[過去ログ] 【仮面】オペラ座の怪人エロパロ第9幕【仮面】 (243レス)
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14: 8/9 2010/11/05(金)23:50 ID:8M4zNz5b(9/11) AAS
「そのときね、ソレリさんが「私のことはお義姉様と呼んでくれて構わないのよ」って

「な、何の話だ」

「こっちが知りたいよ。どういう意味だろうね、兄さん?」
「……」
兄は答えなかった。答えられなかったという方が正しいかもしれない。
「あーそっかー!」
わざと甲高い声で叫ぶと周囲の人々が一斉にこちらを向いた。
目配せし合い、視線を逸らすが耳を大きくして様子を窺っている。
結論を述べる前に兄の大きな手がラウルの口を覆った。
「静かにしろ声が大きい。いいからちょっとこっちに来なさい!」
襟首を掴まれ、静かな裏口近くの廊下まで引き摺られる。
兄はしきりに辺りを見回し、ほっと息をついた。
「ここなら誰にも聞かれないな」
「聞かれたら困る話なんだ?」
「……いやまあそれはだな、うむ」
「ふーん?」
普段はしてやられてばかりだけどこういうのも楽しい。ラウルは調子に乗って続ける。
「彼女、僕に凄い嫉妬してたよ。血の繋がりがあるからずるいって。困っちゃうよね」
「彼女は母親を早くに亡くしているから」
「そういう嫉妬とは違ったように見えたけどなあ。
ソレリさんってさ、僕の見立てだと恋愛に本気でなるタイプでないと思うんだよね」
「何を根拠に」
根拠なんてないけど兄さんの反応が面白いから。ラウルはその言葉を呑みこんで代わりにこう言った。
「そういう人が本気になるってアレだよね」
「何が言いたい?」
「相手の男は彼女をとても愛していて、相当入れ込んでるってこと」
「……」
また黙ってしまった。否定しないということはそういうことなのだろうか。

ラウルはからかうようにくすくすと笑いながら止めを刺した。
「兄さん、本気になったらいけないんじゃなかったの?」
「私を脅す気か。この私が踊り子風情に本気になるわけ……」
「そうかな。兄さんは恋に狂った男の目をしてるよ」
「馬鹿なことを」
兄は笑い飛ばそうとして、それが出来ずに視線を落とした。
「僕もそうだったからわかるよ」
「そうだった?今は違うと言いたげだな」
「今は恋愛より大事なものがあるような気がする。まだよくわかんないけど」
「そうかな。おまえは恋に狂った男の目をしてるよ」
「自分もそうだからわかる?」
「さてね」
なんだかおかしくてラウルは兄と顔を見合わせて笑った。
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