[過去ログ] 絹旗「超窒素パンチ!」上条「その幻想をぶち殺す!」 (285レス)
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1 K 2013/05/01(水) 14:05:43.16 ID:1m9wXz1Wo(1/23)
絹旗「……」

上条「……」

絹上「「――ふっ」」

絹旗「超タイトルコール決まりましたね」

上条「ああ、これも俺達コンビの成せる業だな」

絹旗「流石、上条です」

上条「それを言うなら、絹旗もだろ?」

絹旗「いざ言われるとなんだか超照れます」

上条「事実なんだし、謙遜する必要もないと思うぞ。それより絹旗、大事な事を忘れているぞ」

絹旗「えっ……あ、ああ、そうでした。自己紹介が超まだでした」

上条「挨拶は人として基本中の基本だからな」

絹旗「では、私からいかせてもらいます。――絹旗最愛です!」

上条「続いて、上条当麻です!」

絹旗「まず始めに、このSSについて超軽く説明します」

上条「軽くなのに“超”なんだな」

絹旗「上条、細かい事を気にしていたら超負けです。それにこれは、私の超アイデンティティですから仕方ないんです」

上条「……まあ、いっか。とりあえず、ここの>>1はSSの執筆は初めてだ」

絹旗「就職活動の作品も超できていないというのに、ここの>>1ときたら何をしているんですかね」

上条「そう言うなって……>>1だって息抜きをしたい時もあるんだよ」

絹旗「超息抜きばっかりな気もしますがね。とりあえず、説明を続けましょう!」

絹旗「このSSの内容は、私達が超ダラダラするだけのものです。色々と不備があるかもしれませんが、超暖かい心で見守ってください」

上条「原作で俺達の接点ないだろうが、って意見もあると思う」

絹旗「ついでに、超キャラ崩壊してるという意見もあると思いますが、そういった細かい点は見逃してくれると嬉しいです」

上条「甘えだな」

絹旗「超同感です」

上条「創作活動においてそんな甘えを言っているようじゃ、大成するわけないだろうが」

絹旗「5月の中旬には上京するというのに、ここの>>1は超大丈夫なんですかね?」

上条「まあ……好きにやらせとけばいいんじゃないか?」

絹旗「それもそうですね」

上条「とりあえず、説明はこんなもんか?」

絹旗「ええ、例えミスがあったとしても責任は超>>1にありますから大丈夫です」

上条「そっか……じゃ、そろそろいくか?」

絹旗「ええ、いきましょう。では――」

絹旗「超窒素パンチ!」

上条「その幻想をぶち[ピーーー]!」

 ――パリーン



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367384742

186 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/05/06(月) 18:15:14.83 ID:WDW3xlsD0(1)
インちゃんの扱いがいいssは良スレと決まっているんだよ!
187 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 08:17:44.27 ID:vaw+62z+0(1)
>>186
まぁそもそもイン…なんとかの扱いがいいのがあまりないしな!W


188 K 2013/05/07(火) 20:30:16.56 ID:ii9SiWoto(1/13)
どうも、超>>1です
……いまだにくぅ疲の意味がわかりません

今日の投下は二本です
リクエストにあったフレンダとフレメアのデートと黒夜の登場です
リクエスト通りの内容とは言えないと思いますが、今回も楽しんでいってください
とりあえず、9時頃に投下します
ではまたノ
189 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 20:34:16.50 ID:O3iOLfNXo(1/2)
待ってる
190 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 20:45:05.59 ID:8kppMGCAO携(1)
くぅ疲の意味は知らなくてもいい。イヤマジで
191 K 2013/05/07(火) 21:02:56.31 ID:ii9SiWoto(2/13)
>>190
超了承です

では、投下しますね
192 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:03:22.96 ID:ii9SiWoto(3/13)
【姉、輝く日(上条と絹旗は超お休み)】


 〜第二十二学区〜


麦野「……」スタスタ

 ――イチャイチャ

麦野「……」スタスタ

 ――イチャイチャ

麦野「」ブチッ

麦野「――カップルカップルカップル……」

麦野「……そんなにいちゃつきたかったらぁラブホ入って×××に××××ブッ挿して猿みたいに盛ってろやぁぁぁ!」キュインキュイン

 ――チュドン
 ――キャー

麦野「――ちっ!」スタスタ

麦野「滝壺も浜面もデート。絹旗に上条も今日は初デートだなんだでいない」

フレメア『大体、二人は売れ残りにゃあ?』

麦野「――誰が売れ残りだぁぁぁ誰がぁぁぁ!」キュインキュイン

 ――チュドン
 ――ダ、ダレカジャッジメントヲ…

麦野「ったく……金髪姉妹でも呼んでファミレスで駄弁るか……」

 ――ハレテヨカッタッテワケヨ
 ――ニャア、ダイタイドウカン

麦野「あん? ――って、フレンダ達いるじゃない」

フレンダ「結局、久しぶりに姉妹でお出かけって訳よ」

フレメア「にゃあ。大体、二人の時間ってあまりなかったからね」

フレンダ「……フレメアには本当に心配かけたって訳よ」

フレメア「大体、お姉ちゃんが無事なら私はそれでいいにゃあ」

フレンダ「フレメア……」

フレメア「にゃあ。だから今日は沢山遊ぶ」

 ――ギュ

フレンダ「……ふふふ、その通りって訳よ」

フレメア「にゃあ。じゃあ、最初はスプラッターゲームをしたいにゃあ」

フレンダ「結局、姉の私には勝てないって訳よ」

フレメア「大体、負けないにゃあ」

 ――トコトコ

麦野「……」

麦野「あいつらも暗部に縛られてたしね……」

麦野「ったくよ……こういうのは私のキャラじゃないだろ」
193 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:03:56.48 ID:ii9SiWoto(4/13)
麦野「そうよ。これは二人が何か事件に巻き込まれて、せっかくの姉妹デートが壊されるってのが心配ってわけじゃなくて、何か弱みを見つけるためだ」

 ――コツコツ

 …………
 ……
 …


 〜第二十二学区のとあるゲーセン〜


フレメア「――にゃあにゃにゃにゃにゃにゃにゃあ!」

 ――バババン

フレンダ「ちょ!? 敵の動きがありえないって訳よ!?」

フレメア「大体、視覚に頼っちゃいけない。心の目にゃあ」

 ――バババン

フレンダ「え、敵が画面に出てこない!? 倒す速度がやばいって訳よ!?」

フレメア「にゃあ。New record!」

フレンダ「私、一桁――って、上位ランクが全部フレメア!?」

フレメア「ふふん♪」

 …………
 ……
 …

麦野「……おいおい、ありゃ妹の方が使い方上手いじゃないの」

麦野「フレンダも暗部で何度も触ってるってのに……まあ、モノホンとは感触が違うだろうけど」

麦野「フレメアがアイテムだったら楽だったんじゃ……って、私は何考えてんだ」

麦野「ちっ……部下はすっかり平和色に染まってるってのに、アイテムトップの私はいまだに人を道具としか見れないなんてよ」

麦野「全く……情けないわね……」

 …………
 ……
 …


 〜とある人形店〜


フレメア「にゃあ。お人形さんいっぱい」

フレンダ「ここは種類が多いからね。私御用たちのお店って訳よ」

フレメア「お姉ちゃん。この人形、スフィンクスにそっくりにゃあ」

フレンダ「本当ね。よかったらフレメアにプレゼントするわよ」

フレメア「いいの?」

フレンダ「結局、姉としてあまり構ってあげられなかったからね」
194 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:04:33.55 ID:ii9SiWoto(5/13)
フレメア「にゃあ。お姉ちゃん、ありがとう♪」

フレンダ「いいって訳よ♪」

 …………
 ……
 …

麦野「……あれ? なんかあの二人見てたら目から汗が……」

麦野「……今度からフレンダには優しくしてやろう……うん」

 …………
 ……
 …

フレンダ「あぁ……結局、こうやって大きい人形に抱きつくのが至福の時って訳よ」ギュー

フレメア「にゃあ。大体、人肌恋しいから?」

フレンダ「そうそう。結局私も男はほし――って何言わせるって訳よ!?」

フレメア「大体、私は一言も男なんて言ってないにゃあ」

フレンダ「ってか、私は部屋に飾るタイプだし! 夜に人形抱いて寝るのは麦野って訳よ」

フレメア「にゃあ。とりあえず、何かのフラグが立った気がするにゃあ」

フレンダ「? 結局、フレメアの言いたい事がよくわからないって訳よ」

フレメア「にゃあ。大体、私もわかんない」

フレメア「それより、皆にお土産買いたいにゃあ」

フレンダ「お土産?」

フレメア「にゃあ。大体、最近は色々とお世話になってるし」

フレンダ「それもそうね。私も選ぶって訳よ」

フレメア「じゃあ、お金は半分ずつ出すにゃあ」

フレンダ「わかったって訳よ」

フレメア「じゃあ、これはスフィンクスのお土産にするにゃあ」

フレンダ「? それ、フレメアのプレゼントなのにいいって訳?」

フレメア「にゃあ。私は別にいいにゃあ」

フレンダ「わかったって訳よ。じゃあ、スフィンクスにはこの人形と猫缶買って、フレメアは別にもう一つ選ぶって訳よ」

フレメア「大体、いいの?」

フレンダ「少しは姉に見栄を張らせなさいって訳よ」

フレメア「大体、わかった。じゃあ、私これがいい」

フレンダ「ゲコ太って訳ね。ま、フレメアぐらいの年頃はこれが好きだもんね」

フレメア「お姉ちゃんもゲコ太好きだったにゃあ?」

フレンダ「昔はよく集めたんだけど、結局中学生には子供すぎるって訳よ」
195 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:05:15.83 ID:ii9SiWoto(6/13)
フレメア「ふーん。大体、よくわかんない」

フレンダ「別にわかんなくってもいいって訳よ」

 …………
 ……
 …


 〜常盤台中学女子寮〜


御坂「――む!」

白井「どうかされましたか、お姉様?」

御坂「なんかゲコ太同時に私も馬鹿にされたような……」

白井「きっと、気のせいですわ……そ・れ・よ・り――」シュン

 ――ダキッ

御坂「なっ、ちょ、黒子!?」

白井「最近は風紀委員の仕事でお姉様分が減っていますの。ですので今日はたーっぷりとお姉様の温もりをこの黒子めに感じさせてくださいませ」

御坂「んぁ……ちょ、や、やめ……変なとこ……やっ――」ビ…

白井「――ぐへっ……ぐへへへへへへ――おっねぇさまぁぁぁぁぁぁっ!!」

御坂「――めろって言ってるでしょうがぁぁぁ!!」ビリビリ

白井「おふぅぅぅぅぅ!! この刺激! 久しぶりですのぉぉぉぉぉ!!」ビクンビクン

御坂「なっ……!? そんな、私の電撃が効かない!?」

白井「ふふふ……今日はまだ始まったばかりですの」ジュルリ

御坂「ひっ――」

 イヤァァァァ
 オネェェェェサマァァァァ

 …………
 ……
 …


 〜第二十二学区〜


フレンダ「フレメア、今日は楽しかった?」

フレメア「にゃあ。大体、満足」

フレンダ「それはよかったって訳よ」

フレメア「またいこうね、お姉ちゃん」

フレンダ「もちろんって訳よ!」

 …………
 ……
 …
196 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:05:50.98 ID:ii9SiWoto(7/13)
麦野「結局、一日あの二人を見ていただけか」

麦野「はあ……私も男でも作ろうかね――ん?」

 オイ、アノキンパツデイインジャネ?
 ダナ

麦野「ったくよ……せっかくのハッピーエンドを汚すなよ」

麦野「やっぱり私はこういうのが性に合ってるのかねー?」

 ――スタスタ

 …………
 ……
 …

スキアウA「相手はガキ二人だ。俺達でかかれば苦になるはずがねえ」

スキアウB「見たところ、結構金持ってそうだし、狙うしかねえよな」

スキアウC「金だけじゃなく、ついでにあいつらも美味しく頂いちまおうぜ」

スキアウB「うわっ、お前ってロリコンかよ」

スキアウC「ばーか。ああいう青い果実の方がうめぇんだよ」

スキアウB「いやいや、熟れた果実の方がうめぇだろ」

スキアウA「おい、馬鹿やってねえで、どっちか拉致するための車かっぱらってこいよ」

スキアウC「わかった。じゃあ、俺がもってく――」

 ――チュドン

スキアウC「――ぎゃー!!」

スキアウB「なっ!? だ、誰だ!?」

麦野「あん? てめぇらに名乗るほど、私の名前は安くはねぇんだよ」

麦野「とりあえずよぉ……てめぇらブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い」キュインキュイン

 ――チュドン

スキアウB「ぐあっ!?」

スキアウA「B!! おい、しっかりしろ!!」

スキアウB「」

スキアウA「ちくしょう!!」

麦野「おいおい。爆風で飛ばされただけで気絶かよ。男のくせに軟弱ねー。あんた×××ちゃんとぶら下げてる?」

スキアウC「はぁはぁ……このアマぁ……」

スキアウA「C!! お前、大丈夫か!?」

スキアウC「はぁはぁ……俺は、大丈夫だ……とりあえずてめぇ死ねやこらっ!!」チャキ

麦野「お、白兵戦ってか。ウォーミングアップには丁度いいな。かかってこいよ×××野郎」クイクイ

スキアウC「舐めやがって!!」ダダダ

麦野「――ああ、死んだな。――あんた」スッ

 ――バキッ

197 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:06:22.43 ID:ii9SiWoto(8/13)
スキアウC「がはっ!?」

