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【参号機】 新世紀エヴァンゲリオン 【パターン青!】
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>>737 > ・第6話「光芒」 > > 「もう、アタシが聞く必要のある部分は終わりよね…?帰るわ」 > ネルフ本部のミーティングエリアで、会議の流れを遮ってアスカが立ち上がる。 > 十数人のスタッフが集まった会議は前半の訓練計画の説明が終わり、エヴァ実機を使用する具体的な訓練手順の打ち合わせに入っていた。 > つまり、エヴァを起動できないアスカには、意味のない説明だった。 > 打ち合わせに熱中するあまり、準パイロット扱いに降格されているアスカへの配慮を誰もが忘れていた。 > しまった、という顔をするミサトと、冷やかにアスカを見つめるリツコ、無表情のレイ、気まずそうな表情を浮かべたマヤを始めとする支援スタッフたち。 > 「アスカ…」 > そして、名前を呼んだきり、二の句を告げられず、無言でこちらを見つめてくるシンジ。 > 彼らをぐるりと見渡したアスカは、くるっと背を向け、ミーティングエリアのドアを開けて出ていく。 > > ■ > > 「ふん」 > 最低の気分だった。自分だけが取り残された感覚。それが居たたまれなかった。 > 会議から抜け出したはいいが、行くあてもないアスカはブラブラと本部施設内を歩く。 > すぐに家に帰るのも馬鹿らしく、散歩がてらに歩いていくうちに、多少気分が落ち着いてくる。 > アスカにとっては勝手知ったる本部施設だ。セキュリティもフリーパスで気ままに歩いていく。 > (あ…。ここに来ちゃった) > エヴァ専用格納庫の弐号機専用区画。ここになら目を瞑っていてもたどり着ける。 > 今までのくせで、無意識に来てしまったようだ。 > もっともシンクロ率が起動指数を下回って以来、最近はほとんど来てはいなかったが。 > 赤い巨人が冷却水を満たしたケージに固定されている。 > ゆっくりと、巨大な弐号機の頭部へと近づいていく。 > 手すりに両手をかけ、4つ目の異形の、しかしアスカには己の分身のように感じる巨人を見上げる。 > (ごめんね…。シンクロ率が回復したら、アンタを自由に動き回らしてあげるから…) > > 「でもさあ、俺は思うのよ…」 > (え…?) > 下から声がする。 > 身を乗り出して下を覗くと、冷却水上に浮かんだボートに乗った作業員が3名、点検作業を行っているようだ。 > いままで、ロクに会話したこともない彼らだが、彼らなくしてエヴァは動かせない。 > 自分の不調で、稼働不能の弐号機だが、彼らは休むことなくエヴァの整備に精を出している。 > (お礼を言っておかなきゃ…) > ふと、そんな考えが浮かび、話かけようとしたその時。 > 「パイロットが役立たずなお陰で、俺らの努力が無駄になっちまうのはどうもな、って」 > 「ちょっと言い過ぎだぞ。でもまあ、正直、初号機担当の連中が羨ましいよな」 > 「あーあ、弐号機の新しいパイロット、早く決まんないかな」 > 作業員たちは何か計測器を操作しながら、世間話のように「そのこと」を語っていた。 > アスカは口を開いたまま、その場に立ち尽くす。 > 「…あ」 > 漏れたのは、言葉ではなかった。紡ぐ言葉はなかった。 > それに気がついた、3人の作業員が上を向き、驚愕の表情を浮かべる。 > 「あ…。アスカちゃん?」 > 「…、す、すいません。別に、そんな…」 > 「わ、悪気は無かったんだよ…」 > それ以上は聞こえなかった。 > アスカはその場から走り出していた。 > 足の力の許す限り全力で、走っていく。 > 次々と心に後悔の気持ちが湧き上がってくる。 > (こんな惨めな気持になるなら、ドイツに帰るんだった) > (…日本になんて来るんじゃなかった) > (…エヴァになんか乗るんじゃなかった) > 心を吹き荒れる陰惨な衝動。 > (こんなことなら…!!…あの時、ママと一緒に死んであげれば良かった!!!!) > アスカにはそれをコントロールすることができない。 > > ■
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