[過去ログ] 長靴半ズボンその4 (1002レス)
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586: 2020/03/13(金)17:13 ID:PtSGJH6r1(6/10) AAS
砂場の中に鉄棒があり、その鉄棒に飛びついて向こう岸に跳ぶという遊具だった。

女の子は鉄棒に飛びつき、2〜3回反動をつけて向こう岸に見事に渡った。
揺れるたびにスカートが舞い、白いパンティも見えた。
紺のスカート、白のパンティ、生脚、白のハイソックス、ピンクの長靴、すべて美しかった。

N也の番になった。
鉄棒まで跳べない子もいたが、N也は跳び付けた。
でも、その女の子のような勢いはなかった。反動をつけて向こう岸を目指したが、ぶら下がるだけしかできなかった。
N也は砂場に下りた。
砂場は低くなっていて、N也は下りた時、しりもちをついて、M字となってブリチラになった。
そうなる子は何人かいた。
587: 2020/03/13(金)17:22 ID:PtSGJH6r1(7/10) AAS
その後、女の子はもちろんN也も失敗することはなかった。

ロープ登りの遊具だった。
不安定な分、棒登りよりも難しい。

女の子は難なくできて、上のデッキを進んでいった。
N也は下からその女の子のパンティを見た。鉄棒の時とは角度が違った。その角度からも美しかった。

まったく登れない子もいたが、N也は途中までは登ることができた。
でも、ロープは揺れに揺れて力尽きたので、N也は下りることにした。
N也は階段で女の子が歩いて行ったデッキに上った。
588: 2020/03/13(金)17:35 ID:PtSGJH6r1(8/10) AAS
その後も、女の子はもちろんN也も失敗することはなかった。
女の子に続いてN也もゴールした。

シートが配られ、成功の度合いを採点することとなった。
N也は、鉄棒とロープ登りが0点ではなかったが満点ではなかった。
女の子はすべて満点だった。

女の子は1級、N也は1点差での3級だった。
3級が最も多く、2級、1級、4級、5級の順に多かったが、N也は悔しかった。
N也はKKNを意識した。
589: 2020/03/13(金)17:45 ID:PtSGJH6r1(9/10) AAS
フィールドアスレチックはハードであるため、午後は使用が禁止された。
午後はゴーカートなどだった。
N也はゴーカートに乗っていても、帰りのバスの中でもKKNを意識し続けた。

解散した。
N也はまっすぐ家に帰る気になれず、裏山の中に入った。
木の根が複雑に絡んだ難所を果敢に乗り越えた。
「ここではこんなにできるのに。」

誰もいないことを確認すると、N也は泣いてしまった。
590: 2020/03/13(金)17:56 ID:PtSGJH6r1(10/10) AAS
次の雨の日、あの時の裏山で長靴が破れたことにN也は気づいた。
サイズも小さくなってきた。
N也は長靴を新しく買ってもらうことにした。

同じメーカーの同じ銘柄の長靴にしてもらった。
X県Y市にいたとき、N子の姉のC子の友達のA樹やB斗がはいていたのと同じものだ。
N也はその長靴のメーカーも銘柄も知らなかったが、見ただけで当てたのだ。

ややサイズの大きいものにした。足が余る分はオドイーターを敷いた。
その長靴は通常の学童長靴より長かったし、サイズも大きかったので、N也は引き続き、長い長靴をはくことができた。

N也は半ズボンにハイソックスにその長靴をはいて、もっと強くなりたいと思った。
591: 2020/03/14(土)12:42 ID:FNicTpb9g(1/14) AAS
小4の9月の日曜日、前日の台風が過ぎ、晴れ渡った。
土曜日(当時は週休2日ではなかった)は多くの子どもたちが、長靴半ズボンや長靴スカートだった。
台風はそれほど大きくはなく、土曜日も休校にならなかった。

強烈な日差しが照り付けたので、ぬかるんだ道も乾きだした。ところどころに水たまりが残った。
開発の進みつつある造成地は子どもたちの恰好の遊び場だった。
自転車に乗った、長靴半ズボン少年や長靴スカート少女が集まってきた。
N也も、白を基調とした半袖Tシャツに黒の半ズボンに白のハイソックスに黒の長靴を履いてやってきた。
592: 2020/03/14(土)12:47 ID:FNicTpb9g(2/14) AAS
道めいた所もあり、一周することもできた。
でこぼこ道で、上り下りもあり、オートバイのレース場のようにも感じた。
子どもたちは、オートレーサーになったような気持ちで楽しんだ。

