[過去ログ] 【WHITE ALBUM2】冬馬かずさスレ 砂糖58杯目 [転載禁止]©bbspink.com (366レス)
上下前次1-新
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
70: 2015/10/25(日) 00:00:28.36 ID:eyVqS/Bx0(1/5)調 AAS
・意地の悪い指揮者と商談中
指揮者「ふむ。それはいいがミスター北原、私の問いには答えてくれていないようだが?」
春希「あ、はい。その件については…自分には少し専門的すぎてお答えしかねます」
指揮者「ほう。素晴らしい。私は冬馬かずさのマネージャーと話をする予定だったのだが、どうやら間違えてコメディアンと話し込んでしまったようだ。すまないがマネージャーを呼んできてくれるかい?」
春希「…フランツさん。私が冬馬かずさのマネージャーです」
指揮者「なんと!? いやはや。コメディアン呼ばわりしてすまなかったな。君はコメディアンよりずっと愉快だよ。
しかし、冬馬曜子オフィスがうらやましいな。音楽家崩れの未成年も雇わず、君のような素晴らしくユーモア溢れる人材を抜擢する余裕があるなんてね」
春希「あの、フランツさん。仕事の話を進めませんか?」
指揮者「残念ながら君と話してるほど長い休暇は取れそうもない。冬馬かずさに来てもらえるかな?」
春希「残念ですが、かずさと直接の交渉はお断りしております。特にあなたのような方とはゴメンだと、かずさからも言われております」
指揮者「そうか。全く、冬馬かずさも幸運な女性だな」
春希「何か?」
指揮者「君という男を選んだばかりに母親のようなピアニストにならずに済んだのだからね」
春希「…それはどういう意味ですか!?」
指揮者「なに。親子で好みが違う事は珍しくない。冬馬曜子は自分を頂点に導く男を好むが、冬馬かずさはその性癖を受け継がなかっただけだろう」
春希「…あなたとはこれ以上話にならないようですね。失礼します」
指揮者「君は君の幸運さを知った方がいい。頂点に立ちたいと思わないピアニストにとって君は最適のパートナーだよ」
春希「くっ…」
71: 2015/10/25(日) 12:00:18.30 ID:eyVqS/Bx0(2/5)調 AAS
・病院
小男「倒れたって聞いたけど、大丈夫そうだね」
曜子「日本に来てたのね。よくもぬけぬけと私の前に顔が出せたモノね」
小男「ボク、何か悪いコトした?」
曜子「あなたがかずさにちょっとでも期待してるフリしてくれれば、あんな陰険なマネかます連中も出なかったでしょうよ」
小男「ボクはむしろキミこそ何やってんだと思ってたケドね」
曜子「何よ。こっちはこのとおり、仕方なかったのよ」
小男「そうかい? じゃあ聞くけど、キミは彼女たちにどうあって欲しいと願っていたんだい?」
曜子「どうって?」
小男「ボクがキミならドンとデカい公演や共演かまして、フランスのおばちゃんあたり師匠につけてメキメキ経験と力つけさせて世界に通用するコに育てるケドね」
曜子「あの子たちに好きにやらせたいだけよ」
小男「キミがそうして甘やかしてるから、あの子たちもあんなんなんだよ。きっと今回の件も『ほとぼり冷めるまでじっと休めばいいや』程度にしか考えてないでしょ。あの子たち」
曜子「調子出ないうちくらいスネかじりしてくれる方が親としてはありがたいけど」
小男「金コネ出して口出さない、期待のプレッシャーもかけず甘やかしてたら金の卵も腐るよ」
曜子「それはそれであの子たちの選択でしょ。結構な人生じゃないのよ」
小男「むしろあの子たち、日本に名前流れない方がいいとさえ思ってるよね。
ボクが言うのも何だけど、何しにウィーンに来たのと聞きたくなるよ。ちょっとキミの言うこと聞かせて軽く育てればすぐ日本でも名前が響く子になれるのに、まるでそうなるのを避けているみたい。
この狭いクラシックの世界で、ワザと名前が漢字にならないよう、日本人の誰かの目に入るのを避ける為にウィーンに逃げてきたみたい」
曜子「何よ。男女関係のトラブルってコトは知ってるくせに」
小男「相手の子の事なんて知らないケド、その子の前を横切り、名前が彼女の目に入るのを避けるために日本を離れウィーンに来としたら、なんて馬鹿げた話だろうと思うケドね。
あの子ならマトモに活動するだけですぐ『日本人ピアニスト』として有名になっちゃうんだから。むしろ、そうなるのを避けるためにあの旦那さんと食っちゃ寝生活してるみたい」
曜子「まだ、マトモに活動初めて何年もしないじゃない。そのうち育ってくれればいいわよ」
小男「キミはいったい、彼女たちにどうあって欲しいんだい?
狭い鳥の巣の中で、他のヒナが飛ぶためにエサの奪い合いしてる中、飛ぼうとせず巣の中で温まってるヒナなんて、遅かれ早かれ他のヒナにつつき殺されるよ。親鳥が見てたり、他のヒナと羽並べない限りね。
昔はもっとひどかった。東洋人なんて頭の黒い音楽家はそれだけでつつかれた。キミもボクもそうだったように。だから、互いに羽並べ友誼むすんでいた」
曜子「だから?」
小男「ボクはキミにどうしたいと聞きに来たんだけどね。今回の件は流石にヤツらもやり過ぎだと思うし、日本人が悪し様に貶められるのも腹立つから、今回だけなら介入してもいいかなとは思ってるケド? その代わり、ボクの好きなように介入させてもらうケド」
曜子「あなたなんかの手を借りなくてもあの子たちは何とかするわよ。もともと世界に羽ばたくなんて大それた目的持ってるわけでもないし」
小男「もうわかったよ。それじゃ、父親の方の意見を聞きに行こう」
曜子「!! それは止めて!」
小男「キミの娘だけど、キミだけの娘じゃない。ジョバンニ4位なんて本当なら誰だって親代わりになって自分の手元で育てたいコなんだよ。あの旦那さんじゃなければね」
曜子「あの2人の仲を裂いたら八つ裂きにするわよ」
小男「それはしない。ただ、あの男の話を聞きに行くだけだよ」
曜子「やめて。まだ、あの人は知らないのよ!?」
小男「知らないってコトは本当に厄介だね。彼の意見がキミと同意見であるといいけどね。じゃあね」
曜子「二度と来るな!」
曜子「かずさ。私は自分に歩めなかった道をあなたに歩ませたがっているだけかもしれないけど、でも、それでもあなたを愛しているのよ・・・」
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
あと 295 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ
ぬこの手 ぬこTOP 0.107s*