麦野「とりあえず、付き合っておいてなんだが言っておくわ。あんた馬鹿だろ? 私、さっき見せたよなぁ?」ギリッ

スキアウC「いだだだだっ!?」

麦野「飛び道具相手に突っ込んでくるなんて、狙ってくださいって言ってるようなもんだぜ? それによぉ――」ゴキン

スキアウC「ぐっ!?」バタリ

麦野「飛び道具なんてなくても、テメェみたいな×××××を沈めるなんざ呼吸するより簡単なんだよ」

麦野「ま、あれだ。格が違うんだよ、格が」キュインキュイン

 ――チュドン

スキアウC「」

麦野「はあ……私も優しくなったねぇ。前までなら全身消し炭の筈なんだがな……脚一本消し飛ばすだけって――」

スキアウA「お、お前……俺の仲間をよくもっ!!」

麦野「あん? 知らねえよ。そもそも、てめぇらが私のもんに手を出そうってのが悪ぃんだよ」

スキアウA「こいつ!!」チャ

麦野「ぎゃははははははは!! ――ばぅぁぁぁかぁぁぁぁ!!」キュインキュイン

 ――チュドン


スキアウA「――あ、あぁぁぁぁ腕……腕がぁぁぁぁっ!?」

麦野「チャカ出してから打つまでが遅すぎんだよ。今の動きじゃ、私が銃口に照準定めるまでに欠伸が出るほどの時間があるっての」

スキアウA「あぁぁ……」ガクガク

麦野「ちっ……痛みで聞いちゃいねえか。どこまでも面白みのない連中だなぁ」

麦野「――まっ、とりあえず仲良くBlood Bathに沈みな」キュインキュイン

 …………
 ……
 …


 〜翌日のアイテムアジト〜


フレメア「にゃあ。今日はみんなにお土産がある」

浜面「お、なんだ。どっか出かけたのか?」

フレンダ「昨日、フレメアとデートしてきたって訳よ」

麦野「ふーん、そうなんだ」

絹旗「それは超よかったですね」

フレメア「とっても楽しかったにゃあ」

滝壺「フレメアもよかったね」
198 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:07:03.08 ID:ii9SiWoto(9/13)

フレメア「にゃあ」

浜面「で、その土産ってのはなんだ?」

フレメア「大体、これにゃあ。はい、絹旗」

絹旗「ん……これは! なんともB級感漂うパッケージの超映画ではないですか!」

フレンダ「ま、絹旗にはこれが一番って訳よ。で、これが上条とスフィンクスの分ね」

絹旗「上条には服とスフィンクスには超猫缶ですか! 後、この超スフィンクス似の人形は?」

フレンダ「服は私が選んだって訳よ。で、それはスフィンクスにって、フレメアが」

フレメア「お友達にゃあ」

絹旗「超ありがとうございます。スフィンクスも上条も超喜ぶでしょう」

フレンダ「滝壺と浜面にはフレメアが選んだの。結局、私には何を選んだか教えてくれなかったって訳よ」

浜面「それは楽しみだな」

滝壺「とても気になる」

フレメア「二人にはこれ――滋養強壮剤と精力剤にゃあ」

浜面「」

フレンダ「」

滝壺「おお」

フレメア「早く赤ちゃんが見たいにゃあ」

滝壺「ありがとうフレメア。今日からはまづらと頑張る。ね、はまづら」

浜面「――へ、あ、ああそうだなって……違う! なんか違う!」

フレンダ「……ごめん。私もちゃんと見てればよかったって訳よ……」

滝壺「ううん、そんな事ないよ。ねえ、はまづら。名前、どうしようか?」

浜面「滝壺さーん!? 名前って何!? え、もうそんな先の事を考えてらっしゃるんですか!?」

フレンダ「……もう、なんていうかそっちは仲良くやってって訳よ」

フレンダ「で、麦野には私から」

麦野「あん?」

フレンダ「これな訳よ。えーっと、名前が確かスト……ストなんだっけ?」

麦野「ストック、ね」

フレンダ「そうそう……って、麦野はその花を知ってるって訳?」

麦野「まあね。確か春頃に咲く花だったわね。ま、学園都市の花に季節なんて関係ないか」

フレンダ「店員も学園都市の花は一日一回水を与えれば、日光関係なく一年はもつって言ってた訳よ」

麦野「ふーん」

フレンダ「……嬉しくなかった?」
199 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:07:40.62 ID:ii9SiWoto(10/13)

麦野「……ばーか」ワシャワシャ

フレンダ「な、えっ、ちょ麦野!? なんで頭を撫でるって訳!?」

麦野「嬉しいに決まってるだろうが。濡れた子犬みたいな顔すんじゃねえよ」ワシャワシャ

フレンダ「あ、あう……///」

フレメア「大体、これがツンデレ?」

滝壺「うん。むぎのはツンデレ」

浜面「明日、雪降らないよな?」

麦野「よーし浜面。てめぇ、そこで的になれ」キュインキュイン

浜面「すいませんでしたぁぁぁっ!!」

フレンダ「えへへ……///」

フレメア「にゃあ。お姉ちゃんがどこかにいっちゃってる」

滝壺「嬉しかったんだね、フレンダ」

麦野「……そういや、フレンダ」

フレンダ「――へっ、何?」

麦野「ストックの花言葉って知ってるか?」

フレンダ「えーっと、知らないって訳よ」

麦野「そっか。じゃあ、教えてやるよ」

麦野「ストックは……まあ、色によって花言葉の意味も違ってくるんだが、一般的には永遠の美、愛の結合――そして、求愛って意味があるのよ」

フレンダ「え、それって……」

麦野「私、フレンダに求愛されちゃったにゃーん♪」

フレンダ「えええっ!?」

麦野「まさか男ができないからって、同性の私に恋するなんてなー」

フレンダ「あ、そのっ、違うって訳よ!」

麦野「じゃあ、フレンダは私の事は嫌いなのかにゃーん?」

フレンダ「いや、そうじゃなくて……むしろ好きだけど……」

麦野「そ。じゃあ、別にいいじゃん」

フレンダ「違ぁぁぁう!!」

フレメア「お姉ちゃん、おめでとうにゃあ」

滝壺「フレンダ、むぎの……おめでとう」

浜面「ごくっ……これが百合か……」

フレンダ「だぁぁぁ――結局、私の話を聞いてって訳よ!!」

 …………
 ……
 …

 ――今日はフレンダが色んな意味で超輝きました。
 ――上条さんは今回、この場が初登場ですことよ。
 ――別にいいじゃないですか。私が超いるんですし。
 ――ま、それもそうか。
 ――超そうです。


【姉、輝く日(上条と絹旗は超お休み) END】

200 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:08:31.03 ID:ii9SiWoto(11/13)
【初めては大体うまくいかない】


 〜とある公園〜


 ――トコトコ

上条「おい、絹旗。ちょっとくっつきすぎじゃないか?」

絹旗「別に超いいじゃないですか。それとも、上条は私とくっつくのは超嫌ですか?」

上条「いやいやいや! 別にそうは言ってませんですことよ!?」

絹旗「じゃあ、超このままでいいですね♪」

上条「ま、いっか。それより絹旗。今日はどこかいきたい場所あるか?」

絹旗「今日は初デートですから、上条に超お任せします」

上条「うーん……じゃあ、とりあえず二十二学区のレジャー施設でも回ってみるか」

絹旗「超了解しま――」

???「絹旗ちゃぁぁぁん!!」

上条「あぶねぇ!!」

 ――パキン

絹旗「……その超忌々しい声は……黒夜海鳥!!」

黒夜「あはっ正解! 絹旗ちゃんには花丸をやらなきゃなー」

絹旗「超結構です。あなたからの花丸なんて落第点を頂いたようなものですから」

黒夜「そう言うなって! ってか、聞いたぜ絹旗ちゃん。彼氏ができたんだってなー」

絹旗「ええ、そうですが? できれば今日は超初デートなんで、私が超ぶち切れる前にお引取りをお願いしたいですね」

黒夜「おい……おいおいおい! なんだその逃げ腰はよぉ! 彼氏さんに平和色に染められちまったってかぁ!」

絹旗「……」

黒夜「かぁーだんまりかよっ! いけない、いけないぜー絹旗ちゃん」

黒夜「仮にも殺し合った仲だってのに、その反応はないぜぇ」

絹旗「……」

黒夜「けっ……。つまんねぇぜ絹旗ちゃん。まさかここまで落ちこぼれているなんてよぉ」

上条「おーい」

黒夜「絹旗ちゃんをそこまで変えたって彼氏……そいつを殺れば――」

上条「おーい、上条さんの声が聞こえますかー?」

黒夜「――って、なんだよ! こっちは今、取り込んで――」

上条「よう。久しぶりだな」

黒夜「あ、あわあわ……な、なんでてめぇがここにいんだ!?」
201 K [sage saga] 2013/05/07(火) 21:09:12.66 ID:ii9SiWoto(12/13)

絹旗「何言ってるんですか? 上条は最初から超いましたよ。あなたの能力を超打ち消したじゃないですか」

上条「いつになったら会話に入れるか、上条さんちょっと心配でしたことよ」

黒夜「えっ……ちょっと待て。上条当麻がここにいるって事は……」

絹旗「ええ、あなたが思っている通りです。私の超彼氏です」

黒夜「マジか」

絹旗「超マジです」

黒夜「ありえねぇ……ありえねぇよ絹旗ちゃん。こいつは私を浴室に押し込んで、猟奇映画みたいに両腕をもごうとした奴なんだぜ!?」

絹旗「? それは遠回しに私の事を超心配してるって事ですか?」

黒夜「なっ、ばっ、馬鹿言ってんじゃねぇよ! だ、誰が絹旗ちゃんの事なんて心配するかっ!」

絹旗「超そうですか。とりあえず、さっさとどっかいってくれませんかね? 私、今超イライラしてるんで」

黒夜「はん! そうはいかねぇぜ、絹旗ちゃんよぉ?」

絹旗「全く……やはり超潰さないといけないみたいですね」スッ

黒夜「そういうこったぁ! じゃあ、早速こっちからいくぜぇ!」ダッ

上条「はい、ストップー」ガシッ

黒夜「――ぐふっ!?」ガクン

上条「そうやってすぐ喧嘩するな。当事者はいいとしても、周りに迷惑をかけるのはよくないぞ」

黒夜「――げほっ! ごほっ――おぇぇぇ!!」

絹旗「……上条。走り出した人間の襟首を超引っ張るのはよくないですよ。下手すれば超死にますから」

上条「ん? あっ、そっか悪い。おーい黒夜ー? 大丈夫かー?」

黒夜「げほっ、こ、これが大丈夫に見えるか!? あぁ!?」

上条「お、それだけ元気があれば大丈夫だな」

黒夜「はぁはぁはぁ……ったくよぉ……もう少しで首が外れそうだったぜぇ」

上条「え、お前って腕だけじゃなく、首も外れるのか?」

黒夜「な、ちょ、ば、馬鹿な真似すんなよっ!? 首は機械じゃ……や、やめ――ぎゃぁぁぁ!!」

上条「あれ、外れないぞ? 捻るのか?」

黒夜「あ、か、顔、近い――って、いだだだだだっ!?」

上条「うーん……どこかにスイッチがあるとかか?」サワサワ

黒夜「――ひゃん!? て、テメェどこ――やっ!? さ、触ってんだよっ!?///」ジタバタ

絹旗「……はぁ……なんで、超うまくいかないんですかねぇ……」

絹旗「とりあえず、二人には超お仕置きですね」グッ

 …………
 ……
 …

 ――あ、あのー絹旗様?
 ――ふん! 超知りません!
 ――な、なぁ……絹旗ちゃんよぉ……。
 ――黒夜もなんでここに超いるんですか。超帰ってください!
 ――なぁ、どうすんだよ。お前、絹旗ちゃんの彼氏だろぉ?
 ――そう言われましても上条さんにはどうする事も……
 ――とりあえず、絹旗ちゃんが許すまで謝ろうぜ。
 ――それしかないみたいだな……はぁ……不幸だぁ。


【初めては大体うまくいかない END】
202 K 2013/05/07(火) 21:12:17.94 ID:ii9SiWoto(13/13)
以上です。
とりあえず、投下量少なくてすいません
……あれ? ここって上条×絹旗スレじゃなかったでしたっけ?

