[過去ログ] 【あかほん・濱中】氏家ト全 31時間目【妹・生徒会】 (658レス)
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330: 後編4 ◆vLXBuC8goU 2011/01/08(土)21:46 ID:dG11SHPG(6/17) AAS
 「…………」
 「だいたい、おかしいと思わないのか? 用事もないのにこんな辺鄙な場所に来ると思うか? 私はおまえた
 ちのやり取りを隣の教室から窺っていたんだ」
 シノが淡々と事実を述べていく。アリアが到底受け入れられようがない事実を淡々と。
 「そうだ、シノさん」
 「うん?」
 呆然とするばかりであるアリアを放置したふたりが、ひそひそと会話を交わしていく。
 「――というのは、どうでしょう?」
 「ほう、それは悪くないな。しかし、タカトシ。きみはそれでいいのか?」
 「もちろん、途中で混ぜてもらいますが……。七条先輩にあなたは誰のモノになったのかってことを、よく教
 えてあげてください」
 露悪的な表情を湛えた共犯者たちが離れる。
 タカトシは近くに無造作に出されていたパイプ椅子へとどっかりと腰を下ろし、シノはアリアへと近づくと前
もって用意していた体育用マットへと、アリアを押し倒していった。
 「し、シノちゃん、や、やだよ……。冗談だよね?」
 覆いかぶさってきたシノへとどうすればいいのかとアリアは戸惑う。タカトシ相手ならば迷うことなく抵抗す
ることを選んだだろうが、シノは大事な親友である。
 「シノちゃんは津田くんに騙されているんだよ」
 「騙されているなんて生易しいものではなかったぞ」
 「え……っ」
 「私もタカトシに無理矢理されたのだからな。初体験がレイプだなんて悪夢そのものだったが……」
 「……っ!?」
 「今では身も心もタカトシのものだ。さて、おしゃべりはここまでにしようか」
 「……んンっ!?」
 アリアはまたしても唇を奪われてしまった。それも同性である親友から。
 シノを傷つけてしまうのは本意ではないアリアは、どうすればいいのかわからずに戸惑ってしまう。
 ひとまず頑強に口を閉じていたのだが、人間も生き物である以上は新鮮な空気を吸って肺に満たしていかなけ
ればならない。
 アリアが酸素を求めて僅かに口を開いたその刹那に、そのときを待ちかねていたシノの舌がアリアの口内へと
ぬるりと侵入していった。
 「はむんっ、くちゅっ、れろっ、えろーンッ」
 「んっ、ふっあぁぁああ……っ」
 初めて経験するディープキスの感触にアリアの肢体はぶるりと震えていく。
 決して不快なのではない。
 至極丁寧なその動きに身も心もなにもかもが蕩かされていくような錯覚さえ受けてしまう。
 無理矢理なはずなのに、なぜこんなにも興奮してしまうのだろう。
 (な、なに、なんなの? キスって……キスだけでこれだけ気持ちよくなれるものなの?)
 驚きから見開かれていた両の瞳がとろんと下がっていく。それに伴い、組み敷かれている可憐な少女の頬は紅
色へと染まっていった。
 五分、それとも十分? いや、もっとだろうか。
 アリアの口内を蹂躙し尽したシノが唇を離した。ふたりが口づけを交わしていた証である唾液による銀糸の橋
が生まれ、間もなくそれは途切れた。
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