[過去ログ] 希「どうしてこんなことに…」理事長「ふふっ♪」4 [無断転載禁止]©2ch.net (406レス)
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1(4): (やわらか銀行)@無断転載は禁止 ©2ch.net(6級) (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:50:11.57 ID:niFbL4yj0(1/56)調 AAS
希「どうしてこんなことに…」理事長「ふふっ♪」
2chスレ:lovelive
レス番1〜205、258〜290
希「どうしてこんなことに…」理事長「ふふっ♪」2
2chスレ:lovelive
レス番1〜93
希「どうしてこんなことに…」理事長「ふふっ♪」3
2chスレ:lovelive
レス番1〜816
何度も立て直しごめんな、レス番は荒らされてない部分の抜粋
エログロあり 閲覧注意 VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvv:1000:512:----: EXT was configured
2: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:52:42.58 ID:niFbL4yj0(2/56)調 AAS
3の続きから貼ってくよ
3: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:54:17.96 ID:niFbL4yj0(3/56)調 AAS
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−−−
−−
チュンチュン……チュン…
絵里「………」バサ…
絵里「んん……ん………」
絵里「晴れてる………」
絵里「…………」
希「……おはよ、えりち。」
絵里「……っ、希……起きてたのね……」
絵里「……おはよう。」
希「うん……」
希「………」
絵里「希…?」
希「あのね……昨日の、……ごめん。」
絵里「……っ、いいのよ。全然気にしてないから。」
希「ありがとう……ごめんね……」
絵里「謝らないで。希は何も悪くないでしょう?」
6: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:55:23.02 ID:niFbL4yj0(4/56)調 AAS
希「……、そうやね……」
絵里「…でも……何があったの?虫がいたから?」
希「……それも、そうなんやけど……」
希「自分でもよく…わからないんよ。」
希「…なんだか、雨が降ってたから……ここから出られない気がして。」
絵里「えっ…?」
希「あはは……よくわかんないよね……」
希「………」
希「……、どうしたらいいんやろうね……」
絵里「希………」
希「…、ふふっ……そんなん言われても、困っちゃうよね。」
希「うーん…とりあえず雨の日は…扉を少し、開けておいてもらえると…なんだか安心できるかも。」
絵里「………」
絵里「…わかったわ。」
希「……ごめんね、」
希「早く…良くなりたいんやけど、やっぱりなかなか…難しくて……」
希「…ごめん………」
絵里「……だから、謝らないで。そんなの当たり前よ…ゆっくり治していきましょう?」
絵里「焦らなくていいから……ね?」
7: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:56:40.92 ID:niFbL4yj0(5/56)調 AAS
希「うん……」
希「……でも、その……あのね……」
希「………もう、申し訳なくて。」
絵里「えっ……?」
希「えりちに迷惑かけるの…申し訳なくて……」
希「……うち、多分もう…音ノ木、卒業できないと思うんよ…このままだと、少なくとも留年は免れない…」
希「…でも、えりちはまだ、間に合うと思うから……」
希「だから……」
絵里「大丈夫よ、それは。」
希「えっ…?」
絵里「…希の留年については、会議が開かれることになっていて…にこがそこで、絶対説得してくれる。希を留年になんて…させないって、言ってくれたから。」
絵里「…私のことも、ついでになんとかしてくれるって。」
希「にこっちが……」
希「でも………」
絵里「…もう……希、そんなこと、気にしないで?」
8: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:57:31.69 ID:niFbL4yj0(6/56)調 AAS
絵里「大丈夫よ。全部なんとかなるから…これからは、全部良いようになっていくから。」
絵里「ね……?」
希「………」
希「うん………」
絵里「希………」
絵里「……ねえ、これ…希が持っていた方がいいわね。」ガサ…
希「………?」
希「あ、それ………」
絵里「…ふふ、希のお守り……これね、すごいのよ。にこが貸してくれたんだけどね…」
絵里「…これをもって色々調べていたら、大事なことが…色々判明して、」
絵里「これをもって倉庫に行ったら、希と一緒に出ることができて。」
絵里「これをもって…希が起きるように願ったら、希の目が覚めたのよ。」
絵里「ふふっ…ね、すごいでしょう?」
希「えりち……」
希「………」
希「………そりゃあ、うちの手作りのお守りやからね…効果は抜群に、決まってるやん…?」
9: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:58:12.89 ID:niFbL4yj0(7/56)調 AAS
絵里「ふふ…考えてみればそうね、」
絵里「これ…無くさないように、よいしょっと………ふふ、こうやって、希のスマホに…つけておきましょ。」
希「自分のスマホに自作のお守りつけるって、なんだか変な人みたいやなぁ…」
絵里「…ふふっ、希は前から、変わってるじゃない。」
希「えりち…ちょっとそれ、どういう意味〜?」
絵里「ふふっ、うふふ…」
希「もー……」
コン コン …ガチャ
『希ちゃん?』
希「あ、真姫ちゃんのお父さん…」
『…おはよう。顔色、少しだけ良くなったね。』
『……今日、検査の予定だったけど…予定通りやるんで大丈夫かな?変えようと思えば変えられるんだけど……』
希「……大丈夫です、お願いします。」
絵里「希……大丈夫?」
希「うん…もう平気。昨日はあんなんやったけど……なんだか、よく眠れたから…」
『……そっか。じゃあこれからやるんで大丈夫かな?1日がかりになるけど…頑張ろっか。絵里ちゃん、今日1日…希ちゃん、借りてくね。』
10: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 18:59:17.77 ID:niFbL4yj0(8/56)調 AAS
絵里「あ、はい……希、行ってらっしゃい。」
希「うん……行ってくるなぁ。」
ガチャン
絵里「………」
絵里「検査…か……」
『…ただ、もう少し下の方も…色々、毒が抽出されたり、影が見えてね……その、中にいた物は取り除いておいたけど…』
絵里「………っ」
『……まだわからないが、その器官の機能は失われてるかもしれないから…目が覚め次第、検査が必要。』
絵里(……その器官って……)
絵里(…そういう、ことよね……)
絵里「………」
11: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:00:05.62 ID:niFbL4yj0(9/56)調 AAS
『希……!』
『…なぁん?』
『その……私、私ね………』
『うん……?』
『………っ、これ、μ'sのアンケート?』
『そうやけど……』
『………』
<将来の夢を教えてください。>
[巫女さんか幼稚園の先生!ちっちゃい子が結構好きなん♡将来はたーくさんベビちゃんがほしいですっ!]
