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【仮面】オペラ座の怪人エロパロ第9幕【仮面】
1:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/04(木) 09:36:17 hpCIZTZ4
落ちていたので立てました。
引き続き天使様の御降臨をお待ちしております。
エロ無しを投下する天使様は、注意書きとしてその旨のレスを入れてから
SSを投下してくださいませ。

過去スレ
第1幕 エロパロ (BBSPINK)
第2幕 エロパロ (BBSPINK)
第3幕 エロパロ (BBSPINK)
第4幕 エロパロ (BBSPINK) [省11|]
2:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/05(金) 00:11:40 vtbXMDUl
乙!
落ちたのか。
連載中の天使様もいらっしゃるし
落ちない程度に賑わうといいね
3:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/05(金) 06:24:00 Sy4B3Ftl (1/2)

金ロー効果で賑わうといいなと思った矢先に落ちるとは
4:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/05(金) 15:38:17 b8Jv21v/
容量かな?とは思ったけど
書き込みなかったからなのかな
5:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/05(金) 16:17:17 Sy4B3Ftl (2/2)
今回のデッドラインは11月1日の深夜の時点で9日間レスがなかったスレらしい
前スレの最後のカキコは10月21日だったから…
普段は圧縮なかなかない過疎板にいるからこんな死に物狂いの保守合戦があるとは知らなかった
6(1):0/9[sage] 2010/11/05(金) 23:43:05 8M4zNz5b (1/11)
スレ立て乙です。
ちんたら書いてたら落ちてました。すみません。

原作の皆さんが「新・オペラ座の怪人(仮)」を考えてみた。
作中の事件で死者はおらず、怪人が少し暴走しちゃったという話になってます。
・エロ無し
・キャラ崩壊
・続き物
・原作設定
・ちょっと三角関係 [省35|]
7:1/9[sage] 2010/11/05(金) 23:43:59 8M4zNz5b (2/11)
原作の皆さんが「新・オペラ座の怪人(仮)」を考えてみた。
ラウル編

ビッシリと並べられた数字にラウルはめまいを覚えた。
数字って苦手だ。1やら2やら、お行儀よく並んでるだけ。そこには一片の感情もない。
では何が得意かと訊かれたら、ラウルは「さあ」と答えただろう。
そんなことを教える義理はないし、それを知ったところで何になる?
感情を悟られぬように努めて笑顔で、紙の上に並ぶ数字に目を通す作業を続行する。
といっても内容を完全に理解出来ているかは怪しかったが。
そういえば。と先ほどのことを思い出す。 [省28|]
8:2/9[sage] 2010/11/05(金) 23:44:48 8M4zNz5b (3/11)
虚飾と欺瞞の華やかな社交界で、最初に覚えたことは微笑みの仮面を絶えず被り続けること。
周りに合わせて笑みを浮かべること。
例え投げ掛けられた言葉が耳を塞ぎたくなるようなものだとしても、
知らないふりで笑っていれば何事もうまく流れていくように思えた。
誰が何を言おうと、嫌われようと、微笑みを絶やさずにいれば傷つくことはない。
まだ未熟だから時々微笑みを忘れてしまうけど、周りは気づかないふりをしてくれた。

しかし自分を偽り続けるのはつらいから、本当の自分を曝け出せるのはとても心地が良かった。
クリスティーヌと一緒にいるときは偽りのない自分でいられるような気がした。
けど、それは本当に偽りのない自分? [省24|]
9:3/9[sage] 2010/11/05(金) 23:45:28 8M4zNz5b (4/11)
「ラウル?」
クリスティーヌの呼びかけに我に返ると、ラウルはどこかの一室にいた。
ここはどこだろう?
振り返ると真っ白なドレスのクリスティーヌがいて優しく微笑んでいる。
その笑みにラウルは先ほどの疑問を放りだした。
彼女が傍にいてくれるのならどこだって構わない。
ああ、可愛いクリスティーヌ。天使のように可憐な少女。
彼女が僕の隣にずっといてくれて、僕の名前を名乗ってくれるなんて夢みたいだ。

