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アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ2
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>>201 > 才能とは、必ずしも本人が望むものが与えられるわけではない。 > 偏食家なのに料理が上手かったり、荒事が嫌いなのに腕っ節が強かったり、欠片の興味もないのに美的感覚に優れていたり。 > 本が嫌いなのに、『紙』が使えたり。 > 別に、紙が使えること自体を疎ましく思ってきたわけではない。ただ、違和感を感じる程度のことだ。 > 姉二人は、世間一般で言うところの所謂『ビブリオマニア(蔵書狂)』、それも真性。 > 好きこそ得意なれ、とは言うが、どんな本が好きだとしても、本の原質たる『紙』を自由自在に操れるわけがない。 > 好意的に解釈して、超能力。それでいて、異質。偏見の意を込めるなら、化け物。 > 誰に非難されたわけでもない。違和感は覚えど、不快感を得るような能力でもない。便利な力、そして仕事道具だ。 > > 話はちょっと変わるが、昔の日本には、二宮金次郎という人物がいたらしい。小学校などによく置かれている、あの銅像の少年だ。 > よくは知らないが貧しい家に育った農民らしく、勉強をする暇もなく労働に勤しむ毎日だったそうだ。 > そこで金次郎は、薪を運ぶ移動時間に、本を読んで勉強することを考えたそうだ。なんという発想。 > 金次郎の像を初めて見たときは、そうまでして本が読みたいか、と別の意味で感心したものだ。 > 昔の人の考えることは分からない。異国であろうがなかろうが。 > > 「……ねぇー、毎日そんなに本読んで、楽しい?」 > > 満天の星空を険しい形相で睨みながら、気だるそうに声を漏らす。 > 問いかけの形式ではあったが、その対象は学校の校庭に佇む二宮金次郎の像――つまり、これは単なる独り言だ。 > 銅像である金次郎に、応答の手段はない。理解する頭もない。そもそも聞く耳もない。 > > 「あたしの周りってさ、やたら本好きな人が多いんだよね。お姉ちゃんに、同居人に、友達に」 > > 指を一つ一つ折りながら、その人数を数えてみると、ほとんどの顔見知りが本を好いていることが発覚する。 > > 「……はぁー」 > > 今さら、本当に今さらだが、みんなどうしてそんなに本が好きなのかな、と頭を捻った。 > つい先日の話になるが、通っている中学校で授業参観があった。その日の授業のテーマが、読書感想文だったのだ。 > 最初は乗り気ではなかったが、友人に背中を押され、珍しく率先して本を読もうとした。 > そして、拙いながらも感想文を書いた。大勢の目の前で披露もした。でも、やはり、 > > アニタ・キングは、本が嫌いだった。 > > 「漫画ばっか読んでると馬鹿になるってのは聞いたことあるけどさ、本ばっか読んでるとウチのお姉ちゃんたちみたいにグータラになっちゃうよ」 > > ――螺旋王ロージェノムによって開幕された、殺し合いという名のストーリー。そのオープニング後。 > アニタは、どことも知らぬ学校の校庭に飛ばされていた。 > 見た目はアニタの通う西浜中学校に似てなくもなかったが、日本の学校など皆似偏った造りをしている。 > アニタの隣でいつもと変わりなく本を読んでいる二宮金次郎とて、作り手が同一人物かは知らぬが、いくつの学校でこうしていることか。 > 分かるのは、ここが日本のどこか、もしくは日本の地形を真似て作り上げた舞台であるということのみ。 > 根拠はこの銅像だ。いくら金次郎が有名とはいえ、日本以外の国ににまで浸透しているはずがない。 > じゃあ、あの螺旋王とかいうおじさんは日本人なのだろうか。いや、国籍などどうでもいい。 > 殺し合いとか、馬鹿じゃないの? アニタが抱いた感想は、それのみだった。 > 人が変身して、ビームを放って、それだけでも御伽話なのに、螺旋王は複数の無関係者を集めて殺し合いをやれという。 > きっと、本の読みすぎなのだろう。孤島殺人事件とか、くだらないサスペンスものに影響されたに違いない。 > 紙上の創作物に感化されて、現実にまでそれを持ち込む。悪い意味で感受性豊かな人間はたまにいるが、これはその極みだ。 > > 「さっさと帰りたいけど……ねねねぇ置いていったらミーねぇもマーねぇも怒るだろうしなぁ。っていうか、ねねねぇが一番怒る」
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