【プリパラ】のん「雨でもいつも晴れ」 (14レス)
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1: ◆2tw7Ji6IluEW 2017/06/04(日)13:43 ID:gLJBB4Bk0(1) AAS
梅雨ってほんと嫌い。雨がよく降るから、濡れるのが嫌だし、髪の毛が痛んじゃうから最悪。だから、学校とプリパラ以外ではなるべく外には出たくない。
なのに、そんな日に限って、ママからおつかい頼まれちゃって、仕方なく今は外にいる。おつかいは終わったし、早く家に帰りたいなあ。

そう思いながら、早歩きで家に帰る途中で、ふと思ったことがあった。あの2人なら梅雨の時、どうしてるのかなと。
ちりはお嬢様だしそもそも雨の中外に出なさそう。車で送ってもらってるし、そもそもおつかいなんて頼まれなさそうだし。

ペッパーは……なんか普通に外に遊んでるイメージしかない。前にサパンナで雨乞いしてた話してたし、それ以外のイメージが全く思い浮かばない

「うほほーい!」

そうそうこんな感じこんな感じ。
省1
2: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)13:46 ID:gLJBB4Bko(1/13) AAS
……あれ?今、ペッパーの声が聞こえたような。なんとなく横を見てみると。

「うっほほーい!雨だ雨だー!」

ほんとにペッパーがいた。

「ペッパー!何やってるの?!」
「のん!雨降ってたから遊んでた!」

まさか……本当に雨の中、外で遊ぶ子だったんだね、ペッパーって。
省4
3: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)13:50 ID:gLJBB4Bko(2/13) AAS
とりあえずペッパーを連れていかないと。いつまでも雨の中外で遊んでるのを見過ごす訳にもいかない。

「ほら行くよ!」
「のんの家か?」
「そうじゃなくて!」

──あれ、でも私はおつかいから帰る途中だし、それにここから学校まで行くのはめんどくさいし……

「……わかった、私の家ね」
「やったー!のんの家ー!」

まあママにはちゃんと説明すればいいか。あとペッパーがいつまでも濡れちゃまずいから。
省4
4: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)13:56 ID:gLJBB4Bko(3/13) AAS
ペッパーのほうが背が高いから、ペッパーが傘をさす。私の傘なのになんか変な感じ。

「なんであそこで遊んでたの?」
「んー?かーちゃんいなかったし、つまんなかったから!」
「はあ、そう言うことね」

ペッパーらしいと言うか。まあでも注意はちゃんとしておかないとね。

「でもペッパー、雨の時はおとなしくしてないとダメ!」
「でもつまんなーい!」
「校長先生に怒られたいの?」
「……はーい」

いつも通り注意するけど、この時はどうしてもいいたいことがあって。
5: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:03 ID:gLJBB4Bko(4/13) AAS
「それにペッパーが風邪ひいちゃったら、私が寂しくなっちゃうから」
「のん……」
「ライブができなくなったら困るし、ノンシュガーにはペッパーがいないとダメ。だからペッパーには元気でいてほしいの!」
「……わかった。のんがそう言うなら約束する!約束、大事!」
「ありがとう、ペッパー。約束ね」

なんか恥ずかしいこと言っちゃった気がするけど、まあ……いいか。
6: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:09 ID:gLJBB4Bko(5/13) AAS
そんなことを話してるうちに気がつくともう家の前。とりあえず早く家に入りたい。

「ただいまー」
「おかえり、のん。あら、ペッパーちゃんも一緒なのね」
「うん、傘さしてないのに外いたの見たから。シャワー浴びさせてもいいよね?」
「ええ、大丈夫よ。着替えは用意しておくから」
「ありがとうママ。おつかい頼まれてたの、渡しておくね」
「ほらペッパー、とりあえずタオル」
「ほーい」

タオルを渡そうとふとペッパーをみて、思わずドキッとしてしまった。雨で濡れてるのもあってか、かわいく見える。思わず見とれてしまいそうだった。
7: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:12 ID:gLJBB4Bko(6/13) AAS
「のん?」

ペッパーの一言でハッとした。私ったら何考えてるんだろう。

「ごめんごめん、これで早く拭いて」

改めてタオルを渡すと、ペッパーが頭を拭き始める。なぜだろう、思わず見惚れてしまう。ペッパーってこんなに可愛かったっけ。

「ほらのん、拭き終わったぞ」
「はい、じゃあこっち来て」
省1
8: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:18 ID:gLJBB4Bko(7/13) AAS
「じゃあここで脱いでシャワー浴びてきて」
「のんは入らないのか?」
「え、別に私は濡れてないから」
「あたい、のんと一緒がいい……」

そんなことを涙目で言われたら困る。

「もう仕方ないなあ」
「のん!ありがとう!」

たぶんやばいことになりそう、かも。
9: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:27 ID:gLJBB4Bko(8/13) AAS
ペッパーがシャワーを浴びている。小学1年生のくせに体はなんだか大人っぽくて羨ましい。

「のん、背中洗って!」
「はいはい」

でも性格は小学1年生のままだから、改めて不思議な子だなって思う。もしかしてこれが『ギャップ』なのかな?……どうなんだろう。

「はい、じゃあ流すよ」
「うほい!」

そんなことを考えてしまう私はなんなんだろうか。
省5
10: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:39 ID:gLJBB4Bko(9/13) AAS
そんな感じでシャワーは普通に浴び終わって、私の部屋にペッパーといる。外は相変わらずの雨。

「ペッパー、このあとどうするの?」
「うーん、わかんない!」
「だよねー」

校長先生に電話したほうがいいのかなって思うと、ママが私の部屋に入ってきた。

「校長先生からペッパーちゃんのことで電話かかってきたわよ。話は伝えたから、今日は泊まっていきなさい」
「のんの家に泊まってもいいのか?!」
「ええ、のんさえよければ」
「のん?のんはあたいいても大丈夫か?」

ペッパーが泊まる……。
11: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:45 ID:gLJBB4Bko(10/13) AAS
もちろん答えは1つしか無くて。

「うん!いいよ!」
「ありがとうのん!えへへ、のん好き!」

そう言って急にペッパーが抱きついてくる。いつもなら引き離そうとするけど、今日はなんか抱きつき返してしまった。

「お、今日ののん、何か違う」
「今日は……特別だからいいの!」
「あたい、嬉しいぞ!」
「……ありがとう」

やっぱり恥ずかしい。でももういいや。知らない。
12: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:52 ID:gLJBB4Bko(11/13) AAS
それから、一緒にご飯を食べて、歯みがきして、その後どうしようかなって考えてたら。

「のん、あたい眠い……」

ペッパーが疲れちゃったみたいで。

「もう、雨の中遊ぶからだよ」
「ごめんな、のん」
「ううん、わかってくれればそれでいいの」

でも、何かペッパーは少し不満そうだったから。
省2
13: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:58 ID:gLJBB4Bko(12/13) AAS
ペッパーをベッドに入れたら、よほど疲れたのかもう寝てしまった。

「全くもう……」

私もベッドに入って、なんとなくペッパーの寝顔を見た。なんだかとても幸せな気分になれた。

「おやすみ、ペッパー」

そう呟いて、私は目を閉じた。
省2
14: ◆2tw7Ji6IluEW [saga sage] 2017/06/04(日)14:59 ID:gLJBB4Bko(13/13) AAS
そういや6月は梅雨だったねー、って急に思いついて書きました
ありがとうございました
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