林檎色の頬をした小さな花嫁さんがたまらなく愛おしくて、引き寄せて腰を絡め取る。 [省28|]
10:4/9[sage] 2010/11/05(金) 23:46:10 8M4zNz5b (5/11)
ふいに誰かが伸ばした腕を掴んだ。水底から引き上げられる。
目をあけると優しい兄の姿。肩越しに見えるのは月ではなく見慣れた天井。
「ここ、は?まだ水の中?苦しくて息が出来ない……?」
「おまえの部屋だよ」
兄が酷く心配そうにラウルを覗きこみ、哀れみを込めた調子で続ける。
「ラウル、頼むから目を覚ましてくれ。医者を呼ぼうか?」
兄はかねてから弟がおかしくなってしまったのではないかと思っていた。
もしそうだとしたら、何をしてでもそこから救ってやらなくてはとも。
「じゃ、あれは夢?」
「そうだよ。帰ってきてすぐにベッドに倒れ込んで、どうしたものかと思っていたら [省26|]
11:5/9[sage] 2010/11/05(金) 23:47:05 8M4zNz5b (6/11)



兄のフィリップと共にオペラ座にやってきたラウルは、ロビーで身なりのいい紳士に呼び止められた。
「お久しぶりです、シャニー伯爵。最近お見かけしないから心配していました」
「色々ありましてね」
「お察しします」
紳士がしきりにこちらを見てくる。
不躾な好奇に満ちた視線であったが、ラウルは気にも留めなかった。にこりと微笑で応じる。
そういうのは慣れっこだったし、どうでもいい人からどう思われていようと関係ない。 [省23|]
12:6/9[sage] 2010/11/05(金) 23:47:46 8M4zNz5b (7/11)
のんびりとロビーを歩いていると激しく背中を叩かれた。
「痛っ」
「こんばんは、シャニー子爵」
振り返るとそこには〈ペルシャ人〉がいた。彼が叩いたらしい。「こんばんは」と軽く会釈する。
「今宵はチケットをありがとうございます。先ほど席を拝見させてもらったのですが、
とてもいい席ですね。今晩は楽しめそうだ」
「僕は支払いをしただけです」
「相変わらず都合のいい財布か。この分だと知らないうちにだいぶ払わされてるんだろうな」
「えっ」
ぼそりと呟いた〈ペルシャ人〉の言葉をうまく聞き取れず、ラウルは聞き返した。 [省29|]
13:7/9[sage] 2010/11/05(金) 23:48:32 8M4zNz5b (8/11)
「誰がこんなことを。大体気づかずにニコニコしているおまえもおまえだ。
ラウルの鈍感さにはほとほと呆れるよ。もっとしっかりしてほしいものだ。
おまえにはシャニー家の男として、いや成人男性としての自覚が足りない!」
兄が何やら言っているがラウルの耳は都合よく全てを聞き流した。
「誰からだろう?」
封筒の中には一枚のカードが入っていた。几帳面そうな字が並んでいる。
数行を読んでラウルは頭が真っ白になった。
でも彼がいなくなればクリスティーヌは――そこまで考えて己の醜さに胸を掻き毟りたくなる。
「聞いているのか?」
「行かなくちゃ」 [省33|]
14:8/9[sage] 2010/11/05(金) 23:50:23 8M4zNz5b (9/11)
「そのときね、ソレリさんが「私のことはお義姉様と呼んでくれて構わないのよ」って

「な、何の話だ」

「こっちが知りたいよ。どういう意味だろうね、兄さん?」
「……」
兄は答えなかった。答えられなかったという方が正しいかもしれない。
「あーそっかー!」
わざと甲高い声で叫ぶと周囲の人々が一斉にこちらを向いた。
目配せし合い、視線を逸らすが耳を大きくして様子を窺っている。 [省34|]
15:9/9[sage] 2010/11/05(金) 23:51:09 8M4zNz5b (10/11)
恋をしたら人は変わってしまうのかな?
変わらない人なんてどこにもいない。
愛しくて、苦しくて、恋は人を変える。
恋しくて、切なくて、恋は人を狂わせる。
全ては甘くつらい恋の魔法のせい。

「ソレリさんのことお義姉様って呼んでもいい?」
「駄目だ」
「今更照れることないのに」
きっぱりはっきり言われてラウルは正直面白くなかった。 [省28|]
16:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/05(金) 23:52:21 8M4zNz5b (11/11)
今回は以上です。
よかれと思って渡した手紙が更なる混乱と暴走を招くのであった。

