[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ3 (397レス)
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267: この手に堕ちた腐りかけの肉塊 ◆oRFbZD5WiQ 2007/10/02(火) 00:28:37 ID:iORhm0k9(2/8)調 AAS
「それが違うのさ! 街は確かに人が多い、けど同時に殺人者もまた多く潜んでる可能性が高いんだよ!
 エリア11では急がば回れ、というコトワザがあるらしいじゃないか。まさにそれだね。焦って動いたあげく殺された、なんて笑い話にしかならないからねぇ。
 だからね、あまり人がいない場所をぐるっと見て回って、ゆっくり人を集めるのさ。街に行くのは、それからでも遅くはないはずだよ。
 それに、あっちに観覧車が見えるだろう? ああいった目立つ建造物には人が集まりやすいと思うんだ。街ほどではないにしろね。
 安全に、けど、なるべく多くの人と会うための苦肉の策なわけさ!」

 いや、それはタテマエだ。本音を言うと、わざわざ人が集まるところに自分から進んで行きたくないだけだ。
 それを誤魔化すために、適当を言っただけなのだが――考えてみればそれも正鵠を射ているかもしれない。
 バックの中身を思い出す。
 一つは、イレブンが昔愛用していたとされる武具だ。赤というよりは朱く輝く戦国時代の甲冑に、一振りの刀。
 そして、オドラデクエンジン。説明には永久機関、と書かれていたが、それもどのくらいアテになるのかは不明だ。
 これだけ。これだけだ。この状態で真っ向勝負を仕掛けられたら、果たして切り抜けられるかどうか。
 なら、と思い、バックから鎧を取り出す。未だ漆黒に包まれた空の下、それは非常に目立っていた。

「……これは?」
「外側を回る、といっても危険な事は変わりないからね。身を守る物くらいは手渡すさ。
 それにほら、見てごらん? これ、小さな子でも装着できるくらいのサイズなんだ!」
 
 君が怪我しちゃいけないからねぇ、と言って手渡すと、シータの思考が若干柔らかくなった。
<……でも、心配はしてくれてるみたい。そこまで疑ってかからなくても――>
 馬鹿め、と思う。
 それを手渡したのは、あくまで保身。もし戦いの場になれば、武器を持っているという事を理由に、先陣を切らすための布石だ。

(まあ、思った以上の効果があったみたいだけど)

 信頼など、豚にでも食わしておけばいい。確かにそう考えた。そして、今もそれは変わっていない。
 だって、ここにいるではないか。信頼という餌を喰らい、肥え太る豚が。自分が肉にされる事を知らず、餌を貪る家畜が。

「あの、お礼といってはなんなのですけど……これを」

 笑い出したくなる衝動を抑え、彼女の掌に載るそれを見る。
 それは扇。中華連邦でもよく見る、一般的な形のそれだ。
 だが、触れる感触は冷たい金属のそれ――そう、鉄扇だ。
 
「あまり強そうな物ではないんですけど、武器がないと不安だと思うから」
「いやいや! 気にしなくてもいいさ、武器として扱った事はないけど、知識としては知ってるものだからね!
 これはこれで構わないよ!」
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