[過去ログ] 代数的整数論 009 (1001レス)
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(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/20(火) 21:01:45 AAS
代数的整数論 009
Kummer ◆g2BU0D6YN2 が代数的整数論を語るスレです。

内容についてわからないことがあったら遠慮なく
質問してください。
その他、内容についてのご意見は歓迎します。
例えば、誤りの指摘、証明の改良など。
なお、このスレの主題に直接関係のないコメントについては
原則としてレスはしません(たとえそれが励ましの言葉であっても)。

過去スレ
#001
2chスレ:math
#002
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#008
2chスレ:math
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(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/20(火) 21:12:57 AAS
次の定義は(過去スレ008の554)の拡張である。

定義
K を実数体または複素数体とする。
K 上の分離的で局所凸(過去スレ008の513, 593)な位相線形空間 E は
距離付け可能(過去スレ007の96)で完備なとき Frechet 空間と言う。
3
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/20(火) 21:31:24 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
A を E の部分集合とする。
A の平衡包(過去スレ008の439)の凸包(過去スレ008の431)を
A の凸平衡包と言う。
4
(1): あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
5: 2007/11/20(火) 23:15:34 AAS
a
6: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
7: 2007/11/21(水) 18:33:44 AAS
b
8: 2007/11/21(水) 21:46:18 AAS
何故このスレでこの手の輩が湧くのか
9: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
10
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 03:45:48 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
A を E の部分集合とする。

A の凸平衡包(>>3)は Σ(λ_i)x_i の形の元全体である。
ここで (x_i) は A の元の有限列であり、
(λ_i) は K の元の有限列で Σ|λ_i| ≦ 1 となるもの。

証明
A の平衡包(過去スレ008の439)を B とする。
B = ∪{μA | |μ| ≦ 1, μ ∈ K } である。
B の凸包(過去スレ008の431)、即ち A の凸平衡包を Γ とする。
過去スレ008の433より
Γ = {Σ(λ_i)y_i | y_i ∈ B, i = 1, ..., n, λ_i ≧ 0, Σλ_i = 1}

λ_i ≧ 0, Σλ_i = 1, |μ_i| ≦ 1, μ_i ∈ K のとき、
Σ|(λ_i)(μ_i)| = Σ(λ_i)|(μ_i)| ≦ Σλ_i = 1
よって、Γ の元は Σ(ν_i)x_i, x_i ∈ A, Σ|ν_i| ≦ 1, ν_i ∈ K
と書ける。

逆に x = Σ(λ_i)x_i, x_i ∈ A, Σ|λ_i| ≦ 1, λ_i ∈ K のとき、
x ∈ Γ を示せばよい。
λ_i が全て 0 なら x = 0 だから x ∈ Γ である。
よって、各 λ_i ≠ 0 と仮定してよい。
h = Σ|λ_i| とおく。0 < h ≦ 1 である。
x/h = Σ(|λ_i|/h)(μ_i)x_i である。
ここで μ_i = (λ_i)/|λ_i|
|μ_i| = 1 だから (μ_i)x_i ∈ B である。
Σ(|λ_i|/h) = 1 だから x/h ∈ B である。
B は平衡的だから x ∈ B である。
証明終
11
(5): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 07:29:28 AAS
命題
K を必ずしも可換とは限らない体とする。
| | を K の自明でない絶対値(過去スレ006の414)とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
E の 0 の閉近傍で平衡的なもの全体は 0 の基本近傍系となる。

証明
V を 0 の任意の近傍とする。
N = ∩μV とおく。ここで μ は |μ| ≧ 1 となる全ての μ ∈ K を
動く。
過去スレ006の631より N は V に含まれる最大の平衡的集合である。
即ち V の平衡核(過去スレ006の632)である。

(λ、x) ∈ K×E に λx ∈ E を対応させる写像は連続であるから
実数 α > 0 と E の 0 の近傍 W が存在して |λ| < α なら
λW ⊂ V となる。
| | は自明でない絶対値だから 0 < |μ| < α となる μ ∈ K が
ある。
|λ| ≦ 1 のとき |λμ| ≦ |μ| < α だから
λμW ⊂ V である。
よって μW ⊂ N である。
μW は 0 の近傍だから N も 0 の近傍である。
V が閉なら N も閉である。
E は一様空間であるから過去スレ006の207より 0 の閉近傍全体は
基本近傍系である。
よって本命題の主張が得られる。
証明終
12: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 07:33:48 AAS
>>11 は簡単な事実だが位相ベクトル空間論の基本となるものである。
この命題が平衡的集合が位相ベクトル空間において重要になる理由の
一つである。
13
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 09:18:04 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の線形空間とする。
A を E の部分集合とする。
A の凸平衡包(>>3)は平衡的である。

