[過去ログ] 初心者に教えるとしたら何神話を教えますか? (112レス)
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99: 、、、、英雄ギルガメシュの物語 、、、 2008/08/15(金) 07:38:54 AAS
2chスレ:uwasa
歴史上、最も残虐な暴君の一人として知られるアッシュールバニパルはまた、熱心な文献記録の蒐
集家でもあった。彼は都市を征服するたびに、その地の書物をニネヴェに運んでいたのだ。そ
の結果、アッシュールバニパルは3万枚にも及ぶ粘土板を集めた。そのほとんどは魔術、悪魔祓い、
占いに関するものだった。レヤードは大英博物館に送った。
この時点で、楔形文字はまだ誰にも読めなかった。とはいうものの、イギリスの軍人ヘンリー・
ローリンソンは、すでに解読への重要な一歩を踏み出していた。ペルシアはビストゥン(ベヒストゥン)の断
崖に刻まれた碑文を写し取っていたのだ。それはペルシア王ダイレオスの命によって彫られたもの
で、古代ペルシア語、エラム語、バビロニア語(事実状のアッシリア語)の3ヶ国語で記されて
いた。
1857年、ロリンソンはアッシリア語からの翻訳を出版した。このころには彼はすでにイギリスへ戻り、大
英博物館で働いていた。そして考古学に興味を持つ紙幣彫版工のジョージ・スミスという若者が、
彼の下に働きにきていた。
1872年、ホルムズド・ラッサムから送られた大量の粘土板の山を眺めていたジョージ・スミスは、その
中に内臓占いに関する論文よりも遥かに重要なものがあることに気づいた。そこには、ニシル
の山の上に船が留まった事、その後、乾いた土地をさがすためにはとが放たれたことが書
かれていた。明らかに大洪水の物語の断片だ。
100: 、 2008/08/15(金) 07:51:05 AAS
外部リンク:ja.wikipedia.org アッシュールバニパル
ヘンリー・ローリンソン
外部リンク:ja.wikipedia.org
外部リンク:ja.wikipedia.org
スミスは同じものと見られる11枚の粘土板の欠片をつなぎ合わせたところ、どうやらこれは
大規模な文学作品であるらしいことがわかった。ギルガメシュと呼ばれる英雄を主人公とする
叙事詩だ。そして何よりもエキサイティングだったのは、これが世界の文学上、飛びぬけて古いも
のだということだ――聖書やホメロスの作品よりも少なくとも1000年は古い。
だが、欠片をつなぎ合わせるうちに、それがまったく不完全なものであることが明らかと
なった。洪水物語の重要な部分も、叙事詩全体の結末もなくなっていたのだ。
聖書の物語よりも古い大洪水の記事を発見した、というスミスの発表は、幅広い熱狂を引き起
こした。すぐに「デイリー・テレグラフ」紙は書けた断片の発見のために1000ポンドを提供し、
スミスはこれを得た。
かくして、考古学史上最も有名な物語が開始される。スミスはユクンジクの丘陵に赴き、作業員が
発掘を開始した。探索を書庫だけに限定したものの、それはあたかも砂漠の真ん中で1粒
の砂を探すような作業のように思われた。作業員は連日のように楔形文字の彫り付けられ
た粘土板の欠片を大量に掘り出す――だが彼の求めるものではなかった。
5日目、一つの欠片から土を落として清めたところ、彼は直ちに、そこに洪水物語の失われ
た部分に属する17行が含まれて居るのに気づいた。彼はすぐさま新聞社に電報を打ち、イギ
リスに凱旋した。間もなくイギリス人は、大ピラミッドの建造以前のシュメールの言語で語られてい
た英雄の物語を読むことが出来るようになった。
12枚の粘土板に書かれたこの叙事詩は、若き英雄ギルガメシュの物語だ。彼はウルク(あるいはエ
レク、スメリアもしくはシュメールの都)の王だが、やることなすこと不良少年のようだ。「その欲望
ゆえに、恋人の下に処女を残さぬ。戦士の娘、貴人の妻までも。だがこの男は都の守り手
であり、強く見目良く賢い」
101: 、 2008/08/15(金) 07:55:39 AAS
外部リンク:ja.wikipedia.org ホメロス
外部リンク:ja.wikipedia.org デイリー・テレグラフ
神々は創造の女神アルルに注文する、ギルガメシュと同じくらい野蛮で手に負えない英雄を造れと。
これを聞いたアルルはエンキドウという野人を造る。彼は獣とともに荒野に棲み、草を食っている。
ある日、狩人が水のみ場でエンキドウを見て、恐ろしさのあまり凍てつく。だがこのことを父
親に告げると、老人は喜ぶ。ギルガメシュを倒す人間が現れたのだ。そこで彼は狩人に告げる、
愛の神殿へ行き、その娼婦を連れて水のみ場へ行けと。次にエンキドゥが獣たちと水を飲みに
来たとき、狩人は彼女に言う、「胸元を緩め、彼を誘え」と。
彼女は喜んで着物を脱ぎ、すぐにエンキドゥに愛の業を教えた。7日後、消耗した彼はその素早
さを失った。そして娼婦は彼をウルクへと誘った.
