千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2 (460レス)
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1: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/11(土)13:53 ID:XqTkDbxP0(1/16) AAS
前スレ
千歌「ポケットモンスターAqours!」
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334: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:09 ID:dd6+2abs0(23/111) AAS
度重なる、激しい攻防に梨子ちゃんが息を切らせる。
ピジョットの“ぼうふう”は渦を巻き、再び大きな“たつまき”となって、天井に向かって巻き上がる。
梨子「ここまで、やれば……ルカリオ……でも……!!」
千歌「まだだぁ!!」
梨子「!!」
省25
335: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:10 ID:dd6+2abs0(24/111) AAS
千歌「……行くよ!! バクフーン!!」
「バクフーーーーンッ!!!!!!」
一方、梨子ちゃんは、
梨子「メガニウム! チェリム! 行くよ!!」
「ガニュゥーーー」「チェリリッ」
メガニウムとチェリムの二匹。
梨子「チェリム! “グラスフィールド”!!」
「チェリ」
省27
336: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:13 ID:dd6+2abs0(25/111) AAS
急いでそれを追いかけ、私も外へ向かって走り出す。
視界が開け、晴天の空の下に飛び出した。
そして、背後からも足音。
梨子ちゃんたちも外に出てくる。
すかさず、
省30
337: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:14 ID:dd6+2abs0(26/111) AAS
「チェ、チェリ……」
「ガ、ガニュゥ!!」
メガニウムは巻き込まれずに済む。
梨子「チェリム……」
曜「チェリム! 戦闘不能!!」
省32
338: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:16 ID:dd6+2abs0(27/111) AAS
巨大な樹木やとてつもない太さの蔦やら、巨大な花やらが、とてつもない勢いで地面から飛び出してくる。
その植物たちは、全てを焼き尽くすはずの業炎もものともせず迫ってくる。
千歌「“れんごく”が押し負けてる!?」
梨子「これが、私たちがこの旅で習得した、最強の技!! 千歌ちゃん……勝負よ!!!」
炎すらも飲み込みながら急激に成長し、襲い掛かってくる巨大な植物たちは、
省29
339: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:17 ID:dd6+2abs0(28/111) AAS
もう大量の蔦や草で埋まり、向こう側が見えなくなってしまったが……植物の壁の中では、確実に弱くなっているその部位に向かって──
千歌「“かえんほうしゃ”!!!!!!」
「バクフーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」
バクフーンの雄叫びとともに──直進する爆熱が飛び出した。
爆熱は目の前の植物の壁を一気になぎ払い──
梨子「……!! まだ!!!」
「ガニュゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!」
省11
340: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:19 ID:dd6+2abs0(29/111) AAS
曜「……メガニウム戦闘不能。これによって、梨子ちゃんの手持ちは全員戦闘不能。よって──」
ジャッジが下される。
曜「千歌ちゃんの勝利!!」
千歌「……勝ったぁ……!!!」
「バクフーーーーーンッ!!!!!!!!」
省21
341: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:19 ID:dd6+2abs0(30/111) AAS
梨子「千歌ちゃん……」
千歌「ん?」
梨子「あなたがライバルで、友達で……本当によかった」
千歌「……えへへ! 私も! 梨子ちゃんがライバルで、友達で、本当によかった!」
曜「え、ずるい! 私は!?」
省10
342: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)01:21 ID:dd6+2abs0(31/111) AAS
AA省
343: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)13:52 ID:dd6+2abs0(32/111) AAS
■Chapter086 『決戦! 四天王! @』
千歌「──……さて」
「バクフ」
チャンピオンロードを抜け、梨子ちゃん、曜ちゃんと別れて、歩くこと数十分。
千歌「ついに……辿り着いたね」
「バクフー」
旅の終着点。
省28
344: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)13:53 ID:dd6+2abs0(33/111) AAS
千歌「……このエレベーターは」
まず中央のエレベーターに近付いてみるが……全く反応はない。
千歌「……エレベーターは動かないみたい……。となると……」
私の視線は四つの扉の方に向く。
千歌「……あの先にそれぞれ四天王がいるってことかな……」
省9
345: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)13:56 ID:dd6+2abs0(34/111) AAS
──扉の向こうにはポケモンジムでも見慣れたバトルスペースが拡がっていた。
ただ、その内装は非常にファンシーでピンク色が溢れている。
私はゆっくりと奥へと歩を進めると──奥に人影があった。
「……やっと来たみたいね」
省30
346: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)13:57 ID:dd6+2abs0(35/111) AAS
言われて見てみると、確かにトレーナースペースの後ろの方に台座がある。
そこには丸い3つの窪み。
千歌「ここに選んだ3匹のボールを置くんですね」
にこ「そういうこと。ルールは把握できたかしら」
千歌「はい!」
省15
347: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:02 ID:dd6+2abs0(36/111) AAS
千歌「行くよ!! ルカリオ!!」
「グゥォッ!!!」
にこ「行くわよ! ニンフィア!!」
「フィーー!!!」
にこさんの一匹目はニンフィア。
にこ「“ハイパーボイス”!!」
「フィイィィィィィーーーーーーー!!!!!!!!!!」
省27
348: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:05 ID:dd6+2abs0(37/111) AAS
「グ、グゥォ!!!?」
持ち上げる。
可愛らしい見た目に反してなんというパワーだろう、
千歌「ま、まずい!! フローゼル!!」
「ゼルルッ!!!!!」
私もすかさず二匹目を繰り出し、
省29
349: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:06 ID:dd6+2abs0(38/111) AAS
“ハイパーボイス”を封じられた瞬間、にこさんは咄嗟に技を変えてくる。
月のエネルギーを攻撃に変えたフェアリー技が飛んで来る。
エネルギー技なら撃ち合える……!!
