[過去ログ] 桜井あさひのハートフルスレッドその10 (963レス)
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365(3): 04/01/20 13:11 ID:h3ZqubU3(1)調 AAS
>>354
せっかくのお題にヘタレ過ぎでしょうが御笑納くだされば幸いです
こみパの日、わたしはただ立ちつくしていた。
手には2つの紙袋、1つには買ったばかりの同人誌、そして…もう1つには……
立ちつくす視線の先には、あの人のスペースがある
本当は真っ先にあの人の所に行きたかったけど勇気の出せないままに
午前中は他のスペースを回ることしか出来なかった
怯える心を振るい立たせてようやくここに来れたのだけど、あの人はいなかった
どうやら他のサークルさんを見に行っているらしい
どうして、こう、空回りばかりなのだろう、と自分が情けなくなってくる
ふと思い出してしまう、この紙袋の中味と必死になって格闘していた時の事を
こんなモノ持っていったって、喜んでくれるわけがないのに、
着てくれるハズなんてないのに、バカみたいだなと思ってしまった事
思わず部屋で1人泣きそうになってしまった事
それでも、手を止める事が出来なかった
みんなをガッカリさせてしまうであろう「本当の私」を受け止めてくれた「あの人」のために
どうしても、手を止める事が出来なかった
ふと我に返って床を見つめていた視線をあげると
あの人はいつの間にか帰ってきていた、その手には2つの紙袋
おそらく挨拶回りで交換してきた同人誌が入っているのだろう
わたしの手にも2つの紙袋、1つには買ったばかりの同人誌、そして…もう1つには……
喜んでくれるわけがないのに、着てくれるハズなんてないのにと思いながらも
どうしても作りたかった、手渡したかった手編みのセーター
わたしは自分の中の勇気だとか覚悟だとかに総動員令をかけて足を進める
たくさんの不安と、ほんのちょっぴりの期待と、わたしの想いを入れた紙袋を持って…
〈了〉
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