N也もそこはお気に入りの遊び場で何度も遊んだことがある。
その日は雨上がりとしては乾いていたとはいえ、やはりぬかるみや水たまりがあり、いつもよりコースは難しかった。
難しくなったこと、それは子どもたちにとってもN也にとっても楽しみなことだった。
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(1): 2020/03/14(土)12:55 ID:FNicTpb9g(3/14) AAS
長靴半ズボンで自転車を乗り回すことが、N也は大好きだった。
自転車をこぐたびに、長靴の縁が太ももの裏に当たる、たまらない気持ちだった。
ただ、そんなことが堂々とできるのは、よほどの大雨の後くらいだった。
でもその日は堂々とできる。多くの子どもたちが長靴半ズボンである。長靴半ズボンの女の子もいた。

N也はマイペースでコース(正式なコースでもないが)を回りだした。
小3や小2の子どもたちを追い越していった。
いつもより難しくはなっていたが、それがかえってわくわくした。
何周目からはN也のペースも上がっていった。
594: 2020/03/14(土)13:03 ID:FNicTpb9g(4/14) AAS
この周回からは全力で行こうと思い、全力を出した。
後ろに気配を感じた。自転車の音もした。
後ろを少し振り返ると、小3の女の子が漕いでいた。ピンクの半袖Tシャツにライトブルーのデニ半に白のハイソックスにピンクの長靴だった。

女の子はN也を抜かした。
上り坂になり、どんどん離されていった。N也は追いつけなかった。
女の子のピンクの長靴には泥が跳ねていた。白のハイソックスにも少し泥がついていた。
595: 2020/03/14(土)13:11 ID:FNicTpb9g(5/14) AAS
下り坂になると女の子は全くスピードを落とさず一気に下り、次の上り坂も一気に上り切り、姿を消した。
N也はスピードを落とさざるを得なかった。スピードを落とさずに下りきる自信はなかった。
上り坂は女の子と違って、やっとのことで上ることができた。

N也は息も上がりばててしまったので、出発点で自転車を降りて休憩した。
すると、女の子が猛スピードでやってきた。まったく止まらずに、コースを回り続けた。
休憩しながらN也は女の子の姿を何度も見た。
女の子が何週連続してやっているかは最初から数えているわけではなかったが、数えた限り、あのスピードでは自分には体力がなくてできない回数だということは確かだった。
596: 2020/03/14(土)13:19 ID:FNicTpb9g(6/14) AAS
女の子が自転車から降りてきた。
先に降りていた女の子2人と立ち話をしていた。
3人のうち1人は長靴スカート、もう1人はその女の子と同じ長靴半ズボンだった2
3人の女の子は自転車に乗って、連れ立って帰っていった。
自転車をこぐたびに長靴の縁が太ももの裏に当たっていた。
それを見て、N也はたまらなくなった。

N也も帰ることにした。
自転車をこぐたびに長靴に縁が太ももの裏に当たった。
たまらなかった。
597: 2020/03/14(土)13:23 ID:FNicTpb9g(7/14) AAS
夕食の時間が近づいてきた。
N也は、もう一度あのコースに挑戦したかった。
あの女の子がいればいいが、いなくてもよかった。
あの女の子以上のスピードで、あの女の子以上の距離を走破したかった。

N也は母親に遊びに行くと告げて、先ほどと同じ長靴半ズボンで自転車に乗って出かけた。
行く先はもちろんあの造成地である。
598: 2020/03/14(土)13:31 ID:FNicTpb9g(8/14) AAS
造成地には誰もいなかった。夕日が水たまりに反射していた。
長靴半ズボンのN也は自分がオートレーサーか戦いに向かう特撮のヒーローのような気分になった。
絶対に成功させるのだという悲壮感が高まってきた。