まもなく彼らは一人の男とであう。男の訴えによれば、ギルガメシュは強引に花嫁選びの集ま
りに入り込み、その種所を最初に奪うのだという。
その夜、花嫁が臥所で夫を待っていると、ギルガメシュが入ってくる。そのとき、エンキドゥは足
を出して彼を転倒させた。2人の英雄は怒れる雄牛のようにぶつかり合い、家は揺らいだ。
だが最後にギルガメシュがエンキドゥを投げつけると、エンキドゥは立ち上がっていった、「この世にお
前のようなものは2人と居ない」。こうして2人は抱擁し友人となった。
次の章では、2人の冒険のたびに出て、森の守り神である怪物フンババを殺す話が語られる。
その帰途、女神イシュタル(バビロニアのビーナス)がギルガメシュに恋をする。だが愚かにもギルガメシュは
彼女を拒絶し、彼女が過去の恋人たちのすべてに背を向けたように、やがて自分にも背を
向けるだろうと、という。これに激怒した女神は父である主神アヌのところへ行き、彼女の
ために(天の牛)を造ってくれるよう頼む。この獣は極めて恐ろしく、一息で何百万人も
殺してしまう。だがエンキドゥとギルガメシュは協力してこれを殺す。
102: 、 2008/08/15(金) 08:10:42 AAS
外部リンク:ja.wikipedia.org イシター
外部リンク:ja.wikipedia.org 大洪水
外部リンク:ja.wikipedia.org バビロニア神話
外部リンク:ja.wikipedia.org 創世記
これを見たアネは激怒し、2人の英雄のうちのどちらかが死なねばならぬ、という。エンキドゥ
は病に倒れ、死ぬ。ギルガメシュは悲しみで気がくるわんばかりにになる。
それから立ち直ると、不死を探求する旅に出る――彼の母は女神だったが、父が人間の神
官だったため、彼もまた死を免れなかったのだ。
長いたびの末、彼はウトナピシュティムと出会う。これはバビロニアのノアというべき人物で、神々から
永遠の生命を授かっている。そしてこのとき、すなわち第11の書版において、ウトナピシュティム
は大洪水の物語を彼に語る。
――神々が人間を滅ぼそうと決意するが、ウトナピシュティムだけは生き延びさせる。なぜなら彼
は義人だったからである。ノアと同様、彼は6層の箱舟を造る様に命じられる。それはアスファル
トで防水し、そこに家族と召使全員、そして野の獣の各々を乗せよ、と。
雨が降り始め、人間はみな溺死した。7日7夜の後、洪水は引いた。船は山頂にあった。
ウトナピシュティムは乾いた土地を探すためにまずは鳩、次に燕、それから鴉を放った。鴉が戻っ
てこなかったので、ウトナピシュティムは洪水が引いたことを知った。
ウトナピシュティムは喜んで神々に香を焚いた。そこで神々は彼を不死にした。
この叙事詩の最後の章で、ギルガメシュは海に潜り、永遠の命の草を見つけ出す。だが井戸で
は水浴びをして居る間に蛇が不死の花を盗み出す――エデンの園の話に反映されている――
そしてギルガメシュは、この冒険によって疲れ果て、最後に死ぬ。
ギルガメシュの物語は、紀元前3000年以前――すなわちそれが書き留められているよりも
遥か以前――から吟遊詩人によって歌われていたものだが、多くの中東語に翻訳され、い
くつかの版が知られている。
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