『えりち…?何か話が……』
『……っ、ううん……なんでもない……』
『………?』
『ふふ、なんでもない…から。それより練習、早く行きましょ?』
12: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:00:41.15 ID:niFbL4yj0(10/56)調 AAS
絵里「希………」
絵里「………」
絵里「…そう、希は、ちっちゃい子が大好きで……子供がほしいって、ベビちゃんがほしいって、だから……」
絵里「……だから私は、諦めたんだから……全部、全部………」
絵里「………」
絵里(……神様、お願いします。)
絵里(私は……いいから。私はいらないから、だから……)
絵里(希のことーーー)
13: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:01:23.60 ID:niFbL4yj0(11/56)調 AAS
−−−−
−−−
−−
−
コツ…コツ…コツ、
シャシャッシャ……
希「うう…やっと終わった……」
『はは…長くなってしまってごめんね。今日はもう疲れたろう。精神科の先生にも今日は診察は断っておくから、ゆっくり休んでね。』
希「……っ、すみません、つい……私、車椅子押してもらって、至れり尽くせりだったのに……」
『いやいや、いいんだよ、全身の検査をしたんだから、当たり前さ……っと、ついたついた。』
『…じゃあ、また何かあれば気兼ねなく呼んでね、忙しくて難しいときもあるけど、できるだけ駆けつけるから…』
希「…、ありがとうございます。」
希「………っ、あ、あの、精神科の先生のこと、なんですけど……」
『ああ、あの先生…あの先生がどうかした?』
希「……えっと、あの………」
希「えっと……」
『………?』
『……あの先生ね、ずっと前からμ'sの、特に希ちゃんのファンだって言ってて…事件が起きた時は大変心配していてね……』
『…精神科の先生の中でも、特に評判が良くて…経験も、僕よりずっとあるから……こちらからお願いしたんだよ。希ちゃんのこと…ピッタリだと思って。そしたら快く引き受けてくれてね…』
希「……っ、そう…だったんですか……」
14: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:02:04.72 ID:niFbL4yj0(12/56)調 AAS
『ああ。僕も何度かつらい時期に助けてもらって、とてもいい先生だと思ったんだが……何かあった?』
希「……っ、……」
希「………、いえ……なんでも…ない、です………」
『………?そっか………』
『…あ、じゃあ絵里ちゃんも待ってると思うし、僕も仕事があるから…今日はここまでで。お疲れ様。ゆっくり休んでね。』
希「あ、はい……」
ガチャ
絵里「……!希、おかえり。」
希「………ただいま、えりち。」
絵里「疲れたでしょう?ちょっと待ってね、今紅茶淹れるから……」
トクトクトクトク………
絵里「ふふ、このマグカップね、亜里沙が誕生日にってくれて……希とお揃いなの。」
希「そう…なんや……嬉しいなぁ。」
希「………っ」
トクトクトク……
希(……なんやろ、これ…なんだか………)
15: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:02:45.83 ID:niFbL4yj0(13/56)調 AAS
希(前にも………)
絵里「……っと、ふふ、いい匂い。」
絵里「…はい、希。これ…飲んで?」
『『はい、東條さん。これ…飲んで?』』
希「………っ、ぁ………」
絵里「希……?大丈夫……?」
希「うっ……えりち、ちょっと、待っ………」
ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ
『『ここに水を入れてっ…と。あらら、手が滑って………さっき東條さんに飲ませた物も混ぜちゃった。…ふふ、わざとじゃないのよ?』』
希「う………あ………」
絵里「希……?」
『『いいからのみなさい。』』
ドクンッ
希「ぅ………」
希「……っ、いや…っ」ドンッ
ガチャンッッ
絵里「う………っ、つ、痛た………」
絵里「あ………」
16: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:03:33.58 ID:niFbL4yj0(14/56)調 AAS
希「………っ、あ………」
希「ーーっ!!?!」
希「ごめんっ、ごめん……!!ごめんなさい…っ、怪我してない?どうしよう……折角亜里沙ちゃんが、誕生日に………っ」
絵里「…っ、触っちゃだめ!!!」
希「…っ、」
絵里「…………っ、あ………」
絵里「…えっと、ごめん……危ないから。触っちゃだめよ……」
絵里「…大きな声出して、ごめんね……怪我は…お互いなさそうね。今、ちりとり……持ってくるから。」
希「えりち………」
希「ごめん……ごめんね……折角、もらったものなのに………」ジワ…
絵里「希………」
絵里「……仕方ないわよ、ごめんね…何か怖かった?」ポンポン
絵里「ちょっと片付けるから……もうすぐ消灯時間だし、先に寝てても…いいからね。」
ガチャ
希「………っ」ポロ…
希「う…………ぐすっ、」ポロポロ
希「…なんで………」ポロポロ
希「なんでよ………!」ポロポロ
希「なんなんよ……これ………」ポロポロ
希「もう理事長はいないのに……ここは倉庫じゃ…ないのに。」ポロポロ
希「助かったのに………いつまでこんな…」ポロポロ
17: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:04:19.31 ID:niFbL4yj0(15/56)調 AAS
『ガサガサガサガサガサガサガサ!!ガサッ!!!』
希「………うっ、」ポロポロ
希「はぁっ……はっ………」ポロポロ
希「………っ」ブンブン
『ガサガサ……ガサガサガサガサ!!!』
ヨタ…ヨタ………ノソノソ
希「う……あ………」
希「……なん…でっ」ブンブン
希「こんな………」ポロポロ
希「ぁ……這ってる……う、ぐ………」ポロポロ
希(もう、やだ……)
希(気持ち悪い…気持ち悪いよ……)
希(つらい………)
『ガサガサガサガサ!!!ガサガサ!!!』
希(些細なことでこんな風になって)
希(えりちに迷惑かけてばっかりで)
希(こんな迷惑…かけたくないのに……っ)
ヨジ……ヨジ………ウネウネ
『ガサガサガサガサッガサガサ!!!』
希「はぁっ、はっ……うう……」ポロポロ
19: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:05:13.04 ID:niFbL4yj0(16/56)調 AAS
希「やだ……もうやだ………」ブンブン
『ガサガサ………ガサガサ』
希(段々良くなるって、いつ………?)
希(……大体、あんな事件があったのに…元通りになんて、戻れるわけない)
希(楽しかった、あの頃には………)
希「………っ」ブンブン
『ガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!ガサガサガサガサ!!!』
希「けほっ……げほっ、うう………」ポロポロ
希「はぁっ……はぁっ……」ポロポロ
『ガサガサ』 『ガサガサ』 『ガサガサ』
希(えりちが戻ってくるまでに、元通りにならないと…謝らないと、また…迷惑、かけちゃうのに……)
希「うう………う……けほっ、」ポロポロ
『ガサガサガサガサ』
『ガサガサガサガサ』
ウネウネ!!ソロソロ………ッ
希「や…だ………はいってこないで……」ガタガタ
20: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:06:18.61 ID:niFbL4yj0(17/56)調 AAS
希「う………うう………はっ、はっ…」ポロポロ
希「やだ………もう、やだぁ……」ポロポロ
希「………っ、そう、だ……」ポロポロ
希「つらいときの薬……」ポロポロ
ガサ…
希「………」ポロポロ
希(えりち…ごめん、ごめんなさい……私が…うちが、悪いのに………)
希(明日……ちゃんと、謝るから…だから……)
希(今だけ……)
希「水………」
希「………、…いっか……」
希「………っ」ゴクッ
希「…………」
『ガサガサ………ガサガサガサガサ!!!ガサガサガサガサガサガサ』
グニャ
希「……うっ、」フラ…
希「う…あ………」フラッ
希(何…これ……気持ち悪………)
バタッ……
希「………」スー…スー…
21: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:07:30.71 ID:niFbL4yj0(18/56)調 AAS
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−−
−
絵里「ちりとり……ちりとり、」
絵里(どこかしら…受付で言えば貸してもらえる…?)