また感想や、リクエストあればお受けいたします
明日は夕方か夜のどちらかにはきますので
ではまたノ
203 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 21:14:12.70 ID:To9CW6xf0(1)
おつ
むぎのんかわいい
204 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 21:16:47.48 ID:O3iOLfNXo(2/2)

麦のんは天使
205 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/05/07(火) 21:21:00.57 ID:F4NBQ+TIo(1)
学園都市のスキルアウト狩りをする
戦隊ヒーローレベル5
ブラック 一方さん
ホワイト 垣根
イエロー みこちん
ピンク 食蜂
レッド 削板
グリーン 麦のん

206 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 21:28:30.39 ID:perTTqnS0(1)

207 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 22:32:32.42 ID:j/LwHdaAO携(1)
乙です。
208 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 23:30:14.86 ID:0wuvVRGco(1)
フレンダかわいい
乙!
209 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/07(火) 23:51:56.11 ID:oZurbv9W0(1)
絹旗と浜面、滝壺で
上条のフラグ建築能力の観察

美琴の嫉妬
210 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/08(水) 01:11:45.45 ID:2DRF8wNjo(1)

211 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/08(水) 10:34:26.77 ID:y1lic3LS0(1)
黒夜さんは参戦しないの?
212 K 2013/05/08(水) 15:25:15.86 ID:d+FpBRj0o(1/11)
どうも、超>>1です
……コーヒーがなくてちょっとイライラしてます


ちょっと早いですが、とりあえず、一本投下しますね
最初に言いますが、ここは上条×絹旗スレです
誤解を与えないように言っておきます
後、タイトルのsistarは妹ではなく、尼ですシスターです
尼だとNunという単語ですが、どうやらsistarでも通じるみたいです
では、今回も楽しんでいってください

>>211
黒夜は登場はしますが、くっつけたりはしないです
それこそ、インデックスさんはなんだったんだよと言われかねないので
申し訳ありません

213 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:27:08.04 ID:d+FpBRj0o(2/11)
【sister words】


 〜とある公園〜


絹旗「……超暖かいですね」

上条「春だしな。上条さん、このまま寝てしまいそうですよ」

絹旗「よければ超膝枕をしてあげますよ?」

上条「せっかくだし、お願いしましょうかね」

絹旗「超お願いされました」

上条「では早速――おお、これはいいな」ゴロン

絹旗「超くすぐったいです。あ、下着見たら超窒素パンチですから」ナデナデ

上条「そのまま永眠しそうです」

絹旗「その時は私も上条を超追いかけますから」ナデナデ

上条「あれ? まさかのヤンデレルート? 上条さん、選択肢間違えた?」

絹旗「上条が何を言っているか、超わかりません」ナデナデ

上条「まあ、気にしないでくれ」

絹旗「超了解です。それにしても、本当に今日は超暖かいです」ナデナデ

上条「だな。こういう平和な日って――」

???「な、あ、あんた何やってんのよ!?」

上条「――長くは続かないんですね……」シクシク

???「な、何白昼堂々と膝枕してもらって――って、その前にその女は誰よ!?」

上条「御坂さーん。上条さんとしてはせっかくの平穏な一時を邪魔してほしくないんですが……」

御坂「そ、そんな事より、そこにいるちびっ子は誰だって聞いていんのよ!」

上条「上条さんの平穏がそんな事って……」

絹旗「全く……超失礼な女ですね超電磁砲。私達の蜜より甘い時間を超邪魔するなんて」ナデナデ

御坂「え、私の事を知ってる?」

絹旗「学園都市の広告塔なんですから、超当たり前です。それに、あなたは麦野と戦ったと超聞いていますから」ナデナデ
214 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:27:34.66 ID:d+FpBRj0o(3/11)
御坂「麦野……なっ、第四位!? って、あんたまさか――」

絹旗「ええ、超その通りです。ですが、あなたと殺り合うつもりは超ありません。あれは仕事だったので」ナデナデ

御坂「……っ!?」

絹旗「そもそも、既に暗部は解体されました。まあ、あなたが手を出そうと言うのなら、私はそれに超応じましょう」ナデナデ

御坂「あんたねぇ……っ!?」ビリッ…

上条「はいはーい。とりあえず二人の間に何があったかは知らないが、ここは一先ず落ち着いてくれ」

御坂「ちっ……仕方ないわね」

絹旗「上条が超そう言うなら」ナデナデ

上条「そうそう。喧嘩しないのが一番だ」

御坂「そ、それよりあんた! この女に何膝枕してもら――って、いつまでそいつの頭撫でてんのよ!?」

絹旗「それはもちろん、私の彼氏ですから超当たり前じゃないですか」ナデナデ

御坂「へっ……? か、彼氏?」

絹旗「ええ、上条は私の超彼氏です」ナデナデ

御坂「えっ、それ、本当なの? 冗談じゃなくて?」

上条「冗談じゃないですことよ。絹旗は俺の彼女さんだ」

御坂「」

絹旗「超そういう事なんで、超電磁砲。ここは超お引取りをお願いします」ナデナデ

御坂「」

絹旗「って、超聞いてませんか。上条、仕方ないですから、ここは超移動しましょう」

上条「ん、そうだな」スクッ

絹旗「超どうします? 夕飯には少し早いですが、超買い物にでもいきますか?」

上条「んーそうだな。そうしようか」

絹旗「超了解しました」

 ――スタスタ

215 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:28:08.51 ID:d+FpBRj0o(4/11)
御坂「――へ? って、あ、あんたちょっと待ち――」

???「――短髪?」

御坂「何よ!? 今こっちは取り込んで……って、あんた……」

インデックス「うん、インデックスなんだよ。久しぶりだね、短髪」

御坂「……あんた、確かあいつの家で居候してたわよね」

インデックス「居候って事はとうまの事なのかな?」

御坂「そうよ。あんた、あいつに彼女がいるって知ってるの?」

インデックス「うん、知ってるんだよ。という事は、短髪も知っちゃったんだね」

御坂「居候の身として肩身が狭くないの? あんた」

インデックス「別に今は居候じゃないんだよ。今は私、イギリスに住んでいるから」

御坂「じゃあ、なんで学園都市にいるのよ」

インデックス「今回はただの観光なんだよ」

御坂「そう。じゃあ、居候とかそういうのはいいわ。あんた、あいつの事が好きじゃないの?」

インデックス「大好きなんだよ」

御坂「じゃあ、あいつに彼女ができて、悔しくないの!?」

インデックス「別にそうは思わないんだよ。私は二人を祝福しているから」

御坂「――っ、で、でも」

インデックス「短髪」

御坂「な、何よ」

インデックス「ちょっと話そうか。私、短髪と久しぶりに会ったから色々と話したいかも」

 …………
 ……
 …

216 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:28:43.79 ID:d+FpBRj0o(5/11)
御坂「はい、ヤシの実サイダーでいい?」

インデックス「ありがとうなんだよ。ごめんね。こっちから話したいって言っておきながら」

御坂「別にいいわよ。大した値段でもないし」カシュッ

インデックス「それにしても、今日は暖かいんだよ」カシュ

御坂「――ふぅ……そうね。春だもんね」

インデックス「――ふぅ……なかなかおいしいんだよ」

御坂「なんて言ったって、美琴様おすすめだからね」

インデックス「流石、短髪なんだよ」

インデックス「……ねえ、短髪。短髪はとうまの事が好き?」

御坂「――ごほっ、げほっ……うぇ……って、あ、あんたいきなり何を言い出すのよ!?」

インデックス「とうまの事、好き?」

御坂「……」

御坂「……ええ、好きよ。あの馬鹿が」

御坂「さっきも聞いたけど、そういうあんたも好きなんでしょ?」

インデックス「うん、好きなんだよ」

御坂「じゃあ、なんでよ」

インデックス「最初はね、私もとうまに彼女ができたって知って悔しかったんだよ」

インデックス「同時に、とうまの隣に座るさいあいが憎かったんだよ」

御坂「……シスターとは思えない言葉ね」

インデックス「そうかも。私、シスター失格だね」

御坂「別にそこまでは言ってないわよ。それで、あんたはあいつに彼女ができたって知ってどうしたのよ?」

インデックス「ちゃんと自分の想いを伝えたんだよ」

御坂「振られるとわかっているのに?」

インデックス「うん、振られるとわかっていても、伝えなきゃ絶対に後悔するって思ったんだよ」
217 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:29:21.79 ID:d+FpBRj0o(6/11)
インデックス「想いを伝えるのは罪じゃない。逆に、想いを伝えない方がよっぽど罪かも」

インデックス「ま、結果は見た通りなんだよ」

御坂「あんた……すごいわね」

インデックス「そうでもないかも」

インデックス「……短髪、私はとうまに振られた後にこう言ったんだよ。例え、世界が敵になったとしても、とうまはその子の事を守るって誓えるかな、って」

御坂「……あいつは、どうせ守る、って言ったんでしょうね」

インデックス「うん、その通りなんだよ。だからね、短髪。私はこう思ったんだよ」

インデックス「ああ、例え世界がとうま達の敵になろうとも、私は二人の味方であり続けようって」

御坂「あんたは振られた今でも、あいつの事が好きなんでしょ? あいつの隣に立てなくていいの? その場所を、奪いたいと思わないの?」

インデックス「確かに、私は今でもとうまの事が好きなんだよ。けど、同時に私はさいあいの事も好きなんだよ」

御坂「さいあいって……ああ、あいつの彼女か」

インデックス「うん、そうなんだよ。それと、私は別にとうまの隣に立たないわけじゃないんだよ」

御坂「どういう意味よ?」

インデックス「私は二人の友達だから。友達として、私は二人の隣に立ち続けるんだよ」

御坂「そっか……」

インデックス「うん」

インデックス「ねえ、短髪。――人生を最高に旅する方法って知ってる?」

御坂「突然、何よ。そんなの……友達と楽しく騒いで、笑っている事なんじゃない?」

インデックス「それも一つの解かも。でも、私はそれだけじゃ、人生を最高に旅する事なんてできないと思うんだよ」

御坂「じゃあ、あんたの言う人生を最高に旅するってのはどういう事なのよ」

インデックス「私はね、何事も明日からの毎日に活用し、自分を常に切り開いていく姿勢を持つ事が、この人生を最高に旅するって事だと思うんだよ」
218 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:29:56.81 ID:d+FpBRj0o(7/11)
インデックス「短髪は今、自分の人生を切り開こうとしているかな?」

御坂「……」

インデックス「私は人の考えを読み取れるなんて大層な事はできないんだよ」

インデックス「でも、もし短髪が今そう思っているのなら、私はそれをやった方がいいと答えるんだよ」

御坂「……後で、二十二学区にできたケーキバイキングに付き合いなさいよ」スクッ

インデックス「楽しみかも」

御坂「……ありがとうね――インデックス」

インデックス「どういたしましてなんだよ――みこと」

 ――タッタッタッ

インデックス「……自分を常に切り開くのはとても勇気がいる事なんだよ」

インデックス「頑張るんだよ。みこと」

 …………
 ……
 …


 〜とあるアパート近く〜


上条「まさか卵一パック十二個入りが五十円で買えるとは……」

絹旗「以前も超見ましたが、あそこはどこの戦場ですか? あれ、第一位とかもいましたよね?」

上条「あいつも最近、料理とかしているみたいだぞ」

絹旗「超意外です。それより、第一位と対等に戦う主婦の方々が超恐ろしいですよ……」

上条「んーあれが普通じゃないか?」

絹旗「いえ、超普通じゃないですよ。そもそも第一位の能力はですね――」

???「上条当麻っ!!」

絹旗「――って、また超あなたですか……超電磁砲」

上条「あー……御坂? できれば今は色々と止めてほしいのですが……汗水垂らして手に入れた卵があるので」

219 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:30:33.74 ID:d+FpBRj0o(8/11)
御坂「別にそういうんじゃないわよ。ただ、あんたに話があってきただけだから」

御坂「えーっと……きぬはた……さいあい……だっけ?」

絹旗「絹旗最愛で超間違いありません。なんですか? 私に超話でもあるんですか?」

御坂「いや、話があるのはそっちのツンツン頭の方よ。同じ女ならわかるでしょ? あたしが何を言いたいかぐらい」

絹旗「なるほど……超そういう意味ですか。では、私は超離れていましょう。上条、買い物袋を超預かっておきます」

上条「え、あ、ああ頼む。……で、御坂さんは上条さんに何かお話があると。できれば荒事は勘弁してほしいのですが……」

御坂「だからそうじゃないって言ってるでしょうが」

上条「じゃあ、なんでせうか?」

御坂「――ふぅ……耳の穴かっぽじって聞きなさいよ」

上条「……?」

御坂「私は……御坂美琴は……上条当麻の事が――好きだっ!!」

上条「なっ……!?」

御坂「最初はただの変な高校生だって思ってた。けど、最近になって……私は自然とあんたの姿を探すようになった」

御坂「この気持ちが何か、私にはよくわからなかった。でも、気づいた。気づかされた」

御坂「私は、自分が滅茶苦茶になるくらいにあんたの事が好きなんだって」

御坂「ロシアやハワイにいった時も、正直他なんてどうでもよかった」

御坂「あんたさえいれば、私はそれでいいって思ってた」

上条「御坂……」

御坂「最低なやつだって思ってくれてもいい。けど、私はそんな最低になるくらい、あんた……上条当麻が好きなの!!」

上条「……」

御坂「私が言いたかったのは、これだけよ」
220 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:31:12.27 ID:d+FpBRj0o(9/11)
御坂「……あんたの答えを聞かせなさい」

上条「……ごめん」

御坂「――っ」

上条「俺には絹旗最愛って好きな子がいる。だから、御坂とは付き合えない」

御坂「……もし、その子と付き合ってなかったら、あんたはどうしてた?」

上条「……それでも、俺は御坂をそういった対象としては見れない」

御坂「そ。あんたの答え、確かに聞いたわよ」

上条「……悪い」

御坂「だぁぁぁ! そこで謝るな! あんたは悪くない! あんたは正しい事をしたの!」

上条「そうか。それはすまない」

御坂「だから謝るなっての……はぁ……ま、いいわ」

御坂「それより、最後にあんたに渡したいものがあるんだけど」

上条「渡したいもの?」

御坂「そ。これよこれ――」

御坂「――ねえ、超電磁砲って言葉、知ってる?」チャリン

 ――ドゴンッ

上条「――っ!?」

 ――パリン

御坂「――ふぅ……」バチバチ

上条「なっ、御坂!? いきなり――」

御坂「これで、終わりよ」

上条「え……?」

御坂「私があんたにこうやって電撃ぶっ放すのも、今ので最後」

上条「御坂……」

御坂「あんたとの追いかけっこ楽しかったわよ」

上条「ああ……俺もなんだかんだ言いながら、楽しかった」

御坂「ばーか。最後に優しい言葉かけんなっつーの」

御坂「じゃ、せいぜい彼女さんと仲良くしなさいよね」

 ――スタスタ

 …………
 ……
 …

221 K [sage saga] 2013/05/08(水) 15:31:41.01 ID:d+FpBRj0o(10/11)
 〜とある公園〜


 ――スタスタ

御坂(はぁ……すっかり暗くなっちゃったなぁ)

