[過去ログ] 【胸キュン】奇跡の血量 桃尻btk【きゅん】 [無断転載禁止]©bbspink.com (353レス)
前次1-
抽出解除 必死チェッカー(本家) (べ) 自ID レス栞 あぼーん

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
82
(1): 砂の岬43 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/13(金)18:49 ID:HAZm+Ito0(1/3) AAS
>>81
 年齢を重ねると、1人で墓場まで持って行かねばならない秘密というものをたくさん背負わされるものだ。よかれと思ってつく嘘も沈殿する。俺はまた秘密と嘘を背負うことになるのかも知れない、とトンは思う。

 一日がかりの長い話になった。ナギの精通が予想よりずっと早く訪れたことで時期が早まったが、いつかは話しておかなくてはならない事だった。
 アニの背負った使命について、集落のことについて、乳牛の意味について、ナギのことについて、アニと話し合った。話し合ったと言うよりもアニに語り聞かせたというべきだろうか。

(その1)アニの使命

 「何度も聞かされた話だろうが・・」
とトンは話し出した。
 アニは風神の「直系」の御子である。アニは風神のあばら骨から作られた子である。我々人間の血統図でいう「直系」では無く、交接の無い血量100%という意味での直系である。つまりアニは風神の生まれ変わりと言って良い。
 風神は、もう150年も前にこの集落から天上に召されて神になった方で、人間として地上におられた頃は、アニのように美しく天才的な馬乗りであった。

 風神は地上におられた頃にたくさんの子を作られた。今の集落のほとんどの者は風神の血をひいていると言って良い。つまりわが集落の優秀さは、風神の血に依存している。しかし時代を経れば当然風神の血量は薄まってしまう。
省2
83
(1): 砂の岬44 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/13(金)19:11 ID:HAZm+Ito0(2/3) AAS
>>82
 集落はトンが現役を退いた後のリーダーとなるべき人材の不足に悩んだ。皆平均的に優秀ではあるが、小粒な若者に育ってしまっていた。やはり風神さまの血が薄くなるとこの集落は弱体化してしまうのか。
そんな危機感から、天にお願いして、風神さまの生まれ変わりとして特別に授けてもらった子がアニである。つまりアニはこの集落のリーダーになることとともに、その次のリーダー候補としてのアニの血をわけた子をたくさん作る使命を帯びて、この集落が神からお預かりした特別の人なのだ。

 期待通りに成長し若くしてリーダーとなったアニは、すでに申し分の無い実績をあげた。しかしアニは子作りに全く興味を示さない。
 ゆくゆくはアニを天上にお返ししなければならないことになっているのだが、神々の中には、アニに子作りの興味が無いのであれば、もう地上に置いておく必要も薄いのでは無いか?近隣の集落を全部制覇してしまった現在、アニ無しでも集落は十分やってゆけるだろう、というご意見の神すらおられる。
 これが現在集落が抱える最大の悩みとなっている。

「アニは乳牛が嫌いなのか?」と単刀直入にトンは訊ねた。
しばらく考えた末に、アニは答えた。
「好きだと思ったことは一度も無いし、他の馬乗りや船乗りが言うように身体が乳牛を欲する、というような感覚に陥ったことも今まで一度も無かった。だからといって蛇蝎のように嫌っているというわけでも無い。興味が無かったし、深く考えもしなかったというのが正直なところだ」
「子作りは無理だと思うか?」
省2
84
(1): 砂の岬45 Beauty And The Beast (ワッチョイ a37a-AjBx) 2018/07/13(金)19:24 ID:HAZm+Ito0(3/3) AAS
>>83
「ところで、俺の使命=乳牛との子作りとは、具体的にどんなことをすれば良いのか?あらかじめ何か準備をしておいたほうが良いのか?」
 トンはアニの質問に驚き呆れた。
「アニ・・アニの感覚はやはり人間離れしている・・準備など何も要らない。具体的には・・昨日ナギがアニにしたことを今度はアニが乳牛にすれば良い。というより種馬が肌馬にするのと全く同じことをすると言ったほうが正確か。種馬は仔馬作りの仕事をしているということだ」
 アニはしばらく思いをめぐらすように黙って考え込んだ後、合点がいったように頷いた。
「そういう事だったのか・・ナギが俺たちのと馬のとでは少し違うと言っていた意味がわかった。俺よりナギのほうが正しいことを言っていた。乳牛のところに行ったことのある馬乗りや船乗りから聞いたことにも、今、ようやく合点がいった」

「ナギを愛しているか?」とトンは訊ねる。
「それはもう。俺たちはずっと一緒だった。ナギがそばに居ない日々など考えられない」とアニは答える。
「しかしそれは心と身体の問題。使命というのはまた別の問題だ。戦に出るのと同じことと位置づければ、俺は気持ちをそういう方向に持って行ける。だから俺は乳牛ともできると思う」とアニは言う。
「心と身体が求めていなくてもか?」
省2
前次1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 2.039s*