千歌「ルカリオ! “ラスターカノン”!!」
「グゥォッ!!!!!」
ルカリオは対抗する形ではがねのエネルギーを集束して、発射する。
省29
350: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:08 ID:dd6+2abs0(39/111) AAS
にこ「確かに速いけど……少し鈍らせれば十分目で追えるわよ!!」
千歌「……っ!」
にこさんの対応が早い。
完全に見切られる可能性が高いが、一旦引く……?
いや、引いても“ハイパーボイス”が飛んで来るだけだ。
省31
351: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:10 ID:dd6+2abs0(40/111) AAS
にこ「ルカリオはマリルリが……ルガルガンはクチートが押さえたわ」
千歌「……っ」
にこ「じゃあ、今度こそニンフィア……!!」
「フィァァ……!!!」
ニンフィアが息を吸う。“ハイパーボイス”の予兆。
千歌「──……それを待ってたんです!!」
省29
352: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:13 ID:dd6+2abs0(41/111) AAS
「マリッ!!?」
──がつんのめった。
にこ「!?」
「グゥォッ!!!!」
先ほどマリルリに叩き落とされたルカリオが、足を掴んだのだ、
省25
353: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:15 ID:dd6+2abs0(42/111) AAS
にこ「……正確には、戦闘不能じゃないけど……上顎を吹っ飛ばされてるし、とてもじゃないけど、戦闘続行は出来ないわね。マリルリ、クチート、ニンフィア。わたしの手持ちは全て戦闘不能よ」
千歌「……じゃあ!!」
にこ「ええ、千歌。あなたの勝ちよ」
千歌「ぅやったーー!! ルガルガン! ルカリオ! フローゼル! 皆よくやったよー!!!」
「ワォーンッ」「グォ」「ゼルーー」
3匹を抱き寄せる。
省26
354: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)14:16 ID:dd6+2abs0(43/111) AAS
AA省
355: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:38 ID:dd6+2abs0(44/111) AAS
■Chapter087 『決戦! 四天王! A』
千歌「──……よっ、と」
にこさんの部屋を突破し、ワープ装置で中央の広間に戻ってくる。
千歌「……お」
すると、にこさんの部屋に続く橋がぼんやりと光っているのが目に入る。
省17
356: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:39 ID:dd6+2abs0(45/111) AAS
絵里「こんにちは、私は絵里よ。こうして会って話すのは初めましてね、千歌ちゃん」
千歌「は、はじめまして! ……って、なんで私のこと知ってるの?」
絵里「あなたのことは、海未からよく話を聞かされてるからね……海未には会った?」
千歌「い、いえ、まだです」
絵里「そう……それじゃ残念ね」
省15
357: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:40 ID:dd6+2abs0(46/111) AAS
絵里さんはそう言ってポケモンをボールに戻す。
私も皆をボールに戻して、選出に入る。
見た感じ、絵里さんの手持ちはこおりタイプばかりだった。
道理で部屋も寒いわけだ。
ここはいわば敵地、きっとこのフィールドはそれぞれの四天王が戦いやすいようにチューンナップされているんだろう。
省13
358: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:42 ID:dd6+2abs0(47/111) AAS
千歌「行くよ! バクフーン!!」
「バクフーーーンッ!!!!!」
絵里「キュウコン! サンドパン! GO!!」
「コーーンッ!!!」「ドパンッ!!!!」
アローラキュウコンの特性“ゆきふらし”によって、フィールド内に“あられ”が降り始める。
そして、その中を──
省28
359: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:43 ID:dd6+2abs0(48/111) AAS
サンドパンは床に爪を突きたて、そのまま床ごとぐらぐらと揺する。
「バ、バクフーー」
千歌「バクフーン、落ち着いて!!」
大きな揺れに動揺を見せるバクフーン。
私は揺れる足元に視線を落とし、転ばないようにしていると、
絵里「ふふ、足元ばっかり見てちゃダメよ」
省27
360: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:45 ID:dd6+2abs0(49/111) AAS
サンドパンは、まるで怯まず反撃してくる。
いくら、効果がいまひとつなんだとしても、ダメージが薄すぎる。
恐らく原因は──サンドパンの周りにあるキラキラと光るオーラのせいだ。
そして、それを使ってるのはさっきから攻撃してこない、後ろのポケモン。
千歌「キュウコンの技……!!」
省29
361: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:46 ID:dd6+2abs0(50/111) AAS
絵里「行くわよ、グレイシア!!」
「シア」
絵里「“ふぶき”!!」
「シアアーーーー!!!!!」
繰り出された3匹目、グレイシアからの追加の“ふぶき”で一気に劣勢になる。
千歌「ぐ……!!」
前衛では、
省26
362: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:47 ID:dd6+2abs0(51/111) AAS
もう、寒すぎて舌がロクに回らない。
手足が悴み、寒さがもはや痛い。
「ギャゥッ!!!?」
──ルガルガンの悲鳴が聞こえる。
指示を全く出してあげられなかった所為で、ついにサンドパンに撃ち負けてしまったんだろう。
省27