証明
A の凸平衡包を B とする。
>>10 より B の任意の元 x は x = Σ(λ_i)x_i と書ける。
ここで (x_i) は A の元の有限列であり、
(λ_i) は K の元の有限列で Σ|λ_i| ≦ 1 となるもの。

μ ∈ K, |μ| ≦ 1 なら
μx = Σμ(λ_i)x_i であり、Σ|μλ_i| ≦ |μ|Σ|λ_i| ≦ 1
よって μx ∈ B である。
即ち、B は平衡的である。
証明終
14
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 09:23:16 AAS
次の命題は過去スレ008の454の拡張である。

命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
A を E の平衡的(過去スレ006の630)な部分集合とする。
A の閉包 A~ は平衡的である。

証明
|μ| ≦ 1 に対して写像 f: E → E を f(x) = μx で定義する。
f は連続だから f(A~) ⊂ f(A)~ ⊂ A~ である。
よって、A~ は平衡的である。
証明終
15
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 09:41:44 AAS
次の命題は過去スレ008の514の拡張である。

命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の局所凸な位相線形空間(過去スレ008の593)とする。
E の 0 の近傍で樽(過去スレ008の598)となるもの全体は
0 の基本近傍系となる。

証明
0 の任意の近傍 U をとる。
E は一様空間であるから過去スレ006の207より 0 の閉近傍全体は
基本近傍系である。
よって、0 の閉近傍 V で V ⊂ U となるものがある。
E は局所凸だから 0 の凸近傍 W で W ⊂ V となるものがある。
>>11 より 0 の閉近傍で平衡的な N で N ⊂ W となるものがある。
N の凸包を T とする。T の閉包を S とする。
W は凸だから T ⊂ W である。
V は閉だから S ⊂ V である。
N ⊂ S だから S は 0 の近傍である。
S が樽であることを示せばよい。

>>13 より T は平衡的である。
>>14 より S も平衡的である。
過去スレ008の434 より S は凸である。
過去スレ008の629 より S は吸収的(過去スレ008の628)である。
以上から S は樽である。
証明終
16: 2007/11/23(金) 16:24:09 AAS
ふむ
17: 2007/11/23(金) 16:25:23 AAS
前スレ容量オーバーしたの?
18: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 19:31:22 AAS
Bourbakiを真似て過去スレ008では、まず最初に実数体上の位相線形空間の
基礎的なことを述べた。
しかし、これはあまりいい方法ではなかった。
最初から K を実数体または複素数体として K 上の位相線形空間を扱えば
よかった。
そうすれば、2度手間を防げたし、参照にも便利だった。
19
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 19:50:30 AAS
次の命題は過去スレ008の511の拡張である。

命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上のの位相線形空間とする。
B を E における樽(過去スレ008の598)とする。
このとき、半ノルム(過去スレ008の458) p で
B = { x ∈ E | p(x) ≦ 1 } となるものが一意に存在する。

p が連続となるためには B が 0 の近傍であることが必要十分である。

証明
任意の x ∈ E に対して、p(x) = inf { α > 0 | x ∈ αB } とおく。
過去スレ008の599より、p(x) は E の半ノルムである。

V(p, 1) = { x ∈ E | p(x) ≦ 1 } とおく。
p(x) ≦ 1 なら任意の ε > 0 に対して x ∈ (1 + ε)B
よって、(1/(1 + ε))x ∈ B となる。
ε → 0 のとき 1/(1 + ε) → 1 だから
(1/(1 + ε))x → x となる。
B は閉集合だから x ∈ B である。
よって、V(p, 1) ⊂ B である。
逆の包含関係は明らかだから V(p, 1) = B
p の一意性は過去スレ008の510 より明らかである。

B が 0 の近傍なら 0 ⊂ U ⊂ B となる開集合 U がある。
任意の ε > 0 に対して εU は 0 の近傍である。
x ∈ U なら p(εx) = εp(x) ≦ ε
よって、p は 0 で連続である。

逆に p が連続なら過去スレ008の474 より B は 0 の近傍である。
証明終
20
(4): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 20:10:04 AAS
過去スレ008で実数体上の位相線形空間について述べた命題は
そのまま複素数体上の位相線形空間で成り立つ場合が多い。
証明もそのままか、あるいは自明なわずかの修正で成り立つ場合が多い。
よって、以後は特に説明を要する場合を除いて、複素数体上の場合の
命題とその証明を追加することは省略する。
21
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 20:38:30 AAS
定義
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を局所コンパクト空間とする。

