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夏目友人帳でエロパロ
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>>715 > ―その壱― > > 夏目は寝込んでいた。 > ここ数日、昼夜を問わず友人帳を狙う妖と名を求める妖が立て続けに現れて、殆ど眠れなかったのだ。 > 思えば、それ自体が前触れだったのかもしれない。 > > 「貴志君、お薬頂いてきたわ。飲んだらしっかり眠るのよ」 > 夏目を心配する塔子にも僅かに頷くだけだ。 > 「…軟弱者が。無理をするからだ」 > 塔子が階下へ消えたのを確認し、ニャンコ先生が呟く。呼吸は浅いが眠った様子の夏目を見やり、ため息をつく。 > 「(夏目が弱っているのに感づいた奴等が集まって来ているか)」 > 「…仕方ない。私が直々に追い払ってやろう、高くつくぞ」 > 音もなく白い妖の姿に戻ると、窓から出ていった。 > > > 「夏目ー、猫だるまー。…ちょっと誰か返事くらいおし」 > すっと窓辺に現われたのは、ヒノエ。 > 「寝込んだというから見舞いに来てやったのに」 > 柿。山葡萄。栗。茸。山菜。畳の上に無造作におかれる。 > > 「…眠っているのかい?夏目」 > ヒノエが覗き込むと、苦しそうに息を吐き、うなされているようだった。 > 「…まったく、こんな病人をほったらかして斑の奴は何をしているんだい」 > そっと夏目の額に手をあてる。ひんやりとした妖の肌は高熱の体に心地よいだろう。 > 「…レイコ」 > ふと、思い出す。 > 目の前の少年と同じ顔の娘を。 > 少年とは違って、人を見切ってしまった娘を。 > 疎外され忌み嫌われても強かった娘を。 > > …自分を呼ばずにとうに逝ってしまった人の娘を。 > > ヒノエは思う。 > 何故妖の名だけ集め、従える等と言ったのだろう。 > なのに何故呼ばないのだろう。 > 人に傷つけられるのならば、妖を使って傷つけてやれば良かったのに。 > …助けてやれたかもしれないのに。 > > 「…レイコ。…レイコ」 > 少年の髪を撫でる。 > 長い睫毛に縁取られ、今は閉じた瞼を撫でる。 > 頬を撫でる。 > 唇を撫でる。 > > 「レイコ」 > この淡い色の髪も、強い眼差しも、白い肌も、妖と言葉を交わす唇も、みな同じに見えるのに。 > > ここに居るのは、ヒノエのいとおしい娘ではない。 > > 人は儚い。いつか失うことなど知っていた。 > それでも、 > 「…レイコ」 > 冷たい涙は零れ落ちる。 > 逢うことの叶わない娘と同じ顔の少年の頬に。 > >
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