御坂(寮監にも怒られるわねぇ……でも、今日はなんだか帰りたくないし……)

御坂(これでよかったのよ、ね……)

???「みこと」

御坂「へっ……あ、インデックス」

インデックス「うん、そうなんだよ」

御坂「こんな暗くなるまで……待ってたの?」

インデックス「うん、だってケーキバイキング約束したからね」

御坂「……もうさすがに閉まる時間よ。お店」

インデックス「それは酷いかも」

インデックス「ねえ、みこと。自分の道は切り開く事ができたかな?」

御坂「ええ……でも、切り開くって大変ね」

インデックス「それはそうかも。だって、人生という道はそう簡単には作れないんだよ」

御坂「そう、ね……」

 ――ギュッ

御坂「なっ……い、インデックス!?」

インデックス「でもね、みこと。切り開いた先が例えどんなに辛くても、それを支えてくれる人が必ずどこかにいるんだよ」

インデックス「私は、みことの支えになる人かな?」

御坂「……うん、あんたは私の支えになる人よ」

インデックス「それは嬉しいかも。――だからね、みこと」

御坂「――っ」

インデックス「泣いても、いいんだよ?」

御坂「……う、ん……っ」

インデックス「よしよし、なんだよ」

御坂「っ……い、いんで、ぐずっ……わ、わだ……じっ……」

インデックス「なぁに、みこと?」

御坂「ぢゃ、んど……でぎっ……でぎだ……ひくっ……がなぁ……?」

インデックス「うん、うん。みことは立派だったんだよ」

インデックス「だから私に全部、吐き出していいんだよ?」

御坂「っ――うわぁぁぁぁぁぁぁん!!」

インデックス「大丈夫、大丈夫なんだよ」

インデックス「シスターとしてじゃない。友達として、私はみことのそばにいるんだよ」


【sister words END】

222 K 2013/05/08(水) 15:35:10.38 ID:d+FpBRj0o(11/11)
以上です
本当に短くてすいません

文中、わかる人はわかると思いますが、ドイツの哲学者のフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェの言葉を使用しております
よかったら探してみてください

とりあえず、またの投下をお待ちください
ではノ
223 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/08(水) 15:48:13.24 ID:pNvkiMmT0(1)

ニーチェは「神は死んだ」だっけか
それしか知らないな
224 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/08(水) 15:53:00.37 ID:GdjLEli6o(1)

あの二人にも幸せになって欲しいな
225 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/08(水) 17:41:23.22 ID:Khg128fFo(1)
乙したー

インちゃんが格好良すぎて泣きそう
っていうか一番泣きたいのは貴女でしょうに
226 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/05/08(水) 18:32:05.04 ID:gx7uH7k70(1)

インちゃんがいい女過ぎて泣けた……

あと麦野はカブとくんかソギーあたりにフラグ建てられると思ってた
まあ、麦野が白垣根見たら鳥肌が出そうだけどwwwww

リクエストは二人の前に白垣根が出てくるで
絹旗は前の垣根を知っているからどんな反応するか気になるwwwww
227 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/08(水) 21:18:01.64 ID:VMOh0L2ro(1)

人生を最高に旅せよか
結構好きな言葉なんだよな
228 K 2013/05/09(木) 21:16:34.58 ID:B4lmaPZzo(1)
どうも、超>>1です

とりあえず先に謝っておきます
申し訳ありません

今日の投下はできそうにないです
祖母の事で家族全体が荒れており、精神的に今日は書けそうにありませんでした
皆様には多大なるご迷惑をおかけし、心痛む思いです
朝一か昼間に投下できたらしようと思います
ではまた
229 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/05/09(木) 21:19:40.01 ID:lQ9LvOPzo(1)
祖母に何があった…
230 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/09(木) 21:28:47.08 ID:6Ep7xSaSO携(1)
『祖母が』原因か…?


家族のある種の妥協が必要なんやで?といっておく
231 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/09(木) 21:34:21.60 ID:HO3qCO2Qo(1)
なんと言うか、お疲れ様です
232 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/09(木) 22:33:18.89 ID:/KtQMWme0(1)
無理に書かなくていいさ
自分の気持ちが落ち着いてから書いてくれるなら書いてくれるとうれしい
何があったかはわからないけど、とにかくお疲れ様
233 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/10(金) 00:05:08.27 ID:b7cmvV/90(1)
>>229 >>230

>>110で書いてる通り、お祖母さんがアルツハイマーでいろいろ大変なんだろ。
あれは理屈とかでどうにかなるもんじゃないから。

>>1 無理しないでね。
234 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/05/10(金) 07:49:18.54 ID:gBWLtms9o(1)
アルツハイマーか ならしょうがないな…
気張り、>>1
235 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/10(金) 22:10:24.11 ID:bIEraOtpo(1)
重度のアルツだと周りのストレスがぱねぇんなよな

236 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 12:10:40.14 ID:4oaXWJtv0(1)
舞ってる
237 K 2013/05/11(土) 14:31:22.27 ID:EJr9l4ujo(1/38)
どうも、超>>1です

皆さんご心配のレス、ありがとうございます
他の方も指摘されてる通り、祖母がアルツハイマー認知症にかかっております
レベルで言えば末期で、言われた事を5分も覚える事ができず、私を違う誰かと認識したり、娘である母親の名前すら忘れてしまうほどです
施設に預けるという手もあるんですが、約4年待ちだそうで、祖母の年齢的な事を考えると入れようにも入れる事ができません
皆さんには私事で大変ご迷惑をおかけし、申し訳ありません

今日の夜には投下できるので、楽しみに待っていてください
それと、皆さんには申し訳ありませんが、今回の投下をもちましてこのスレを落とす事にしました
理由は最初の書き込みにある通り、実家を離れて上京するからです
上京先は一人暮らしではなく、学生時代に知り合った友人とのルームシェアという形です
友人に住まわせてもらうという都合上、私もその環境に合わせなくてはなりません
そうすると定期的な更新ができそうにないので、上記のようにさせていただきました
短い間、そしてリクエスト全てをやる事はできませんでしたが、このスレでの反応は私の楽しみとなりました
皆さん、どうもありがとうございます
では、また夜の22時頃にノ

238 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 15:26:24.37 ID:92VAoaUgo(1)
待ってるぜ
239 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 19:59:56.98 ID:Y8jSj+q40(1)
奇態して舞ってる
240 K 2013/05/11(土) 22:00:21.02 ID:EJr9l4ujo(2/38)
どうも、超1です
……ああ、今日が最後のつぶやきです
とりあえず、ヘルニアが辛いです

では、最後の投下となります
各種内容は
スフィンクスとリクエストにありました帰省話、sistar wordsのその後についてです
皆さん、最後まで楽しんでいってください

241 K [saga] 2013/05/11(土) 22:02:01.02 ID:EJr9l4ujo(3/38)
【にゃあ(よう、今日は俺が出番だぜ)】


 〜とあるアパート(学生寮はただいま工事中)〜


スフィンクス「にゃあ(よう、嬢ちゃん)」

絹旗「スフィンクス、超どうかしましたか?」

スフィンクス「にゃう(いや、ちょっと暇でな。付き合ってくれよ)」

絹旗「超寂しいんですか? 仕方ありませんね」

スフィンクス「なう(お、流石嬢ちゃん。わかってるじゃねえか)」

絹旗「と言っても、何で超遊びましょうか?」

スフィンクス「にゃー(俺は何でもいいぞ。玉転がしから猫じゃらしまで全てM取りだからな)」

絹旗「お、ではこれで超遊びましょう」

スフィンクス「にゃにゃ(お、その手にあるのはなん――)」

絹旗「この超スフィンクス似の人形で遊びましょう」

スフィンクス人形「」デーン

スフィンクス「なぁぅ(なっ、て、てめぇはある日ひょっこりと嬢ちゃんに抱えられてやってきた野郎じゃねえか!)」

絹旗「フレメアがせっかくプレゼントしてくれましたからね。使わないのは超損です」

スフィンクス「にゃふぅ(……へ、いいぜいいぜ。俺を愉快に面白く楽しませる事ができるならかかってきな!)」

絹旗「実はですね、この人形はここの尻尾を超引っ張ると――」グイッ

スフィンクス人形「にゃっふぅー!」

スフィンクス「にゃ(なん……だと……。てめぇ、そんなポップな鳴き方、どこで習得しやがった!?)」

絹旗「超変わった鳴き声ですけどね。これにはパターンが超ありましてね――」グイッ

スフィンクス人形「にゃんにゃみぃにゃ!」

スフィンクス「にゃっ(て、てめぇ! 某土管工の真似してんじゃねえよ! 消されたいのか!?)」

絹旗「色々と超危ないですね。著作権的に超大丈夫なんですかね?」

242 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:03:01.23 ID:EJr9l4ujo(4/38)
スフィンクス「(……)」

スフィンクス人形「」デーン

スフィンクス「にゃ(へっ……いいぜ)」

スフィンクス人形「」デーン

スフィンクス「にゃにゃぁ(俺に勝ち目がないと、てめぇがもし思っているなら――)」

スフィンクス人形「」デーン

スフィンクス「にゃー(まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!)」シャッ

 ――ポヨン

スフィンクス人形「」パタリ

絹旗「おー超猫パンチです。スフィンクス人形が超倒されました」

スフィンクス「にゃふ(……けっ)」

スフィンクス「にゃー(やっぱ旦那みたいにはいかないな)」

スフィンクス「なー(俺に右手は似合わないぜ)」

 …………
 ……
 …


 ――今日は何してたんだ?
 ――今日はスフィンクスと超遊んでました。
 ――そっか。スフィンクスもよかったな。
 ――にゃふ(おう、なかなかの相手だったぜ)
 ――超猫パンチが可愛かったです。
 ――猫パンチ?
 ――超そうです。


【にゃあ(よう、今日は俺が出番だぜ) END】
243 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:03:39.87 ID:EJr9l4ujo(5/38)
【超初めての温もり】


 〜とある高校職員室〜


小萌「お引越しなのですかー?」

上条「ええ、そうです」

小萌「それなら大丈夫なのですよー。学生が必ずしも、学生寮に住まないといけないという規則はないのです」

上条「あ、そうなんですか?」

小萌「はい。ですが、ちゃんと書類の提出だけは怠らないようにしてくださいなのです」

上条「主にどういったものですか?」

小萌「そうですねー……上条ちゃんはすでに学生寮には住んではいないんですよねー?」

上条「はい。今はアパートに住んでいます。まあ、一時的に住まわせてもらっているというのが正しいですけど」

小萌「それなら、転居届けだけでいいのですよー」

上条「え、それだけでいいんですか?」

小萌「そうですねー……あっ、保証人の方の判も必要です。上条ちゃんの場合だとご両親さんですね」

上条「あー……という事は、一度学園都市から出ないといけないのか」

小萌「別にそんな事しなくても、封書でやりとりすればいいじゃないですか」

上条「いえ、そのですね……」

小萌「あ、わかりました。同棲している絹旗ちゃんをご紹介するんですねー?」

上条「ちょっ、えぇぇぇ!? なんでその事を知ってるんでせうか!? しかも絹旗の事まで!?」

小萌「この前お話したんですよー。礼儀のあるとてもいい子でした」

上条「あ、あのですね、小萌先生。そのー……」

小萌「もちろん、この事は先生と上条ちゃんだけの秘密なのですよー。先生は青春を謳歌する学生さんを応援するのですー」

上条「どうもありがとうございますっ!」

小萌「しかし応援するからといって、羽目を外さないように気をつけるのですよー? 見たところ、絹旗ちゃんもまだ学生さんですよねー?」
244 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:04:15.18 ID:EJr9l4ujo(6/38)
上条「えーっと、まあ、そうなるのかな?」

小萌「絹旗ちゃんは学校に通っていないんですかー?」

上条「……そう、ですね。あまりこういう場で大っぴらに話せるような内容ではないですけど」

小萌「そうですかー。まあ、人それぞれ色々とありますからね。とりあえず、追求はしません」

上条「重ね重ねありがとうございます」

小萌「いえいえ。でも、避妊だけは必ずするのですよー?」

上条「いやいやいや! まだ、そこまではいってないですから!」

小萌「そうなんですかー? 上条ちゃんは意外とチキンさんなのですねー」

上条「いや、チキンってわけじゃなくてですね? やっぱりまだ相手の年齢を考えると、そこは自重しなければですね?」

小萌「くすくすくす……冗談なのですよー。先生、上条ちゃんの事を信じてますから」

上条「もう、そういうのは止めてくださいよ」

小萌「了解なのです。では、また書類が集まったら、先生のところに持ってきてください」

上条「わかりました」

 …………
 ……
 …


 〜とあるアパート〜


 ――ガチャ

上条「ただいまー」

 ――トテトテ

絹旗「超おかえりです!」

スフィンクス「にゃ(よう、旦那。お疲れだな)」

上条「おう……って、スフィンクスは何故、絹旗の頭の上に乗ってるんだ?」

絹旗「試しに乗せてみたら、どうも超気に入っちゃったみたいです」

スフィンクス「にゃう(おう、なかなか快適だぜい)」
245 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:04:45.87 ID:EJr9l4ujo(7/38)
上条「重くないのか?」

