初めて投下したSSを晒そうぜwwww (158レス)
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名無しさん
2006/05/18(木)20:51
ID:.4z0rJR6(5/11)
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141: 名無しさん [sage] 会話がないまま、十分と少しが過ぎた。今、車内には僕とちなみだけだ。中年の男とおばあさんはニ駅目で降りた。 ―――丁度三駅目に到着し、次の駅に向かって電車が動き出した頃だった。 「ぅ・・・ん・・・たか・・・にぃ・・・」 甘えるような声と共に、左の肩に重みが加わる。 左を見やると―――静かに寝息をたてているちなみの頭があった。 「ふぅ・・・。まったく、昔は素直だったのにな・・・」 あまった右手で、静かに頭をなでる。さらさらな髪。なんとなしに上気し、赤らんでいる頬。 あぁ、中学に上がった頃からだろうか。それまでべったりくっ付いてきたちなみが、急によそよそしくなったのは。 終いには僕のことを『先輩』と呼び出す始末。 昔のように『たかにぃ』なんて呼んでくれるのは、今みたいな寝言の時だけだ。 でも、それだけでも暖かい気持ちになれる。 「すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」 そんな僕の心情なんて知らずに、ちなみはかわいらしい寝息をたてている。 「まったく・・・本当に困ったちゃんだなぁ・・・」 そういって、また髪をなでる。 ふと正面の窓を見ると、自身が映っていた。 そして知らないうちに、自分の顔がにやけていたことに気付く。 「はは・・・僕も・・・か」 周りを見る。壁を隔てた向こう側に運転士が居るだけで、この空間には、僕とちなみの二人だけしかいない。 まるで、時間が止まったような錯覚。このまま本当に時間が止まれば、どんなによかっただろう。 しかし、時間の針は刻々と進む。止まることはない。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/21510/1125124675/141
会話がないまま十分と少しが過ぎた今車内には僕とちなみだけだ中年の男とおばあさんはニ駅目で降りた 丁度三駅目に到着し次の駅に向かって電車が動き出した頃だった ぅんたかにぃ 甘えるような声と共に左の肩に重みが加わる 左を見やると静かに寝息をたてているちなみの頭があった ふぅまったく昔は素直だったのにな あまった右手で静かに頭をなでるさらさらな髪なんとなしに上気し赤らんでいる頬 あぁ中学に上がった頃からだろうかそれまでべったりくっ付いてきたちなみが急によそよそしくなったのは 終いには僕のことを先輩と呼び出す始末 昔のようにたかにぃなんて呼んでくれるのは今みたいな寝言の時だけだ でもそれだけでも暖かい気持ちになれる すぅすぅ そんな僕の心情なんて知らずにちなみはかわいらしい寝息をたてている まったく本当に困ったちゃんだなぁ そういってまた髪をなでる ふと正面の窓を見ると自身が映っていた そして知らないうちに自分の顔がにやけていたことに気付く はは僕もか 周りを見る壁を隔てた向こう側に運転士が居るだけでこの空間には僕とちなみの二人だけしかいない まるで時間が止まったような錯覚このまま本当に時間が止まればどんなによかっただろう しかし時間の針は刻と進む止まることはない
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