが仕切って――」

マミ「……いいわ。美樹さん。とりあえず、今はこの結界から出ましょう」

さやか「ま、マミさん。でも……」

杏子「うっせぇ! 行くぞ、まどか。……ほむらもだ!」

メガほむ「や……やだぁ! あの子たちが、あそこに……まだ、あそこに……!」

まどか「ほむらちゃ、ん……」

ネクラ「邪魔しないんだ」

ウソツキ「ありがとう」

ナマケ「それじゃあね」

ヤキモチ「バイバイ」

ヒガミ「また明日」

メガほむ「やだぁっ、わたし、わたし行かないっ。あの子たちを置いてったりは――」

杏子「……くそっ。つべこべ言うな! 来いっ、ほむら」グイッ

メガほむ「いやっ、いやぁ!」

6 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/22(火) 00:47:23.65 ID:0aIy9tPy0(4/4)
今日はここまで。

明日の夜に続きを投下する。
7 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 00:50:56.93 ID:/2GlErcVo(1)

さやかもマミも魔女化知ったか
一番耐性ありそうな杏子はともかく、2人はどうなるのやら
8 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 00:51:56.71 ID:MWT/zDU4o(1)
乙です
9 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 02:00:23.64 ID:Iflzrj+20(1)
乙乙
10 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 05:25:45.33 ID:6KZSIrv8o(1)

ああ…
11 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 05:32:12.70 ID:H34KbOZ4o(1)
自分の末期を誰にも理解されずに一人虚しく終わるのと
自分の末期を、一応把握している連中から、ニタニタと嘲られながらも見送られるのと
どっちがマシかという究極の選択キタコレ状態なベテラン少女sはカアイソー
12 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 18:07:35.77 ID:r0LGaaeAO携(1)
でも仲間の魔女化の瞬間を見なくて済んだからインパクトは半減。


13 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 18:20:06.83 ID:3TiZJNM6o(1)
だからこそマミさん結構冷静なんだろうね
14 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 19:05:08.92 ID:CEKjaV81o(1)
さやか魔女化のタイミングで効果的にQBからネタばらしされるよりはマシだよね
マミさんにとっては友達という訳でもないし
メガほむ契約前だし
15 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 19:33:25.68 ID:mjlEolNHo(1)
めがほむ契約しそうやな
16 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/22(火) 20:06:08.26 ID:GG3MBvMPo(1)
他の周回でもかなり凹むみたいだけど、三周目の惨劇は不仲の仲裁の心労に加えて、他の皆も契約した上に一人まさに目の前で魔女化ってのがが大きいだろうしな
この話の場合だと一人は契約しちゃったけどなんとかまだ無事だし、他の二人は契約させずに引き返させることが出来る
今の立場で考えうる最悪には至らなかったどころかかなり良い状態だし
理想はさやかも契約してない状態だろうけど
17 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/23(水) 00:17:25.88 ID:FBsFsBQp0(1/8)


18 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/23(水) 00:17:56.24 ID:FBsFsBQp0(2/8)

〜叛逆後の世界〜

デビほむ「ただいま」

デビほむ(といっても、あの子たちがいなくなった今、誰も出迎えてくれる人なんていないんだけど、もう習性よね、これは――)

QB「おかえり、ほむら」

デビほむ「…………なぜあなたがわたしの部屋にいて出迎えるのかしら。不愉快極まりないわ」

QB「君はなぜ僕の耳をつかんでつるし上げるんだい? わけがわからないよ!」

デビほむ「……はぁ。まあいいわ。しばらく顔を見せていなかったあなたがここにいるということは、あの子たちの所在が判明したということなんでしょう?」

QB「うん。まあ、そうだね」

デビほむ「そう。思ったより早くわかってよかったわ。それで、あの子たちはどこにいるの?」

QB「いないよ」

デビほむ「……は?」

QB「だから、いないといったんだ。僕が探した限り、彼女たちはこの地球上のどこにも存在しないよ」
19 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/23(水) 00:22:42.34 ID:JsSvIBC+o(1)
おかえりデビほむ様!!
20 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/23(水) 00:32:47.78 ID:FBsFsBQp0(3/8)

デビほむ「存在しない、ですって……? それはどういうことなのっ?」

QB「そのままの意味さ。彼女たちは今現在この地球上のどこにも存在していない」

デビほむ「……それは、あの子たちがいなくなってしまったということ?」

QB「断言はしないよ? 彼女たちが自ら結界を張ってその中に閉じこもっている可能性もあり得るからね。そうなってしまっては、僕たちも見つけ出すのは難しい。まあ、その可能性は低いだろうけどね」

デビほむ「インキュベーター。あなたの言葉はいつだって回りくどいわ。つまり、あなたが最も可能性が高いと思っている結論は、どういうことなの」

QB「僕はできるだけ正確に事実を言い表そうとしているだけなんだけど……そうだね」

デビほむ「……」

QB「魔獣による攻撃か、それとも不慮の事故によるものか。理由は分からないけれども、おそらく、彼女たちはこの世界から消滅してしまったんだろう。ほむら。彼女たちのことは諦めるのが賢明だ」

