[過去ログ] 【カツマー】勝間和代 総合スレッド【インディでいこう!】 (998レス)
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997: 2022/11/30(水)06:15 ID:FV+YthPI(1) AAS
ただし何度も言いますが、最大の問題は、この高い教育水準や知能というのが本当に本人の努力と比例しているかどうかの問題です。いわゆるリベラルの追求者たちは、さまざまな格差社会については、教育がすべてを解決すると主張します。教育機会を受けることができれば、誰でもこの科挙による階段を上ることができるという主張です。

残念ながらこの問題はこれまで証明されていません。義務教育はもちろん役に立っているのですが、その後の高等教育において投資を行ったとしても。その投資がその本人の人生を助けるかどうかということに、ついてはなかなか証拠がないのです。例えば失われた20年の間に高い学歴で卒業をした成人たちは、決して良い就職口を得ることはできませんでした。

そして教育の投資効果や、あるいは本人のやる気についても。実はもともとの知能やその後の教育効果が、

・少なく見積もっても5割程度
・統計分析を行う限りにおいては7割程度

の部分が、遺伝要因であることが分かってきてしまっているのです。わかりやすい遺伝ですと、例えば背の高さというものがあります。あるいは、髪の毛や目の色というのも遺伝をしています。

こういったような明示的な遺伝は様々にあるのですが、知能を支えるさまざまな要素、例えば、ワーキングメモリーの大きさや、物事を構造化する力、言語読解力や抽象的なものについて頭の中で構築し判断する能力などは、背の高さと同じように、親による遺伝が、大きいと考えざるを得ない研究結果が相次いでいます。

例えば、一番わかりやすいのが一卵性双生児と二卵性双生児の成績の差でして、同じ両親のもとに生まれて同じような環境で育っていますので、もし教育が効果が高いのであれば、一卵性双生児も二卵性双生児も、その二人の成績はとても近似していないといけないわけです。

ところが残念ながら一卵性双生児の成績差は非常に小さく、二卵性双生児の成績差というのは通常の兄弟並みにあります。あるいは、サンプル数は少ないのですが、違う親に育てられた一卵性双生児の成績差も非常に小さいのです。

よく東大の指定は所得水準が高い家庭が多く、それは、小さい頃から、高い教育投資を受けることができたからだという言説があります。

しかし、実際には、もともとある程度知的水準が高い両親が社会的に成功しているから所得が高く、その知能を遺伝的に受け継いだ子供がたまたま東大に入っていると考えた方が現実的です。もし遺伝的に知能が平凡な子供がたとえ高い教育投資を受けたとしても、東大に入れるかどうかはわからないのです。

そしてこのような、遺伝的に高い知能と、あるいはそもそも家にさまざまな社会資本や金融資本が蓄積しているかというのが、格差社会の大きな背景にあります。そうすると、どれだけ公共教育を無償にしたとしても、東大で年収が低い家庭に対しては学費を無料にしたとしても、あるいは社会人になった時に、さまざまな形で生涯学習の機会を国が提供したとしても、抜本的な格差解消の手段にはならないのです。

また様々な国家の運営というのは、政治家や官僚が行い、その監視をしているのがメディアです。ここで気づいてほしいのですが、政治家になる人、官僚になる人、そして大手メディアに就職できる人というのは、どういう人たちでしょうか?

少なくとも戦争のような大きな革命がない限りにおいては、裕福な家庭に生まれ、遺伝的にも恵まれた可能性が高い人達です。その人達にとっては、自分たちが非常に、高い下駄を履いたところからスタートしているということについては認めたくないので

「自分はこのような勉強をして、ここまで努力をして、結果としてこのような形で成果を上げてきている」

「それに対して、努力もしないのに国の保護ばかり求めるのはお門違いだ」

ということで、格差の原因を努力に求めてしまうのです。もちろん。本当のことを知っている中で、意識的にそのような言説をしている人もいないことはないと思いますが、大半の人たちは心から無意識に自分たちの努力の成果が今の地位を築いていると信じているので、もっとたちが悪いのです。
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