新スレの一発目がエロ無しですみません。
とりあえず1回分。
即死回避は幾つでしたっけ?足りないようならストック分を纏めて投下します。
17:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/06(土) 12:50:45 ntbmqft3
>朝帰りする男は違う
おいwww
最初は兄ちゃんもまとも?だったのに
どんどんgdgdになってくなw

即死…、は、この板あるんだっけ?
18(1):名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/06(土) 20:25:22 MM8EJ98I
DLさせてもらいました
読み返すとお兄様は最初から相当キてるw
弟が台本から兄を抹殺しただけで
新たに一冊書き下ろして嫌がらせするレベルの高さw

即死は30までいけばおk
一週間に一度レスがあればおkと諸説あるみたい
あと先生の席奪ってすみませんでした
足置きになりますので存分に踏みつけてくださいませ
ロープは勘弁してください
19:O.G.[sage] 2010/11/06(土) 23:31:49 6qAsiCsR 引1
>>18
そこまで言うのなら仕方がない。シャンデリアにしてやろう
20:名無しさん@ピンキー[sage] 2010/11/08(月) 19:18:32 rDu+MuoS 引1
>>6 GJGJ
いつの間にかファントムとラウルの友情物語に・・・
21:1/12[sage] 2010/11/09(火) 23:24:26 ilYdDyVy (1/13)
原作の皆さんが「新・オペラ座の怪人(仮)」を考えてみた。
クリスティーヌ編
・エロ無し
・キャラ崩壊
・ちょっとホラー
・でもオチるよ
・基本的にはギャグ


パパと一緒に歩いた道。小さなラウルと一緒に歩いた道。 [省35|]
22:2/12[sage] 2010/11/09(火) 23:25:41 ilYdDyVy (2/13)
「三人で一緒にはいられないの?」
それぞれの道にエリックとラウルが立っている。
私は分かれ道の真ん中にいて、二人のことを交互に見ている。
「私と彼は歩む道が違う」
「だから一緒に行けない」
「私達は離れ離れになってしまうの?そんなのいや」
お別れなんてしたくない。とめどなく溢れる涙を隠すように手で覆った。
そんな私に二人の優しげな声が降ってくる。
「私と共に来てくれるのならいつまでも一緒だ。月が照らす星空の道をどこまでも歩いて行ける」
「僕と一緒に行こうよ。大丈夫、何も怖くないよ。太陽が輝く青空の道まで連れて行ってあげる」 [省27|]
23:3/12[sage] 2010/11/09(火) 23:26:47 ilYdDyVy (3/13)
「心が二つに裂けてしまうというのだね」
「ええそうよ、エリック。だからお願い、私にどちらかを選べだなんて言わないで」
「そっか。心が二つに分かれちゃったのに、体は一つだけじゃつらいよね?」
「ええそうね」
「そうだよね、苦しいよね」
ラウルがすうっと腕を伸ばし、宙を掴んだ。
するとそこにあるはずもない剣が現れて、彼は私に向けて構える。
「じゃ体も真っ二つにすれば問題ないね」
「!」
ど、どうしよう。ラウルがおかしくなっちゃった……! [省34|]
24:4/12[sage] 2010/11/09(火) 23:27:29 ilYdDyVy (4/13)
「クリスティーヌ!」
「うぅん……」
重たいまぶたをどうにかこじ開けるとメグがいた。蝋燭の頼りない火が彼女を照らしている。
周囲を見渡す。どうやらここはクリスティーヌとメグの寝室らしい。
「大丈夫?酷くうなされてたわ」
上半身を起こすとメグが抱きついてきた。不安だったのだろう。声を押し殺して泣いている。
夢だったのね。夢で良かった、目覚めて良かった。
けれど同時にちょっとだけ惜しいような気がした。

「体が冷たいわ。そんなに怖い夢だった?」 [省31|]
25:5/12[sage] 2010/11/09(火) 23:28:11 ilYdDyVy (5/13)