デビほむ「……っ」






21 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/23(水) 00:52:48.62 ID:FBsFsBQp0(4/8)
〜マミホーム〜


マミ「……」

杏子「……」

さやか「……」

まどか「……あの、マミさん。ほむらちゃん、どうでしたか……?」

マミ「……泣きつかれちゃったんでしょうね。いまは、寝室のベットで寝かせてあるわ」

まどか「あ……。そう、ですか」

マミ「ええ」

さやか「……」

まどか「……」

杏子「……それよりも、だ。いまは寝ちまったほむらのことより、優先する事態があるだろ――なあ、キュゥべえ?」

QB「……」

22 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/23(水) 00:58:24.91 ID:FBsFsBQp0(5/8)
今日はここまで。短い気もしますが、きっと気のせい。

明日の夜も続きを投下する。
23 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/23(水) 01:07:52.93 ID:vOpl0HX9o(1)
乙です
24 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/23(水) 01:12:18.73 ID:hV1KQgFIo(1)

スレタイの微妙な変化がせつない
25 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/23(水) 02:13:13.10 ID:XrdHMDLjo(1)

さやかはもう詰んだか?
ゾンビどころか化け物予備軍って時点で恋愛オワタ
26 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/23(水) 05:31:56.78 ID:hxXAlTVdo(1)
QBかわいい
おつ
27 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/23(水) 21:16:19.41 ID:o2W80g/B0(1)
デビほむーはやくきてくれ。
メガほむをお前なら、きっとなんとかできる。
乙。
28 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/23(水) 23:42:58.90 ID:FBsFsBQp0(6/8)

QB「いまは僕のことよりも、自分たちが無事だったことを喜ぶべきじゃないのかな?」

杏子「ここにきても悪びれしねえとは、大したもんだなお前は」

QB「そうかい? まあ驚くのも無理はないよ。本来なら君たちに伝えられる情報ではないからね」

マミ「それじゃあ、本当に……」

QB「聞くまでもなく理解してるんだろう? 巴マミ、佐倉杏子、美樹さやか。あの使い魔たちの末路が、君たち魔法少女の行く末だよ」

さやか「あんた、あたしたちを騙していたの!?」

QB「騙す? 僕はちゃんと魔法少女になってくれと頼んだはずだよ? その行く末の姿がどういうものかの説明は省略したけれども……」

さやか「なんで教えてくれなかったのよ!」

QB「知らなければ知らないままで何の不都合もないからね。事実、ベテランのマミや杏子ですら今まで知らなくても不自由しなかったじゃないか」

マミ「……」

杏子「……はっ、いけしゃあしゃあとまぁ口が回るもんだな」

QB「僕は事実しか話していないよ? そもそも騙すという行為自体、僕たちには理解できない。認識の相違から生じる判断ミスを後悔するとき、人間はなぜか他者を憎悪するんだよね」

まどか「キュゥべえ……」

さやか「バカ言わないでよ! そんな大事なことを言わないで契約だなんてっ。ほむらだってあんな――」

QB「……? あの使い魔が魔女になった原因は君だろう、美樹さやか?」

さやか「……ぁ」
29 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/23(水) 23:43:48.32 ID:FBsFsBQp0(7/8)

QB「つまり今のほむらが不安定な精神状態にあるのはきみのせいだよ、さやか」

さやか「ち、ちがっ……。ぁ、あたしは、そんなつもり、じゃ……」

QB「そうかい? まあ、君がどう思おうと事実は変わらないけどね。本来なら、君がそのまま魔女になってくれるのが僕にとって都合がよかったんだけど――」

杏子「てめぇ……! いい加減その口閉じやが――!?」

マミ「……」チャキ

QB「……マミ?」

杏子「マミ、お前……」

まどか「その銃、は」

さやか「マミ、さん?」

マミ「あなたは……」

QB「なんだい、マミ?」

マミ「あなたは、わたしたちの命を何だと思っているの? どうしてこんなことをするの……?」

QB「僕は君たちの願いを叶えただけにすぎないよ。僕との契約で交わした願いは、確かに君たちの心からのものだったはずだ」

マミ「……」

杏子「……」

さやか「……」

30 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/23(水) 23:57:51.71 ID:FBsFsBQp0(8/8)
QB「そうして叶えた願いの対価を受け取る権利はあるはずだよ」

マミ「ふざけないで……」

QB「ふざけてなんかいないさ。祈りから始まり、絶望で終わる。これまで数多の魔法少女が繰り返してきたサイクルだ」

マミ「みんな……みんな信じていたのよっ。信じていたのに裏切られたの!」

QB「君たちを裏切ったのは、僕たちではなく君たち自身の祈りだよ」

杏子「っ」

さやか「……あんたは」

QB「どんな希望も、それが条理にそぐわないものである限り、必ず何らかの歪みを生み出すことになる。マミ。君の生きるという願いのために、君自身の手で積み上げてきた魔法少女の犠牲をかんがみるんだ」