X から E への連続写像全体を C(X; E) と書く。
X から E への連続写像でコンパクトな台(過去スレ007の671)を持つもの
全体を K(X; E) と書く。

A を X の部分集合としたとき、
{ f ∈ K(X; E) | Supp(f) ⊂ A } を K(X, A; E) と書く。
ここで、Supp(f) は f の台を表す(過去スレ007の671)。

R を実数体としたとき { f ∈ K(X; R) | f ≧ 0 } を K+(X) と書く。
22
(1): 2007/11/23(金) 21:45:34 AAS
p-adic な位相線型空間論は無いの?
23
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 21:57:10 AAS
命題
E を実数体または複素数体上の位相線形空間とする。
X を局所コンパクト空間とする。
K を X のコンパクトな部分集合とする。

K(X, K; E) の元 f に f の K への制限 f|K を対応させる
写像は明らかに単射である。K(X, K; E) のこの単射による像は
{ f ∈ C(K; E) | f(K^b)= 0 } と一致する。
ここで K^b は K の X における境界、即ち K^b = K - int(K) である。
ここで、int(K) は K の内部である。

証明
任意の f ∈ K(X, K; E) に対して U = { x ∈ X | f(x) ≠ 0 } とおく。
U は X の開集合で U ⊂ K だから U ⊂ int(K) である。
よって、f(K^b) = 0 である。

逆に、g ∈ C(K; E) で g(K^b) = 0 とする。
f を K において g と一致し、X - K で 0 となる X から E への
写像とする。
f は閉集合 F = X - int(K) 上で定数 0 だから連続である。
f は K 上で g と一致するから勿論連続である。
X = K ∪ F だから f は X 上で連続である。
よって、 f ∈ K(X, K; E) である。
証明終
24: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/23(金) 22:26:41 AAS
>>22

世の中に有るか無いかというなら有るでしょう(私はそれについて詳しくはないが)。
このスレシリーズにはあまりない。
しかし、過去スレ006で自明でない絶対値を持つ体上の位相線形空間
について非常に基礎的なことを述べた(例えば687)。
これは p-進数体を扱うところで使用される。
25
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 07:43:36 AAS
命題
E を実数体または複素数体上の位相線形空間とする。
X を局所コンパクト空間とする。
K を X のコンパクトな部分集合とする。
C(K; E) (>>21) に一様収束の位相(過去スレ007の150)を入れる。

K(X, K; E) の元 f に f の K への制限 f|K を対応させることにより
K(X, K; E) を C(K; E) の部分集合とみなす。

このとき K(X, K; E) は C(K; E) において閉である。

証明
>>23 より K(X, K; E) = { f ∈ C(K; E) | f(K^b)= 0 } である。

x ∈ K に対して C(K; E) の元 f に f(x) ∈ E を対応させる写像は
連続である。
従って T(x) = { f ∈ C(K; E) | f(x) = 0 } は閉である。
よって、K(X, K; E) = ∩{T(x) | x ∈ K^b } は閉である。
証明終
26
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 09:04:23 AAS
定義
X を集合、Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ が次の性質をもつとき Σ を X 上の擬有界族(bornologie)と言う。

1) A ∈ Σ で A' ⊂ A なら A' ∈ Σ
2) A, B ∈ Σ なら A ∪ B ∈ Σ
27: 2007/11/24(土) 10:03:54 AAS
やあ

クンまー

他にやることないの?
28: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
29: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
30: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
31: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
32: 2007/11/24(土) 10:09:03 AAS
432 :132人目の素数さん:2007/11/18(日) 08:20:06
373 名前:132人目の素数さん :2007/10/23(火) 07:52:39
だからさw

その糞雑誌とやらに

論文を載せてから、「俺の論文が載るなんて、確かに

糞雑誌だwwwww」 と言ってみろよ。

俺はCrelle, Math. Zeit, Math. Ann. は制覇したw
33: 2007/11/24(土) 10:09:49 AAS
172 :132人目の素数さん:2007/11/20(火) 13:32:17
数学セミナーでの連載記事
外部リンク[htm]:www.nippyo.co.jp

おいしい数学のつくりかた(谷川晴美)(1997年4月〜1998年3月)

4月: 昼行灯の日常
5月: 星に願いを
6月: アイドルを追え!
7月: アイドルを追え! PART 2
8月: 数学とお見合い
9月: リベラル
10月: 白馬に乗った王子様
11月: 遠く離れた友達と
12月: 続 遠く離れた友達と
1月: Livin' on a prayer
2月: Prayer '98 吉本新喜劇バージョン
3月: 論文達の運命

アイドルとはThrstonのことでした

谷川晴美(1964年生,滋賀県出身)
 京大理・修士,東工大博士,名大多元助手
34: 2007/11/24(土) 12:17:21 AAS
嫌…何がどうなってるの?

