電車にまつわる怖い話

[過去ﾛｸﾞ] 電車にまつわる怖い話 (1001ﾚｽ)
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638: 堺瀞　ξ酬法喜 [sage] 02/03/08 04:24

冬、橋の近くの踏切で飛び込んだ女性。切断された頸が見つからず、
保線区員が探すと髪の毛が列車の進行方向に向けて伸びている。
そこでその髪の毛を追っていくと
「これは私が体験したことなのですが・・・。」
と、その人は前置きをしてから話し始めました。
私はある葬儀社に勤めているのですが、ま、その日もある方の葬儀を終えて先輩と一緒に社に帰る途中でした。
運悪くといいますか、お誂えといいますか、雨が降っていましてねえ。
こういう稼業でもやはり気味が悪かったのを覚えています。
葬儀は普段どおりに終わったのですが、取り紛れて社に戻ろうとしたのはもう、遅くなった頃でした。
先輩の運転する車の中で今度の休日の話などしていました。
ある踏み切りにさしかかったとき、カンカンカンと警報機が鳴りはじめました。
電車の近づくかすかな音も聞こえておりました。
警報音が妙に明るく感じましたよ。
踏切の向こう側には黄色い傘をさした小学生くらいの女の子が立っていました。
「最近の小学生は塾通いで大変ですよね。こんな遅くまで勉強してるんですから・・・。」
私はその女の子を見ながら先輩に向かって言いました。
「そうだよなぁ。俺なんか遊んでばっかりだったし。子供にも沢山遊んでほしいと思ってるけど、かみさんがなぁ。」
先輩には10歳になる女の子がいるのでなおさらそう思うようでした。奥さんはどうやら教育熱心らしいのです。
電車のライトが私たちを照らしています。
「あのさ。」
先輩は思い切ったように私に言いました。
「あの子、幽霊だよ。」
「え？」
私はびっくりしてその女の子を見ようとしましたが、走ってきた電車に遮られています。
「まさか・・・。だって。」
私はとても信じられず、早く電車が通り過ぎるもを待ちました。
先輩がからかっているのだと思ったのです。葬儀の帰り、しかもお誂えの雨の晩。
新人の私を怖がらせようとしているのだろうと思ったので
氷の浮いた川の下に口をぱっくりと開けた女の頸が保線区員を見上げていた。
頸がねじれて真後ろを向いていたのだった。
　その頸を引き上げるときは、その頸のあまりの形相に警察の鑑識課員も逃げたそうです。
なたが生きているという照明は消えてしまったんです。そこで目が醒めたの。
でも部屋の中は真っ暗にしているから何にも見えない。全身汗をかいていたよ。
ああ、もうこんな時間ですか。夕方の通り道って朝より人通りが多い気がしませんか？
きっと幽霊たちがあの世からこちら側に来ているからなんでしょうね。
黄昏は「誰そ彼」とも言いますからね。不安定な時間ですから、行き来するにいはうってつけでしょう。

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