363: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:49 ID:dd6+2abs0(52/111) AAS
しいたけが身を寄せながら、頬を舐めてくる。
千歌「…………いや、まだだよね」
「ワゥ」
バトルは3匹の手持ちが完全に戦闘不能になるまで続く。
まだこうして“ふぶき”が止んでいないのは、絵里さんもまだ戦闘が完全に終わってるとは思っていない証拠だ。
千歌「……最後まで、戦う……私が諦めちゃダメだよね」
「ワッフ」
省34
364: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:51 ID:dd6+2abs0(53/111) AAS
飛び掛ってきた、サンドパンのボディに向かって──
「ドパンッ!!!?」
しいたけが思いっ切り“ずつき”を叩き込む。
反撃されると思っていなかったのか、自分の飛び掛かる速度を逆に利用された一撃に、サンドパンは大きなダメージを負って雪の上を転がる。
そのまま、転がったサンドパンが何かにぶつかる。
省31
365: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:53 ID:dd6+2abs0(54/111) AAS
キュウコンを飲み込む。
絵里「キュウコン!!?」
千歌「いっけぇぇーーーーー!!!!!」
膨れ上がった爆炎が全てを飲み込んでいく。
……爆炎が晴れた先で、
省27
366: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:54 ID:dd6+2abs0(55/111) AAS
絵里「……うそ」
千歌「……か……勝った……」
私は気が抜けて、思わず尻餅をついてしまう。
そこに──
「ワフッ」
省21
367: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)15:55 ID:dd6+2abs0(56/111) AAS
AA省
368: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:20 ID:dd6+2abs0(57/111) AAS
■Chapter088 『決戦! 四天王! B』
千歌「──……ここが3つ目の部屋」
左から3つ目の部屋の中に入ると、なんだか随分と天井の高いフィールドがあった。
しかも中央のバトルステージは両側を橋に吊るされているような状態で、その下は大きな穴のようになっていて、底が見えなかった。
千歌「た、高い……」
省18
369: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:22 ID:dd6+2abs0(58/111) AAS
回復したとは言え、ルガルガンは一度休憩させてあげたい。だから、今回はお休み。
どちらにしろこの部屋の構造だと、壁や床、天井を跳ね回る戦い方が得意なルガルガンだと戦い辛いしね……。
バクフーンも炎が戻るまでもう少し時間が掛かりそうだし、今回は控えに回ってもらおう。
そうなると候補は4匹……。
この広くて高いこのバトルフィールド……どう考えても、飛行しながら戦うことを考えての構造だと思う。
省11
370: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:23 ID:dd6+2abs0(59/111) AAS
ツバサ「サザンドラ!!」
「サザンドーラ!!!!!」
千歌「ムクホーク、行くよ!!」
「ピィィィィ!!!!!!」
ムクホークが開幕と同時に飛び出す。
千歌「“すてみタックル”!!」
「ピィィィィ!!!!!!!!!!」
省26
371: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:25 ID:dd6+2abs0(60/111) AAS
強引にぶっ飛ばし、サザンドラを壁に叩き付ける。
「サ、サザン……」
壁に叩き付けられ、大ダメージを受けたサザンドラはヘロヘロと落下していく。
ツバサ「戻って、サザンドラ! いくわよ、ボーマンダ!」
「マンダァ!!!!!」
早い試合展開。サザンドラを戦闘不能にし、次に出てきたのはボーマンダ。
省26
372: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:26 ID:dd6+2abs0(61/111) AAS
千歌「追撃するよ!! “きあいだ──」
ツバサ「ガブリアス!! “ダブルチョップ”!!」
千歌「!!」
「ガァーーーブッ!!!!!」
いつのまにか、繰り出されたガブリアスがルカリオに向かってチョップを振り下ろしてくる。
省28
373: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:28 ID:dd6+2abs0(62/111) AAS
ルカリオの波導を操る力で持って、
千歌「標的を変える──!!」
「ガァブッ!!!!?」
ツバサ「!! ガブリアス!!」
急激に進行方向を変えられ、ガブリアスは咄嗟に対応しきれず“はどうだん”が炸裂する。
省26
374: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:30 ID:dd6+2abs0(63/111) AAS
ルカリオが飛び出してきたガブリアスに向かって手を翳す。
──必殺の一撃。
千歌「──そこ!! “はっけい”!!」
「グゥゥォッ!!!!」
飛び込んできたガブリアスの胸部に向かって、波導のエネルギーを直接ぶつける。
省21
375: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:32 ID:dd6+2abs0(64/111) AAS
ルカリオはフィールドの外──つまり、ルカリオに向かって突っ込んでいけば奈落の底に落ちるだけだ。
──と、思ったら、
「ガァァアァブッ!!!!!!!」
ガブリアスは手足を折畳み、
千歌「い゛っ!!?」
省25
376: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:35 ID:dd6+2abs0(65/111) AAS
ツバサさんの言う通り、ルカリオが立っているのは壁だ。
