[過去ログ] 【みなみけ】桜場コハル Part5【今日の5の2】 (696レス)
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(1): 2008/04/02(水)23:24 ID:ovkZIvhB(2/5) AAS
学校が終わった後、吉野と内田はチアキの家に遊びに行くことにした。
別に一緒に宿題をやろうなどといった目的があるわけでもなく、ただ遊びに行くだけである。
そして、教室の掃除を終わらせ、3人が南家に到着するとカナが玄関に出迎えてくれた。
「おう、おかえり。おや? 吉野と内田もよく来たね」
「「お邪魔しまぁす」」
「あぁ、上がりたまえよ。トウマと藤岡も来てるぞ」
「藤岡も?」
藤岡の名が出るとチアキの顔が少し緩んだ。余程藤岡のことを気に入っているのだろう。
吉野はその様子を見る度に、チアキは本当に藤岡のことが好きなんだと微笑ましく思えてくる。
一緒に来た友人はチアキの嬉しそうな様子を見てよからぬことを考え出したのか、
脳にお花畑が出来上がっているような表情をしているが、あえて触れずに居間へ向かうことにした。
「あ、こんにちは」
「よぉ、吉野と内田も来たのか」
先ほどの喜びが嘘だったかのようにチアキの顔が険しくなった。トウマがチアキの特等席に座っていたからだ。
内田がチアキの変わり具合にビクビクと震えだした。
「…ちょっと着替えてくる」
怖がる内田をよそに、チアキは不機嫌そうに自分の部屋へ着替えに行った。

「チアキちゃん、どうしたんだろう?」
「さぁ? 吉野、何かあったのか?」
トウマに話を振られたものの、吉野はチアキが気を悪くした原因である2人の鈍さに呆れつつ、
自分達もわからないということにして流しておいた。
「そ、そういえばさ、トウマと藤岡君も仲いいよね!」
気を取り直そうとしたのか、さっきまで怯えていた内田は話題を変えようとした。
「何かサッカーの話で意気投合したらしくてさ、さっきだって私がついていけない話をしてたぞ。
まったく、私もついていける話をしてほしいもんだよ」
「へ、へぇ…」
「藤岡と話していると楽しいしな。それでつい熱くなるというか」
「はは、オレもついつい話し込んじゃうんだよ。何か弟ができたみたいで嬉しいしさ」
そんな他愛のない会話が行われている中、吉野はトウマと藤岡の様子をジッと見ていた。
あまり人に甘える様子を見せないチアキが藤岡に身体を預けるのはよく見る。
普段はその様子を微笑ましく思い、見守っているだけだった。
しかし、チアキだけでなく、トウマも同じ事をしている。それを見て、そんなに居心地がいいのかと気になり始め、
自分も少しだけでいいから座ってみたいという衝動に駆られつつあった。
「吉野、どうしたんだ? さっきから黙り込んで」
「うぅん、何でもないよ」
カナに話し掛けられても平静を取り繕うものの、頭の中ではどうやったら座れるものかと考えていた。
今はトウマが座っている。トウマも気に入っている様子だし、普通に頼んで譲ってもらえるのかと疑問に思う。
しかし、問題はトウマよりもチアキだ。仮にトウマに譲ってもらったとしても、
自分が藤岡の膝に座っている所をチアキに見られたら、厄介なことになるかもしれない。
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