N也は勢いよく出発した。
最初から全力だった。
女の子に抜かされた上り坂でも、その時以上の、たぶん女の子より速いスピードで登り切った。

下り坂もスピードを緩めなかった。
ひどく揺れるし、恐怖も感じたが、我慢して下り切った。
こんなに速いスピードで下ったのは初めてだった。
599: 2020/03/14(土)13:36 ID:FNicTpb9g(9/14) AAS
次の上り坂も、今までに経験しなかった速いスピードで登りきることができた。
こんなことができたのは初めてだ。

N也はスピードを上げた。
水たまりを巧みにかわしていった。
それでも泥水が跳ね上がる。長靴はもちろん、ハイソックス、太もも、半ズボン、Tシャツ、腕、顔にも跳ね返る。
N也は誇らしくなった。
600: 2020/03/14(土)13:42 ID:FNicTpb9g(10/14) AAS
乾きだしたでこぼこ道となった。
N也はスピードを緩めるつもりはなかった。
あの女の子と同じくらい、もしかすると速いスピードだと思えた。
少なくとも、先ほどあの女の子に負けた時のスピードよりは絶対に早かったと思った。

でも、転んだ。
半ズボンでむき出しになった膝にも、半袖でむき出しになった肘にも、擦り傷を負った。
誰もいなかった。N也は泣いた。
痛いからというより、悔しかったからだ。

家に帰ると、N也は母親から叱られた。
601: 2020/03/14(土)13:49 ID:FNicTpb9g(11/14) AAS
その日の風呂は、湯船には入れなかった。
それでも、半袖半ズボンから露出した肌は泥で汚れているし、そうでない肌も汗で汚れているので、シャワーでそろそろと洗った。
傷口に染みて痛かった。

痛さを気にせずにしっかり洗える唯一の箇所はKKNだった。
N也はいつもよりしっかりと洗った。
ずっとKKNは気になって仕方がなかった。
洗っているうちになぜか大きくなってきた。
602: 2020/03/14(土)14:03 ID:FNicTpb9g(12/14) AAS
次の日、N也は包帯を右ひじを右ひざに巻いて登校した。
半袖半ズボンだったのでよく目立った。
利き腕だったので、ノートをとるのに苦労した。

その日の入浴。
まだ湯船に入れない。しっかり洗えるのはKKNだけだ。
日曜日に自転車で女の子に負けたこと、女の子の長靴半ズボン、自分の長靴半ズボンについて思い出しながら洗った。
前の日よりも大きくなった。
603: 2020/03/14(土)14:06 ID:FNicTpb9g(13/14) AAS
次の日、N也はガーゼを絆創膏で止めて登校した。
半袖半ズボンなのでよく目立った。
ノートをとるのに少し苦労した。

その日の入浴。
前の日の入浴と事情は同じだった。
引き続きKKNはしっかり洗った。
日曜日と同じくらい大きくなった。
604: 2020/03/14(土)14:20 ID:FNicTpb9g(14/14) AAS
次の日、N也は絆創膏だけで登校した。
何日かすると、染みながらも湯船に入ることができた。

土曜日の午後、雨上がりでもあり、N也は長靴半ズボンで駄菓子屋に向かった。
「その絆創膏、どこでケガをしたの?」「荒野だよ。」
N也が自転車でケガをした造成地を、子供たちは「荒野」と呼んでいた。駄菓子屋のおばさんはそのことを知っていた。
「あそこは危ないよ。気をつけなきゃ」「うん。」
「半ズボンに長靴に絆創膏、男の子の勲章だね。でも、あそこはやめにしなきゃ。」

おばさんは、今目の前にいる小4の男の子N也が「荒野」で小3の長靴半ズボンの女の子に負けたことを知らない。
605: 2020/03/17(火)16:57 ID:QtGksiAcG(1/19) AAS
小5の夏休み、N也は民間団体の主催するキャンプに参加した。
N也は半袖半ズボンに長靴を履いてリュックサックを背負って電車に乗って現地に出かけた。
長靴は何とか履けるようになった大人用の長い長靴である。
長袖と長ズボンはリュックサックに入れておいた。

長靴はまだ新しくいい艶を出していた。
乗客たちは何も言わなかった。少し視線を向けてはきたが、N也にとってはまぶしく誇らしかった。
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