マミ「……っ」ビクッ

QB「そうやって過去に流されたすべての涙を礎にして、今の君の暮らしは成り立ってるんだよ。そんな当たり前の結末を裏切りというなら、願い事なんてすること自体間違いなのさ」

マミ「……そう、かもしれないわね」

まどか「マミさん……?」

31 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/24(木) 00:16:54.64 ID:PMEW7qLh0(1/7)
マミ「いつだってわたしは正義のためだって嘘をついて、ほんとうは自分のためだけに戦っていただけなんだもの」

杏子「おい、マミ」

マミ「それでもね。そんな自分勝手なわたしだけど、それでも、いまは一人じゃないの」

さやか「マミさん……」

マミ「だからキュゥべえ。ここから出て行って」

QB「僕としては――」

マミ「さっさと消えて。いまはあなたと話すことなんて、なにもない」

QB「……」

クルッ テクテク

さやか「……結局なんだったんだよ、あいつ」

まどか「マミさん。その、大丈夫ですか?」

マミ「……大丈夫よ。それより、これからのことを話し合いましょう? 佐倉さんもいいわよね?」

杏子「ああ。こんな状況じゃ縄張りがどーこーいってるわけにもいかないからな」

さやか「何よ。珍しく物わかりがいいじゃない」

杏子「うっせー新人」

さやか「なんだとぉ!?」

まどか「ダメだよ、ケンカしちゃ!」

マミ「そうよ。ケンカなんてしてる場合じゃないでしょう?」

まどか(よかった。みんな、まだちょっとぎくしゃくしてるけど何とか落ち着いてくれた。……ほむらちゃんは、あっちの寝室だっけ。まだ寝てるのかな)






QB「入っていいかい? 話があるんだ」

メガほむ「…………」

32 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/24(木) 00:26:31.40 ID:PMEW7qLh0(2/7)

メガほむ「……うん。いいよ」

QB「お邪魔するよ、ほむら。気分はどうだい?」

メガほむ「ふふっ。……リビングの話し声、こっちまで聞こえてたよ、キュゥべえ」

QB「そうなのかい? ずいぶん前から起きていたんだね」

メガほむ「うん。だから、こっちの話があっちに聞こえないように気を付けようね?」

QB「そうだね。いまこの状態をマミたちに見つけられたら厄介だ」

メガほむ「うん。……それで、あなたたちは、みんなを魔女にするために魔法少女を生んでいるの?」

QB「勘違いしないでほしいんだけど、僕たちは何も人類に対して悪意をもっているわけじゃない。ただ、やむを得ない事情があってこういう結果を招いているんだ」

メガほむ「……ふふっ」

QB「……どうして笑うんだい? 今のところで、何か面白いところがあったのかな」

メガほむ「ううん。ただ、やっぱりあなたも人間じゃないんだなって思っただけ」

QB「そうだね。僕たちは宇宙の寿命を延ばすために熱力学の法則に縛られないエネルギーを探してきた。そうして知的生命体の感情をエネルギーに変化するテクノロジーを開発したんだけど、あいにく僕らが感情というのものを持ち合わせていなかった。そうして見出したのが君たち人類だ」

メガほむ「うん。……それで?」

QB「とりわけもっとも効率がいいのは、第二次成長期の少女の希望と絶望の相転移だ。ソウルジェムがグリーフシードへと変わるその瞬間、君たちの魂は膨大なエネルギーを発生させる。それを回収するのが、僕たちインキュベーターの役割だ」

メガほむ「……ふふふっ。ごめんね。あなたの言ってること、ついていけない。全然、納得できないの」

QB「……ほむら。君はこの事実を聞いて、笑うんだね」

メガほむ「うん。だってあなたはあなたの役割をしてるだけなんでしょう。それって、あの子たちと何も変わらないもん。だから、それはそれでいいと思う。……それを責めることなんて、わたしにはできない」

QB「そうかい。まあ、君たち人類の価値基準は僕らも理解に苦しんでいるから、どんな思考の末にそいう結論に至ったかは聞かないで置くよ。――それより本題だ、暁美ほむら」

メガほむ「……なに?」

QB「君は今、叶えた願いをその胸に抱えているだろう? 君にはそれを叶える資格があるんだ」

メガほむ「……うん」

QB「そうかい。それなら話は早い。ねえ、暁美ほむら」

メガほむ「……」

QB「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
33 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/24(木) 00:27:48.78 ID:PMEW7qLh0(3/7)
今日はここまで。

また明日の夜に続きを投下する。
34 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:28:33.99 ID:UZZtRGMBo(1/2)
壊れてやがる…乙!
35 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:29:33.42 ID:T6dnGhgPo(1)
乙です
36 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:30:11.30 ID:Wc1CXHA2o(1)

メガほむは何を願うのやら
37 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:30:24.26 ID:vlJDOdCto(1/2)

メガほむ…大丈夫だよな?
38 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:37:15.10 ID:DWVH5NW/o(1)