絹旗「能力がありますから、超大丈夫です」

上条「そっか。あ、それと絹旗に話さなくちゃならない事があるんだ」

絹旗「それは超どういった内容ですか?」

上条「ま、ここじゃなんだし、とりあえず座って話そうぜ」

絹旗「超わかりました」

 ――トコトコ

絹旗「で、話というのは超なんですか?」

上条「ほら、この前絹旗が言っただろう? 学生寮じゃなく、こっちで住んだらどうだって」

絹旗「そういえばそうですね」

上条「その事について小萌先生に話してみたら、必要書類を用意すれば大丈夫だってよ」

絹旗「おお、それは超よかったですね」

上条「まあな。ってか、同棲してるって事、小萌先生に話したな」

絹旗「超事実ですから」

上条「全く……上条さんが退学になったらどうするんだよ。まあ、今回は小萌先生の心の広さに感謝だな」

絹旗「私も人は選びますから、超安心してください。ですが、上条には心配をかけて超すいません」

上条「ま、過ぎた事だしそう気にすんな」

絹旗「わかりました。お話というのは、超引越しの件だけですか?」

上条「いや、もう一つあるんだ。実は必要書類の中に保証人の印がいるんだ」

絹旗「保証人というと、上条の超ご両親ですよね?」

上条「そうだ。それで、一度学園都市を出て、親のところにいこうと思う」

絹旗「そんな手間をかけなくても、封書で超いいんじゃないですか?」

上条「いや、それもそうなんだが、目的は別にあってだな……」

絹旗「超なんですか?」
246 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:05:16.92 ID:EJr9l4ujo(8/38)
上条「そのー……上条さんの彼女を紹介したいなーと思いましてですね……」

絹旗「……」

絹旗「……え、超私ですか!?」

上条「他に誰がいるんだよ」

絹旗「え、超、え、ええぇぇぇぇ!?」

スフィンクス「にゃにゃ(うおっ!? 振り落とされる!?)」

上条「ちょ、落ち着け絹旗!?」

絹旗「こ、これが超落ち着いていられるますかっ!?」

絹旗「ちょ、え、超どうしましょう!? と、とりあえず美容院にいって、あ、後は服ももう少し清楚なものに……」

上条「だから大丈夫だって。俺の両親はそんな固い性格じゃないから!」

絹旗「そうです! 超麦野に相談しましょう!」ピポパポ

上条「聞いちゃいねぇ……」

 …………
 ……
 …


 〜アイテムアジト〜


 ――(」・ω・)」ウー! (/・ω・)/ニャー!(」・ω・)」ウー! (/・ω・)/ニャー!

麦野「あん? 電話か――って、絹旗?」

フレンダ(やっぱり、あの着信音はいまだに慣れないって訳よ)

フレメア(にゃあ)

 ――ピ

麦野「もしもーし? ついに妊娠しちゃったかにゃーん?」

絹旗『ぶふっ!? って、だからまだそういった事は超してませんって!』

麦野「なんだよつまんねーなぁ。で、今日は何の用事?」

絹旗『じ、実はですね、上条のご両親のところに超挨拶しにいくことになってですね……』
247 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:06:00.20 ID:EJr9l4ujo(9/38)
麦野「ほう。なんだその面白なイベントはよぉ」

絹旗『いえ、ですね。実は前の学生寮から今住んでいるアパートに超引っ越そうと思いましてですね……それで書類が超必要だとかで上条のご両親のところにいく事になって……』

麦野「ふーん。それで一緒に絹旗も紹介してあげようって上条がね」

麦野「しかも紹介するって事は、事実上この子と結婚しますって事だろう? よかったじゃない、絹旗」

絹旗『け、結婚っ!?』

麦野「なんだぁ? 絹旗は上条と結婚したくないのかにゃーん? それなら、私が奪っちまうぞ?」

絹旗『ちょ、それは超駄目ですって! って、話の主旨が超変わってますから戻しますが、超どうすればいいでしょうか?』

麦野「あん? そんなの普通でいいだろうが」

絹旗『超それでいいんでしょうか』

麦野「あんま、無理に着飾らなくてもいいわよ。逆効果になる場合だってあるんだし」

絹旗『超わかりました』

麦野「あ、それと絹旗」

絹旗『超どうしました?』

麦野「その両親への挨拶、私らも連れてけ」

 …………
 ……
 …


 〜とあるアパート〜


 ――ピ

絹旗「――というわけで、超麦野達もくるそうです」

上条「え!? なんでそんな話になってるの!?」

絹旗「とりあえず麦野からですが、断ったら超ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い、だそうです」

上条「はぁぁぁ……まあ、もう仕方ないか。とりあえず、親にはそう連絡するよ」

絹旗「超ありがとうございます」

上条「じゃあ、早速連絡するか」ピポパポ

 …………
 ……
 …


248 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:06:31.20 ID:EJr9l4ujo(10/38)
 〜とあるアパート前〜


 …………
 ……
 …

上条「と、いうわけで……」

絹旗「超出発です!」

上条「……あれ? なんかさっきまで親と連絡してたような気がするんですが?」

絹旗「上条、超何を言ってるんですか? ねえ、スフィンクス」

スフィンクス「にゃう(いや、俺も旦那に同意なんだが……)」

麦野「おい、浜面ぁぁぁ! てめぇバン持ってくるまでに何ちんたらやってんだぁぁぁ!」

浜面「ちょ、えぇぇぇ!? 俺、迷わず真っ直ぐきたよ!?」

麦野「言い訳なんざいいんだよ!! 私を待たすって時点で遅ぇんだっつーのっ!!」

浜面「理不尽っ!?」

滝壺「大丈夫。むぎのに頭が上がらないはまづらを私は応援してる」

フレンダ「いくならさっさと乗ろうって訳よ」

フレメア「にゃあ」

上条「ていうか、本当に大所帯だな」

浜面「ま、心配すんな大将。そのために今日はこのバンできたんだからさ」

上条「……どこからか盗んできたんじゃないだろうな?」

浜面「そんな事するわけないだろ? レンタルだ、レンタル。免許もこの前取ったんだぜ?」

上条「ま、それなら大丈夫か。じゃ、みんなさっさと乗ろうぜ」

フレメア「一番後ろのシートは頂きにゃあ」

フレンダ「あ、ちょ、フレメア! シートの上を土足で渡っていくんじゃないって訳よ!」

絹旗「では、私は超真ん中で。もちろん上条もですよ」

上条「はいはい」
249 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:07:17.08 ID:EJr9l4ujo(11/38)
滝壺「じゃあ、私は助手席」

麦野「んじゃ、私は上条の隣でいっか」

浜面「え、ナビする人が普通助手席じゃねえのか?」

上条「ま、いいじゃねえか。こっからでもナビできるだろ」

浜面「それもそうか。じゃ、出発するぞ」

 ――ブロロ

 …………
 ……
 …

 ――ブロロ

浜面「で、大将。神奈川でよかったんだっけ?」

上条「ああ、そうだ。どれくらいかかる?」

浜面「まあ、そんな遠くないからな。遅くても一時間弱で着くだろ」

フレメア「にゃあ。ピクニック」

フレンダ「ちょ、フレメア!? 車内で飛び跳ねないでって訳よ!?」

滝壺「……」ウトウト

絹旗「おー……学園都市から超離れていきます」

麦野「ったく、どいつもこいつもはしゃぎやがって」

上条「にしても、よくこれだけの能力者達が揃って学園都市を出る事ができたよな。特に麦野なんてな」

麦野「ああ、学園都市全体もだいぶ緩くなったからね」

上条「ふーん」

麦野「でも、例え緩くなくても、LEVEL5は学園都市から出る事はできるのよ。他の能力者と同じで」

上条「え、そうなのか?」

麦野「そ。手続きが面倒なだけ。後はまあ、暗部に浸ってない第七位や第三位に限られるけどな」

麦野「私らは暗部って鎖があったから、上層部から命令がない限り外を出歩くなんて事はできなかった」

250 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:07:51.84 ID:EJr9l4ujo(12/38)
上条「そうだったのか……」

麦野「LEVEL5に限らず、暗部に落ちた連中は暗部以外の場所を出歩く事はできないの」

麦野「で、お前が両親のとこにいくって知って、私は思ったんだよ」

麦野「こいつらを本当の日の下に出してやるいい機会だ、ってな」

麦野「最後まで私についてきたこいつらへの、気まぐれなプレゼントだよ」

上条「……こいつらだけじゃねえよ」

麦野「あん?」

上条「そこには麦野、あんただって含まれていなきゃならないんだ」

上条「例え日の下に出ようとも、そこに麦野がいなきゃ、こいつらは本当の日の下に出た事にはならねえ」

上条「麦野の過去がどういうものか俺にはわからない。けど、麦野もここにいていいんだ。だろ?」

麦野「……絹旗がなんであんたに惚れたか、ちょっとわかったかもしれないわ」

上条「え?」

麦野「別になんでもないにゃーん――って、あん?」

 ――ブオォォォ

浜面「っと……高速だからってなんて乱暴な運転だよ」

麦野「――おい、浜面」

浜面「ん? どうした、麦野」

麦野「ちょっと運転代われ。あの生意気な車をスクラップにしてやらぁ」

浜面「え、ちょ、今運転中――」

麦野「ごちゃごちゃうっせぇんだよっ! あんのポンコツDQN車にてめぇがどれだけ格下か教えてやらぁぁぁ!!」

 オラオラオラオラァー!
 チョ、ムギノサーン!?
 フコウダァァァ!!
 …スピー
 ハヤイニャア
 チョ、コレハシヌッテワケヨ!?

絹旗「……」

絹旗「……全く、麦野は超照れ隠しが下手ですね」

 …………
 ……
 …


251 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:08:27.78 ID:EJr9l4ujo(13/38)
 〜上条の実家〜


 ――バタン

麦野「さっきのDQN車見た? 私がカーブで食い込むように煽ったら、ハンドル操作誤ってそのまま縁石に乗り上げてやんの。傑作だったわねぇ」

浜面「……俺、生きてる? ここ、あの世じゃないよね?」

上条「……大丈夫だ浜面。まだ地面に足がある」

絹旗「麦野の運転は超久しぶりですね。浜面がアイテムにくる前以来でしょうか?」

フレンダ「あ、あわわ……け、結局、麦野の運転には慣れないって訳よ」

フレメア「にゃあ。楽しかったにゃあ」

滝壺「……あれ? ついたの?」

???「おーとうま! 長旅ご苦労だったな!」

???「うふふ、皆さんいらっしゃい」

麦野「えっ……あれって上条の両親?」

上条「ん? ああ、そうだよ」

麦野「父親はまあ普通だけど……え、あんたの母親って何歳? 絶対に二十前半でしょ」

上条「えーっと、あれ? 何歳だっけなー……確か……」

刀夜「いやー皆さんどうも。上条当麻の父、上条刀夜です。こっちは妻の上条詩菜です」

詩菜「本日はようこそいらっしゃいました。長旅でお疲れでしょう」

麦野「どうも、本日はお招き頂きありがとうございます。上条君の友人、麦野沈利です」

浜面(え、誰?)

フレンダ(いつもの麦野じゃない)

フレメア(にゃあ)

滝壺(……眠い)

絹旗(超猫被ってますね)

上条(麦野って礼儀とかちゃんとしてるんだなー)

フレンダ「えっと、フレンダ=セイヴェルンです。こっちは妹のフレメアです」

252 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:09:35.44 ID:EJr9l4ujo(14/38)
フレメア「にゃあ。フレメア。よろしく」

滝壺「滝壺理后です」

浜面「あーっと、浜面仕上です。大将――じゃなくて上条君とは仲良くさせてもらってます」

絹旗「……」

上条「ん? 絹旗どうした?」

絹旗「――へ? あ、あぁ……えーっと……か、かかかかか」

上条「か?」

絹旗「――上条の超彼女です! 超よろしくお願いします!」

詩菜「あらあら……うふふ」

刀夜「ははは、元気な彼女さんじゃないか当麻」

麦野「……彼女はわかっても、てめぇは誰だよ……ったく……ほら、上条」グイッ

上条「へ、何ですか?」

麦野「彼女を支えてやんのが彼氏の役目だろ?」

上条「ああ、なるほど。おーい絹旗さーん?」

絹旗「――はっ! か、上条!? わ、わわわ私っ、超ちゃんと自己紹介できましたか!?」

上条「あー……その残念な事言うが、肝心要の自分の名前を忘れていましたことよ」

絹旗「なっ――」

上条「はいはい。大丈夫だっての。あー父さんに母さん? 改めて紹介するよ。俺の彼女の絹旗最愛だ」

刀夜「ははは! なかなか可愛らしいお嬢さんじゃないか」

詩菜「あらあら、当麻さんにもようやく春がきたのかしら。後、刀夜さん? 変な目で見ては駄目ですよ?」

刀夜「あ、ああ……もちろんだとも」

上条「ほら、絹旗」

絹旗「あぅ……」

上条「大丈夫だって。いつも通りの自分でいればいいんだって。な?」ポンポン

絹旗「ぅぅ……き、絹旗最愛です! 本日は超よろしくお願いします!」

詩菜「あらあら、こちらこそよろしくね。絹旗さん」

刀夜「当麻がお世話になっているようだね。よろしく、絹旗さん」

絹旗「は、はいっ! ちょ、超、よよよろしくお願いします」

詩菜「うふふ、そんなに緊張しなくても大丈夫よ」

刀夜「そうだとも。では、皆さん。立ち話もなんですからどうぞ中に入ってください」

 …………
 ……
 …


253 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:10:04.81 ID:EJr9l4ujo(15/38)
 〜上条の実家・リビング〜