絵里(早く戻らないと……きっと希、ショックを受けてる……)
絵里(…それから亜里沙にも、謝らないと………)
絵里「え、…あれって………」
亜里沙「あっお姉ちゃんー!!」
タッタッタッタ…
絵里「亜里沙……?なんでここに……」
亜里沙「えへへ、雪穂と遊んでた場所が、ここの近くで…寄っちゃった。もうすぐ消灯時間だとはわかってたんだけど、会えてよかったあ。」
絵里「そうだったの…」
亜里沙「そうそう…あっ、お姉ちゃん、腕の火傷…大丈夫?それから希さんも、体調良くなった?亜里沙すごい心配で……早くお見舞い、したいなぁ。」
絵里「腕はもうほとんど大丈夫よ。希は……」
絵里「………、希は………」
亜里沙「お姉ちゃん…?」
絵里「……っ、大丈夫…希も少しずつ、良くなってるから……」
23: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:09:25.59 ID:niFbL4yj0(19/56)調 AAS
絵里「あ、あと……亜里沙、…あのね、」
絵里「亜里沙がくれた、マグカップ……片方、割れてしまったの……ごめんなさい。」
亜里沙「マグカップ……ああ、誕生日にあげた、希さんとお揃いの……」
亜里沙「………そっか。少し残念だけど…物はいつか壊れちゃうから、仕方ないね……」
絵里「………そうね…」
絵里「………、」
亜里沙「お姉ちゃん……」
亜里沙「………」
亜里沙「……ふふっ、もう……お姉ちゃんって、素直すぎるよ。」
絵里「えっ……?」
亜里沙「えへへ…亜里沙だったら、貰い物が壊れちゃったら…謝る前に、お店に行って…同じものがないか、探しちゃうなぁ。」
亜里沙「ふふ、ほら…あげたときに、袋にはいっていたでしょ?あれにお店の名前も書いてあるし……なんなら、はい!」
絵里「これは……?」
亜里沙「ふふっ、そのお店のクーポン。二個買ったらくれたの!次買うときは10%オフですよーって!でも亜里沙は使わないから…お姉ちゃんにあげる。」
24: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:10:20.97 ID:niFbL4yj0(20/56)調 AAS
絵里「亜里沙……」
亜里沙「えへへ、今のは聞かなかったことにするから…今度、こっそり買ってきたらどうかなっ。希さんも、その方がきっと喜ぶよ!」
絵里「……っ」ジワッ
絵里「亜里沙……」
絵里「………、…ありがとう。」
亜里沙「ふふっ…うん!」
亜里沙「あ、そろそろ帰らないと遅くなっちゃう…じゃあ亜里沙は、もう行くね!」
絵里「ええ…またいつでも来て。待ってるから。」
亜里沙「うん!希さんにもよろしく言っておいてね!それじゃっ」
タッタッタッタ……
絵里「亜里沙……」ポロ…
絵里「………っ」ゴシ
絵里「…っあ、もうこんな時間……はやくちりとり借りて、希のところに戻らないと……」
絵里「受付…まだやってるわね。」
絵里「すみませーん!」
25: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:12:06.18 ID:niFbL4yj0(21/56)調 AAS
ここから新規
26: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:13:19.91 ID:niFbL4yj0(22/56)調 AAS
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真姫「…とうとう今日の放課後、ね………」
花陽「うう…緊張する……」ガタガタ
凛「にゃあ………」ガタガタ
にこ「……っ、だ、大丈夫よ…!」
にこ「花陽の案の通り、きちんと主張をまとめて、かつわかりやすく!こうやって資料として…プリントにもまとめたし…!」
にこ「署名なんか……穂乃果!見せてちょうだい!」
穂乃果「うんっ!はいっ、にこちゃん!」
にこ「ほらっ、こんなに…ええっと、いくつ溜まったんだっけ?」
穂乃果「えっとね…238個!」
にこ「ほら見なさい、238個…って、ええ!?それって希と絵里を抜いた全校生徒分じゃないの!!」
穂乃果「ふふっ…うん!!ヒデコとフミコとミカが、手伝ってくれて…あの3人、すごいんだよ!あっという間に全員分……」
27: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:14:35.02 ID:niFbL4yj0(23/56)調 AAS
海未「あの3人は…流石ですね……」
にこ「流石っていうか…怖いわもう……味方で良かったけど……」
真姫「じゃあほら、昼休みのうちにもう一度一から確認しときましょ…とりあえず会議のはじまりは15時だから……」
にこ「ええ………そうね、じゃあまず……」
真姫「……………はどうかしら。」
にこ「………難しいわね、でもそうきたらその返しでいいと思うわ。」
凛「うーん……そこはもう押し切るにゃ。」
花陽「そこは……」
海未(………)
海未(……これだけ準備してるんです、こちらの方は、みんなで押し切れば、きっと………)
海未「……っ、もう13時ですか……」
海未(……確か裁判が始まるのは、14時だったはず……)
海未(………あと1時間後、ですか……)
海未(ことり………)
海未(……大丈夫、でしょうか………)
『私、海未ちゃんがいないと…いつもおかしな方向に考えちゃって……ダメダメだ……』
海未「………っ」
海未(…、大丈夫……ですよね、これは私の、傲慢で……ことりは、ことりなら………)
海未「………」
28: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:15:34.17 ID:niFbL4yj0(24/56)調 AAS
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−−
−
『それでは次に、情状証人としてーーー』
ことり「はい……」ガタ
コツ…コツ…コツ
ことり「………」
ことり「………」スー…ハー…
ことり(大丈夫……大丈夫。)
『それでは2つ質問させて頂きます。まずはじめに…貴方にとって、被告がどんな存在だったか、どんな人物だったかを教えてください。』
ことり「はい……」
ことり「………っ」
ことり(……緊張して、声が震える……)
ことり(…お母さん………)
理事長「………」
理事長「………」ニコ…
ことり「………っ、」
ことり(今……一瞬………)
29: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:16:24.66 ID:niFbL4yj0(25/56)調 AAS
ことり(……ううん、ちゃんとやらなきゃ……)
ことり(………この質問は、まだ……)
ことり「……お母さん、は……」
ことり「……お母さんは、私にとって…理想の母親でした。」
ことり「私が随分小さな頃に、お父さんが出て行って…」
ことり「それからは女手一つで、優しく、かつ厳しく…育ててくれました。」
ことり「学院の理事長としてしっかり仕事をこなしながら…私のこともしっかり育ててくれて…なんでもできる、自慢の母でした。」
ことり「愛情も…たくさん、注いでもらったと思っています。」
ことり「気持ち悪い虫が好きだったり……夢中になりすぎると、周りが見えなくなるようなことはあったけど……」
