エレクトロニカと付き合い始めた (172レス)
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90: 2008/07/12(土) 11:52:15 ID:hVdc8gzz(1/3)調 AAS
その日は、”私”は一人で地下室に行き、古書の整理をすることになった。
古書の匂いに飽和した薄暗い密室の中で、私は目を閉じた。
恍惚・・・
細く優しい線でなぞられる感覚。
意識がだんだん遠のいていく・・・いく・・イク・・・
91: 2008/07/12(土) 11:59:32 ID:hVdc8gzz(2/3)調 AAS
どれくらいの時間が経ったのだろうか。
いつのまにか、気を失っていたみたいだった。
「もう帰らなきゃ・・・」
蛍光灯のスイッチを切り、地下室を出ようとしてドアを開けた。
パチパチッ・・・
小さな音に気付いて、地下室を振り返る。
さっき確かに消したはずの蛍光灯に明かりがついている。
92: 2008/07/12(土) 12:25:35 ID:hVdc8gzz(3/3)調 AAS
パチッ・・・パチパチ・・・パチッ
地下室の蛍光灯が、ひとりでに何度もついたり消えたりしている。
パチッ・・・パチパチ・・・パッ・・・パチパチッ・・・
静寂の中、か細く小さな音が周期的に鳴り響いていた。
ザーーーーーーーーー・・・・
地下室の空気が、蛍光灯の出す信号に反応して渦を描きはじめた。
自ら歩み寄ったのか、それとも引き込まれたのか、私はいつのまにかその渦の中心に立っていた。
目の前には、一冊の古びたノートがあった。
そのノートの表紙にはこう書かれていた
”アルヴァ・ノート”
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