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>>8 > 男は、何も愛せなかった。 > 街を歩けば、人々は頬を赤く染めながら誰かを見つめている。 > そしてその夜には、骨だけになった恋人の体が床に転がる。 > 愛とはそういうものだった。 > この世界では、愛するということは「食べること」。 > > けれど男の目には、誰も美味しそうに映らなかった。 > > 彼にとって、他人はただの灰色の肉塊でしかなく、 > 味も匂いも、何一つ心を動かさなかった。 > > そんなある日、ひとりの女が彼の前に現れた。 > 何の変哲もない少女。名も知らない。 > なのに、彼の奥歯の奥に、熱い唾液がたまった。 > 彼は驚いた。 > こんなにも、喉が鳴る。 > こんなにも、目が離せない。 > > ——ようやく、自分にも「愛せる相手」が現れたのだと。 > > 男はそれから、少しずつ女を観察した。 > 話し方。歩き方。指の形。笑ったときの口角の角度。 > すべてが美しく、すべてが、美味しそうだった。 > > けれど同時に、ひどく恐ろしくもあった。 > 彼女を食べてしまえば、この胸の飢えは満たされる。 > だが、彼女が消えてしまう。 > > 彼はついに一つの決断を下した。 > 自分が食べる前に、彼女に食べてもらおう、と。 > > 夜の屋上で、白い月の下、男は言った。 > 「君を愛している。僕を、食べてくれないか」 > > 女は目を見開き、ゆっくりとうなずいた。 > そして一切のためらいなく、男の喉元に歯を立てた。 > > その瞬間、男は初めて涙を流した。 > 喉が裂け、骨が軋み、肉が剥がれる中で、 > 彼は確かに「幸福」を知った。 > > ——彼女の中で、自分は永遠に生きる。 > それが、この世界における唯一の「愛の完成形」だった。
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