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【みなみけ】桜場コハル Part 13【今日の5の2】 (715レス)
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317: 停電の夜に [sage] 2012/03/01(木) 22:14:51.12 ID:SKa/xhN3 ヘンなことを聞くなあ。頭にハテナが浮かんだけれど、思ったまま答える。 「んー。たぶん、しないかなあ」 「そうか。……じゃあ、私は特別ってことか?」 「特別……そうだね、チアキちゃんは特別だよ」 「……」 チアキちゃんの口が、『へ』の字に曲がった。 機嫌が悪くなるとするクセで、それを見るとオレはいつも焦ってしまう。 「ご、ごめん。オレ何かしちゃった?」 「……特別なのにドキドキしないんだな」 一瞬、言っている意味がよくわからなかった。 「藤岡の心臓、さっきからちっとも、ドキドキしないんだよ。こんなにくっついて、 『あーん』までして……恋人みたいなことしてるのに」 やっとわかった。 チアキちゃんは、ちゃんと女の子らしい扱いをしてほしいって言っているのだ。 確かにこんなことハルカさんとかにはできそうもない。ドキドキしないのは失礼だと…… 女の子として扱ってないからだと、そう言っているんだと思った。 「そ、そうだよね。ごめんね……でも、チアキちゃんは妹みたいなもんだし」 けれど、そういうとチアキちゃんはますます不機嫌な顔になってしまった。 そんな顔をされるとますます焦ってしまう。しまったと思う。 妹みたいだなんて、子ども扱いしてるのと同じじゃないか。 謝ろうと口を開くと、 「藤岡、カナのこと好きなんだろ」 唐突なチアキちゃんの言葉。空気が凍った。間違いなくそんな感じだ。 一瞬で世界が停止したような感覚、ついで頭がぐらぐらする。 落ち着こうとしてもそんなことはできるわけがなく、すぐに胸がドキドキしてしまった。 「ほら、やっぱり」 「なな……そんなこと……」 くるんと振り返ったチアキちゃんは、なんだか怒ったような声で、 「気づいてないと思ったのか?いっつもカナを目で追っかけてるし、ちょっとしたことでも 話を振ろうとしてるし、バレバレだぞ。私でドキドキしないのは、カナしか目に入ってないからだろ」 バレバレだったのか。 いままでのオレの考えが筒抜けだったと思うと、恥ずかしいとかより気まずい。いややっぱり恥ずかしい。 チアキちゃんと目が合ってしまって、あきらめたような気になった。 「……うん。オレ、カナのことが好きだよ」 「……」 「チアキちゃんは、オレがカナを好きなの、いや?」 「イヤだな」 あっさり言った。 「別に、カナが幸せになるのがイヤだっていうんじゃないぞ。藤岡は、……その、いい男なんだから、 もっとちゃんとした女の子と付き合ったほうがいい。知ってるか?カナのやつ、お客がいないと 食っちゃ寝ばっかりで、ぜんぜん家事とかできないんだぞ」 「そ、そうなの?」 「ああ。やっぱり藤岡にはこう、おりこうさんで、影でしっかり支えてくれるような女の子がいいと思う」 チアキちゃんは、オレの心配をしてくれてるみたいだった。 確かにカナは家事は苦手そうだ。ぐうたらなところもあるし、ちょっと元気すぎるところもあるし、 すごくおかしな考えをすることもある。 それでも、 「うん……ありがとう。でも、オレやっぱりカナが好きだ」 「どうして」 チアキちゃんが振り向いた。 「あいつはバカだから、いつまで経ってもお前の気持ちに気づかないかもしれないぞ。 お前、それでいいのか?ちゃんとお前のことをわかってくれる、ほかの子じゃダメなのか?」 ぱぱっと部屋の中に光が走った。 電灯に明かりが戻り、家電がブゥーンという音を鳴らし始めた。やっと復旧したみたいだ。 まぶしくて目をごしごしした。オレの顔を真正面から見つめているチアキちゃんの顔が、 さっきよりずっとはっきり見える。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/317
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