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お姫様でエロなスレ14 (382レス)
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ユゥとメイリン5 8/8
2012/01/08(日) 14:23:11.54
ID:9A/zIxRn(9/10)
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34: ユゥとメイリン5 8/8 [sage] 2012/01/08(日) 14:23:11.54 ID:9A/zIxRn 「堕胎、か。そうだよな……。」 これで全て失うのだ。と僕は思った。 無理矢理陵辱したのも、斬首と引き換えにしてでも、彼女の中に自分のかけらを残したかった、という 気持ちがあったんだろう。 僕が死んでしまうとしても、メイリンの元に──或いは他のどこかで養育されるとしても──僕の一部が 残り続けるとしたら、死んでも悔いはないと思った。 でも、そんな風に上手くいくはずもない。 僕は故郷で裏切り者になり、心の中ですら、故郷を捨ててメイリンで一杯にしてしまった。 そして幼い恋情と破局の予感に耐え切れず、自らそれを壊した。 運良く子供を孕んでいても、堕胎で無に帰される。 あとに残るのは、痛みの記憶と憎しみだけ。 それでも、いつかこの手でメイリン自身を壊してしまうより、僕が全てを失う方が、ずっといい。 「寒い…な。」 僕は膝を抱えて、寝台の端に寄りかかり『誰か』が来るのを待った。 王都の冬は、桂花山よりは幾分かましだが、それでも厳しい。 居室の中でさえ、朝方には手洗い桶の水が凍りつくほどだ。 布団にくるまっていたような薄着で、既に火の気の絶えた房室で、長い間じっとしているのは命取りだと いうことも知っていた。でも動く気にはなれなかった。 「忘れられた、かな……。」 『誰か』はなかなか来なかった。忘れられることが一番恐かった。何もかも失って、更に忘れ去られること。 行為のあとの熱を失って急速に冷えてゆく手足は、僕の心のようだった。絶望に凍てついて、冷たくなってゆく。 もう何もかも、終わりにしたい。 そう、呼吸をすることさえも。 怖くはなかった。 死ねば、桂花の民は誰もが、山に還る──僕らはそう信じていた。 山の神々は、許す神だ。どんな罪人も、穢れも、その深い懐に取り込んで浄化してくれる。 僕も、少し遠回りしたけれど、魂だけになれば、山の神はきっと許して、受け入れてくれるだろう。 ただ、生まれる前の場所に、還るだけだ。 すぐに、眠気がやってきた。山育ちの僕は、その眠気が危険であることは分かっていた。 薄れる意識の中で、ぼんやりと、もしメイリンと僕の立場が逆だったら良かったのになあ、などと考えていた。 僕らの『クニ』は負けてなくて、戦に参加したメイリンは、僕の小隊に捕らえられてしまうとか。 そうしたら、誰にも触らせず、誰にも見せずに、僕だけのものにしてしまうのに。 僕の手に入るものなら、何でもあげる。笑顔を見せてくれるまで、うんと優しくしてあげるんだ。 そして僕の子を産ませて、妻にする。メイリンの産む子どもは、どんなにか可愛いだろう── そんなことは、ありえないけど。 僕は静かな気持ちで、目を閉じた。 意識は、じきに心地良い闇に取り込まれた。 ────続く──── http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1324607051/34
堕胎かそうだよな これで全て失うのだと僕は思った 無理矢理陵辱したのも斬首と引き換えにしてでも彼女の中に自分のかけらを残したかったという 気持ちがあったんだろう 僕が死んでしまうとしてもメイリンの元に或いは他のどこかで養育されるとしても僕の一部が 残り続けるとしたら死んでも悔いはないと思った でもそんな風に上手くいくはずもない 僕は故郷で裏切り者になり心の中ですら故郷を捨ててメイリンで一杯にしてしまった そして幼い恋情と破局の予感に耐え切れず自らそれを壊した 運良く子供をんでいても堕胎で無に帰される あとに残るのは痛みの記憶と憎しみだけ それでもいつかこの手でメイリン自身を壊してしまうより僕が全てを失う方がずっといい 寒いな 僕は膝を抱えて寝台の端に寄りかかり誰かが来るのを待った 王都の冬は桂花山よりは幾分かましだがそれでも厳しい 居室の中でさえ朝方には手洗い桶の水が凍りつくほどだ 布団にくるまっていたような薄着で既に火の気の絶えた房室で長い間じっとしているのは命取りだと いうことも知っていたでも動く気にはなれなかった 忘れられたかな 誰かはなかなか来なかった忘れられることが一番恐かった何もかも失って更に忘れ去られること 行為のあとの熱を失って急速に冷えてゆく手足は僕の心のようだった絶望に凍てついて冷たくなってゆく もう何もかも終わりにしたい そう呼吸をすることさえも 怖くはなかった 死ねば桂花の民は誰もが山に還る僕らはそう信じていた 山の神は許す神だどんな罪人もれもその深い懐に取り込んで浄化してくれる 僕も少し遠回りしたけれど魂だけになれば山の神はきっと許して受け入れてくれるだろう ただ生まれる前の場所に還るだけだ すぐに眠気がやってきた山育ちの僕はその眠気が危険であることは分かっていた 薄れる意識の中でぼんやりともしメイリンと僕の立場が逆だったら良かったのになあなどと考えていた 僕らのクニは負けてなくて戦に参加したメイリンは僕の小隊に捕らえられてしまうとか そうしたら誰にも触らせず誰にも見せずに僕だけのものにしてしまうのに 僕の手に入るものなら何でもあげる笑顔を見せてくれるまでうんと優しくしてあげるんだ そして僕の子を産ませて妻にするメイリンの産む子どもはどんなにか可愛いだろう そんなことはありえないけど 僕は静かな気持ちで目を閉じた 意識はじきに心地良い闇に取り込まれた 続く
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