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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9
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>>308 > 「じゃあ決まりね。ただし条件が一つ。来なさい不知火」 > > ナージャは指を弾く。 > すると突然僕とジルりんを包み込むように火柱が登る。 > > 「はわわわ!? 燃える! 燃えちゃう! > …………と思ったら熱くない! > 路樹、これなにが起きてるの?」 > > ジルりんの言うとおり熱くない所を見ると閉じ込めるためだけの炎だろう。 > > 「只の人間が其処までいうからには力を見せてもらうわ > お兄様と同じようにね」 > > 「ナージャさん、契約を誘ってきたのはそっちだろう?」 > > 僕は軽口を叩くような口調で彼女を咎める。 > > 「そうね、でも今の時点で私は只の人間相手に結構譲歩してるつもりなのよ > なのに路樹くんったらそれ以上に無茶言うんだから腹も立つじゃない > 理想を語る人間は大好き、でもそれに力の伴わない人間は腹が立つ > 私は現時点では路樹くんのことを優れた契約相手としか認識していない > だから契約条件も譲歩してイーブン > だけどそれに加えて共に戦うに値する人間と認められるならば更に譲歩してあげようって話よ」 > > 「でも……」 > > 「兄ちゃん、別に構わないよ > 確かに男が口だけってのは情けないからな > ナージャさんが人間を越えた存在で、俺みたいな普通の人間が好き勝手言える力関係じゃあないのも分かる > 独善的で自分勝手なりに譲歩してくれているのは分かる」 > > 「バカやめろ路樹、ここは兄ちゃんに……」 > > 「だがいくら譲歩されようが心配されようが男として譲れない部分を譲ってくれなきゃ意味が無い」 > > 「ふふ、言うことだけは素敵な殿方」 > > ナージャはあの時と同じ心を腐らせる微笑を浮かべる。 > これは不味いかもしれない。 > なのにジルりんの方を見るとまた眠たげな顔だ。 > ……何故だ? > > 「おいジルりん」 > > 「私めんどいからパス、放っといてやれよ“お兄ちゃん”」 > > 「え?」 > > どういうことだ。 > > 「先手は譲るわ」 > > 「ナージャさん、例え試験でも貴女が化け物でも女性に自分から殴りかかるのは好きじゃない > こっちこそ先手は譲らせてもらうよ」 > > 二人は同時に椅子から立ち上がって向かい合う。 > > 「じゃあ遠慮無く」 > > そう言ったと同時に弟はナージャの至近距離まで詰め寄る。 > そしてその間に彼女は服の中から拳銃を取り出していた。 > 弟はナージャの拳銃を持った手首を拳銃ごと殴り抜けた。 > 弾き飛ばされる拳銃、驚愕するナージャ。 >
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