このスレに何の関係があるの?
35
(10): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 12:43:51 AAS
定義
E を実数体または複素数体上の位相線形空間とする。
E の部分集合 A は 0 の任意の近傍 V により吸収(過去スレ006の628)
されるとき有界という。

即ち、E の部分集合 A は 0 の任意の近傍 V に対して、
ある実数 α > 0 があり |λ| ≧ α なら A ⊂ λV となるとき
有界という。
36
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 13:02:34 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。

E の部分集合 A が有界であるためには 0 の任意の近傍 V に対して、
A ⊂ λV となる λ ∈ K が存在することが必要十分である。

証明
条件が十分であることを示せばよい。

V を 0 の任意の近傍とする。
>>11 より 0 の近傍 W で平衡的であり、W ⊂ V となるものがある。
A ⊂ λW となる λ ∈ K が存在するとする。
λ = 0 なら A = 0 となり A は有界である。
よって、λ ≠ 0 とする。
|μ| ≧ |λ| なら |λ/μ| ≦ 1 である。
W は平衡的だから (λ/μ)W ⊂ W である。
よって、λW ⊂ μW である。
よって、A ⊂ μW ⊂ μV である。
即ち、A は有界である。
証明終
37
(3): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/24(土) 13:28:27 AAS
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。

F(X, E) に Σ-収束の位相(過去スレ007の150)を入れる。

H を F(X, E) の部分集合とする。
H に対して F(X, E) の Σ-収束の位相から誘導された位相を
Σ-収束の位相と言う。
38: Kummer ◆p5Ne5aK0Lg 2007/11/24(土) 14:41:04 AA×

39: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
40: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
41
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 01:00:39 AAS
補題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
F(X, E) は K 上の線形空間である。
H を F(X, E) の線形部分空間とする。
X の部分集合 M と E の 0 の近傍 V に対して
T(M, V) = { f ∈ H | f(M) ⊂ V } とおく。

(1) V が平衡的(過去スレ006の630)なら T(M, V) も平衡的である。

(2) V が凸(過去スレ008の424)なら T(M, V) も凸である。

(3) f ∈ H, λ ∈ K, λ ≠ 0 に対して f ∈ λT(M, V) であるためには
f(M) ⊂ λV が必要十分である。

証明
(1) |λ| ≦ 1, f ∈ T(M, V) のとき、λf(M) ⊂ λV ⊂ V

(2) λ ≧ 0, μ ≧ 0, λ + μ = 1, f ∈ T(M, V), g ∈ T(M, V)
のとき、x ∈ M に対して λf(x) + μg(x) ∈ V である。
よって、λf + μg ∈ T(M, V) である。

(3) f = λg, g ∈ T(M, V) なら f(M) ⊂ λV である。
逆に f(M) ⊂ λV なら (1/λ)f(M) ⊂ V である。
即ち (1/λ)f ∈ T(M, V) である。
よって、f ∈ λT(M, V) である。
証明終
42: 2007/11/25(日) 01:34:53 AA×

43: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 01:47:16 AAS
命題
X を集合、Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ に属す集合の有限個の和集合の部分集合全体 Σ' は Σ を含む
最小の擬有界族(>>26)である。

証明
自明である。
44
(2): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 01:51:53 AAS
定義
X を集合、Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ を含む最小の擬有界族(>>26) Σ' を Σ から生成された
擬有界族という。
45
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 02:31:20 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。
Σ' を Σ から生成された擬有界族(>>44)とする。

F(X, E) の Σ-収束の位相(過去スレ007の150)と
Σ'-収束の位相は一致する。

証明
F(X, E) を F と略す。
X の部分集合 M と E の 0 の近傍 V に対して
W(M, V) = {(f, g) ∈ F×F | 任意の x ∈ M に対して f(x) - g(x) ∈ V}
とおく。

M が Σ の元を動き、V が 0 の近傍を動いたとき W(M, V) の有限個の
共通部分全体が Σ-収束の一様構造の基本近縁系となる
(過去スレ007の155)。