空中を自在に飛べるボーマンダと打ち合うのは分が悪い。
だから、
千歌「骨!! 突き刺せ!!」
「グゥォッ!!!!!」
省30
377: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:37 ID:dd6+2abs0(66/111) AAS
「ガァァァァァブッ!!!!!!!」
音速で飛びながら、掬い上げられるように打ち上げられたガブリアスは──
──ドゴンッ!! と大きな音を立てながら、背後の壁面に激突し、
「ガ、ァ、ブ……」
ついに気絶して、やっと大人しくなった。
省28
378: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:39 ID:dd6+2abs0(67/111) AAS
──そう、ルカリオはただ怯ませるためだけに骨の形を変えて突き刺したわけじゃない。
あの骨を刺したのは、“どくどく”を決めるためだ。
千歌「そして、しいたけの防御力でボーマンダが力尽きるまで凌ぎきれば、私たちの勝ち!!」
「ワォンッ!!!!!」
ツバサ「……なるほど。なら、もう残された選択肢はシンプルね!!」
「マンダ……ァッ!!!!!!」
省28
379: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:39 ID:dd6+2abs0(68/111) AAS
千歌「──頑張れっ!!!! しいたけっ!!!!!」
「ワ、ォンッ!!!!!!!!!!!」
しいたけが私の声に呼応するように、気合いを込めて、地面を踏みしめる。
「マンダ、アァァァァァッ!!!!!!!!!」
激しい攻撃は尚も続くが──次第に、
「マンダ、ァァッ……!!!!!」
省18
380(1): ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:40 ID:dd6+2abs0(69/111) AAS
千歌「はい……どっちが先に倒れてもおかしくなかった……」
ツバサ「……でも、一瞬でも長くフィールドに立っていた方が勝者。トリミアン──しいたけちゃんって言うのかしら? その子のガッツの勝利よ」
千歌「……はい!」
ツバサ「これで、四天王は何人目?」
千歌「えっと、ツバサさんで三人目です」
省14
381: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:41 ID:dd6+2abs0(70/111) AAS
>>380 訂正
千歌「はい……どっちが先に倒れてもおかしくなかった……」
ツバサ「……でも、一瞬でも長くフィールドに立っていた方が勝者。トリミアン──しいたけちゃんって言うのかしら? その子のガッツの勝利よ」
千歌「……はい!」
ツバサ「これで、四天王は何人目?」
省15
382: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)17:41 ID:dd6+2abs0(71/111) AAS
AA省
383: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:39 ID:dd6+2abs0(72/111) AAS
■Chapter089 『決戦! 四天王! C』
──四つ目の部屋、入口に刃のマークがあった部屋。
踏み入れた部屋の奥では、
海未「────」
海未師匠が正座をして待っていた。
省11
384: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:40 ID:dd6+2abs0(73/111) AAS
「バクフ」「ワッフ」「ピィィ」「ワォン」「グォ」「ゼル」
海未「私の手持ちは見ての通り、ダイケンキ、エルレイド、ストライク、カモネギ、ニダンギル、グソクムシャの6匹ですが……」
海未師匠はそのうち三匹をボールに戻す。
千歌「……!」
海未「ここまで来て、手持ちを隠すような小細工をするつもりはありません。私はダイケンキ、ストライク、エルレイドの三匹で戦います」
省13
385: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:42 ID:dd6+2abs0(74/111) AAS
海未「ダイケンキ!」
「ケンキ!!!」
海未師匠の一匹目ダイケンキは前足の鎧から刀を取り出す。
『ダイケンキ かんろくポケモン 高さ:1.4m 重さ:94.6kg
前足の 鎧の 一部が 大きな 剣に なっている。
アシガタナと 呼ばれる 剣を 振るい 相手を 倒す。
一睨みで 敵を 黙らせ 吼える だけで 敵を 圧倒する。』
どうやら、アシガタナと呼ばれる武器らしい。
省27
386: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:44 ID:dd6+2abs0(75/111) AAS
攻撃が交わる瞬間、炎熱で焼ききれる前にダイケンキは刀を引き、
「バクッ!!!?」
そして、目にも止まらぬスピードでバクフーンの籠手に当たる部分を上から叩く。
千歌「っ!! 速い……!!」
籠手を撃たれ、僅かに姿勢の崩れたバクフーンの喉元に──
省26
387: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:48 ID:dd6+2abs0(76/111) AAS
海未「……そうこなくては!! “ハイドロポンプ”!!」
千歌「!」
「ケンキィッ!!!!」
「バクフッ!!!!」
ツノを掴んで無理矢理止めたところに、至近距離から“ハイドロポンプ”。
省31
388: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:51 ID:dd6+2abs0(77/111) AAS
AA省
389: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:51 ID:dd6+2abs0(78/111) AAS
海未「“しんくうは”!!」
「ライクッ!!!!!」
真空を切り裂く衝撃波が、真っ向から“ひのこ”を掻き消し──
「バクッ!!!!」
千歌「!」
そのまま、バクフーンもろとも、切り裂いた。
千歌「バクフーン!!」
「バ、ク……」
省25