>QB「君は今、叶えた願いをその胸に抱えているだろう?
叶えたい願い?
39 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:48:01.78 ID:lxBQkpJqo(1)
乙です

重すぎる対価があることを知って、それでもなお、めがほむは叶えたい願いがあるのだろうか?
それとも、こんな対価では釣り合わないと諦めるのか。

諦めたら(展開が)それまでだ! とか来るのかな。


>>34
QBのことなら、これが素のような。

>>37
1周目めがほむの契約時の様子から見て、ちょっとやそっとの対価には怯みそうにないような気はする
その意味で、いくら脅しても契約しそうなまどかと、よく似てるような……
40 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:51:39.32 ID:UZZtRGMBo(2/2)
>>39
壊れてるのはめがほむにきまってるでしょ…
41 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 00:57:36.20 ID:vlJDOdCto(2/2)
なーんかQBの思うままの展開っぽくて不気味なんだよなぁ
QBは一手先に何を見据えてるんだろうか
42 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 02:08:58.33 ID:VUI6epl5o(1)

はたしてメガほむの願いは契約することで叶うような類なのだろうか
43 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 02:10:44.49 ID:N+awVukN0(1)
めがほむの契約が子供達がこの世界にやって来た原因になるのかねえ
44 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/24(木) 11:20:48.71 ID:OQ7ZSZ1Qo(1)

ふむふむ
45 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/24(木) 23:12:52.02 ID:PMEW7qLh0(4/7)
誤字なんてよくあることと半分あきらめてるけど、けっこう大切なセリフでやってしまった……。

続きを投下します。
46 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/24(木) 23:16:14.51 ID:PMEW7qLh0(5/7)

メガほむ「……ごめんね。わたし、魔法少女にはなれないの」

QB「どうしてだい? 君は、抱えた願いがかなわなくてもいいのかい? それとも、魔法少女になった後のリスクを恐れているのかい?」

メガほむ「ううん。リスクなんてどうでもいいの。……きっとあなたに願えば、あの子だって元の姿に戻るんだよね?」

QB「当然、その程度の願いなら叶うだろうね」

メガほむ「そっか。でもね。それであの子を元に戻して、次はどうするの?」

QB「次?」

メガほむ「うん。次。だってあの子たちはみんな魔女になる運命なんでしょう? 他の子達が魔女になった時、わたしにはもう、奇跡を叶える資格はないんだもの」

QB「そうだね。それは僕にもどうしようもないことだ」

メガほむ「でしょう? だから、そんな一時しのぎにしかならない奇跡なんていらないの。……ふふっ。そんなことしなくても、あの子達とずっと一緒にいる方法はあるからね」

QB「そうかい。なら少し残念だけど、僕はお呼びでないということでいいのかな」

メガほむ「うん。だから、もうさよならだね、キュゥべえ」

QB「さようなら、ほむら。この宇宙のために死んでくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね」

クルッ テクテク

メガほむ「…………ふふふふっ」

メガほむ(この宇宙のため、かぁ)

メガほむ「ごめんね、キュゥべえ。わたしの命は、宇宙なんかにあげられないの」

コンコン

メガほむ「……!」

マミ「暁美さん。起きてるかしら? 入ってもいい」

メガほむ「…………はい。起きてます。どうぞ」
47 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/24(木) 23:42:08.88 ID:PMEW7qLh0(6/7)

マミ「お邪魔するわね」

メガほむ「いえ。お借りしてるのはこちらのほうですから」

マミ「あら、そんなことは気にしないでいいのよ?」

メガほむ「……ありがとうございます」

メガほむ(巴さん、か。……美樹さんのほうが良かったけど、そもそもここは巴さんの部屋だし、仕方ないよね。佐倉さんや鹿目さんじゃなかっただけ良しとしなきゃ)

マミ「それで、気分はどう?」

メガほむ「……だいぶ落ち着きました。気分もすっきりして、今までにないくらい頭が冴えている気がします。いままで気が付けなかったこともわかって、なんだかいろいろ合点がいって、なんだか少しうふぃぎな気分です」

マミ「そう……。無理、してない? つらかったらまだ泣いてもいいのよ?」

メガほむ「はい。大丈夫です。それで、巴さん。わたし、聞きたいことがあるんです」

マミ「なにかしら? わたしに答えられることだったら、なんでも聞いて?」

メガほむ「巴さんたちは、あの子たちをどうするんですか?」

マミ「っ。それ、は、これから佐倉さんたちと話し合うことだけれども……」

メガほむ「……やっぱり倒すつもりなんですね」

マミ「まだそうと決まってるわけじゃないわ」

メガほむ「いいんですよ、言葉を濁さなくても。きっとそうするんだろうなって思ってましたから」

マミ「……暁美さん? あなた、どうしたの?」

メガほむ「どうしたって、何がですか?」

マミ「やっぱり、少し変よ。まだ疲れてるなら、まだ眠っても――」

メガほむ「いいんです。もう寝てる時間なんていりませんから」

マミ「暁美、さん……?」

メガほむ「それで、巴さんたちは魔女だからっていうだけの理由であの子を殺すんですね。――あなたたちも魔女になっちゃうくせに」

マミ「――え」

48 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/24(木) 23:45:37.80 ID:vny4rB7q0(1)
うふぃぎな気分てなにww
49 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/24(木) 23:59:51.11 ID:PMEW7qLh0(7/7)
なんだろうね、いったいw