ことり「……でも、それでも少し変わってるなぁ、くらいで…私が何かされたことはなかったし、誰かに迷惑をかけるようなことも…なかったと思います。」
理事長「………」
理事長「ふふ………」
ことり「ーーー、ーーーー」
理事長(…弁護士が、ここでのやりとりは…あらかじめことりと決めていると言っていたけど…)
30: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:18:28.68 ID:niFbL4yj0(26/56)調 AAS
理事長(うふふ…今の回答は、初めに聞いていた通り。上出来よ、ことり。)
ことり「ーー、ーーー。」
理事長(きっと寂しい思いをしてたでしょう…髪、そんなに短く切って……周囲からの圧力が酷かったのかしら……)
理事長(……でも大丈夫。私が…私だけは、ことりとずっと一緒に…いてあげるから。)
『ふむ……じゃあ次です。次で最後ですが……』
『被告の処罰に関して、どのような配慮を望みますか?』
『責任能力の有無など…思うところを聞かせてください。』
ことり「…………っ」
理事長「………」
ことり(お母さん……)
ことり(……弁護士さんとは…お母さんは最近精神的におかしな部分があった…とか、殺意を持ってしていた訳では絶対ないとか…)
ことり(……なんだか少し忘れちゃったけど、そういうことを話す手筈に…なっていたはず。)
ことり(…きっと、お母さんも………)
理事長「………」コク…
ことり「…………っ」
ことり「…………」
31: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:19:13.30 ID:niFbL4yj0(27/56)調 AAS
ことり(でも、だめだよ……そんなの。お母さんは、ちゃんと償わなくちゃ…希ちゃんをあれだけ苦しめたんだもん、ちゃんと……)
ことり(それが私にできる、唯一の………)
ことり「………」
ことり「……お母さんには、せーーー」
『ふふ…ことり。よしよし、高い高ーい!』
ことり「………、……っ」
ことり(お母さん……)
ことり(……っ、だめだめ、言わなきゃ……)
ことり(言わなきゃ、言わなきゃ………!)
ドクッ…ドクッ…ドクッ…
ことり「………っ、」
32: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:20:22.12 ID:niFbL4yj0(28/56)調 AAS
『ねえねえ、お母さん!』
『ふふ、なあに?』
『どうしてことりには…お父さんがいないの?』
『海未ちゃんにも、穂乃果ちゃんにも…お母さんだけじゃなくて、お父さんもいるのに。』
『どうしてことりには、お母さんだけなの?』
『ことり……』
『………』
『………ふふ…実はね、お母さんは…お母さんだけど、お父さんでもあるの。』
『えっ……?』
『お母さん、毎日お仕事に出かけるでしょう?もちろん穂乃果ちゃんのお母さんも仕事はしてるけど、それはお饅頭屋さんだから。』
『普通のお父さんはほら…お外に仕事に行くものじゃない?それでお母さんは、子供と遊んだり…家事をしたり。』
『ふふっ、ねえ…考えてみて?お母さん、どっちもしてるでしょう?』
『ほんとだ……!』
『そう…だからね、ことりにはお母さんがいれば大丈夫なの。お母さんはすごいから、お父さんみたいに仕事もできるし……ほら!』
『わぁっ、ふふ、高い高い!』
『ふふっ、穂乃果ちゃんのおうちが、お母さんとお父さんと…2人分のだいすきをあげるなら…』
『…ふふ、ことりのお母さんは……1人で2人分、だいすきをあげるからね。』
『………だから、大丈夫よ。』
『お母さん…』
『えへへっ………うん!お母さんはすごいなぁっ、2人分なんて!』
『ことりも大人になったら、お母さんみたいになりたいなぁっ!』
『ふふ…なれるわよ。だって……』
『………だってことりは、お母さんの子だもの。』
33: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:21:07.80 ID:niFbL4yj0(29/56)調 AAS
ことり「………っ」ジワ…
ことり「ぅ…………っ…」ポロ…
理事長「ことり……?」
ことり「…………」ポロポロ
ことり「おかあ…さん……」ポロポロ
ことり「………っ」ブンブン
ことり(だめだよ……言わなきゃ、言わなきゃ………!)
ことり「………っ、おかあ…さん…にはっ、せ………っ」ポロポロ
ことり「せ………」ポロポロ
ドクンッ ドクンッ ドクンッ
ことり「うう………っ、ぐすっ……」ポロポロ
『南さん?南ことりさん?あの………』
ザワザワ……
ことり「………………っ」ポロポロ
ことり「…っ、ちょっと、待ってくださ……」ポロポロ
ことり「お母さんには!!せ………っ」ポロポロ
ことり「………」ポロポロ
ことり「………っ、」ポロポロ
ことり「なん…で………」ポロポロ
ことり(言えない………)
ことり(言わなきゃいけないのに、なのに………っ)
ことり(なんで…………)
34: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:22:22.90 ID:niFbL4yj0(30/56)調 AAS
ことり「う………ぐすっ、う……うう………」ポロポロ
理事長「………、」
ことり(希ちゃん……絵里ちゃん………みんな………)
ことり(やっぱり……私…………言えないよ……)
ことり(ごめんね………)
ことり「………っ、ごめん、ね………」ポロポロ
ことり「うう………」ポロポロ
ザワザワ……
ことり「………」ポロポロ
『え、ええ…と、それでは次に………』
「ーーーーちょっと待ってください!!」
ことり「…………っ、えっ……?」ポロポロ
「…はぁっ……はぁっ………」
『ちょっと君、傍聴席でのーーー』
「………っ、すみません……わかっています。……でも、ことりは待ってくださいと言っていたので……」
「…もう、声は出しません…失礼しました。」
ドサ……
35: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:23:15.59 ID:niFbL4yj0(31/56)調 AAS
ことり「うみ、ちゃん………?」ポロポロ
ことり(海未ちゃんがいる………)
ことり(来てくれたんだ…私のこと、きっと、しんぱい、して………)
ことり(でも……私……やっぱり最低で………言えな…)
海未「………」ニコ…
ことり「…………っ、あ………」ポロポロ
ことり(………海未ちゃんの、笑顔……)
ことり(さっき見たお母さんの笑顔より、ずっと…ずっと………)
ことり(…なんでだろう。)
ことり(安心……できる………)
ドクン ドクン ドクン
海未「………」
ことり(海未ちゃん………)
ドク ドク ドク
ことり「………」ポロポロ
ことり「…………っ」ゴシ…
ことり「………」スー…
ことり「………」ハー…
…………トク……トク……トク……
ことり「………」
ことり「……取り乱して…ごめんなさい。」
36: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:23:57.96 ID:niFbL4yj0(32/56)調 AAS
ことり「…お母さんには…責任能力がありました。それは間違いありません。」
理事長「………っ、?!」
ことり(…………っ、言える………!)