浜面「こうやってダチの家にくるのっていつ以来だろうなー? あ、大将の今住んでるところは別でな」

フレンダ「結局、私は始めてって訳よ」

フレメア「にゃあ。大体、ぼっちだったから」

麦野「そりゃそうだろう。こいつの相手務まりそうなのは私ぐらいだからな」ワシャワシャ

フレンダ「なっ、ちょ、麦野いきなり頭を撫でないでって訳よ!?」

麦野「えー? だって私とフレンダはそういう関係なんだろ? フレンダが言ったんじゃない」ワシャワシャ

フレンダ「いや、だからあれはストックの花の意味を知らなかった訳で、別に言葉にはしてないって訳よ!?」

麦野「言葉には、ねー? でも、あれも立派な言葉じゃないかにゃーん? 花言葉っていうね」ワシャワシャ

フレンダ「あ、あうぅ……///」

滝壺「それより、きぬはたが息をしてない」

絹旗「」ズーン

上条「俺が呼びかけてもさっきからこのままですことよ……おーい、絹旗さーん?」ユサユサ

絹旗「」ズーン

麦野「某ボクサー漫画の主人公みたいに真っ白ね」

絹旗「あぅ……上条ー……」

滝壺「あ、ちょっと息を吹き返した」

上条「どうした、絹旗?」

絹旗「どうしましょう。超どうしましょう」

上条「だから大丈夫だって。父さんも母さんもそんな事を気にするような人じゃないっての」

麦野「上条の言う通りよ、絹旗。それに失敗したならしたで、それを次に挽回すればいい話でしょ。ここは暗部(失敗したら終わる場所)じゃないんだから」

絹旗「そう、ですね……」

滝壺「大丈夫。私は頑張るきぬはたを応援してる」

フレンダ「結局、落ち込んでる絹旗は柄じゃないって訳よ」
254 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:10:35.18 ID:EJr9l4ujo(16/38)
フレメア「にゃあ。大体、皆がついてるにゃあ」

浜面「おう! って、えーと……やべ、全部みんなに言われちまった」

上条「だそうですよ。絹旗?」

絹旗「……はい! 私、超復活です!」

上条「ははは、それはよかった」

 ――スタスタ

詩菜「あらあら、皆さんは本当に仲がいいんですね」

刀夜「当麻もあっちでちゃんと友達がいるみたいだな。父さんはそれだけで充分安心だ」

上条「あ、ごめん。父さん、母さん。俺も手伝えばよかったな」

詩菜「あらあら、別に気にしなくていいのよ? 今日は当麻さんが主役と言っても過言じゃないんだから」

刀夜「そうだぞ、当麻。後、これは先日、妻と旅行にいった際に買ってきたものだ。よかったら食べてくれ」

フレメア「にゃあ。バームクーヘン」

フレンダ「ちょ、フレメア! 行儀が悪いって訳よ!」

詩菜「うふふ、元気がよくって何よりではないですか」

フレンダ「あ、そのー……すいませんって訳よ」

刀夜「ははは、そんな固くならなくてもいいさ。自分の家だと思ってくつろいでくれ」

上条「あ、それで父さん、母さん。電話でも話したけど……」

刀夜「こら、当麻。そういった話は後だ。今は友人達と一緒に楽しく過ごす事が大事だろう」

詩菜「そうですよ、当麻さん。そちらの用事はいつでもできるんですから、今はこの一時を楽しみませんか?」

上条「あー……それもそうだな。ごめん」

詩菜「あらあら、別に謝る事なんてないんですよ」

上条「そっか。ありがとう」

刀夜「さて、それじゃあ当麻。お前の友人達の楽しい話を聞かせてもらおうか」

 …………
 ……
 …

255 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:11:06.23 ID:EJr9l4ujo(17/38)
フレメア「それで、大体浜面が麦野に吹っ飛ばされちゃうにゃあ」

詩菜「あらあら」

浜面「――って、さっきから俺しか弄られてなくね!? フレメア、なんか俺に恨みでもあるんですかっ!?」

麦野「まだ弄られるだけならマシだろ。私なんてそのせいで、ただの暴力女としか思われてないんだぞ?」

浜面「え、事実じゃ――って、すいません!? だからその拳をどうか収めてください!」

麦野「ちっ。ここが上条の実家じゃなきゃ、今頃てめぇは消し炭だ」

浜面「なぜ、こんな役割なんだ……」

刀夜「浜面君。君の気持ちは痛いほどわかるぞ。男は大抵女性の尻に敷かれるもんなんだよ」

浜面「大将の親父さん……いや、あなたの事はおやっさんと呼ばせてください!」

刀夜「ああ、もちろんだとも!」

浜面「おやっさん!」

 ――ガシッ

フレンダ「うわぁ、なんか始まったって訳よ」

絹旗「流石、浜面ですね」

滝壺「はまづらの目が輝いてる」

詩菜「そういえば浜面君と滝壺さんは恋人同士なのかしら?」

滝壺「どうしてそれを?」

詩菜「あらあら、あなたと浜面君の距離を見ればわかりますよ」

詩菜「多分、無意識だと思うけれど、浜面君は常にあなたの前に立とうとしているようね」

詩菜「まるで、お姫様を守ろうとする騎士のようにね」

滝壺「はまづら……」ポー

詩菜「あらあら、浜面君の事が本当に好きのようね。滝壺さんは」

滝壺「あう……///」

詩菜「でもね、女の子は守られるだけじゃ駄目なのよ」

256 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:11:38.12 ID:EJr9l4ujo(18/38)
滝壺「そうなの?」

詩菜「妻は夫に守られる代わりに夫を立てる。けど、もし夫を守らなくてはならない立場になった時にどうするか」

詩菜「そのために力をつける。それは身体だけでなく、自分の精神も含めて。そして何よりも包容力を養う事」

詩菜「共に歩むというのは、そういう事を言うんじゃないかしら?」

詩菜「まあ、これは私の持論ですけれどね」

滝壺「……よろしければ、その先についても教えていただけないでしょうか――師匠」

詩菜「あら、あらあら師匠だなんて。私、ちょっと恥ずかしいわね。でも、いいですよ」

滝壺「このご恩、一生忘れはしません」

絹旗「……こっちでも超始まりました」

上条「ははは……」

麦野「私達も何か始めよっか。フ・レ・ン・ダ?」サワサワ

フレンダ「ひゃん!? ちょ、む、麦野!? どこ触ってるって訳よ!?」

麦野「えーフレンダご自慢の脚だにゃーん♪」サワサワ

フレンダ「ちょ、まだ、まだ明るいから勘弁って訳よ!?」

麦野「って事は、暗くなればいいって事かにゃーん?」サワサワ

フレンダ「んぁ……って、そこは洒落にならないって……訳よ」

浜面「おやっさん。あれが百合ってやつです」

刀夜「なんと! 美女と美少女……これは絵になる」

詩菜「あらあら刀夜さん? 今日はお外で寝たいのかしら?」

刀夜「滅相もございません!!」

滝壺「なんという威圧感……流石、師匠」ゴクリ

絹旗「超なんですか、これは」

上条「ま、打ち解けたみたいでよかったじゃないか」

絹旗「まあ、おかげで肩の荷が多少は超下りました」
257 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:12:05.31 ID:EJr9l4ujo(19/38)
刀夜「そういえば当麻、少し聞きたい事があるんだが」

上条「ん? どうしたんだ、父さん」

刀夜「いや、今回引っ越す事になったと聞いたが、それはあれか。絹旗さんと同棲するという事か?」

上条「あー……それはですね……」

刀夜「隠したところで無駄だぞ。学生寮をわざわざ出て、一般のアパートに住む。彼女がいるという事を考えれば、大体想像がつくことだ」

上条「まあ……はい。その通りでございます」

刀夜「まあ、父さんからは一言だ。節度あるお付き合いをする事。これさえ守れば、同棲しようが私はとやかくは言わない」

上条「そっか。ありがとう、父さん」

刀夜「別に気にするな。私は当然の事を言ったまでだ」

刀夜「さて、今夜は母さんが腕によりをかけて夕食をご馳走してくれるぞ」

滝壺「おお。師匠の手料理……」

詩菜「ふふふ、よかったら滝壺さんも手伝う?」

滝壺「いいんですか?」

詩菜「ええ、もちろん。絹旗さんも一緒にどう?」

絹旗「え、私も超いいんですか?」

詩菜「あら、もちろんよ。それに……」

詩菜「いずれはお嫁さんとして、当麻さん好みの味付けを知ってもらわないといけないからね」

絹旗「超わかりました!」

詩菜「あらあら。では、早速準備にとりかかりましょうか」

麦野「よう、上条。愛しの彼女があんたのために頑張りたいってよ」

浜面「もう、高校卒業したらすぐに結婚しろよ」

フレンダ「結局、上条の心境はどうって訳よ」

上条「も、黙秘権を行使します!」

フレメア「大体、顔が真っ赤にゃあ」

 …………
 ……
 …


258 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:12:42.39 ID:EJr9l4ujo(20/38)
 〜上条の実家・客間〜


フレメア「にゃあ。大体おいしかった」

麦野「同感ね。あれが母の味ってやつなのかにゃーん?」

フレンダ「うぅ……最近おいしいもの食べ過ぎって訳よ……お腹が……脚線美が……」

麦野「あら、私はまだ食べたりないわよ? ねぇ、フレンダ?」サワサワ

フレンダ「ひゃんっ!?」

フレメア「大体、もう付き合っちゃえにゃあ」

滝壺「師匠まじぱねぇっす」

絹旗「あのー滝壺さん? さっきから超変ですよ?」

 ――コンコン

絹旗「あ、はーい」

詩菜「あらあら、お楽しみ中のところ申し訳ないわね。ちょっと絹旗さんにお話があるんだけど、いいかしら?」

絹旗「超私ですか?」

詩菜「ええ、そうよ。ちょっと二人っきりで話したいから、私の部屋でも大丈夫?」

絹旗「はい。超大丈夫です」

麦野「おい、絹旗。まあ、あれだ。頑張ってこい」

フレンダ「結局、普通が一番って訳よ」

フレメア「大体、その通りにゃあ」

滝壺「頑張って、きぬはた。私はいつも応援してる」

絹旗「はい。では、超いってきます」

 …………
 ……
 …


259 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:13:23.43 ID:EJr9l4ujo(21/38)
 〜上条の実家・詩菜の部屋〜


 ――ガチャ


詩菜「では、いらっしゃい。そこのソファーにかけてもらえる?」

絹旗「ちょ、超わかりました」

 ――ギシッ

詩菜「あらあら、そんなに緊張しなくてもいいのよ? では、私も隣に失礼するわね」

 ――ギシッ

絹旗「そ、それで、超お話というのは?」

詩菜「そうね。絹旗さんは当麻さんの事が大好きなのよね?」

絹旗「はい、超好きです!」

詩菜「うふふ、それを聞いて安心だわ。それじゃ、当麻さんと結婚したい?」

絹旗「け、結婚!?」

詩菜「あら、その辺はまだ考えてはいない?」

絹旗「い、いえ、結婚願望は超あります……ただ……いざそうしたいかと聞かれると……」

詩菜「あら、遠慮なく言ってもらっていいわよ」

絹旗「……私が上条と超釣り合うか、心配なんです」

詩菜「あら、そう? とてもお似合いだと思うわよ?」

絹旗「……上条は超もてるんです。実際、好意を寄せる人も超います」

詩菜「あらあら、やはり血は争えないわね。刀夜さんもそうだったわ」

絹旗「超そうだったんですか?」

詩菜「ええ、そうよ。私もそれで苦労したわ。だから絹旗さんも大丈夫よ」

絹旗「……私と違って、上条のお母さんは超美人ですから。選ばれて超当然です」

絹旗「……私は、まだ超子供です。身長も低くて、胸も超小さいです。上条に好意を寄せる人の中には、私よりも上の人は超います」

260 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:13:57.49 ID:EJr9l4ujo(22/38)
詩菜「じゃあ、当麻さんに好意を寄せる人に譲ってもいいのかしら?」

絹旗「それは超嫌です!」

詩菜「あらあら、ならそう自分を過小評価する事は言ってはいけないわよ」

絹旗「ですが……」

詩菜「なら、なんで当麻さんはあなたを選んだのかしら」

絹旗「……超、それは……」

詩菜「それは、あなたに魅力があるからよ。絹旗さんを自分のパートナーに選ぶだけの確かなものをあなたが持っているのよ」

絹旗「そうなんですか?」

詩菜「ええ、そうよ。それに絹旗さんがそれでは、あなたを選んだ当麻さんは悲しむわよ?」

絹旗「……上条を悲しませるのは超嫌です」

詩菜「なら、自分に自信を持つ事よ」

絹旗「超わかりました」

詩菜「そう、それでいいのよ。後、もう一つなんだけど……」

絹旗「超なんでしょうか?」

詩菜「今、当麻さんと絹旗さんは同棲しているでしょう? それは、絹旗さんのご両親もご存知なのかしら?」

絹旗「あっ……」

詩菜「もし、ご存知ないのであれば、早急にご報告する事よ。まだあなた達は未成年なんですからね」

絹旗「……超申し訳ありません。そのご要望には超こたえる事ができません」

詩菜「ご両親との仲があまりよくないの?」

絹旗「……いえ、私は親の顔を知らないんです。私はまだ超赤ん坊の頃に、学園都市に売られたんです」

詩菜「……そう。それは、悪い事を聞いてしまったわね」

絹旗「上条のお母さんは超知らなかったんですから、仕方ありません」

詩菜「……寂しくはないの?」

261 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:14:45.32 ID:EJr9l4ujo(23/38)
絹旗「私には超沢山の仲間がいます。だから、寂しいなんて事は超ありません。……ですが、ふとたまに思うんです」