うふぃぎ→不思議

さすがに投稿しなおします。
50 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/25(金) 00:00:21.23 ID:XOvFA5MX0(1/5)

マミ「お邪魔するわね」

メガほむ「いえ。お借りしてるのはこちらのほうですから」

マミ「あら、そんなことは気にしないでいいのよ?」

メガほむ「……ありがとうございます」

メガほむ(巴さん、か。……美樹さんのほうが良かったけど、そもそもここは巴さんの部屋だし、仕方ないよね。佐倉さんや鹿目さんじゃなかっただけ良しとしなきゃ)

マミ「それで、気分はどう?」

メガほむ「……だいぶ落ち着きました。気分もすっきりして、今までにないくらい頭が冴えている気がします。いままで気が付けなかったこともわかって、なんだかいろいろ合点がいって、なんだか少し不思議な気分です」

マミ「そう……。無理、してない? つらかったらまだ泣いてもいいのよ?」

メガほむ「はい。大丈夫です。それで、巴さん。わたし、聞きたいことがあるんです」

マミ「なにかしら? わたしに答えられることだったら、なんでも聞いて?」

メガほむ「巴さんたちは、あの子たちをどうするんですか?」

マミ「っ。それ、は、これから佐倉さんたちと話し合うことだけれども……」

メガほむ「……やっぱり倒すつもりなんですね」

マミ「まだそうと決まっているわけじゃないわ」

メガほむ「いいんですよ、言葉を濁さなくても。きっとそうするんだろうなって思ってましたから」

マミ「……暁美さん? あなた、どうしたの?」

メガほむ「どうしたって、何がですか?」

マミ「やっぱり少し変よ。まだ疲れてるなら、まだ眠っても――」

メガほむ「いいんです。もう寝てる時間なんていりませんから」

マミ「暁美、さん……?」

メガほむ「それで、巴さんたちは魔女だからっていうだけの理由であの子を殺すんですね。――あなたたちも魔女になっちゃうくせに」

マミ「――え」
51 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/25(金) 00:01:42.73 ID:XOvFA5MX0(2/5)

マミ「暁美さん、あなた、何を言ってるの……?」

メガほむ「何って、巴さんこそどうしたんですか? わたし、何か間違ったこと言いました?」

マミ「間違ったことは、言って、ないけど……」

メガほむ「そうですよね。キュゥべえが言ってたことですもん。ふふっ。マミさん、ずいぶんとキュゥべえのことを信頼してましたよね? 今日の話を聞いてどう思いました? キュゥべえ、すごいですよね。わたし達のことなんて、使い捨ての消耗品ぐらいにしか思ってないですよ、あれ」

マミ「……っ」

メガほむ「以前に巴さんから人間じゃないあの子たちと暮らすのはよくないって言ってましたけど、ふふふっ。巴さん、よくあんなこと言えましたよね。キュゥべえを追い出した時、どんな気持ちでしたか?」

マミ「やめ、やめてっ……! なんでそんなことを聞くのっ」

メガほむ「そうですか。なら、この話はやめますけど……そういえば、美樹さんが魔法少女になったのって、巴さんのせいですよね」

マミ「…………ぁ」

メガほむ「大変ですよね、美樹さん。内心では巴さんのこと恨んでますよ。当然ですよね。だって、巴さんと出会わなければ、美樹さんはこんなことに巻き込まれなかったはずですから」

マミ「あ、ぅ、そんな、美樹さんは、そんな子じゃ……」

メガほむ「そうですか? 美樹さんは確かに正義感にあふれていて、まっすぐで、好きな人のためにたった一度きりの奇跡も使えちゃうような……そんな、良くも悪いただの女の子なんですよ?」

マミ「それは、それ、は……確かに美樹さん、は……」

メガほむ「そう。そんな普通の女名の子だった美樹さんが、巴さんに会っちゃったばっかりに、何もかもダメになっちゃったんです。これで恨まないわけないでしょう?」

マミ「あ」ガク

メガほむ「美樹さんのことだから、もちろん表には出したりしないと思いますよ? 巴さんに気を使って、ニコニコ笑ってると思います。でも、その奥底はどうでしょうね。……いつ、巴さんといることに耐えられなくなっちゃうでしょうね?」

マミ「ぁ、あああ」ガクガク

メガほむ「いままでも、魔法少女だった魔女を殺して生きながらえて、そうして美樹さんまでいつか魔女になる魔法少女にしちゃって、彼女のこれからを台無しにしちゃったんですよ、巴さんは。本当に、ひどい人ですね」

