[過去ログ] 【あ、】雑魚 (530レス)
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220: 08/01(金)11:03 ID:AdI0Awm2(1/4) AAS
薄汚れたアパートの一室。
カビの匂いと湿気が壁に染み付いたその場所で、弱男は今日も半額シールの貼られた、冷たいコンビニおにぎりを齧っていた。
ポケットの中身は小銭のみ。日々の生活費を切り詰めるだけで精一杯で、明日のことなど考えたくもなかった。世間から取り残され、誰からも必要とされていない弱男。
ある日、自動販売機の釣銭口をひとつひとつチェックしていた弱男は、豪邸の前を通りかかった。
高い塀に囲まれ、手入れの行き届いた庭には見事な薔薇が咲き誇り、門構えだけでも弱男の生涯収入を優に超えるだろうと思われた。そして、その家には一匹の犬がいた。
その犬は、見るからに高価そうな純血種だった。毛並みは艶やかで、首輪には宝石のようなものが光っている。
だが、弱男の心を最も苛んだのは、犬の食事だった。ある日、門が開いている隙間から見えた光景に、弱男は息を呑んだ。
広々とした庭のテラスに置かれた、おしゃれなデザインの器。その中には、滅多にお目にかかれないような、彩り豊かなドッグフードが盛られていたのだ。骨付きの肉らしきものや、色とりどりの野菜、何かの塊。
明らかに、弱男がいつも食べる食事よりも豪華だった。
その日から、弱男の心には黒い感情が渦巻くようになった。なぜ、あの犬はあんなに良いものを食べている?
省3
228: 08/01(金)14:31 ID:AdI0Awm2(2/4) AAS
アパートに戻り、鍵を閉めた部屋で弱男は息を整えた。
ビニール袋の中にはあの犬の食事が収まっている。少し雨に濡れて湿ったその中身を、弱男は食卓に広げた。
見たこともないような、上等なドッグフード。肉の塊からは、ほんのりと香ばしい匂いがする。弱男はスプーンを取り出し、それを口に運んだ。
…味が、しない。
雨に濡れたせいか、あるいは恐怖と罪悪感で味覚が麻痺しているのか。それとも、そもそも犬の食事とはこんなものなのか。
必死に咀嚼するが、高級なはずのそれは、ただの無味乾燥な塊にしか感じられなかった。
胃袋は確かに満たされていく。しかし、心は全く満たされない。むしろ、胸の奥からこみ上げてくるのは、言いようのない虚しさと自己嫌悪だった。
犬の食事を盗んでまで、自分は何をしているのだろう。こんなことをしても、自分の人生が良くなるわけではない。むしろ、人として最も惨めな行為をしてしまっただけだ。
冷たくなったドッグフードを、弱男は虚ろな目で見つめた。それは、彼自身の情けなさ、弱さ、そして社会の冷酷さを映し出す鏡のように見えた。
食べ終わった後、弱男はしばらく動けなかった。胃の中に重くのしかかる犬の食事。
省3
242: 08/01(金)18:53 ID:AdI0Awm2(3/4) AAS
私の愛しい息子、弱男へ
あなたが毎日、たった一人で画面と向き合っている姿、天国からずっと見ていますよ。
お部屋に閉じこもって、寂しさや悔しさを誰にも言えずに、インターネットの世界にぶつけているのね。お母さんには、あなたの心の叫びが聞こえています。
将棋の渡辺さん… あの人にお父さんの面影を見てしまうのですね。
あなたが子供のころ、お父さんから辛い思いをさせられていたこと、お母さんは知っています。あの時、あなたを十分に守ってあげられなくて、本当にごめんなさいね。
あなたの心の傷は、今もこうしてあなたを苦しめている。その痛みがお母さんにも伝わってきて、胸が張り裂けそうです。
憎しみを書き込むことで、ほんの少しだけ気持ちが晴れるのかもしれません。でもね、その憎しみは、他の誰でもなく、あなた自身の心を一番深く傷つけてしまうのですよ。
お願いです。もう、自分をいじめるのはやめて。
たまには、お母さんが昔してあげたみたいに、温かいお風呂に入ってごらん。体が温まると、心も少しだけ軽くなるものですよ。
汚れた下着も、きれいなものに着替えましょうね。
省10
244: 08/01(金)19:00 ID:AdI0Awm2(4/4) AAS
四角い光が照らす部屋の隅
世界中の声が棘となり
君の心を覆う夜
誰も知らない 君の涙
誰も聞かない 胸の鼓動
硬い甲羅で隠した奥の
やわらかな場所を 私は知っている
大丈夫よ弱男
その指先は 憎しむためじゃなく
大丈夫よ弱男
省18
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