海未「………」コク…
ことり(海未ちゃん…………)
ことり(海未ちゃんが、いるから…かな……)
ことり(……1人で大丈夫だって、思ってたけど…やっぱり、駄目だったんだ……)
ことり(それを海未ちゃんは、わかってて……)
ことり「………」
ことり(言わなきゃ……)
ことり(もっと、ちゃんと……最後まで………!)
ことり「……確かに、睡眠薬は度々飲んでいました。だけどそれは、先に言ったように…お母さんには、夢中になると周りが見えなくなるところがあって…」
ことり「そういう時に、睡眠そっちのけになってしまうことが、多々あったので…昔からよく飲んでいたんです。最近特別何かあったわけではありません。」
理事長「………っ」
理事長「……なん…で………」ボソッ
39: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:27:15.55 ID:niFbL4yj0(33/56)調 AAS
ことり「……それからお母さんは…間違いなく、…被害者に、殺意を持っていたと思います。」
ことり「見たことがあるんです。お母さんが…虫をじわじわ殺して……笑っているのを。」
ことり「お母さんは……生き物を苦しめて殺すことに、快感を覚えていたのだと思います。」
ことり「私は、少しだけ…お母さんと被害者とのやりとりを耳にしましたが、」
ことり「その時聞こえたお母さんの笑い声は………」
『ふふっ……あははっ……ふふふふ……』
『希!!!のぞみ、がんばって…もう少し、もう少しだから、っぐ……ぁ"……がはっ』
『……ぅ"っ…ぁあ"あ"っ、無理……無理……げほっ、がはっ………かはっ、けほっ……』
『死なせて……!!』
ことり「……っ、」
ことり「………」
ことり「笑い声、は………」
ことり(……っ、口が…震えて………うまく言えない……)
ことり「………っ」
40: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:29:13.26 ID:niFbL4yj0(34/56)調 AAS
ことり(……っ、だめだめ、みんなも今きっと…頑張ってるんだから……)
ことり(……だから私も、頑張らなくちゃ………)
ことり「………」
ことり「…………わらい、ごえ、は……まさに、虫を殺そうとしていたときの声……そのものでした。」
ことり「だから……」
理事長「………ちょっとまって。」
ザワ……
ことり「………なあに、お母さん。」
理事長「…もういいわ。ことり、寂しい思いをさせてごめんね?疲れているんでしょう。」
『被告、証人の言葉を遮るのはーーー』
ことり「ううん、私…寂しい思いなんて、してないよ。」
ことり「だって私には…μ'sのみんながいるから。だから大丈夫。心配しないで。」
理事長「でもーーっ」
ことり「あのね、お母さん。」
ことり「………皆さんも、聞いてください。」
ことり「情状証人である私の意見が、どこまで裁判に影響するのか…私にはわかりません。だけど……」
ことり「…ねえ、お母さん。お母さんがしたことは…死刑でも足りないくらい、酷いこと…だよ。」
ことり「たった7年なんかの懲役で、足りるわけがないの。」
41: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:31:01.98 ID:niFbL4yj0(35/56)調 AAS
ことり「だって、考えてもみてよ…自分がしたこと。電気を流して…傷口に塩を塗って……ムカデを大切なところに捩じ込んで………っ、」
ことり「……それも、抵抗できないように拘束してだよ!!」
ことり「自分の欲求のために、そんなことするの…人がやることじゃ、ないよ……」
ことり「…検事さん、裁判員さん、裁判長さん、傍聴席の皆さん……それに、弁護士さん。」
ことり「それがどんなに恐ろしいことか…想像したらわかるはずです。お母さんに弁護の余地なんて無いこと…7年なんかで足りるわけがないってこと…!」
理事長「………っ、なんで……」
ことり「ごめんね、お母さん。だけど私、許せないの。大切な友達に、そんなことをした…お母さんのこと。」
ことり「……それから気付く機会はたくさんあったはずなのに、ずっと見ないふりをして……行動を起こさなかった自分自身のこと。」
理事長「…っ、ことり………」
ことり「……私ね、お母さんのこと…大好きだったよ。ううん…本当は今でも大好き。」
ことり「…でもね、」
ことり「………おかした罪は…償わないと、ダメだよ……」
理事長「………っ」
42: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:32:05.93 ID:niFbL4yj0(36/56)調 AAS
理事長「ことり……」
理事長「…………」
理事長「…はぁ……いいわ、続けて?」
理事長(…これは最悪のパターンね、まさかことりがこんなことを言い出すとは思わなかった。)
理事長(大方、さっき傍聴席から声を上げた園田海未に唆されたんだろうけど…)
理事長(……でも、もういいわ。割り切るのも大切なこと。ここは反省してるように見せて、無期懲役になろうがなんだろうが、なるべく早くここから出てみせる。)
理事長(それに刑務所暮らしも無しではないわね、理事長という仕事に終われることもないし…楽しい思い出はたくさん作ったんだから)
理事長(定期的にことりは会いに来るだろうし…ね。)
ことり「……ねえ、お母さん。」
理事長「……なにかしら?」
ことり「お母さんは1つ…勘違いしてる。」
理事長「え…?」
ことり「あのね…お母さんを通報して、警察に突き出したのは……私、なんだよ。」
理事長「………っ、」
理事長「………うふふ…まさか。ことりにそんなこと……」
ことり「できるよ。」
理事長「……っ」
43: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:32:57.21 ID:niFbL4yj0(37/56)調 AAS
ことり「…お母さん、お母さんは多分、気づいてないんだろうなぁって、ずっと思ってたけど……やっぱりそうなんだね。」
理事長「気づいてない…?私が?」
ことり「………、………そうだよ。だから私が、教えてあげる……」
『…あの、南さん、そろそろ……』
ことり「…ごめんなさい、これだけ。」
理事長「………」
ことり「…あのね、お母さん。私は確かに…お母さんのことが大好きで、甘えん坊で、依存してた…と思う。」
ことり「だけどね、」
ことり「……本当に私のことが大好きで、依存してたのは…お母さんの方なんだよ?」
理事長「………っ、え……?」
ことり「…私達、依存しあった親子だったね。…でもね、それはもうおしまい。希ちゃんにあんなことしたんだもん。…こんなことで、私達がしたこと、償えるわけ、ないけど…でも、やっぱり……」ジワ…
ことり「………っ」ポロッ
ことり「………」ポロポロ
理事長「ことり……?」
ことり「う……ぐすっ…………」ポロポロ
『あの、南さん、もう………』
ことり「…っ、ごめんなさい……あと少しだけ………!」ポロポロ
44: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:34:54.55 ID:niFbL4yj0(38/56)調 AAS
ことり(…はやく、言わないと……たくさんの人に、迷惑が……)
ことり「………っ」ポロポロ
海未「……、…!」
ことり(……っ、海未、ちゃん………?)