マミ「ぅあぁ、ああああああ」ガクガクガクガク

52 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:07:31.00 ID:HBSlGK+Eo(1)
ぅ…孵化大作戦、か?
53 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:09:41.40 ID:GVtljnmEo(1/2)
魔法少女全員殺して子供たち守る作戦か
54 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:19:32.98 ID:O0G5Geyro(1)
そもそも自分も餌にするつもりか
55 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/25(金) 00:28:25.38 ID:XOvFA5MX0(3/5)

メガほむ「――ふふっ。でも大丈夫ですよ、巴さん」ニコリ

マミ「ぁあああ――え?」ピクリ

メガほむ「大丈夫なんですよ。自分勝手な希望で生きてきた巴さんでも、絶望から生まれたあの子たちなら、心から受け入れてくれます」ニコニコ

マミ「……こんなわたしでも、受け入れて、くれ、る?」

メガほむ「はい。だから巴さん、連れて行ってください」ニコニコニコニコ

マミ「どこに、どこに行けばいいの……?」

メガほむ「決まってるじゃないですか」ニコリ

マミ「…………」

メガほむ「葬列に行きましょう? ――わたしを、あの子たちのところに」
56 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/25(金) 00:37:51.29 ID:XOvFA5MX0(4/5)
今日はここまで。

このSSね、最初はね、本当にね、ただのほのぼの書こうと思ってたんですよ……?

また明日に続きを投下する。
57 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:38:12.81 ID:jA8YXSUZo(1)
おつかれさま
思い切ったね
58 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:39:04.31 ID:GVtljnmEo(2/2)

もうほのぼのとか無理だな
マミはほむらを連れて行ったことを後悔しての魔女化しそうだ
59 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:39:22.95 ID:SZToX3TCo(1)
乙です
60 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:45:08.44 ID:Ixqxb14yo(1)

驚天動地の展開だ…
どう締めるんだよこれ…
61 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/25(金) 00:49:54.83 ID:rotg1PCg0(1)

……ほむべぇさんがいる。
62 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 00:58:28.81 ID:0E5RmkkBO携(1)
おーい前スレで1000とったやつー

ほんとにメガほむが悪魔化したじゃねーかどうしてくれる……
63 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 01:06:04.30 ID:mvzaWgLHo(1)
なんだこの鬼畜眼鏡
64 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 01:06:59.48 ID:zJ1kPvwAO携(1)
前スレからのスレタイの変化が……切ない感じからまたニュアンス違ってきたな

65 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 01:38:57.19 ID:2z5xa2glo(1)
ここまでやったらもう悪役ルートしかねえな
残念だ
66 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 02:03:41.42 ID:Njn6lYa0o(1)
ほむらは潜在的にドS
67 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 08:57:56.63 ID:lLzaXQ/Ro(1)
鬼畜眼鏡VSヘボ悪魔
68 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/25(金) 11:17:01.55 ID:fR66reNWo(1)
悪魔になるポテンシャルはあるし…
69 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/25(金) 15:19:47.31 ID:TVa55jP70(1)
マミの絶望を餌にして他の子も魔女化させるとか?
そういえばこのほむらはクララドールズを通して悪魔と繋がってるとも言えるし実はとんでもない因果を持っているんじゃないだろうか
70 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/25(金) 20:12:30.68 ID:s2/XyREn0(1)
それでも杏子なら杏子ならきっとこの状態の二人を何とかしてくれる…。

71 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/25(金) 23:53:10.35 ID:XOvFA5MX0(5/5)




さやか「だーかーらっ。なんであんたはいちいちそう偉そうなのよ!」

杏子「偉そうも何も、あんたよりに一年以上は長く魔法少女をやってんだ。実際に偉いのさ、ルーキー」

さやか「うがぁあ! ああ言えばこう言うっ。まどか! あんたもこいつに何か言ってやってよ」

まどか「そんなことよりも、さやかちゃん。マミさん、ちょっと遅いよね。ほむらちゃんの様子を見に行ってるはずだけど……」

さやか「そんなことだとぅ!? ちょ、まどか――」

杏子「ん? そういえばそうだな。ちょっとばかし時間がかかりすぎてる気もするな」

まどか「だよねっ」

さやか「お、おーい? まどかさーん……? あたしの話もちょっとは――」

まどか「杏子ちゃん、さやかちゃん。ちょっとわたし、ほむらちゃんの様子を見てくるね」

杏子「おう。行って来い、まどか」

まどか「うん!」

さやか「…………」
72 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/26(土) 00:29:23.45 ID:Zrs22PC70(1/9)