絹旗「なんで、私には親が超いないのか。なんで、私は学園都市に超売られたんだろう、と」

詩菜「……」

絹旗「しかし、真実はもはや超探しようがありません。それに、そんな憂鬱な顔を晒して、みんなを超心配させたくないんです」

詩菜「絹旗さん」

 ――ギュッ

絹旗「へ、ちょ、上条のお母さん!?」

詩菜「いいんですよ。我慢しなくても」

絹旗「……」

詩菜「絹旗さんは優しすぎるのよ。周りに迷惑をかけたくないがために、自分の感情を押し殺して」

詩菜「でもね。もしそれで絹旗さんが壊れてしまったら、周りはどう思うかしら?」

詩菜「身近にいながら、気付いてやることができなかった。そうやって、自分を責めるんじゃないかしら?」

絹旗「……」

詩菜「だからね、絹旗さん。時には、赤ん坊みたいに大声で泣いていいのよ?」

絹旗「――っ」

詩菜「もし、親が欲しいというのなら、私があなたの代わりになるわ」

詩菜「刀夜さんも、あなたの友達も――そしてあなたの大好きな当麻さんも」

詩菜「きっと、あなたを支えてあげますよ」

絹旗「はぅ……はっ……っ」

詩菜「今まで、よく我慢したわね」

絹旗「あぅ……超、甘えても……いいんですかぁ……?」

詩菜「ええ、もちろんよ。私はあなたの“母親”なんですから」

絹旗「ひぐっ……おかぁ……さん……」

詩菜「なぁに、“最愛”?」

絹旗「……お、おかぁさん……おがぁっ、さん……!!」

詩菜「お母さんはここにいるわよ、最愛」

絹旗「ひくっ……ほ、んとうははっ……超、さびし……かった……んです……ごわ……がったんでず……」

詩菜「大丈夫、大丈夫。みんなが、私が最愛のそばにずっといますからね」

絹旗「は、いっ……はいっ……!!」

詩菜「ずっと、ずっと……私達は家族なんですから、ね?」

 …………
 ……
 …


262 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:15:37.31 ID:EJr9l4ujo(24/38)
 〜翌日 上条の実家〜


上条「それじゃ、父さんに母さん。またな」

刀夜「ああ。何かあったら必ず連絡するんだぞ」

詩菜「あら、刀夜さん。当麻さんには素敵な友達がいるから大丈夫ですよ」

刀夜「それもそうだな」

浜面「おやっさん。俺、頑張ります!」

刀夜「浜面君。人生は険しき山だ。しかし、それを乗り越えた先に、君の目指すものはある。頑張りたまえ」

浜面「ありがとうございますっ!」

滝壺「師匠。色々とご教授して頂き、ありがとうございます」

詩菜「あらあら、私達の間にそんなかしこまったやりとりなんて必要ないわよ」

滝壺「師匠っ……!」

麦野「おい、誰かあの二人をどうにかしろ」サワサワ

フレンダ「ちょ、だから麦野っ! んっ……なんで私の身体を撫でるって……ちょ、スカートの下は駄目って訳!?」

フレメア「にゃあ。大体、この二人もどうにかしてほしいにゃあ」

上条「ははは……」

絹旗「私達以外にまともなのは超いないんですかね?」

詩菜「あ、それと最愛」

上条「へ? 最愛?」

絹旗「はい、超なんですか。お母さん」

浜面「お母さん?」

詩菜「また、きてくださいね」

絹旗「はい! 超もちろんです!」

フレンダ「結局、どういう事って訳よ?」

フレメア「にゃあ」

麦野「ま、野暮なことは聞くんじゃないよ。……よかったな、絹旗」

263 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:16:12.29 ID:EJr9l4ujo(25/38)
滝壺「うん。そうだね。おめでとう、かな? きぬはた」

絹旗「あはは、麦野と滝壺さんは超流石ですね」

上条「? 上条さんにはいまだに理解できなんですが?」

浜面「大将と同じく」

絹旗「えへへ、超内緒ですから!」

詩菜「女に秘密は多いものよ」

刀夜「はははっ! 何があったかよくわからんが、とりあえずよかったじゃないか!」

上条「まあ、絹旗が笑顔なら、上条さんはそれでいいですことよ」

絹旗「超その通りです!」

上条「じゃあ、学園都市に戻ろうか」

絹旗「はい! 超みんなで戻りましょう!」

浜面「じゃ、そろそろ車出すぜ」

フレメア「にゃあ。後ろのシートはもらうにゃあ!」

フレンダ「って、だから土足でシートを踏むなって訳よ!」

滝壺「私ははまづらの隣で寝てる」

絹旗「上条の隣は超私です」

上条「おっとっと、そう慌てるなよ絹旗」

麦野「全く、どいつもこいつも」

 ――ブルルンブルルン

刀夜「それじゃ、みなさん。また遊びにきてください」

詩菜「あちらでも元気でやっていってくださいね」

浜面「おやっさん! またくるぜ!」

フレンダ「結局、楽しかったって訳よ」

フレメア「にゃあ」

滝壺「師匠もお元気で」

麦野「こいつら共々、お世話になりました」

上条「それじゃあな」

絹旗「――また、超会いましょう!」

 …………
 ……
 …


 ――私は、超温もりが欲しかったんです。
 ――温もり?
 ――はい。だから、上条も私を超温めてくださいね?
 ――ああ、もちろんだとも。


【超初めての温もり END】

264 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:16:50.44 ID:EJr9l4ujo(26/38)
【sister words after】


 〜常盤台女子寮正面玄関前〜


御坂「……」

インデックス「みこと、大丈夫?」

御坂「ええ、さっきの事はある程度大丈夫。けど……」

御坂「……この先はちょっと大丈夫じゃないかもしれない」

 ――ギュッ

御坂「インデックス?」

インデックス「大丈夫なんだよ。私がちゃんと訳を話してあげるんだよ」

御坂「……そっか……そうだもんね」

インデックス「そうなんだよ」

御坂「……よし! じゃあ、いくわよ。インデックス!」

インデックス「了解なんだよ!」

 ――ガチャ

 …………
 ……
 …


 〜常盤台女子寮〜


寮監「……ほう、大した御身分だな……御坂」

御坂「寮監……」

寮監「なんだその顔は。はしゃいで目に砂でも入ったのか?」

御坂「……」

寮監「とりあえず、理由があるなら聞こう。それなりに私を満足させるものなんだろうな?」

御坂「それは……」

寮監「言えないのか? ならば仕方――」

インデックス「待ってほしいんだよ!」

寮監「……御坂の友人らしいが、これはこちら側の問題だ。帰ってもらおうか?」

265 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:17:21.29 ID:EJr9l4ujo(27/38)
インデックス「わかってるんだよ。でも、理由ならちゃんとあるんだよ。それを聞いてからでも遅くはないかも」

寮監「ほう……では、聞こうじゃないか。その理由とやら」

インデックス「……みことは今日、闘ってきたんだよ」

寮監「闘う?」

インデックス「そうなんだよ。あなたも女性ならわかる筈なんだよ」

寮監「……」

インデックス「自分の想いを伝えるために、みことは相手だけじゃなく、自分とも必死に闘ったんだよ」

御坂「……」

インデックス「あなたにもそういった経験があるんじゃないかな?」

インデックス「その先が例え棘の道だとわかっていたとしても、やりとげなくちゃならない事があるために闘う事が」

寮監「……」

インデックス「たった一人の人間に対して、自分がおかしくなるくらいに狂う事があると思うんだよ」

インデックス「気付いた時には遅すぎて、でも、それでも諦めきれなくて……」

インデックス「どこかに、そして誰かに吐き出す筈だった想いが逃げ場を失って自分を苦しめて……」

インデックス「その逃げ場を失った想いを無理矢理引っ張り出して、みことは自分の道を切り開くために闘ったんだよ」

インデックス「だから――」

寮監「――もういい」

インデックス「で、でも、みことは――」

寮監「もういいと言っているだろう。それに、何があったかは察しがついた。私も女だからな」

インデックス「……」

寮監「……理由はわかった。だが、規則は規則だ。それなりの罰は受けてもらおう」

インデックス「そ、それなら私も罰を受けるんだよ! 私だってみことの背を押した。結果的には私が――」

266 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:17:58.06 ID:EJr9l4ujo(28/38)
寮監「すまないが、これはこの寮に住んでいるものだけの事だ。御坂の友人ではあっても、君には全く関係のないことだ」

インデックス「で、でも……」

 ――ギュ

御坂「……いいのよ、インデックス。ありがとう」

インデックス「……みこと、ごめんなんだよ」

寮監「……では、御坂。お前に処罰を言い渡す」

御坂「はい……」

寮監「明日までにその泣き腫らした顔を元に戻し、今日はシャワーを浴びたらすぐに寝ろ」

御坂「えっ……?」

寮監「処罰の内容は以上だ。わかったら、さっさと自分の部屋に帰って寝ろ」

御坂「え、でも……そんな……」

寮監「返事っ!」

御坂「は、はいっ!」

寮監「それと、君の名を聞いてはいなかったな」

インデックス「私はインデックスって言うんだよ」

寮監「そうか。インデックス、御坂を送り届けてくれてありがとう。この寮の責任者として礼を言う」

インデックス「友達として当然の事なんだよ!」

御坂「インデックス……」

インデックス「みこと、今は色々と辛いかもしれないけど、私がそばにいてあげるから大丈夫なんだよ」

寮監「……」

寮監「……そういえば先程、君も御坂と一緒に罰を受けると言ったな?」

インデックス「え……」

寮監「インデックス、我が寮生と一緒にいた君にも罰を受けてもらおうか」

寮監「……今日はその馬鹿者と寝てやってくれ」

インデックス「えっ……それって……」

寮監「私からは以上だ。ではな」

 ――コツコツ

267 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:18:48.33 ID:EJr9l4ujo(29/38)
御坂「……なんか、意外な結末だったわね」

インデックス「……うん」

御坂「どうしよっか?」

インデックス「とりあえず、二人で“罰”を受けるんだよ」

御坂「そうね。仲良く“罰”を受けよっか」

インデックス「うん!」


 〜常盤台女子寮 御坂と白井の部屋〜


白井「寮監の巡回は何とかできたものの……遅い、遅すぎますの」

白井「いつもであればお姉様から連絡が入ってもいい頃合……しかし何故今日に限って連絡が一切ないんですの?」

白井「こちらから連絡してもうんともすんとも反応がありませんし……もしや何かあったのでは……」

白井「いや、そんな事は絶対にありませんの! お姉様は常盤台が誇るエース! そんじょそこらの連中とは格が違いますの!」

白井「……しかし、もし万が一……本当に何かあったとしたら……黒子は黒子は……」

白井「いやぁぁぁぁぁぁおねぇさまぁぁぁぁぁ!!」

 ――ガチャ

御坂「……黒子、あんた廊下まで響いてるわよ……寮監がきたらどうすんのよ」

白井「はっ!? その麗しき声はお姉様ですの!?」

御坂「はいはい、お姉様ですよ」

白井「あぁぁぁおねぇぇ――」

御坂「ほい、入っていいわよ」

インデックス「お邪魔するんだよ」

白井「――ぇぇさ……ま……え、え?」

御坂「シャワーどうする?」

インデックス「一緒でいいんじゃないかな?」

御坂「それもそうね。じゃあ――」

白井「ちょ、ちょっと待ってくださいですの!?」

268 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:19:59.22 ID:EJr9l4ujo(30/38)
御坂「――って、何よ黒子。私、これからシャワー浴びるんだけど」

白井「あ、それは申し訳ありませんでした……って、そうじゃないですの!」

御坂「早くしてよね。こっちは色々と疲れてるんだから」

白井「部外者を寮に入れたともし寮監にばれてしまったら――」

御坂「ああ、その辺は大丈夫。寮監の許可も下りてるから」

白井「へ? それは本当ですの?」

インデックス「うん。本当なんだよ」

白井「――って、今更ですが、あなたは何時ぞやか露出狂の刀女と歩いていらした小憎たらしいシスターではありませんか!?」

インデックス「む。ちょっと傷ついたかも。そもそも、前にあった時にちゃんと自己紹介した筈なんだよ。変態さん」

白井「し・ら・い・く・ろ・こ、ですの!! 変態ではありませんの!!」

インデックス「この前もかおりの邪魔をしてくれて、いい迷惑だったんだよ。この変態」

白井「あれはあちらに非がありますの! って、また変態と言いましたわね!?」

御坂「いや、あんたは確かに変態でしょうが」

白井「だから変態ではないと――って、今はそんな事はどうでもいいですの! 何故、お姉様とインデックスさんが一緒なんですの!?」

インデックス「それはみことと私が友達だからなんだよ」

白井「答えになっていませんの! しかも先程、あなた何て仰いました!? お姉様と一緒にシャワー!?」

インデックス「うん。そうなんだよ」

白井「お姉様の相棒(パートナー)である私でさえ、そんなお誘いは一度たりともありませんでしたのに、ひょっと出のあなたが――」

御坂「――黒子、いい加減にしなさい」

白井「――なぜ……え? お姉様?」

御坂「これ以上、インデックスを責めるような事を言ったら、あんただろうと私は容赦しないわよ?」ビリ…

269 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:20:43.93 ID:EJr9l4ujo(31/38)
白井「へっ、い、いえ……そんな責めるだなんて。ただ、黒子は……」

