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ゲーマーのファッション★10 (987レス)
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555: ノーブランドさん [] 2014/08/06(水) 09:53:10.09 ID:c4wva3yo0 フルギ売りの親父 それは、ひどく寒いおおみそかの夜のことでした。 あたりはもうまっくらで、こんこんと雪が降っていました。 寒い夜の中、みすぼらしい一人の古着屋が歩いていました。 ハンチングもかぶらず、はだしでしたが、どこへ行くというわけでもありません。 行くあてがないのです。 どの家のまども明かりがあかあかとついていて、おなかがグゥとなりそうな ガチョウの丸焼きのにおいがします。 そっか、今日はおおみそかなんだ、と古着屋は思いました。 一つの家がとなりの家よりも通りに出ていて、影になっている場所がありました。 地べたに古着屋はぐったりと座りこんで、身をちぢめて丸くなりました。 古着屋には、家に帰る勇気はありませんでした。 なぜなら、古着が一着も売れていないので、一枚の銅貨さえ家に持ち帰ることが できないのですから。 古着屋の手は今にもこごえそうでした。 古着屋はマッチの束をだして、古着に火をつけました。 火は真昼の太陽よりも明るくなりました。赤々ともえました。 そして古着屋はふわっとうかび上がって、地面の下の、ずっと深いところにある 地獄の底の方へ、深く深く堕ちていきました。 そこには寒さもはらぺこも痛みもありません。なぜなら、地獄の閻魔様がいるのですから。 朝になると、みすぼらしい服を着た古着屋がカベによりかかって、動かなくなっていました。 ほほは青ざめていましたが、口もとはにやけていました。 おおみそかの日に、古着屋は寒さのため死んでしまったのです。 今日は一月一日、一年の一番初めの太陽が、一体の惨めななきがらを照らしていました。 古着屋は座ったまま、死んでかたくなっていて、その手の中に、古着のもえかすと キャンディーズのコンサートチケットがにぎりしめられていました。 http://peace.5ch.net/test/read.cgi/fashion/1387552660/555
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