ことり(何して………)
ことり「…………、!!」ポロポロ
海未「…、…、…、…、…、…」
ことり(わ、…、し、た、い、が…)
海未「…、…、…、…、……!」
ことり(つ、い、え、ま、す……?)
ことり(……っ、私達が、ついてます……)
ことり「海未、ちゃん……」ポロポロ
ことり「………」ポロポロ
ことり「………ふふ、」ポロポロ
ことり(…そう…だよね、そうなんだよね、私……何回もそうやって、みんなが言ってくれてるのに……こうやって泣いてばっかりで)
ことり(本当に、ずるいな……)
ことり(………)
ことり(………私ができること…ちゃんと果たさなくちゃ)
ことり「………っ」ゴシ…
45: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:36:07.40 ID:niFbL4yj0(39/56)調 AAS
ことり「………」
ことり「…お母さん、お母さんが心の底から反省して、二度と私達9人の前に現れないようにしない限り……」
ことり「私達が会って会話をするのは……今日で最後。これでおしまいです。」
理事長「………っ、」
理事長「………、…え………?」
理事長「ちょっとそれ…、どういう………」
ことり「そのままの意味だよ、私は服役中のお母さんに会いには来ないし、お母さんが出所しても会うつもりはないの。」
理事長「何言って……ことりがそんなの耐えられるはずっ…」
『被告、私語は慎むように。南さんも、そろそろ…』
理事長「……っ、うるさいわね………ねえ、ことり!!」
理事長「貴女が会いに来ないなら…私から会いに行くわ。貴女が私と話してくれないなら…私は貴女の大切な人達に……っ」
ことり「………っ、それはだめ。」
理事長「……っ、」
46: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:37:25.86 ID:niFbL4yj0(40/56)調 AAS
ことり「最低だよ…お母さん。そんなことしたら、ますます私は…もう二度と、お母さんとお話はしないよ、笑い会うことも…二度とないよ。」
ことり「…今はまだギリギリ、お母さんのことが好きだと言えるけど……お母さんが反省しないなら…また同じことを繰り返したりしたら、」
ことりあ「私…お母さんのこと、大っ嫌いになるからね。」
理事長「…………っ、」
理事長「………」
理事長「……ど…う、して………」
理事長「……っ、どうしてそんなこと言うのよ!!ことりは私の娘で、貴女にとって私は親で、だからそんなの……っ」
理事長「……、冗談で言ってるなら…そんなのはもう、やめてちょうだい!!」
ことり「…冗談なんかじゃ、ないよ。それにもう決めたことだから……やめないよ。」
理事長「ことり………」
理事長「………っ、なん…で………」
理事長「はぁっ、はっ……はっ………」
理事長「なんで……なんでよ………」
ことり「…………」
理事長「どうしてよ!!!やめなさいよ、そういうことを言うのは!!」
ことり「お母さん………」
理事長「ことりっ!!!!」
ことり「………」
48: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:38:50.20 ID:niFbL4yj0(41/56)調 AAS
ことり「…以上で私の話を終わります。長くなり…裁判の進行を滞らせるようなことをしてしまい、すみませんでした。」
コツ……コツ、コツ……
『…………っ』
『つ……次、検察官側からーーー』
ことり(……これで………良かったんだよね、海未ちゃん。)
ことり(後は最後の手紙を、渡して………)
理事長「はぁっ……はあっ、はっ………」
理事長「何よ…どういうことなの、なんなのよ……」
理事長「………っ、はっ、はぁっ……」
ことり(お母さん……)
ことり(ごめ…………、ううん。)
49: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:39:43.82 ID:niFbL4yj0(42/56)調 AAS
ことり(謝らないよ…私。お母さんは、これでも全然、全然足りないくらい、酷いこと…したんだから。)
ことり(…これでお母さんを見るのも…最後になるかも、しれないんだね…)
コツ……コツ、コツ…
理事長「………っ、はっ……はぁっ……」
コツ……
ことり(お母さん………)
ことり(ううん、最後なんて…ならないよね、お母さんがちゃんと反省すれば…もう一度だけ、会えるんだから。)
ことり(信じてるからね……お母さん。)
ことり(だからその日まで……)
『ふふっ、ことり。』
『ことりはね…私の自慢の娘なの。』
ことり「……っ」ジワッ
ことり「………」
ことり「……さよう、なら……お母さん。」ポロ…
50: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:41:40.51 ID:niFbL4yj0(43/56)調 AAS
−−−−
−−−
−−
にこ「……ちょっと、いくらなんでも話通じなさすぎじゃない?この堅物教頭……」
真姫「しっ、にこちゃん、聞こえるわよ……」
花陽「ーーーー、ーーーー!」
にこ「………」
にこ(参ったわね…絵里、希、海未、ことり…説得に強いこの四人がいないだけで、こんなに難しくなるなんて……)
にこ(…っ、それに穂乃果は、こんな時に…どこに行ったのかしら……)
『にこちゃんごめん!穂乃果、少しここ、あけるね……』
『説得を続けて、無理そうなら…とにかく時間を稼いでほしいの。絶対…ぜったい、なんとかするから!』
にこ「………」
にこ(…そう言い残して行ったけど……そろそろ穂乃果がいなくなって1時間。会議全体としては…始まってからそろそろ3時間が経つ。)
にこ(教頭も、もう苛々があからさまになってきてるし………)
花陽「ーーー、ーーー!」
にこ「………っ、」
にこ(私と真姫で説明して、凛がそこを押してもだめで…)
52: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:42:53.40 ID:niFbL4yj0(44/56)調 AAS
にこ(…それで花陽がさっきからずっと、下手にでて、1から10まで説明して、こんなに頑張ってくれてるのに…)
にこ(……あの教頭、話、ちゃんと聞いてるのかしら……)
にこ「ほんっと、腹立たしいわね…」ボソッ
『あーはいはい、もうわかった、わかったよ、君たちの主張は。』
『私だって可哀想だとは思っておる。だがな、決まりは決まりだ。病欠が続いた人のために、数日伸ばした前例はあるが…丸ごと留年なしになんて、できるわけがないだろう。』
花陽「………っ、でも、希ちゃんは……!」
『東條さんは確かに気の毒だった。それは私だって心から思っておるよ。』
『…だがしかし、新理事長も言っているだろう。ここにいる教員全員が納得しない限り、そんな特例は認められないと……そうですよね、新理事長?』
『……っ、私は別に………ここに来たばかりの私が決めるのでは、よくないと思ったからそう言ったのです。しかし……』