インデックス「ねえ、みこと。早くシャワー浴びよう」

御坂「あ、ごめんね、インデックス」

インデックス「ううん。別に私は気にしてないんだよ」

御坂「よかった。じゃあ、さっさと浴びよっか」

インデックス「うん♪」

 ――トコトコ
 ――ガチャ

白井「お、お……お――お姉様ぁぁぁぁぁぁっ!!」

 …………
 ……
 …


 〜常盤台女子寮 シャワールーム〜


御坂「インデックスって……肌白いわね」

インデックス「うーん……まあ、いつも全身修道服で覆われているからね」

御坂「髪もさらさらだし……やっぱ女の子として羨ましいわ」サワ

インデックス「んっ……くすぐったいんだよ、みこと」

御坂「あ、ごめんね!?」

インデックス「ふふふ……別にみことなら全然構わないんだよ?」

御坂「っ!!」

御坂(えっ……何、今の? すごいドキってした……)

インデックス「みこと……?」

御坂「へ、あ、ああ……ごめんごめん! 何でもないわよ!」アセアセ

インデックス「……いいんだよ、無理しなくても。私がちゃんとそばにいるんだよ」

 ――ギュ

御坂「ひゃんっ!?」

インデックス「くんくん……みこと、とってもいい匂いがするんだよ」

御坂「そ、そう?」

インデックス「うん。……それにしても……みことの方が少し大きいかも」モミモミ

御坂「んっ!? ……ちょ、い、いきなりどこ触ってんのよ!?」

インデックス「私より大きいこの胸が悪いかも。えい、えい!」モミモミ

御坂「あっ……やっ……い、インデックス……ふっ……ちょ、や、やめっ」

インデックス「やめないんだよ!」モミモミ

御坂「ふぁ……ちょ、そ、それ以上は……ぅ……」

 …………
 ……
 …


270 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:21:28.43 ID:EJr9l4ujo(32/38)
 〜常盤台女子寮 シャワールーム前〜


白井(な、な……こ、この先はパラダイスですの!?)

白井(お、お姉様の喘ぎ声だなんて……く、黒子は……黒子は……もう我慢できませんの!)シュン

 オネェェェサマァァァ!
 チョ、クロコ!?
 エイ、エイ!
 チョ、インデックスモイツマデ…ンッ…アッ

 …………
 ……
 …


 〜常盤台女子寮 御坂と白井の部屋〜


御坂「まったくもう……」

インデックス「ごめんなんだよ」

御坂「あー……まあ、反省してるならそれでいいわよ」

白井「な、なぜわたくしだけ……」プスプス

御坂「そりゃ、あんただからよ……っと、インデックスは寝間着、それで大丈夫なの?」

インデックス「うん。くろこのすけすけに比べたら充分すぎるほどかも。ゲコ太、可愛いんだよ」

御坂「ゲコ太のよさがわかるなんてさすがね。よかったら、それプレゼントするわよ」

インデックス「いいの?」

御坂「ま、私のお古なんだけどね。それでもよかったら」

インデックス「ううん。そんな事ないかも。ありがとうなんだよ、みこと」

御坂「どういたしまして。じゃ、さっさと寝ましょうか」

インデックス「うん」

 ――トコトコ

白井「――って、ちょっとお待ちくださいの!」

御坂「もう、なんなのよ黒子」

白井「いえ、なぜインデックスさんはお姉様のベッドへ向かっているんですの!?」

271 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:21:57.25 ID:EJr9l4ujo(33/38)
御坂「そりゃ、一緒に寝るからに決まってるじゃない。何よ、インデックスに床で寝ろって言うの?」

白井「いえいえ、そんな事は言っておりませんの!?」

御坂「じゃ、別にいいじゃない。私、今日は疲れたからもう寝るわよ」

白井「あぅ……お、お姉様ぁぁぁ……」

インデックス「……」

インデックス「ねえ、みこと、みこと」クイクイ

御坂「ん? どうしたの、インデックス」

インデックス「今日はくろこも加えて三人で一緒に寝よう?」

白井「なっ!?」

御坂「でも、寝ている間に何されるかわかんないわよ?」

インデックス「もしそうなったら、別々に寝ればいいかも。大丈夫だよね、くろこ?」

白井「え、ええもちろんですの!」

インデックス「ほらね」

御坂「はぁ……全く、今日だけだからね?」

インデックス「ありがとうなんだよ、みこと」

御坂「黒子も、ちょっと邪険に扱って悪かったわね。今日は色々とあってね」

白井「いえ、別にかまいませんの。わたくしはお姉様が元気になってくれればそれでよろしいですの」

御坂「そ、ありがとうね。あ、変な事したら、もちろんわかってるわよね?」

白井「ええ、それはもちろんですの。では、わたくしもお邪魔させていただきます」

御坂「ん。じゃあ、電気消すわね」

インデックス「大丈夫なんだよ」

 ――パチン
 ――モゾモゾ

インデックス「ふふふ……あったかいんだよ」

御坂「そうね」

白井「はぁぁぁお姉様の温もりですのー!」

272 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:22:31.65 ID:EJr9l4ujo(34/38)
御坂「黒子?」

白井「わかってますの。自粛いたしますの」

インデックス「ふふふ、二人は本当に仲がいいんだよ」

白井「それは勿論、わたくしとお姉様は相棒――」

御坂「え、そう?」

白井「――そこで否定しないでくださいの……」シクシク

御坂「もう、冗談よ冗談」

白井「全く、お姉様は……ところで、今日はどうして帰りが遅くなったんですの?」

御坂「んー……そうねぇ……ま、あんたなら言ってもいいかな」

インデックス「あまり無理はしないでいいんだよ?」

御坂「ううん。こういうのは吐き出した方が楽でしょう?」

インデックス「それもそうかも。でも、辛かったら私の胸を貸すからね?」

白井「なっ……!? お姉様にお胸を貸すのはこの白井黒子の役目ですの!!」

御坂「だぁぁぁ耳元で叫ばない!」

インデックス「そういうみことだって叫んでるんだよ?」

御坂「うっ……すいません」

インデックス「別にいいんだよ」

白井「それでその……お姉様に何がありましたの?」

御坂「うーん色々と省略するけどさ。実は――」

 …………
 ……
 …


 〜常盤台女子寮 御坂と白井の部屋の前〜


 ナッ、ルイジンエンガデスノ!?
 マアネ
 ミコトハリッパダッタンダヨ

寮監「……」

寮監「……ふん」

寮監「心配するだけ無駄だったか」

寮監「常盤台のエースだからと言って、中身はまだ中学生。身体も心もまだ熟してなどいない」

寮監「だが、話し合える友がいるんだ。私が介入せずとも大丈夫だろう」

 ――コツコツ

寮監「……人生はまだ始まったばかりだぞ、御坂」

寮監「さて、明日の朝食は一人分多くしてもらうように手配せねばな」

 …………
 ……
 …


273 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:26:43.10 ID:EJr9l4ujo(35/38)
 〜常盤台女子寮正面玄関前〜


御坂「え、今日で学園都市を離れるの!?」

寮監「また急だな。もう少しゆっくりしていってもいいだろうに」

インデックス「嬉しいけど、元々長くは滞在するつもりじゃなかったから仕方ないんだよ」

白井「それは残念ですの」

インデックス「でも大丈夫なんだよ。年内にはまた何度かくるつもりだから」

御坂「そっか。それじゃ、またすぐに会えるわね。ケーキバイキングもまたの機会にいこっか」

インデックス「ふふふ、楽しみにしてるんだよ」

白井「お迎えはありますの?」

インデックス「うん。今朝こっちにくるって連絡があったんだよ――あ、ほら」

 ――スタスタ

神裂「お待たせしました」

ステイル「……」

白井「あら、お久しぶりですわね」

神裂「ええ。以前はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」

白井「いえいえ。その様子ですと支部の方には寄られましたようですのね」

神裂「はい。重ね重ね、ご迷惑をおかけしました」

白井「あなたは謝罪が過ぎますの。今度から気をつけてくださればそれで結構ですのよ」

インデックス「あ、ステイル。今朝の連絡の際に言った、例の物は持ってきてくれたかな?」

ステイル「ああ、もちろんだとも。これでいいかな?」

インデックス「うん、大丈夫なんだよ」

御坂「インデックス、それって何?」

インデックス「これは私の教会で扱っている十字架の首飾りなんだよ。これを二人にプレゼントするんだよ」

御坂「え、そんな別にいいわよ。そんな気を遣ってもらわなくても」

274 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:27:25.96 ID:EJr9l4ujo(36/38)
インデックス「ううん。これはみこととくろこが私の友達であるための証なんだよ」

白井「まあ、でしたらありがたく頂戴いたしますの」

御坂「ありがとうね、インデックス。大切にするわね」

インデックス「こちらこそなんだよ」

インデックス「ねえ、二人は十字架の意味を知っているかな?」

御坂「んー正直、知らないわね」

白井「まあ、科学の街ですから仕方ありませんの。ご本人を前に失礼かと思いますが、宗教関係には疎いんですの」

インデックス「そっか。じゃあ、ついでなんだから教えておくんだよ」

インデックス「十字架には友のために自分の命を捨てる事、これ以上に大きな愛はない」

インデックス「自分を殺し、他者を生かす。そういった意味があるんだよ」

御坂「それは……」

白井「中々、重い意味があるんですのね……」

インデックス「うん。それもそうだね。でも、私はそうじゃないと思うんだよ」

インデックス「シスターとしての教えに反するけど、その命を絶って、本当にその友は救われるのかな?」

インデックス「友のために自分の命を捨てる事はいいように聞こえるかもしれない」

インデックス「けど、友に残された友は、何を糧として今後の人生を歩むのかな?」

御坂「……」

白井「……」

インデックス「失った悲しみは絶大なんだよ。それは自分だけでなく、他者をも傷つけるきっかけにもなってしまう」

インデックス「それでは友は救われない。友を愛するために死んだ友も無駄死にになってしまう。だから私はこの十字架にこう願うんだよ」

インデックス「友のために生き、生涯をかけて友を愛そう」

275 K [sage saga] 2013/05/11(土) 22:27:53.51 ID:EJr9l4ujo(37/38)
インデックス「最良の友として二人にこの言葉を、そして、その十字架を送るんだよ」

御坂「インデックス……」

白井「インデックスさん……」

インデックス「私は今日で学園都市を離れなくちゃならないけど、例えどんなに離れても友との絆は永遠かも」

御坂「……ありがとうね、インデックス」

白井「……インデックスさん、わたくしも色々とご迷惑をおかけして申し訳ありませんの」

インデックス「みこと、こちらこそありがとうなんだよ。くろこも別に気にしちゃいないんだよ」

神裂「では、インデックス。そろそろ……」

インデックス「うん。わかったんだよ」

ステイル「彼女がお世話になった、僕達からも礼を言う」

寮監「ああ、こちらこそ。ではな、インデックス。今後も学園都市に寄る事があれば、ぜひここを訪れてくれ」

インデックス「わかったんだよ。それじゃ、みこと、くろこ」

御坂「うん」

白井「ええ」

インデックス「――また、会おうね!」


【sister words after END】

276 K 2013/05/11(土) 22:33:11.99 ID:EJr9l4ujo(38/38)
投下は以上となります
上条×絹旗スレと言っておきながら、最後はインデックスで締めさせてもらいました

帰省話とsistar word afterにもあるように、最後は皆さんにこの言葉を贈ります

では、ひと月か半年かわかりませんが、超また会いましょう!

お付き合い頂きありがとうございます


277 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage] 2013/05/11(土) 22:34:51.09 ID:+hOnWJ6Xo(1)
いつかまた会える事を信じてます!お疲れさまでした!
278 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 22:34:54.88 ID:tvv56kCXo(1)
乙!
最初から最後まで面白かったぜ!
いつかまた会える日まで待ってます
279 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 22:43:15.92 ID:L6YNaOSJo(1)
乙したー

インちゃんさんがとにかくカッコイい・・・
十字架の件は色々考えさせられますな

またの投下、心よりお待ちしております
280 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 22:58:10.64 ID:IqmSMYNwo(1)
乙!
絹旗がめっちゃかわいかったです
またいつかの投下を楽しみにしています
281 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 23:11:13.13 ID:I/dO4iUj0(1)
乙。

いつの間にか終わってしまった。できれば次回作を見たい。無理なのは承知の上だが。
282 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/11(土) 23:17:49.69 ID:Ap2ZD3vf0(1)

登場人物みんな良かった
283 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/12(日) 00:48:03.96 ID:i8OATW1B0(1)

絹旗の頭の上に猫でふいた
284 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/12(日) 01:22:36.40 ID:o5ZV8u5lo(1)

次も期待してるぞ
285 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/12(日) 09:06:20.80 ID:rlXnMP8/0(1)

また機会があったら書いてくれ
1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 1.008s*