390: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:53 ID:dd6+2abs0(79/111) AAS
千歌「“ドリルライナー”!!」
「ワォンッ!!!!」
ルガルガンが回転を始める。
回転したまま、自身の鋭いタテガミの岩で──打ち抜く。これしかない。
海未「……シンプルですね、いいでしょう。受けて立ちますよ。ストライク!!」
「ストライクッ!!!!」
省25
391: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:54 ID:dd6+2abs0(80/111) AAS
その言葉と共に、海未師匠が取り出したペンダントが七色に光る。
あれは──
千歌「キーストーン……!!」
──メガペンダントだ。
そして、呼応するようにエルレイドが光る。
省16
392: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:55 ID:dd6+2abs0(81/111) AAS
海未「──……すぅー……」
千歌「──……ふぅー……」
トレーナーの私たちも呼吸を整え、集中。メガストーンを通して、ポケモンと意識を同調させる。
海未「──剣心一如……剣即ち、其れ心也」
「エルレ」
千歌「行くよ、ルカリオ!! 波導の力を斬撃に!!」
「グゥォッ!!!」
省20
393: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:56 ID:dd6+2abs0(82/111) AAS
海未「おめでとうございます、千歌。これで貴方は四天王を全員倒したことになります」
千歌「は、はい……えへへ、なんか実感沸かないな……」
海未「実感、ですか?」
千歌「だって、その……私、これでオトノキ地方のチャンピオンになったってことですよね……!?」
省26
394: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:57 ID:dd6+2abs0(83/111) AAS
中央広間に戻ってくると、
千歌「……あ」
それぞれの通路から光が伸び、中央のエレベーターへと集まっていた。
千歌「…………」
省24
395: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)18:59 ID:dd6+2abs0(84/111) AAS
エレベーターから出た先は、屋外だった。
ポケモンリーグの建物の遥か上、山から伸びた塔のような場所。
千歌「たっか……」
背後に目をやると、雲の向こうの眼下に小さくチャンピオンロードの山が見える。
省19
396: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)19:01 ID:dd6+2abs0(85/111) AAS
その人は、風に紺碧の髪を靡かせて、私を見つけると、優しく笑う。
──この笑顔は知っている。小さい頃からいっつも、私の傍で笑って見守ってくれていた存在。
千歌「──……果南ちゃん」
果南「や、千歌。よく来たね」
果南ちゃんは腰に手を当てて、にこにこしている。
省29
397: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)19:02 ID:dd6+2abs0(86/111) AAS
AA省
398: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:08 ID:dd6+2abs0(87/111) AAS
■Chapter090 『最終決戦! チャンピオン・果南!!』
千歌「行くよ!! しいたけ!!」
「ワンッ!!!」
果南「ニョロボン! 頼むよ!」
「ニョロッ!!!!」
果南ちゃんのニョロボンが一気に飛び出して、拳を引く。
果南「“ばくれつパンチ”!!!」
省25
399: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:10 ID:dd6+2abs0(88/111) AAS
果南「“じごくぐるま”から──」
「ワ、ワォォ!!!?」
千歌「しいたけっ!?」
ニョロボンはしいたけを掴んで“じごくぐるま”で巻き込み、更に、
果南「“ともえなげ”!!」
省26
400: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:12 ID:dd6+2abs0(89/111) AAS
フローゼルも池から飛び出し、岸からあがった瞬間、
「ボンボンボンッ!!!!!!」
ニョロボンがクロールをしながらとてつもない勢いで二匹に迫る。
千歌「! フローゼル!! “れいとうビーム”!!」
「ゼルゥッ!!!!!」
省27
401: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:13 ID:dd6+2abs0(90/111) AAS
「ニョロォッ……!!!!!」
千歌「う、うそぉ!!?」
先ほど割り砕いた、馬鹿でかい池の氷を担ぎ、
果南「“なげつける”!!!」
「ボンッ!!!!!!」
省28
402: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:15 ID:dd6+2abs0(91/111) AAS
千歌「しいたけっ!!!」
「ワォッ!!!!!」
私の咄嗟の声に反応した、しいたけが“コットンガード”を使いながら、再び攻撃を受け止めに前に出る。
──ドガスンッ!!!! と言う鈍い音と共に攻撃を受け止めるが──
「ゥワゥッ……!!!!」
省28
403: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:16 ID:dd6+2abs0(92/111) AAS
千歌「!? や、やば!!?」
でも、もうルガルガンは止まれない。
一直線に突っ込むルガルガン、その鼻先に、
「ヌオーーー」
ヌオーの腕が突き出てくる。
省26
404: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:18 ID:dd6+2abs0(93/111) AAS
ニョロボンはそのまま拳の軌道を強引に捻じ曲げて、打ち下ろしてくる。
──ダメだ、避けきれない……!!