『あーはいはいはいはい、とにかくだな、私がこの音ノ木では一番古くから教員をやっているんだ。全てを決める権利は私にある。だから……』
『…っ、しかし教頭先生、それではあまりにも……』
『そっちの新米教師は黙っておれ!』
花陽「………っ」ジワッ
凛「かよちん……」
53: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:43:50.80 ID:niFbL4yj0(45/56)調 AAS
真姫「………」
にこ「……っ、ねえちょっと、いい加減にして。いくらなんでも横暴すぎよ、そんなの!自分の思い通りに全ていかせたいだけじゃないの!!」
『……っ、ふはは…とうとう本性を現したな?教師にむかってタメ口とは……大体、職員会議に乗り込んでくるような輩の話なんて、まともに聞いたところで時間の無駄だ。』
『さぁ新理事長、そろそろ時間も遅いですし……』
『ちょ、ちょっと待って……やっぱりいくらなんでも………』
『え?なんですって…?』
『………っ、』
『…おわかりでしょう、新理事長。特例なんて出してみなさい……この先留年がかかった生徒が出るたびに、やれあの時はどうだった、やれこの時はどうだった…と、面倒なことになるだけですよ。』ボソボソ
『しかし………』
『幸い今回の生徒にはまともな身寄りがないのだから、ここは穏便にーーー』
ガラララッ
穂乃果「待って!!やっぱりそんなのおかしいよっ!!!!」
『な、なんだね君は……いきなり大声を出して……』
穂乃果「はぁっ……はぁっ……」
にこ「穂乃果!!」
54: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:45:16.17 ID:niFbL4yj0(46/56)調 AAS
穂乃果「にこちゃん、時間かかってごめんね…ここまで繋いでくれて、ありがとう!!」
穂乃果「教頭先生。先生がいくら署名を見せて説得しても納得してくれないから、穂乃果ね…みんなのこと、連れてきたよっ!」
穂乃果「ねえにこちゃん!穂乃果達だけでだめなら……みんなも一緒に、ね!」
にこ「ちょっとそれ…どういう……」
穂乃果「みんな!校庭見てみて、すごいからっ!」
真姫「校庭って………ええっ?!」
花陽「な、なにあれ……っ」
凛「にゃぁあっすごい数だよっ!」
ワー ワー
『………っ、な、なんだあれは!!!』
ヒデコ「教頭〜〜〜!!!東條先輩を留年になんて、私達が許さないぞ〜〜〜!!!!」
ミカ「そうだよ!!!ついでに絢瀬先輩も留年免除にしてくれなかったら、私達生徒全員で、デモを起こしてやるんだからっ!!」
フミコ「全員で200人はいるんじゃないかな……ねえ教頭!!言う通りにしないとこの人数で授業ストライキだってしてやるんだからね!」
「そうだそうだ!!廃校待ったなし!!!」
55: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:46:33.23 ID:niFbL4yj0(47/56)調 AAS
「大体、μ'sのおかげで廃校免れたのに、どういうつもりよっ!!」
「2人は生徒会だってずっと支えてくれて…教頭の仕事だって相当手伝ってたはずよ!!」
「2人を留年にするくらいなら〜〜教頭がやめろ〜〜〜!!!!」
ワー ワー
凛「ちょ、ちょっと待って……よく見たら生徒だけじゃない、凛達のお母さんもいるよ!」
穂乃果「えへへ…全員に穂乃果が声をかけたわけじゃないんだけど、いつの間にか広がってて……」
真姫「ちょっと…あのタスキかけてるの……ママじゃないの!」
『真姫ちゃん〜〜安心して、希ちゃんや絵里ちゃんを留年になんてさせないわ!』
『ちょっと教頭先生、貴方がそういう出方をするなら、こちらにも考えがありますよ。西木野を相手にするつもりですか?』
『…………っ、』
「教頭!あんないい子にそんな仕打ちをするなんて、神様が黙っていませんよ!」
「まったく、私よりまだまだ青いのに、既にカチコチに頭が固まってしまっとるのか……!」
「音ノ木とは古くから関わりがありますが…神田明神としても、少し考えねばなりませんね……」
花陽「すごい……神田明神の人まで……」
『………っ、西木野の御夫人に…神田明神の神主まで……一体どうなっているんだ…っ』ボソッ
58: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:49:25.58 ID:niFbL4yj0(48/56)調 AAS
『……しかしですねみなさん!東條さんや絢瀬さんだけ特別に、というわけにはいかんのですよ……』
『それを言い出したら、病気で泣く泣く留年した子供達にどう説明するのです?何も留年した人全員が、非行を働いたり、留年になるような行動を自らとっていたわけでは……』
ツバサ「ちょっとその理屈はおかしいんじゃないかしら。ねえ、そう思わない?英玲奈、あんじゅ。」
英玲奈「ああ、まったくその通りだ、何もかもおかしい。」
『………っ、今度はなんだ、誰だあいつらは……!あの制服…UTXの生徒か!』
にこ「ちょ、ちょっと!!A-RISEまでいるなんて…穂乃果、一体どうやって……」
穂乃果「あはは…走ってたら偶然会ったから、声をかけたら…来てくれて。すごいよね、みんな嫌な顔一つせずに、こうやって集まってくれて……」
あんじゅ「病気の人なら、たとえどこの学校に通ったとしても、悲しいけれど最終的にそういう運命にあるわ……だけど、」
あんじゅ「希さんや絵里さんは、この学院に通わなければ……UTXに通ってさえいれば、あんな事件に巻き込まれることは無かったのよ。」
英玲奈「そうだ。そもそもあの事件はこの学院の元理事長によるものなのに、病気の人と一緒にするところから間違ってる。」
ツバサ「それについてはどうお考えで?教頭。」
『………っ、く………』
61: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:51:12.15 ID:niFbL4yj0(49/56)調 AAS
凛「教頭先生!それについてはどうお考えですか!?」
穂乃果「……っ、凛ちゃん……そっか。そうだよ、教頭先生!それについてはどうお考えなんですかっ?!」
にこ「そうよっ、あんたの考えをちゃんとわかるように教えてくれる?」
『く………ぐむむ………』
にこ「はやく!はやく言いなさいよ!」
凛「そうにゃ!あれだけ言ったんだもん、これぐらい、考えてたはずだよね?」
穂乃果「はーやーく!はーやーくう!」
『ちょ、ちょっと待て……ああ、もう……!どうしてこんな………!!』
『なんだっていうんだ!お前達は!!』
真姫「………終わりね。」
花陽「そう、だね……大体、真姫ちゃんちを相手にして……ただの教頭先生が、勝てるわけが……」
『そうね。』
花陽「新理事長……?」
『危ないところだったわ。何が正しいか、どうするべきかなんて明らかなのに……教頭の勢いと、大人の面倒臭い考え方のせいで……間違った選択をするところだった。』
『……ありがとうね、あなた達。』
花陽「………っ、新理事長………!」
62: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:52:22.87 ID:niFbL4yj0(50/56)調 AAS
