[過去ログ] 現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む80 (1002レス)
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(1): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2020/01/07(火)21:13 ID:b2sufDWR(8/10)調 AAS
>>161
どうも。スレ主です。

1.形式的冪級数は、一般には、「代入」は意味を持たない。無限個の和が出てきてしまうからである。(下記ご参照)
2.しかし、特殊ケースで、「代入」が意味を持つ
3.例えば、
  形式的冪級数 Σn=0〜∞ anX^n=a0+a1X+a2X^2+・・・を、十進小数にしてみよう
4.X=1/10を代入し、係数an には0から9までの整数を入れる
  例えば、a0=3, a1=1, a2=4, a3=1, a4=5, a5=9・・・
5.それは 3+ 1/10+ 4/10^2+ 1/10^3+ 5/10^4+ 9/10^5・・・
  であって、3.14159・・・と円周率πを表わすことができる
6.この例において、多項式なら、あるanより後の係数 例えば、n=3から後を0と考えることができる
  a0=3, a1=1, a2=4, a3=0, a4=0, a5=0・・・
  である
7.これは、多項式p(X)=a0+a1X+a2X^2 を表わす
  X=1/10を代入して、p(1/10)=3+1/10+4/10^2=3.14となる
8.繰返すが、下記にあるように
  多項式は、無限の項を持つ形式的冪級数の特殊なものと捉えることができる
  即ち、”つまり十分大きな k(ここでは k > m)に関する係数 pk がすべて零である” 形式的冪級数と考えれば良いのだ
9.そうすれば、”多項式環 ⊂ 形式的冪級数環 ”と理解することができるのだ
10.なお、多項式”環”として、環を強調していることには意味があって、
  多項式自身は有限n次の式ではあるけれども
  ”環”であるから、m次式とn次式との積はmn次式となり、それは”環”要素の「多項式の次数に上限が無い」ことを意味する
  つまり、「多項式の次数に上限が無い」ことを強調するために、多項式”環”として強調しているのだった

以上

(>>23より)
(参考)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E9%A0%85%E5%BC%8F%E7%92%B0
多項式環
(抜粋)
注意すべき点として、多項式には項が有限個しかないこと -つまり十分大きな k(ここでは k > m)に関する係数 pk がすべて零であるということ- は、暗黙の了解である。

つづく
164: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE 2020/01/07(火)21:14 ID:b2sufDWR(9/10)調 AAS
>>163

つづき

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%A2%E5%BC%8F%E7%9A%84%E5%86%AA%E7%B4%9A%E6%95%B0
形式的冪級数
(抜粋)
定義
A を可換とは限らない環とする。A に係数をもち X を変数(不定元)とする(一変数)形式的冪級数 (formal power series) とは、各 ai (i = 0, 1, 2, …) を A の元として、
Σn=0〜∞ anX^n=a0+a1X+a2X^2+・・・
の形をしたものである。ある m が存在して n >= m のとき an = 0 となるようなものは多項式と見なすことができる。
形式的冪級数全体からなる集合 A[[X]] に和と積を定義して環の構造を与えることができ、これを形式的冪級数環という。

性質
・多項式とは異なり、一般には、「代入」は意味を持たない。無限個の和が出てきてしまうからである。
 しかし、例えば次のようなときには意味を持つ。可換環 A はイデアル I による I 進距離で完備であるとする。
 このとき a1,・・・ ,an∈ I であれば、 Σ α cα X^α ∈ A[[X1,・・・ ,Xn]] の X1,・・・ ,Xn に a1,・・・ ,an を代入したものは収束する。
(引用終り)
以上
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