そう思った瞬間、
「ワォォォーーーーンッ……!!!!!」
果南「……!」
省28
405: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:20 ID:dd6+2abs0(94/111) AAS
果南「“どろばくだん”!!」
「ヌオーー」
ヌオーが、転んだ しいたけに向かって、泥で出来た巨大な爆弾を投げつける。
もちろん、体勢を崩した回避なんて出来るはずもなく。
「ワッフッ……!!!!!?」
省26
406: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:24 ID:dd6+2abs0(95/111) AAS
果南ちゃんは私の作戦の意図を汲んだのか、すぐさまボールを放る。
新手のようだが、構うもんか、
千歌「ムクホーク全力離脱──」
一気に上昇しようとした瞬間──
「ピィィィィ!!!!!!?」
省23
407: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:26 ID:dd6+2abs0(96/111) AAS
ゆっくりではあるが、ヌオーが“たきのぼり”でフローゼルを追いかけ始めている。
もしこのままの状態で上側のフロアにヌオーが辿り着いてしまえば、お互いフローゼルにもヌオーにも指示が出来ない状態になってしまう。
五分の状態になれば、結局パワー負けすることが目に見えている。
だが、もうフローゼルは指示が届かない場所まで上昇してしまっている。
かえって、逃がしたことが仇になった。
省28
408: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:28 ID:dd6+2abs0(97/111) AAS
撃ち出される、水砲。
そこに向かって一直線に、
千歌「突っ込めぇぇ!!!!」
「ピィィィィィ!!!!!」
ムクホークは錐揉み回転しながら、“ハイドロポンプ”に突っ込み、
省29
409: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:29 ID:dd6+2abs0(98/111) AAS
果南「……っく、戻れ」
千歌「戻って、ムクホーク!」
お互いポケモンをボールに戻し、次の手持ちを繰り出す。
千歌「行くよ、ルカリオ!」
「グゥオッ!!!!」
果南「ヤドラン!」
「ヤド」
省29
410: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:31 ID:dd6+2abs0(99/111) AAS
千歌「ルカリオッ!!」
そのまま、サイコキネシスによって、ルカリオは空中を振り回される。
「グ、グゥォッ!!!!!!」
そして、そのまま、水辺の辺りに思いっきり墜落させられる。
「グ、ォ……!!!!」
省27
411: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:33 ID:dd6+2abs0(100/111) AAS
果南「“ドわすれ”は痛みすら忘れる技。そんな攻撃じゃダメージにならないよ」
千歌「……ぐ、“はどうだん”!!」
「グゥォッ!!!!」
ルカリオから放たれた“はどうだん”が直撃するが、
「ヤドォ……」
果南「無駄だって!」
ヤドランにはほとんどダメージがない。
省23
412: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:36 ID:dd6+2abs0(101/111) AAS
果南「な……まさか、上からヌオーをヤドランの頭上に狙って堕とした……!?」
千歌「“かまいたち”で吹っ飛ばしてね!! フローゼルがまだ負けてなくて助かったよ!!」
果南「んなバカな!? トレーナーからの指示もなしにそんなこと出来るわけ……!!」
千歌「指示、してたよ」
果南「…………? ……まさか、さっきの“みずのはどう”……!!」
省29
413: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:38 ID:dd6+2abs0(102/111) AAS
千歌「く……!! 戻れ、フローゼル!!」
ルカリオは……!?
