[過去ログ] 現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む36 [無断転載禁止]©2ch.net (679レス)
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117
(3): 現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む 2017/07/13(木)21:36 ID:+QwaMazU(5/12)調 AAS
>>87 補足

<追加抜粋引用>

貴方が近いと思う過去の数学者はいますか?
近いと言わないが、特に崇拝する人がいる。ガロアだ。彼の書く物には非常に際立った特徴がある。その定式化は驚くほど簡明だ。例えば、"n個の異なる根を持つ方程式を考える。その時、最初の命題、その根を置換する時、n!個の異なる根を持つ有理函数が存在する。そして、二番目の命題、根はこの函数の有理函数である"。
その定式化の当てにならない簡明さにもかかわらず、これらの命題を使ってガロアは遥か遠くに進むことに成功する。有理函数のn!個の異なる値である根の方程式を彼は書下ろし、それを既約因子に分離して、それらの一つを選び、元の方程式の根がこの因子の根にどのように依存するかを書き、群に気がつく。
そして、その方法に沿って為された選択全体に、この群が依存しないことを彼は示す...これを達成するために、ユニークな概念"この群により不変である時かつその時のみ、根の函数は有理的に決定される"によって抽象的に群を特徴づける。
とても簡明だ。私が素晴らしいと感じることは、抽象化のパワーを使う、この種の飛躍、事柄を概念化する際の非常に大きいステップだ。ガロアの直観力は対称性の考えにではなく、不確定の概念を基礎としている。
単純に皆は彼がある函数の不変群を研究したと言うかも知れない。しかし、ガロアの最初のステップはまったく逆だ。すなわち、全く不変でない函数を選ぶことで、彼は可能な限り対称性を壊す。
彼以前の数学者達―カルダノ、ラグランジュ―は根の対称函数を用いて研究した。アーベルの意思においてガロアは逆をする。彼は出来るだけ少ない対称性を持つ函数を選んでいる。

つづく
118
(1): 現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む 2017/07/13(木)21:38 ID:+QwaMazU(6/12)調 AAS
>>117 つづき

私の印象に残ることは、これらのアイデアの豊穣さだ。これらを掴むために私達が開発して来たいろいろな形式論は、それらのアイデアの力をまだ使い尽くしていない。ガロアのアイデアは明瞭さ、明るさ、今日まで手付かずのままで現在までの数学者達の共鳴を得る、刺激的で潜在的な考え方を持つ。
それらは、淡中圏またはリーマン-ヒルベルト対応のような偉大な概念を生成して来ている...これらのアイデアは大変美しいが、しばしば余りにも杓子定規に記述されているから束縛のように見え、ガロアがそれらを解き放った時点から自由になっていない印象を受ける。
ガロアのアイデアの他の化身は微分ガロア理論とモチーフ理論だ。モチーフ理論はガロア理論の高次元の類似と見なすことが出来る。
しかし、ガロアが考えていたことを彼が以下のように書いた時に、私達は現実に理解した。

長期間の私の主な熟考は、不確定の理論の超越的な分析への適用に注がれた。これは、どの交換がなされ得るのか、関係が発生しなくならないように与えられた量をどれくらい置換えるのか、その量または超越的作用の間の先験的関係においてだった。
探す能力のある多くの式が不可能だとすぐに分かった。しかし、私は時間が無く、この広大な分野でアイデアはまだ十分に発展していない。

インスピレーションのソースとして初期の私を助けた他の数学者達の例がある。

つづく
125
(1): 現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む 2017/07/13(木)22:30 ID:+QwaMazU(10/12)調 AAS
>>117 補足

>単純に皆は彼がある函数の不変群を研究したと言うかも知れない。しかし、ガロアの最初のステップはまったく逆だ。すなわち、全く不変でない函数を選ぶことで、彼は可能な限り対称性を壊す。

この話は、過去スレの3 でもあったね。当時、231から次のスレまで議論は続いた気がする・・(^^
2chスレ:math
231 名前:132人目の素数さん[] 投稿日:2012/04/21(土) 15:15:43.09
アランコンヌはガロアの業績の紹介の中で
ガロアを対称性の破壊者と呼んでいる。

Brisure de symetrie
Le premier pas de la demarche de Galois consiste a briser
de maniere maximale la symetrie entre les racines
d'une equation en choisissant une fonction
auxiliaire largement arbitraire de n variables.

236 自分:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む[] 投稿日:2012/04/21(土) 17:55:20.77
>>231-233
乙です
いや、面白ね

で、231はPS版で、同じ内容のPDF版が下記にあるね
http://www.alainconnes.org/fr/downloads.php
Alain Connes -- Documents

? La Pensee d'Evariste Galois et le Formalisme moderne [PDF] 259 KB http://www.alainconnes.org/docs/galoistext.pdf [PS] 1.6 MB
(引用終り)
127: 現代数学の系譜 古典ガロア理論を読む 2017/07/13(木)22:43 ID:+QwaMazU(12/12)調 AAS
>>117 補足

>私が素晴らしいと感じることは、抽象化のパワーを使う、この種の飛躍、事柄を概念化する際の非常に大きいステップだ。ガロアの直観力は対称性の考えにではなく、不確定の概念を基礎としている。

ここ"不確定の概念を基礎としている"について、梅村 浩先生の下記を連想したね(^^
https://www.amazon.co.jp/dp/4768703933
ガロア/偉大なる曖昧さの理論 (双書・大数学者の数学) 単行本 ? 2011/11 梅村 浩 (著)

http://tetobourbaki.hatenablog.com/entry/2017/02/10/152127
記号の世界
20170210
【書評】梅村浩『ガロア 偉大なる曖昧さの理論』
今回は、ガロアについて書かれたこの本を紹介します。実は、微分ガロア理論まで紹介したすごい本なのです。
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