さやか「……ねえ。さっきからちょっと気になってはいたんだけど……あんたとまどか、何か仲良さげじゃない?」

杏子「あん? 別に普通だろ。初対面でもないしさ」

さやか「いやでも――」

まどか「杏子ちゃんっ、さやかちゃん!」

さやか「――たまにはあたしにも最後までしゃべらせてくれー」

杏子「めんどくせーな、お前……。それで、まどか。血相変えてどうした?」

まどか「部屋にほむらちゃんとマミさんがいないの!」

さやか「え!?」

杏子「……なんだと?」

まどか「それで窓が開いてて、もしかしてほむらちゃんとマミさん、そこからどこかに行っちゃったんじゃ……!」

杏子「ちくしょうがっ。ほむらのやつ……さやか! すぐに追うぞ!」

さやか「え!? で、でも二人がどこに行ったかなんて――」

杏子「バカかお前は! いまほむらが行こうとするところなんてひとつだろうが!」

まどか「あっ、ほむらちゃん、もしかして……!」

さやか「あいつらのところね!」

杏子「ああっ。……まどか、お前は留守番してろ」

まどか「う、うんっ。わかった!」

杏子「それじゃあ行くぞ、さやか」

さやか「う、うん」

杏子(よしっ。マミがほむらを連れてるなら、その分、足は重くなってるはずだ。まどかを連れて行かなきゃ先回りはできるが……くそっ。なんでマミのやつはほむらを止めなかったんだ……?)

73 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/26(土) 01:09:16.74 ID:Zrs22PC70(2/9)

〜工事現場〜


マミ「……ここね」

メガほむ「……わかりました。それじゃあ、わたしは中に入ります。巴さんは、ここに残っていてください」

マミ「……どうして? わたしも、一緒に行くわ」

メガほむ「仕方ないんです。だって、巴さんには――」

さやか「あ、っぶなっ。なんと間に合ったぁ!」

杏子「追いついたぞ、ほむら、マミ!」

マミ「あ……」

メガほむ「――あの人たちの相手をしてもらわないといけませんから」
74 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/26(土) 01:31:28.15 ID:Zrs22PC70(3/9)

メガほむ「こんばんは、佐倉さん、美樹さん」

マミ「……」

さやか「ほむら……マミさん……」

杏子「よう。ずいぶんと辛気臭い顔してんな」

メガほむ「ふふっ。……気にしないでください。そういう佐倉さんこそ、いつまで見滝原にいるつもりなんですか?」

杏子「あんたには関係ねーだろうが。とりあえずいまは、ここの魔女を食ってくだけだよ」

さやか「杏子っ。あんた、そんな言い方はないでしょっ」

メガほむ「……いいえ、美樹さん。別にいんですよ。佐倉さんがなんと言おうと、今回ばかりはわたしも譲れませんから」

マミ「……」

さやか「ほむら……。マミさんもそうだけど、あんた、さっきから様子が変だよ。もしかして、魔女の口づけを受けてたりしない?」

メガほむ「……そういう美樹さんは、いつもとあまり変わらないですね。――あの子を、魔女にしたくせに」

75 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/26(土) 01:48:53.71 ID:Zrs22PC70(4/9)

さやか「……え?」

メガほむ「美樹さんが一人で暴走して、周りの言うことも聞かないで行動するから穢れがたまって、そんなの自業自得でしかなかったはずなのに、本当は美樹さんが魔女になるはずだったのに、美樹さんはそれを全部あの子に押し付けたんです」

杏子「おい、ほむら……。お前、何を言って――」

メガほむ「間違ったこと言ってますか、わたし? 言ってませんよね」

さやか「ぁ、ちが、ぅ……ちが、わないけど、ほむら。あたしは、それでも、そんなつもりじゃなかったの……。ご、ごめ――」

メガほむ「ほら、ここで自己弁護をする。美樹さんはそんな自分大事で卑怯な人です。……だから、上条君を志筑さんにとられちゃうんですよ」

さやか「――ぁ」

メガほむ「明日、上条君に全部伝えるって約束したんですよね。どうするんですか? 自分がいつかは魔女になって人を殺すんですって、そんな大切なことを言わないわけにはいけませんよね」

さやか「ぁ、ぅ」ブル

マミ「…………」

メガほむ「頑張ってくださいね、明日の告白。上条君、どんな顔をして美樹さんから離れていくでしょうね?」

さやか「ぅう、うううううううう」ブルブル

杏子「……ちっ。ちょっと寝てろっ」ガツン

さやか「ぅううう――うぐっ」バタン

76 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 01:51:09.91 ID:AqCdtDKKo(1/2)
穢れを奪って魔女になったのはレイケツ自信の意思なんだから
ちょっと筋違いだなぁ
77 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 01:52:59.78 ID:6ak8C8t5o(1)
つまんね
78 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/26(土) 01:54:39.02 ID:fFLBBHOM0(1)
つまんね君キターwwww
79 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/26(土) 02:03:51.13 ID:Zrs22PC70(5/9)
メガほむ「……乱暴ですね、佐倉さん」

杏子「はんっ。あんたの言葉ほどじゃねーさ。まー、さやかのやつが何もいないでリタイアするとはあたしも思ってなかったけどさ。あのままほっとくよりは大分ましだろ」

メガほむ(……佐倉さんは無理だよね。美樹さんと巴さんはちょっと無理矢理でも責められる部分がわかってたけど、佐倉さんには何を言えばいいかわからないや……)

杏子「それで、ほむらがやけっぱちになってるのは分かるけどさ。マミ。あんたはなんでこいつに付き合ってんだよ」

マミ「……わたしには、もう魔法少女を続ける理由がないのよ」

杏子「はぁ?」

メガほむ「……巴さん。わたし、もう行きますね」

杏子「! ちょっと待――!」

バンッ

マミ「……動かないで」チャキ

杏子「マミ。あんた……」

マミ「暁美さん。いまのうちに」

メガほむ「はい」テクテク

杏子「……」

杏子(ほむらが結界に入っちまった……!)