N ⊂ M のとき W(M, V) ⊂ W(N, V)
W(M, V) ∩ W(N, V) = W(M ∪ N, V)
よって、F(X, E) 上の Σ-収束の一様構造と Σ'-収束の一様構造は
一致する。
証明終
46
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 08:18:52 AAS
命題
K を可換とは限らない体とし、| | を K の自明でない絶対値
(過去スレ006の414, 422)とする。
E を K 上の左加群とする。

E の部分集合の集合 Φ が以下の条件を満たすとき
Φ が 0 の基本近傍全体と一致するような E の位相が
唯一つ存在し、その位相により E は K 上の位相線形空間となる。

1) Φ は E のフィルター基底(過去スレ006の77)である。

2) V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり W + W ⊂ V

3) 任意の V ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に対して λV ∈ Φ

4) 任意の V ∈ Φ は吸収的(過去スレ006の628)である。

5) 任意の V ∈ Φ は平衡的(過去スレ006の630)である。

証明
Φが生成するフィルターを Φ' とする。
Φ' を過去スレ006の636に適用すれば明らかである。
47: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 08:56:19 AAS
訂正

>>15
>過去スレ008の629 より S は吸収的(過去スレ008の628)である。

過去スレ006の629 より S は吸収的(過去スレ006の628)である。
48
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 09:13:00 AAS
命題
K を可換とは限らない体とし、| | を K の自明でない絶対値
(過去スレ006の414, 422)とする。
E を K 上の左加群とする。

A を E の平衡的(過去スレ006の630)な部分集合とする。
任意の x ∈ E に対して x ∈ λA となる λ ∈ K が存在するなら
A は吸収的(過去スレ006の628)である。

証明
任意の x ∈ E に対して x ∈ λA となる λ ∈ K, λ ≠ 0 が
存在するとする。

A は平衡的だから 0 ∈ A である。
x = 0 なら λ = 1 としてよい。
x ≠ 0 なら λ ≠ 0 である。
いずれの場合も |λ| > 0 である。

|μ| ≧ |λ| なら |μ^(-1)λ| ≦ 1 である。
A は平衡的だから (μ^(-1)λ)A ⊂ A
よって、λA ⊂ μA
よって、x ∈ μA
即ち、A は平衡的である。
証明終
49
(4): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 10:08:25 AAS
命題
K を実数体または複素数体とする。
E を K 上の位相線形空間とする。
X を集合、F(X, E) を X から E への写像全体とする。
F(X, E) は K 上の線形空間である。
H を F(X, E) の線形部分空間とする。
Σ を X の部分集合の集合とする。

任意の M ∈ Σ と任意の f ∈ H に対して f(M) が有界(>>35)であれば
H 上の Σ-収束の位相(>>37)により H は K 上の位相線形空間となる。

さらに E が局所凸(過去スレ008の513と593)であれば H も局所凸である。

証明
>>45 より Σ は擬有界族(>>44)と仮定してよい。

X の部分集合 M と E の 0 の近傍 V に対して
T(M, V) = { f ∈ H | f(M) ⊂ V } とおく。

0 の平衡的な近傍全体を Ψ とおく。
M として Σ の元を動かし、V として Ψ の元を動かしたときの
T(M, V) の全体を Φ とおく。

M ∈ Σ, N ∈ Σ とし V ∈ Ψ, W ∈ Ψ とする。
T(M, V) ∩ T(N, W) ⊃ T(M, V ∩ W) ∩ T(N, V ∩ W) = T(M ∪ N, V ∩ W) であり、
V ∩ W は平衡的である。
M ∪ N ∈ Σ だから Φ はフィルター基底(過去スレ006の77)である。

(続く)
50
(1): Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 10:09:09 AAS
>>49 の続き。

>>11 より Ψ は 0 の基本近傍系となる。
よって任意の V ∈ Ψ に対して W + W ⊂ V となる W ∈ Ψ がある。
任意の M ∈ Σ に対して T(M, W) + T(M, W) ⊂ T(M, V) である。

>>41 の (3) より任意の T(M, V) ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に
対して λT(M, V) = T(M, λV) である。
λV は平衡的だから λT(M, V) ∈ Φ である。

>>41 の (3) と >>48 より Φ の各元は吸収的である。
>>41 の (1) より Φ の各元は平衡的である。

以上から Φ は >>46 の条件をすべて満たす。
従って、>>46 より Φ が 0 の基本近傍全体と一致するような E の位相が
唯一つ存在し、その位相により E は K 上の位相線形空間となる。
この位相は明らかにΣ-収束の位相である。
証明終
51: Kummer ◆g2BU0D6YN2 2007/11/25(日) 10:12:06 AAS
>>50 の補足。

>>41 の (2) より E が局所凸であれば H も局所凸である。
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