「グゥォッ!!!!」
まだ、立っている。
そんなルカリオに向かって、
省26
414: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:39 ID:dd6+2abs0(103/111) AAS
雄叫びをあげながら、地面を這いずるように高速で移動する、ギャラドス。
ルカリオは一瞬片足だけ浮かしてから、ギャラドスが擦る地面に震脚をする。
そして、そのまま力を込めて──
千歌「“ともえなげ”!!」
「グゥゥォァァァッ!!!!!!!!!」
省29
415: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:41 ID:dd6+2abs0(104/111) AAS
間一髪のところでルカリオはその場を離脱する。
──バガンッ!!! とド派手な音を立てて、ギャラドスが突っ込んだ地面は、
千歌「ひ、ひぇ!!?」
とてつもない威力の頭突きによって、綺麗な縦穴が完成する。
「ギャシャァァァァァアァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!」
省27
416: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:43 ID:dd6+2abs0(105/111) AAS
「ギシャァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!」
そのまま、中空のルカリオに向かって、“ずつき”を繰り出す。
「グゥォッ!!!!!!?」
千歌「ルカリオ!!!?」
ルカリオが“ずつき”によって地面に叩き落される。
省26
417: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:45 ID:dd6+2abs0(106/111) AAS
果南「ギャラドス!!! ぶっつぶせぇぇ!!!!!!」
「ギシャアァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
千歌「ルカリオォ!!!!!」
「グゥゥゥゥォッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
二匹の雄叫びがあがる。
死力を尽くした最大級の攻撃のぶつかり合い。
省24
418: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:47 ID:dd6+2abs0(107/111) AAS
私は立ち上がり、最後のボールを構える。
果南ちゃんも同様にボールを構え──
果南「お互い残るポケモンは最後の一体」
千歌「……うん」
果南「千歌の最後の手持ちはバクフーンだよね」
省24
419: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:48 ID:dd6+2abs0(108/111) AAS
千歌「バクフーン──」
集中する。
炎を一点に集中して打ち出す、この技。
千歌「“ひのこ”!!」
「バクフッ!!!!!!」
省30
420: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:50 ID:dd6+2abs0(109/111) AAS
バクフーンの身体が拳圧を受けて、後ずさる。
千歌「力任せすぎるでしょ!?」
メガシンカしてるとは言え、いくらなんでもパワーがデタラメすぎる。
恐らく遠距離で戦うのは無理だ。
……いや、ラグラージはどう見ても近距離タイプのポケモンだけど。
省30
421: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:52 ID:dd6+2abs0(110/111) AAS
ラグラージの腕を爆発する拳で弾き飛ばす。
──バクフーンの特徴……それは爆発する体毛だ。
これは火力の調整にも使っているし、バクフーンの戦いにはそもそも密接な要素だ。
もし、この爆発を一点に集中できたら……?
そう、
省29
422: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/17(金)23:56 ID:dd6+2abs0(111/111) AAS
果南「全部のみずのエネルギーを──拳に集めろ!!!」
どんどん、みずのエネルギーがラグラージの拳に集束していくのが目に見えてわかる。
千歌「……!!」
──あ、ヤバイ。
脳が警鐘を鳴らし始める。
省25
423: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:00 ID:x2+V1vVn0(1/27) AAS
千歌「……行くよ……!!」
「バクッ!!!!!!」
──私はバクフーンと一緒に走り出す。
果南「! まだ動けるのか……!!」
「ラァァーーグッ」
果南「“アクアハンマー”は自分への反動もでかいから何発も連発出来ないし、チャージも必要だから無防備になる……一発で仕留めたかったんだけど」
千歌「“かえんほうしゃ”ァ!!!」
「バクフーーーーッ!!!!!!」
省28
424: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:01 ID:x2+V1vVn0(2/27) AAS
AA省
425: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:02 ID:x2+V1vVn0(3/27) AAS
千歌「いっけぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
「バクフーーーーーーンッ!!!!!!!!!」
果南「押し潰せぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
「ラァァァァァァァーーーーーグッ!!!!!!!!!」
二匹の全力がぶつかり合い、衝突するエネルギーが競り合いながら一気に膨張する。
──だが、
優勢なのは──
省31
426: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:03 ID:x2+V1vVn0(4/27) AAS
ラグラージの拳が──向かってくる。
もう身体がロクに動かない。バクフーンも同じだよね。
でも──
千歌「諦めたりなんか──するもんか……!!!」
「バク、フーーーーーーーンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
バクフーンの背中に炎が滾る。
省20
427: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:05 ID:x2+V1vVn0(5/27) AAS
ジュエルを握り締める。
──ドクン。
ジュエルから、エネルギーが溢れてくる、そして、それが傍らのバクフーンに拡がって行く。
その中で、ふと──新しい技が見えた気がした。
千歌「バクフーン……」
「──バクッ」
省17
428: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:06 ID:x2+V1vVn0(6/27) AAS
果南「…………」
果南ちゃんが大の字になって横たわっている。
千歌「………………ぅ……」
もう私も立っていることは出来なかった、ふらふらとよろけて、倒れそうになる。
省18
429: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:08 ID:x2+V1vVn0(7/27) AAS
千歌「……果南ちゃん?」
果南「ホント……ポケモンとトレーナーの可能性は、面白いね……っ」
果南ちゃんはそう言いながら、本当に可笑しそうに笑う。
果南「こんな戦いになるなんて……考えてもみなかった。……最後の最後で、ポケモンの新しい可能性を……見れた気がするよ」
そう言いながら、果南ちゃんは──
省13