パンッ パンッ
『……っ、新理事長?!』
『一旦落ち着いてください。ねえ教頭先生、私……こんなに立地がよくて、こんなに素敵な生徒達がたくさんいるのに……この学院が廃校危機に面した理由が、今わかった気がするわ。』
『………っ、新理事長……それはつまり、どういうことで………?』
『古い考えは捨てるべきです。もっと全てのことに柔軟に対応していかなければ、時代の流れについていけませんよ、教頭。今日はもうお帰りください。』
『なっ………!』
『………っ、く………っ、くそが!私はどうなっても知らんからな!!!』ダッ
バタンッ
凛「…ふふっ、ざまぁみやがれにゃ!」
にこ「ほんとね、意地悪ばっか言ってるからああなるのよ。ざまぁないわ。」
花陽「あはは…二人とも、口が悪いよお……」
63: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:53:58.03 ID:niFbL4yj0(51/56)調 AAS
『そうですよ、腐っても先生ですから…目上の人に対してその口の利き方はよくありませんね。二人には特別に課題を……』
にこ「ひいいっ」
凛「あわわわっ、ごめんなさい!つい…」
『ふふ……冗談ですよ、しかし次からは気をつけるように。…それでは、』
『東條さんと……絢瀬さんについてですが……』
にこ「………っ」
『全てを決める権利は教頭ではなく…私と、それから教育委員会にあります。』
『教育委員会は今回この会議に出席できませんでしたが…私の決定が教育委員会の決定でいいと言われましたので。いいですか、』
『音ノ木の生徒2名……東條希と絢瀬絵里については、特例として…出席日数が足りなくとも、留年扱いにはしません。必ず卒業します。』
穂乃果「新理事長………!」
にこ「ほ、本当に……っ?!」
『ええ、本当です。ただし……いくらか課題は出しますよ、二人は成績もこの資料を見る限り優秀ですし、協力すれば卒業までにはこなせる量で。』
凛「絵里ちゃんがいれば、そんなのなんとかなるにゃー!!」
真姫「いざとなれば私だって…高3くらいまでの内容なら教えられるわよ?」クルクル
花陽「よかった、よかったぁ……!」ポロポロ
64: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:55:18.76 ID:niFbL4yj0(52/56)調 AAS
穂乃果「新理事長先生!!!」
『はい、なんでしょう?高坂さん。』
穂乃果「ありがとうございます!!!」
にこ「……っ、ありがとうございます!!」
凛「ありがとうございます!!!」
花陽「えぐっ……ありがとう、ございます…!」ポロポロ
真姫「ありがとうございます。」
『………っ、ふふ。ええ……』
『いえ……こちらこそ…ありがとうございます。』
『校庭にいる方達も、ありがとうございます。こうしてわざわざ来ていただき…おかげで私も決断を下すことができました。』
真姫「新理事長……」
穂乃果「そうだっ!穂乃果もみんなに、お礼、言わなくちゃ……!」
穂乃果「みんなー!!!!助けてくれて、ありがとう!!!ありがとうございます!!!」
ワーー!!!!
65: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:56:06.67 ID:niFbL4yj0(53/56)調 AAS
ヒデコ「そんなの生徒なんだし、東條先輩と絢瀬先輩のためなら、ねっ!」
ミカ「当たり前だよ!」
フミコ「よかったよかった…ほんとに良かった!!」ポロポロ
『真姫ちゃん、また何かあったら言うのよ〜〜!!』
「まぁ希ちゃんは、高校なんか出なくたって…うちでいくらでも就職できますがねっ!もちろん永久就職だって…!」
「何言ってんだおめえ、とうとうボケたのか。希ちゃんがこんなおっさん相手にするわけねえだろおっ」
「しかしよかったですね、よかったぁ、よかった……!」
あんじゅ「ふふっ、かんっぜんにフルハウスね♪」
ツバサ「よかったぁぁ!!これでμ'sともう一度対決できるかどうかはともかく…もう一度お茶をするくらいなら、いつか、できるかもしれないわね!」
英玲奈「できるに決まってるさ。なんたってあの東條希と絢瀬絵里だ。絶対乗り越えてくれるに決まっている。」
ワー ワー
穂乃果「みんな……」ウルッ
にこ「何よこれ……なによ、なによなによなによ………!ほんと、安っぽい青春ドラマじゃないんだからぁ……っ」ポロポロポロポロ
凛「あはは……にこちゃんは泣きすぎにゃー。」
真姫「ちょっともう…ほら、ハンカチ。」
66: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:57:57.15 ID:niFbL4yj0(54/56)調 AAS
花陽「ふふ…よかった、本当に良かったよお……」ポロポロ
ヴー ヴー
花陽「ん……っ?なんだろう………」スッ
花陽「っ!!!!!」
花陽「みんな……っ、みんな、聞いて………!!」
にこ「あによ…どうじだのよ、はなよ……」グスッグスッ
花陽「理事長……!無期懲役って判決が出たって!!!」
真姫「……っ、ちょっとそれ、本当に!?」
花陽「うん…まだ第一審だから、理事長にとってはあと二回チャンスがあるわけだけど…でも、それでも…!第一審は、無期懲役だって………!」
穂乃果「それでもすごいことだよ!ことりちゃんと海未ちゃんが…きっと頑張ったんだよね、これで希ちゃんも、少し安心できるよね……!」
真姫「そうね…ひとまずこれで安心よ。良かった……!」
67: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 19:58:54.13 ID:niFbL4yj0(55/56)調 AAS
凛「こうも良い事続きだと、逆に怖くなってくるけど…でも、良かったにゃー!!」
にこ「ちょっと凛、怖いこと言うんじゃないわよお………っ」グスッグスッ
にこ「でも…本当に良かった、本当に……!」ポロポロ
にこ(絵里……!私達、ちゃんとやったわよ、私が言った通りに、やり遂げたわよ………!)
にこ(希!あとは時間がかかっても…あんたが元気になるだけなんだから……!希にはにこ達だけじゃない、こんなにたくさんの人が……ついてるんだからっ)
にこ「………っ、のぞみ……!」ポロポロ
にこ(これだけ全部上手くいって……それにたくさんの人の協力があるんだから。あとは全部、良くなるだけよね…!)
にこ(時間はかかるかもしれないけど、きっとまたこの9人で、笑い会える時がくる……!)
にこ(いつかきっと、全部全部、元通りに………!)
68: (やわらか銀行)@無断転載は禁止 (ワッチョイ 4b74-b4fL) 2016/11/15(火) 20:00:36.80 ID:niFbL4yj0(56/56)調 AAS
ここまで
きりがいいとこまで溜まったら夜またくるかも
裁判については進行とかよくわからんから現実とは違ってるかもしれないけど、まぁ雰囲気で
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