[過去ログ] 弐〇〇八年・夏 『百物語』 本スレ (338レス)
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108(1): テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU 2008/08/22(金) 23:20:30 ID:cRRqw+Sx0(4/5)調 AAS
【近所の空き地】
我が家の近所に、もう何十年も家が建たない、空き地があります。
大して広くありません。一般的な2階建ての家が建つ程度の広さです。
そこは、近所では非常に有名な場所で、そこに家を建てて住んだ人は、必ず、「見る」そうです。
詳しくは知りませんが、母の話によると、テンガロンハットだったか、シルクハットだかをかぶった老人が、ふすまをすり抜けて出てきたこともあるらしい、との事。
…実は本当に怖いのは、何故、その場所で、噂になる程の怪異が起こっているのか。その理由なのですが…。
…最初に住んでいた住人は、火葬場で働いていたらしく…
…遺体を焼く際に、焼け残ったか、事前に外したかで残った、指輪等の貴金属を、回収しては、売り払って稼いでいたそうです…。
現れる「ありえない者」は、品物の持ち主の魂か、遺品を受け取れなかった遺族の念か…。
…本当に怖いのは、幽霊なのでしょうか…それとも…。
「完」
125: テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU 2008/08/22(金) 23:54:06 ID:cRRqw+Sx0(5/5)調 AAS
【亡くなった叔父さん】
私の叔父さんは、数年前に亡くなりました。
私にいつも笑顔で接してくれる、優しい叔父さんでした。
叔父さんは亡くなる数ヶ月前から、鬱病のようなものを患っており、嫁である叔母さんに色々と文句を言う等、少々異常な行動が目立っていたようです。
そして、ある日の夜、叔母さんの家から電話がありました。…叔父さんが、家から居なくなったとの事でした。
叔父さんの家では畑を持っており、その脇には小さな物置があったのですが、一度、叔父さんが「その物置で首を吊って死にたい」と口にした、という話を聞いた事があり、叔母さんと、私の両親が探しに行きました。
夜も遅く、仕事もあった為、私は自宅に残り、その日は寝ました。
その日、私の夢に、その叔父さんが出てきました。
叔父さんは、私にお小遣いを渡すと、「お父さんとお母さんには内緒だよ。」そう言いました。
それだけの、短い夢でした。
次の日、話を聞くと、やはりその物置の中で、叔父さんは亡くなっていたそうです。
叔父さんは、最後の最後まで、優しい叔父さんでした。
「完」
168: テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU 2008/08/23(土) 01:13:36 ID:jBtZnPJd0(2/3)調 AAS
すいません。>>167は私です。
251: テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU 2008/08/23(土) 03:31:08 ID:jBtZnPJd0(3/3)調 AAS
【い も う と】
俺には2つ下の小学生の妹がいる。別に仲が悪いわけでは無い普通の兄妹だ。
妹が小学生の頃の、ある嵐の晩の話。俺は部屋でネットを見ていた。風が強いな、そう思っていると、ついに停電が起こり、家中が真っ暗になってしまった。
ブレーカーを確認するが、落ちていない。どうやら、配電線がどこかで切れたようだ。
そうこうしているうちに、誰かが泣きながら俺のそばにやってきた。
暗闇でよくわからなかったが、どうやら妹のようだった。怖くなって俺の近くに来たのだろう。
俺はそんな妹を、多少バカにしたものの、暗闇の中ですすり泣く妹を見ているうちに、いたたまれなくなってきた。
仕方がないので、妹を部屋へ連れて行き、寝かしつける事にした。
安心したのか、妹はわりとすぐに眠ってしまったようだ。それを確認すると、起こさないように気をつけながら、部屋へ戻った。
翌朝、電力が回復しているのを確認すると、妹の様子を見に部屋へと行った。
…妹がいない。
…そうだ。よく考えてみれば、妹は2日前から、修学旅行に行っていたんだった。
…じゃあ、俺のそばにやってきたのは誰だ…?
「完」
271: テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU 2008/08/23(土) 04:08:16 ID:gF/0yAsn0(1)調 AAS
【窓ガラスの人影】
友人宅に泊まりに行った時の話。
その日は、その家の友人を含め、4人で過ごしていました。
夜9時頃。友人宅のすぐそばにある大学へ遊びに行こう、という話になり、全員で行く事にしました。
その大学は、敷地そのものは夜間も開放してある為、敷地内へ入るのは容易でした。
私達は構内の自動販売機で飲み物を買い、周辺を少し散歩しました。
建物のガラスに自分達の姿が映っているのが見えた私達は、そのガラスに向かって、変な踊りをしたりしてげらげら笑っていました。
…突然、背後に男性が現れました。何の前触れもなく、本当に突然。
驚いて背後を見ても、誰もいません。でも確かに、ガラスには私達以外の男性が映っていました。
…いや…。
…その男性は、背後ではなく、実はガラスの向こうにいたのでした。
…全身が半透明の姿で…。明らかにこの世の者ではないと、すぐに分かりました。
そうしているといきなり
「ううぅう゛ぅおおぉおぉおお゛お゛…」
不気味なうめき声を上げながら、そいつがこちらに寄ってきたのです。私達は一目散に逃げました。
…200m程走って振り返ると、そこには誰もいませんでした。
その大学で過去に何かがあったという話は聞いた事がありません。
男性が何者だったのかは、今でも謎のままです。
「完」
313: テンプレ0/0 ◆tbxFW3dsZU 2008/08/23(土) 06:16:25 ID:GW0lqxDt0(1)調 AAS
【聲(こえ)】
私が高校生の頃の話。
部室で、私の友人、後輩、いつも集まるメンバーで語り合っていました。
私が帰り支度を始めた頃。後輩の一人が、携帯に留守番電話が入っている事に気付きました。
何だろうと思いながら留守電を聞く後輩。すると突然
「うおぉ怖えぇぇ!」
そう言いながら、あわてて携帯を耳から話しました。
「おい、どうした(笑)」
私が聞くと、「先輩、怖いですよ(笑)!」そう言いながら、私に携帯を差し出してきました。
私もその留守電を聞きました。留守電には…
数秒の無音の後、子供の、小さな声で、
「……おかぁさぁん……」
ゾッとしました。
悪戯か間違い電話だと、そう信じています…。
「完」
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