杏子「どけっ。あんた、あいつを見捨てるつもりかよ!」

マミ「どかないわ。わたしもこの結界の中で死ぬんだもの」

杏子「……んだと?」

80 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga] 2014/04/26(土) 02:12:31.59 ID:Zrs22PC70(6/9)
マミ「美樹さんを魔法少女にしたのはわたしなのよ? わたしはね、何にも知らないくせに、嬉々としてあの子が人々を殺す魔女になる道に引きずり込んだの。笑っちゃうでしょう? 一人が淋しいからって仲間を作った結果がこれなの」

杏子「……」

マミ「わたしのやってきたことって何だったの? 大切な仲間を魔女にするための戦いだったの?」

杏子「……そんなん、知るかよ」

マミ「そうよね。でも、どうせいつかは同じ運命をたどるなら、今ここであの子たちに見送られて死んだほうがましだって、そう思っちゃうじゃない?」

杏子「……」

マミ「だから放っておいて。佐倉さんだって、もう二度と他人のためには魔法を使わないって、確かにそういって縁を切ったんだものね?」

杏子「相変わらず、いちいち細かいやつだな……。だったらそいつはちょいとばかり撤回するよ」

マミ「……」

杏子「今のあたしには、あんたらをこのまま放っておくことなんて、絶対できやしないんだからさ!」

81 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2014/04/26(土) 02:13:11.97 ID:Zrs22PC70(7/9)
今日はここまで。

明日も夜に続きを投下する。
82 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 02:18:29.75 ID:HG5tbFUm0(1)

杏子いいキャラになったなあ
にしても序盤のほのぼのさが嘘のようだ
83 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 02:18:33.80 ID:WmMzQSvVo(1)
乙です
84 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 02:19:25.08 ID:AqCdtDKKo(2/2)

85 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 02:19:39.44 ID:8DrI9IEyo(1)
毎日楽しみにしてるよー
86 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 02:52:14.82 ID:cipKGQnko(1)

メガほむのほうが口づけ受けた人間の思考っぽいよな
というよりもう半分魔女化してるようなもんか、魔法少女の段階飛ばして
87 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 03:34:10.13 ID:ZefR6v3+o(1)
貴重なさやかちゃんの謝罪が・・・・・・
88 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 05:59:40.24 ID:TGZTfTQeo(1)

やっぱり詰るのは目的でなく手段なのね
89 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 06:09:22.89 ID:kjf4UjGt0(1)
これ地味にTDSルートに入ってるよね
このめがほむは目の下にクマありそう
90 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 06:15:45.13 ID:Ov7nFOJFo(1)

91 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 06:38:00.75 ID:mpCVsUcRo(1/3)


>>86
たしかにな。子供達にイゾンしてる部分はあったとはいえ
友達全員を裏切って[ピーーー](それだけ追い詰めてる)ほどか?と考えると微妙だな
92 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 06:46:44.06 ID:zfqPfdk40(1)
この世界のメガリザードンなんてまどかのことさえそんな大切な友達とは思ってないんじゃないか
本編1周目のマミくらいな扱い
93 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 06:50:35.90 ID:mpCVsUcRo(2/3)
>>92
本編のほむらですら、最初は命の恩人を助けたいくらいの思いだったそうだから(繰り返すごとにより深く)
いきなり殺害をためらわないレベルなのはちょっと異常さを感じる
94 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 06:51:15.39 ID:ZzdGDHd2o(1)
くっさ
95 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 07:00:23.02 ID:SQEPFBElo(1)
>>91
一周目のまどか並みに子供たちに依存してたら少しだけどありえそう
契約した時並みの決意が変なベクトルを向いてる的な

96 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 09:16:17.05 ID:dRutjZcAO携(1)
このメガほむはペットロス症候群というやつではなかろうか。

97 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 09:20:17.53 ID:mpCVsUcRo(3/3)
>>96
ググったらたしかにそんな感じだなww
出会って一ヶ月にすら満たない時間でもありえるかはともかく
98 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 11:16:09.56 ID:hy/3eyl8o(1)

盛り上がってるなあ
99 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 12:28:56.45 ID:EJ71pcZco(1)
ひとりぼっちの中学生が孤独をこじらせるのはよくあること
というか大人でも割とそう
すぐ世の中どうでもいいのかもとか自分なんていなくなってもいい存在とか思っちゃう
100 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 14:01:32.40 ID:8EuIEfFLo(1)


このメガほむちゃんは目の下に隈を作って虚ろな目をしてたれ目であるに違いない
1-
あと 343 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.225s*