後援者からの支援手紙 (731レス)
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ヲタ眼鏡×弁護士
2008/09/21(日)19:40
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12: ヲタ眼鏡×弁護士 [] 僕の… 僕だけのあなたでいてくれたなら。 望みはたったひとつ、それだけだった。 それは決して叶うことのない、けれども深い深い想い。 「止まれ!止まらなければ撃つぞ!!」 ぱんっ、と僕の耳に聞こえたその音は、 テレビドラマなんかで聞くあの銃声とは違って なんだかとても軽く、爽やかささえ感じられた。 ぬるっとした感触にふと我に返ると、腹部には大量の血。 嘘だ。嘘だ。うそだ。 おかしなことに、全てがスローモーションのように見えてくる。 そしてなぜだか、こみあげてくる笑い。 けれども笑っているはずの自分の顔には、 次々と涙が伝っていた。 「ともお…さん」 辺りは一瞬にしてさらなるパニックに陥り、 自分を撃ったと思しき警官が駆け寄ってくる。 「触る、な、…」 「触るなあぁ!僕に、触るんじゃ、ない…」 最期の力を振り絞っても、もはや思うような声も出ない。 今頃彼は、どこかで同じように血を流し、苦しんでいるのだろうか。 病院などには行かないと、そんな確信さえあった。 復讐計画が始まってからというもの、僕はこの長く暗い道をずっと 彼と歩いて来たはずだった。 僕にとって、救いとなるものは、トモオ唯一人だった。 「他の誰かに奪われるなら いっそ僕が殺してあげればいいんだ」 既にきっと、僕はまともな精神を持ってはいなかったのだろう。 だんだんと薄れゆく意識。 思い出すのは、電話越しの深い闇に満ちた声。 感じられるはずのない背中越しの体温。 時折見せる、悲しい瞳。 儚くも美しい横顔。 全部自分だけのものだと思っていたのに。 二人だけの絆があると信じていたのに。 最後の最後に、本当に傷つけてしまった… 壊さなければ、あのままで居られたかもしれないのに それでも、それほど、どうしても欲しかったんだ。 今まで生きてきて、自分が望んだ通りに何かが叶うなんて そんなことはただの一度もなかった。 だから、許されると思ったんだ。 あのまま僕が刺さなければ、彼は自ら死にに行っていたはずだ。 刑事のところへ、きっと行っていただろう。 復讐を終わらせるのには、自らの死しかないと彼は分かっている。 もうやめるんだ、と言い放ったあの真っ直ぐな目は、 もうほとんどナルセリョウではなかったのだから。 「ごめん、な、さい、」 鈍い痛みと流れ出る血の温かさに朦朧としながら 一瞬の隙をついて、ナイフを固く握り締める。 「っああああ!!」 僕だけ死なない訳には、いかない。 たった一突き、それで十分だった。 真っ暗な夜空には、ひときわ美しい月が輝いている ---------------- http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11890/1221806051/12
僕の 僕だけのあなたでいてくれたなら 望みはたったひとつそれだけだった それは決して叶うことのないけれども深い深い想い 止まれ!止まらなければ撃つぞ!! ぱんっと僕の耳に聞こえたその音は テレビドラマなんかで聞くあの銃声とは違って なんだかとても軽く爽やかささえ感じられた ぬるっとした感触にふと我に返ると腹部には大量の血 嘘だ嘘だうそだ おかしなことに全てがスローモーションのように見えてくる そしてなぜだかこみあげてくる笑い けれども笑っているはずの自分の顔には 次と涙が伝っていた ともおさん 辺りは一瞬にしてさらなるパニックに陥り 自分を撃ったと思しき警官が駆け寄ってくる 触るな 触るなあぁ!僕に触るんじゃない 最期の力を振り絞ってももはや思うような声も出ない 今頃彼はどこかで同じように血を流し苦しんでいるのだろうか 病院などには行かないとそんな確信さえあった 復讐計画が始まってからというもの僕はこの長く暗い道をずっと 彼と歩いて来たはずだった 僕にとって救いとなるものはトモオ唯一人だった 他の誰かに奪われるなら いっそ僕が殺してあげればいいんだ 既にきっと僕はまともな精神を持ってはいなかったのだろう だんだんと薄れゆく意識 思い出すのは電話越しの深い闇に満ちた声 感じられるはずのない背中越しの体温 時折見せる悲しい瞳 くも美しい横顔 全部自分だけのものだと思っていたのに 二人だけのがあると信じていたのに 最後の最後に本当に傷つけてしまった 壊さなければあのままで居られたかもしれないのに それでもそれほどどうしても欲しかったんだ 今まで生きてきて自分が望んだ通りに何かが叶うなんて そんなことはただの一度もなかった だから許されると思ったんだ あのまま僕が刺さなければ彼は自ら死にに行っていたはずだ 刑事のところへきっと行っていただろう 復讐を終わらせるのには自らの死しかないと彼は分かっている もうやめるんだと言い放ったあの真っ直ぐな目は もうほとんどナルセリョウではなかったのだから ごめんなさい 鈍い痛みと流れ出る血の温かさにとしながら 一瞬の隙をついてナイフを固く握り締める っああああ!! 僕だけ死なない訳にはいかない たった一突きそれで十分だった 真っ暗な夜空にはひときわ美しい月が輝いている
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