もう少しで本番。ちょっぴりどきどきする。
ええっと、ウォーミングアップをしないと。軽く歌って喉を慣らして……。
「クリスティーヌ!」
「ひゃあっ!!」
ラウルが突然部屋に飛び込んでくる。
夢のことが頭をよぎって血の気が失せた。私、真っ二つにされちゃう!
顔を真っ青にして唇を震わせているとラウルが首を傾げた。 [省32|]
26:6/12[sage] 2010/11/09(火) 23:29:24 ilYdDyVy (6/13)
「まさかエリックがどこかへ行ってしまうってこと?ねえお願い、違うと言って!」
クリスティーヌは頭が真っ白になった。
どうにか否定してほしくてラウルに呼びかけるが彼は答えてくれなかった。
沈黙は肯定だと誰かが言っていた。ならこの沈黙もそうなの?
「ああ神様、どうしよう!どうしたらいいの!」
手にしたカードを破り捨ててしまいたかったけど、出来なかった。
もう一度、カードに目を通す。文字を上滑りするだけで内容がうまく入ってこない。
けれど先ほどと内容が全く変わらないということだけで十分だった。
クリスティーヌは部屋の中を当てもなく歩き回り、鏡台の前に力無く座った。
「クリスティーヌ」 [省26|]
27:7/12[sage] 2010/11/09(火) 23:30:16 ilYdDyVy (7/13)
こちらが酷く怯えていることに気づいたのか、ラウルが後退りした。
やがて踵を返し、ドアノブに手を掛ける。
「さよならお嬢さん」
「何を言っているの?」
「もう君達の邪魔をしたりしないよ。二度と会うこともないだろう。
お邪魔虫は南極大陸か、北極大陸か、どこか遠いところに消え去るってことさ!」
「ラウル……」
クリスティーヌは違和感を覚えたが、それが何かわからなかった。
ツッコミ役がいれば「北極大陸なんてねーよw」と指摘したかもしれないが、
天然ボケなクリスティーヌには無理な相談だった。 [省35|]
28:8/12[sage] 2010/11/09(火) 23:31:07 ilYdDyVy (8/13)
クリスティーヌは身を引き離した。ラウルの背中が涙と落ちた化粧で汚れている。
慌てて衣装の袖口で拭うが、綺麗になりそうになかった。
「どうかした?」
「ううんなんでもないの。それにね、あなたも私と同じ。エリックのことが好きなはずよ」
「は?いや、でも彼は僕を嫌っているよ」
よもやこちらに話が振られるとは思いもしなかったらしくラウルの声が不自然に裏返った。
そんなに動揺するってことは肯定したのも同じ。クリスティーヌは笑いを堪える。
「私はあなたの気持ちを訊いているの」
「嫌われてる相手を好きになんてなれないよ」
「ラウル、あなたは自分が嫌われていると思ってるの?」 [省27|]
29:9/12[sage] 2010/11/09(火) 23:31:46 ilYdDyVy (9/13)
ラウルは視線を揺らし、動揺を隠すように袖口をギュッと握りしめた。
そして口角を持ち上げて笑顔を作る。
「届いてるよ」
それが嘘だと、作り笑いだとクリスティーヌはすぐにわかった。
「あなたはそうやってにこにこ笑っていれば全てが済むと思ってる。でもそれは違うわ。
あなたは私にも自分を偽るつもり?ほら笑顔が引き攣ってる。本当はわかっているはずなのに!」
「!」
張り付いた笑顔が剥がれ落ちた。
とめどなく溢れる感情を処理しきれずに頬を引き攣らせている。
「心を開いて、本当のあなたで接すれば、きっとわかりあえるはずよ」 [省27|]
30:10/12[sage] 2010/11/09(火) 23:32:33 ilYdDyVy (10/13)
「僕の気持ちがわかってたまるものか」
声が震えている。泣き出したい気持ちを察して、クリスティーヌは背中を向けた。
「そうね。私があなたの気持ちを理解出来ないように、あなたもエリックの気持ちを理解出来ない。
なのにあなたはエリックの気持ちをわかったような気でいて、自分を嫌っていると思い込んで、
そうだと決めつけている。ねぇ、おかしいと思わない?」
もっとも、決めつけて嫌われていると思い込んでいるのはエリックも同じだけど。
「剥き出しの感情をぶつけ合うことが出来るって素敵だと思うの」
「そうかな?」
「見ていてわかるわ。エリックがあなたに嫌悪や好意を向けるように、
あなたもエリックに様々な感情をぶつけている。私はあなたの本当の気持ちが知りたい」 [省29|]
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