[過去ログ] 【胸キュン】奇跡の血量 桃尻btk【きゅん】 [無断転載禁止]©bbspink.com (353レス)
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(1): 砂の岬47 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/16(月)00:07 ID:ua1H+bsC0(1/4) AAS
>>85
(その3)ナギ

 長い間トンだけが抱えていた秘密だった。神々はトンに、話せる時期が来たらナギ本人のほかに、アニだけには話しても良いと仰った。今がその時だとトンは思った。

 「天にお願いして授かったアニとは全く違い、ナギは偶然授かった天の恵みのような子だ」とトンは言う。
 「桃の中に入って川に流れ着いたというのは本当なのか?ナギはどこの神の血筋なの?」とアニは訊ねる。

 「ナギは神の血では無く、怪物の血だ。遠い異国の神が、遠い異国の怪物サスの膝から、ナギを作られた。サスの100%直系だ。そして捨て子だった。異国の神は、サスと瓜二つの怪物を作ろうとした。しかし、ナギは人間の形で生まれて来てしまった。それで疎まれた。
 異国の神は、たまたま出逢ったこちらの神にナギの話をされた。捨てるならうちの川に流しなさい、うちの者たちは子供好きなので、拾って大切に育てるはずだ、とうちの神は仰った。そしてこの地で流され、俺が拾った」
 アニは驚いた。
 「サス・・有名な異国の天馬じゃないか。それでナギにはあんなに馬乗りの才能があるのか。サスは海神と怪物ドゥサとの間の子だったね。ナギは海神とドゥサの孫でもあるのか」
 「海神の血もひく天馬、この集落に最適な血だろう」とトンは言う。「ただ・・」と少し口ごもったが勇気を出して言った。「ドゥサの血がある。伝承のドゥサの話はあまりにおどろおどろしい」
省1
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(1): 砂の岬48 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/16(月)00:14 ID:ua1H+bsC0(2/4) AAS
>>86
 アニは海神とドゥサの言い伝えに思いをはせた。
 ドゥサはそれは美しい少女だった。美しすぎて海神の愛人にされたあげく、女神の神殿で海神と愛し合ってしまったため、神殿を汚されたと怒った潔癖な女神に怪物にされてしまった。
 怪物になってからは血なまぐさく恐ろしいが、元はとても気の毒な少女なんだ。ナギの誘いかけるような魅力は、純潔美と背徳美を併せ持つドゥサの血をひいているからかも知れない、とアニは思った。

 少し疑問に思うことがある・・とアニは言う。
 「俺の血統とナギの血統は、本当にそんなに離れているのか?皆が、俺たち2人は似ていると言う。神々が何か大きなカン違いをしておられ、実は俺たちはとても近い血だったなどということは無いのか?それだと後々の血統にとても不味いことになるが?」
 「アニ、お前たちの容姿について普通の人間と同じに考えてはいけないよ。いいか、アニの素は風神のあばら骨だ。ナギの素は怪物サスの膝だ。アニはあばら骨の形をしているか?ナギは膝の形をしているか?アニもナギも神の創作物なんだよ。人間とはこういう形だという神のイメージがお前達なんだ。似てしまうのは当然だろう」とトンは笑って言った。
 
 アニは納得しない。
 「神のイメージの人間なら、ナギはどうして疎まれ捨てられたんだ?神は天馬をイメージしたのに、ナギはなぜ人間の形で生まれてきたんだ?」
省3
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(1): 砂の岬49 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/16(月)01:09 ID:ua1H+bsC0(3/4) AAS
>>87
 最後に、トンはアニに忠告した。
 ナギが居たときにも言ったことだが、2人がしているところを誰にも見られないように十分気をつけるように。
 精通まもない頃に、アニを乳牛のところに連れて行ったことは得策では無かった。だからナギの精通は、機が熟すまで、皆に知らせたくないというのが理由の一つ。
 もう一つの理由は、さっきのナギの話では、ナギの筆おろしはアニのケツ穴だと言っていたが、それを皆が知ることになるのは、アニの権威にとって良いことでは無い。皆が許容しているアニとナギの関係は、あくまでアニの稚児遊びとしてのものだ。
 アニもナギも目立つ存在だから、2人のことは皆が興味を持っている。高嶺の花と知りつつ、心の底では本気でアニに惚れている馬乗り・船乗りも居る。ナギにしても同じだ。
 アニはアニ自身の権威で身を守っている。ナギはアニの権威に守られている。それが崩れるのは集落全体にとっても危険なことだ。

 アニは納得した。アニは稚児遊びの概念を知らなかったようだったのでトンは稚児遊びについても少し説明した。

 翌日、アニは、ナギの出自以外の話は全部ナギに伝えたと言ってきた。そして、早速できることから始めよう。いつでも乳牛のところへ行って種付けをするよ、今度は俺の筆おろしだな、と言う。
 「筆おろしがナギ相手じゃ無くても良いのか?」とトンは訊ねる。
省2
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(1): 砂の岬50 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/16(月)04:16 ID:ua1H+bsC0(4/4) AAS
>>88
 あにぃはいずれは天上に召されてしまう運命だと聞いて、俺はたくさん泣いた。あにぃもたくさん泣いた。
 近く乳牛のところに行ってあにぃが乳牛たちに種付けすることになる。それが使命だから、と聞いたときも、あにぃのぽを乳牛なんかに入れるのなんて嫌だと言って俺は少しだけ泣いた。
 どうして一度に悲しいことばかり聞かされなくてはいけないんだ?と思う。あまりにも嬉しいことが続いていた。今度は悲しいことが続くのだろうか。今のままでいたいのに、時間が止まって欲しいと俺は思った。

 でも俺もがんばって素晴らしい馬乗りになれば、風神さまのように天に召されるかも知れない。そうしたら天上であにぃと永遠に一緒に居られる。俺は風神さまやあにぃのように素晴らしい人になろう。俺にはそれしか救われる道が無い、と泣けるだけ泣いた後の今は思う。

 俺は計画をたてる。天上では歳をとらないと聞く。あにぃと俺の今の年齢差は少し離れ過ぎていると思う。同じ歳くらいが良い。いや俺は可愛がられるよりも可愛がるほうが好きかも知れないから、あにぃがもし25才で召されたら、俺は26才で召されることにする。あと15年だ。
 あにぃが居なくなっても俺は気を抜いてはいられない。それまでに立派な実績をあげて、たくさん種付けをして地上に俺の子をたくさん作る。あにぃの子とぴったり同じ数にするのが理想的だろう。

 25才のあにぃは、26才になってすっかり男らしくなった俺を見てきっと腰を抜かすだろう。そして俺にぎゅっと抱きしめられて、俺のたくましい腕の中でたくさん鳴いて、嬉しくて気を失ってしまうだろう。それが俺の使命だ、と思う。
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