430: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:13 ID:x2+V1vVn0(8/27) AAS
■FINAL Chapter 『でんどういり』
あのあと、ボロボロになった私たちは、戦闘後しばらくしてからチャンピオンの間に上って来た海未師匠の応急処置を受けて、やっとまともに動ける状態になりました。
それが、あの戦闘から半日経ってからのこと──
海未「本当に……ボロボロですね」
もはや元の原型がなくなってしまったフィールドを見て、海未師匠が肩を竦める。
省23
431: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:13 ID:x2+V1vVn0(9/27) AAS
果南「……海未」
海未「? なんですか?」
果南「長い間、世話になったね」
海未「……世話した覚えはありませんよ」
果南「……言われてみれば、世話された覚えもないや」
省3
432: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:14 ID:x2+V1vVn0(10/27) AAS
──殿堂入りの間。
そこはだだっ広い空間の中央に──大きな装置が置いてあるだけの部屋だった。
果南「千歌、そこに手持ちのボールをはめてあげて。一匹ずつ登録するからさ」
千歌「……うん!」
省2
433: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:17 ID:x2+V1vVn0(11/27) AAS
AA省
434: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:18 ID:x2+V1vVn0(12/27) AAS
AA省
435: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:18 ID:x2+V1vVn0(13/27) AAS
AA省
436: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:19 ID:x2+V1vVn0(14/27) AAS
AA省
437: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:20 ID:x2+V1vVn0(15/27) AAS
AA省
438: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:21 ID:x2+V1vVn0(16/27) AAS
AA省
439: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:22 ID:x2+V1vVn0(17/27) AAS
千歌「バクフーン……。しいたけ……。ムクホーク……。ルガルガン……。ルカリオ……。フローゼル……。皆、ありがとう……。皆が居てくれたから、私……ここまで来られたよ……!」
果南「……そして、最後に」
千歌「……?」
果南「千歌も登録しないと」
省23
440: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:23 ID:x2+V1vVn0(18/27) AAS
AA省
441: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:24 ID:x2+V1vVn0(19/27) AAS
AA省
442: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:25 ID:x2+V1vVn0(20/27) AAS
AA省
443: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:30 ID:x2+V1vVn0(21/27) AAS
AA省
444: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:33 ID:x2+V1vVn0(22/27) AAS
AA省
445: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:35 ID:x2+V1vVn0(23/27) AAS
AA省
446: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:36 ID:x2+V1vVn0(24/27) AAS
AA省
447: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:39 ID:x2+V1vVn0(25/27) AAS
AA省
448: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:40 ID:x2+V1vVn0(26/27) AAS
──ポケットモンスター、縮めてポケモン。
動物図鑑には載っていない、不思議な不思議な生き物。
その姿は海に、山に、森に、川に、草原に、街に、ありとあらゆるところに生息し、その数は100...200...300...400...いや、それ以上いると言われている。
これはそんな世界で生きる、少女たちとポケモンたちの……出会いと絆の物語──
省1
449: 2019/05/18(土)00:40 ID:S8QGpOZgO携(1) AAS
乙でした!!!
450: ◆tdNJrUZxQg [saga] 2019/05/18(土)00:41 ID:x2+V1vVn0(27/27) AAS
終わりです。お目汚し失礼しました。
長い作品でしたが、お付き合い有難う御座いました。
少しでもポケモンの世界で千歌たちと一緒に旅をしている気分を感じて頂けていればと想います。
……最後に。
ちょっとした余興として、
省26
451: 2019/05/18(土)00:44 ID:6SieaQCc0(1) AAS
乙
聖雪エピローグはご想像にお任せしますって所かな
452: 2019/05/18(土)01:07 ID:bPt+LEf10(1) AAS
乙でした
ここ最近の楽しみだったので終わるのが少し寂しい反面、すっきり終わってくれて嬉しいです
453: 2019/05/18(土)14:02 ID:ghGxCN++o(1) AAS
乙
毎回更新楽しみにしてたからさみしい
454: [saga] 2019/05/19(日)04:27 ID:N6iQ83Aho(1) AAS
レックウザはなんだったんだ
まああそこなかったらハノケチェン空気過ぎたか
455: 2019/05/20(月)02:36 ID:P60mWB4KO携(1) AAS
面白かったです
ありがとうございました
456: 2019/05/22(水)22:59 ID:NOwFtYkT0(1) AAS
乙
チャンピオンを辞めた果南ちゃんはどこに…
穂乃果を探しに旅に出たのかな?
457: 2019/05/25(土)20:38 ID:VhX0yA/VO携(1) AAS
ほんと乙でした
メガニウムのおんがえしで、やつあたり使ってたチコリータ思い出して泣きそうになりました
458: 2019/05/31(金)23:15 ID:pGMoPvTE0(1) AAS
投稿お疲れ様です。
ラブライブ もポケモンも好きなので、
とても楽しませて頂きました。
また、過去作の「一週間の命」は今でも鮮明に覚えていて、
この作者さんだったのかと衝撃を受けました。
次回作も期待しております。
459: [age] 2019/06/18(火)23:31 ID:F6nKHpREO携(1) AAS
加藤純一(うんこちゃん)Youtubelive
ポケットモンスタープラチナVer普通にやる。2日目
動画リンク[YouTube]
460: [age] 2022/05/09(月)19:15 ID:xtt5fe3fo(1) AAS
『モンスターファーム2(Switch)』#2
〜ぽんいちリベンジ編〜
(18:59〜放送開始)
動画リンク[YouTube]
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