[過去ログ] (ю:】ニセコイでエロパロ part152 (1002レス)
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174: 里奈・怪奇談6 2021/06/03(木) 16:15:38.24 ID:lxRNcVJo(48/72)調 AAS
「あ、本条さん」
夏彦と里奈がそのお互いの絆と確かな愛情を育んだ瞬間から一人、夏彦が部屋を出た先に―
「ごちそうさま。どうやら私の不安と心配、取り越し苦労だったみたいね」
本条咲。その本人がいた。

「そんな事はないですよ。あいつの為に今こうしてここに駆けつけたなんて知ったら
あいつ「怒る」くらい、あなたを今も気にしてますよ」

「…私、今プロの歌手だけど里奈ちゃんとはあの島で戦友みたいな間柄だったの。
そいつの大ピンチってんじゃ、ライブより優先させるのは当然の選択。それ自体に後悔はないわ」
「事情知らないファンからしたら涙目ですけどね、それ」
夏彦はしかし、笑顔で本条の方を見ていた。
「まあ今はTwitterなりネットとかあるし。言い訳をする媒体も豊富だしね」
咲はチロッと舌を出す。
「まるでその為にネットが進化したみたいに聞こえるんですが…」
こうした彼女のふてぶてしさも、現役でプロの荒波をこなしてきた賜物なんだろうか?
と夏彦が咲のその態度に不安を感じた矢先。
「それより君、思ったよりいい顔してるわね。夏彦君、だっけ?」
「い…いくら歌姫でもそれは失礼が過ぎやしませんかねえ?!」
「あ、うんゴメン。つい本音が」遠慮の全くない咲の本音が夏彦の心を抉っていた。
「本音かい!!泣いていいよな俺!?」
「う〜ん、ちょっと上手く言い表し難いんだけどさ…」
「なんですか?!これ以上の追い撃ち、鬼でもやらないですよ!」
「君の事を前に里奈から聞いた時は、もっと無責任で卑屈、あんまりいい印象では見れない
だろうな、て決めつけてたわ」
「………」
(まあ「あの時」の俺は、なぁ…)
「でも今の君を、夏彦君を見てて、あいつが、里奈ちゃんが君を選んだ理由、少しは納得いったわ」
「え?」
咲はイタズラっぽくウインクし、笑顔で言った。

「要は「必死」なのよ、今もね」
「!」
「…覚悟を決めた人の顔してるわ、今の君は」
「そ、そんな大それたもんじゃ…ないかと…」
「嘘おっしゃい!今の君は、必ず命にかえても里奈の事を守ろうとするわ」
(…!)
「ま、まさか昨日の!?…」
「私じゃ無理だったわ」
咲は自らの服の腕の部分をまくり上げて、傷のあった腕を夏彦に見せた。
「!?そ、その傷まさか…」
「だいぶ昔ね。これは私が直接ではなくて。他の人を庇った時にヘマって、よ」

咲は夏彦の肩を軽く叩く。
「今度またあなたが彼女を、里奈を傷つけたり見捨てたりしたら…この傷に誓って、私が夏彦、あなたを殺すわ」
夏彦は、今度は力強く頷いた。
「望むところです!それにしても里奈は、やっぱりいい女だったんだな」
「え?」

「こんなに命がけで慕ってくれる親友がいたなんてさ」
「ふふ、恋人にはなりそびれたけどね!」

こうして、夏彦と里奈の二人の奇妙な物語はひとまず幕となる―

そのやりとりを見ていた廊下を、一人の松葉杖をついた女性が通りすがった。

「あれ?今のあの男の人…どっかで見たような……弟?まさか、ね……「あの島」は沈んだハズだしねー。
それに「私」を含む生存者は――」

――Fin…?
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