レス書き込み
スレへ戻る
写
レス栞
レス消
出刃包丁持った猫が、俺に包丁突きつけてきた
PC,スマホ,PHSは
ULA
べっかんこ
公式(スマホ)
公式(PC)
で書き込んでください。
名前
メール
引用切替:
レスアンカーのみ
>>953 > 「…おい。しっかりしろ」 > 寒い寒い風の吹く、冬の日だった。 > お腹がすいて草むらにへたり込んでいた僕に > 1匹の猫が声をかけて来た。 > 「ちいさいな…おまえ、母ちゃんやきょうだいはどうした」 > 「…わかんない。いつのまにかひとりになってた」 > 「そうか…。どこか行くあてはあるのか」 > 「……ううん」 > 「……」 > 「……」 > > 「…おい、ちび。包丁はもっているか」 > しばらくの沈黙のあと、その猫は僕に言った。 > 「?」 > 「もってないのか…なら、これをつかえ」 > そう言って彼は、一本の小さい包丁を取り出した。 > ちょっと古ぼけてはいたが、それでもきらりと光っていた。 > 「おれは…もう、つかえないから」 > 彼は、ちょっと寂しそうにそうつぶやいた。 > よく見ると、彼の体はうっすらと透けているように見えた。 > 「いいか、これからおしえるにんげんのいえへ行け。 > そしてこの包丁をだして、今からいうとおりにしゃべるんだ。 > しっかりおぼえろよ。…」 > > 僕は彼から教わったとおりに、人間の家へ行ってこう言ったんだ。 > 「かっ…かねをだちぇ!」 > > …その後のセリフを上手く言えたかは、あまりにもハラペコ過ぎて > 正直よく覚えていない。 > 人間は最初目をまあるくして、そのあと目からぽろぽろ水を出して > 僕の頭をわしわしなでてくれたのは覚えている。 > きみにはまだカリカリは早いな、かんづめとミルクだね、って言って > いっしょにお店へ行ってくれたんだ。 > > …僕はそのまま、その家の猫になった。 > 風のぴゅうぴゅう鳴る音を聞くと、あの時のことが思い出されて > ふっと振り返ると、あの猫―先代猫が、小さな四角い枠の中で > すまして座っていた。 > > あの時もらった包丁は今も、大事に手入れして持っている。
ローカルルール
SETTING.TXT
他の携帯ブラウザのレス書き込みフォームはこちら。
書き込み設定
で書き込みサイトの設定ができます。
・
ULA
・
べっかんこ(身代わりの術)
・
べっかんこ(通常)
・
公式(スマホ)
・
公式(PC)[PC,スマホ,PHS可]
書き込み設定(板別)
で板別の名前とメールを設定できます。
上
下
板
覧
索
設
栞
歴
Google検索
Wikipedia
ぬこの手
ぬこTOP
0.015s