中高一貫の防衛女子校設立　十七校目

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693: 名無し三等兵 [sage] 2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:???

「ずーっと田んぼだぁ。誰よ？日本の水田が減少してるなんて言ったの？」
　車体右側。からインカムを通した声が響き、一面の水田風景を堪能していた私は現実の世界に呼び戻された。
「３キロ先に道の駅があるからそこに寄って。そこで給油して高速に上がるわ」
　給油はいいとしても、高速道路走行には応じがたい。この風景をもう少し楽しみたいのだ。
「まだ疲れてないん…だけど」
　つぶやきに近い私の声にＶＯＸが反応した。痛い視線を感じる。もちろん、パッセンジャーシートからだ。ええと…よそ見は駄目。安全第一だ。
「目的地まであと２５０ｋｍあるのよね。残りを無給油で走りきるのならここで燃料補給が必要よ」
　ごもっともである。が、『気楽な一人旅』を満喫したかった私にとってはこのバイクも…それとパッセンジャーシートの彼女も想定外というか、員数外というか…大変ありがたいということはわかっているのだが…。
　黙り込んだ私の様子に感じるものがあったらしい。インカムから彼女の声が響く。
「コイツの貸し出し条件は各種データの収集なのよね。それとアンタの『きままな一人旅』なんて却下よ却下！」
「いや、一人の方がですね…」
「何いってんの！野外演習はからっきしでしょ？アンタを１人にしとくと生きた心地がしないわよ。大体、舞鶴市内で迷子になるなんて一体何なの？」
「そんなに心配しなくても…」
「いーえ！その『まんべんなく』抜けている、天然大ボケと、壊滅的な方向感覚が大いに心配なの！」
　インカム経由で届く耳に痛い声にひとまず頷いておく。ここで逆らうのは下策だ。
　視線を一瞬パッセンジャーシートに向けると、除却装備品を流用したジェットヘルメットに明るい色のブルゾンを着込んだ相棒の姿が目に映る。

オリジナルのＢＭＷ４気筒エンジンを３気筒エンジンに換装。更に排気量を押さえ、低下したパワーを過給器で補った所謂、「魔改造」された心臓を装備したＬＣＲ社製のサイドカーの調子は上々だ。
　車体各部のデータをパッセンジャーシートの小型のノートパソコンに送り込みながら漆黒のカーボンファイーバカウルを陽光にきらめかせ国道７号線を北上してゆく。

http://peace.5ch.net/test/read.cgi/army/1337407756/693

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