[過去ログ] パワポケでエロパロ22 (971レス)
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477: 2011/10/31(月) 00:10:35.65 ID:nA7sCPkp(1/2)調 AAS
10主となのかナオとなのかさらとなのか3Pなのか4Pなのか教えていただけると場合によっては僕のモチベも上がります
478: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:22:09.19 ID:bCh3h6+p(1/31)調 AAS
今年の10月18日にとあるサイトにUPした桜姉妹の誕生日記念小説
(裏ありです。基になったのでは裏なしですけど・・)です。
以前自分が書いた小説を練り直した物で題名は「桜色の空〜後日談〜」
です。

ここは親切高校という田舎にある高校の屋上。

一人の少年が寝転がり、空を眺めていた。

「さてと、どうやって誘おうか・・というか、さらの奴まだかな?」

(プレゼントも買ったし、高校生最後の誕生日は素敵に過ごさせてあげたい。)

彼の名前は小波 隼人(こなみ はやと)。

ここ、親切高校の野球部主将として今年の夏の甲子園大会初出場初優勝に貢献し、今月末に行われるプロ野球ドラフト会議でも複数の球団が彼を指名するであろうと注目を受けていた。

彼は入学当初、1番打者を務めていた越後やチームの抑え、守護神としてチームの優勝に貢献した田島と違って目立つような選手ではなく、むしろ監督である車坂から「一番最初に退部するのではないか」と考えられるような選手であった。

彼がこの高校の厳しい練習に耐え、それに加えて自分で毎日トレーニングに励み実力を伸ばした事もあるが・・それだけではない。

「小波君、遅くなってごめんなさい。」

「いや、俺も来たばかりだから気にしないで。」

今屋上に来た彼の恋人、芳槻さらの存在が大きかった。

というのは彼自身、本来の野球の実力は決して低くは無かったものの、中学時代のいじめや周りからの声やプレッシャーで自信を失い、自分の力を生かしきれていなかったのである。

しかし、彼女と接し「自分は信じられている」という思いを感じ、それをきっかけに自信を取り戻し、野球の実力もめきめきと上げてきたのだった。
479: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:29:54.22 ID:bCh3h6+p(2/31)調 AAS
「ふわぁ・・・」

「どうしたの?さら?」

「あ、みっともない所見せちゃいましたね。最近お姉ちゃんが卒業の単位認定のために追試受ける事になって、それで同じクラスの三橋さんって女の子と一緒にお姉ちゃんの勉強見てるんです。それに自分の勉強もやって・・疲れちゃって。」

「そっか、大変だね。身体に気をつけてね。さらが倒れたら俺も辛いよ?」

「ありがとうございます・・小波君にそう言われると嬉しいです///」

「どういたしまして。」

(ナオの奴、さらに勉強教わってるのか・・)

俺自身、先月の中間テストの際にさらに勉強を教わったが・・彼女の教え方はわからない人にとって優しい教え方だ。

しかし、何回も教えて出来ないとだんだん辛辣な言葉をかけてくる。

あの時のさらは怖かった・・俺はさらに教わって追試こそ免れたものの、
しばらくは彼女に教わるのは遠慮願いたい・・そう思った。

「それで今日話したい事なんだけどさ、今週末の日曜日遊園地行かない?
タダ券もらったんだ。」

それは昨日、俺が寮の自分の部屋に戻った時の事・・

「何でやんすか!?これ・・」

「どうしたの?荷田君、そんな大きな声出して。」

「小波君でやんすか。実はでやんすが・・こないだ雑誌で見たオイラが大好きなストライクフリーダムガンダ―のレアモデルのプラモの
応募をしたのでやんすが、何でか知らないでやんすが遊園地のフリーパスのペアチケットが来たんでやんす。こんなのもらっても嬉しくないでやんす!リア充爆発しろでやんす!」

「なあ、荷田君。もしいらなかったら俺にくれない?誘いたい人いるんだ。」

「いいでやんす。こんなのオイラが持ってても惨めなだけでやんすし・・あげるでやんす。友達でも何でも誘うがいいでやんす。
オイラに感謝するでやんす!」

「ありがとう。」

(誘うの友達じゃなくて彼女なんだけどね。言ったらキレられるだろうから、やめておこう)
480
(1): 2011/10/31(月) 00:30:11.20 ID:2wMUyfLW(1)調 AAS
旧wikiの22:379-380の続きになります。多分。
ドロドロした愛憎劇を含む百合物を書きたいですね。
エロを入れるかどうかもまだ決めてないです。
小ネタをいくつかストックしてはいるけど、それを使いきれるかなぁと不安。
まぁとりあえず書き始めてみます。
481: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:31:39.41 ID:bCh3h6+p(3/31)調 AAS
「という訳なんだけど、どうかな?嫌?」

「いいですよ。お姉ちゃんの追試の勉強教えるの土曜日までですし、行きましょう。楽しみにしてますよ。」

「そう言ってもらえると嬉しいよ。じゃあ、日曜日行こうか。」

「はい!」

(日曜日が何の日か忘れてるみたいだな・・まあ、サプライズとしてちょうどいいけど。)

実は日曜日に当たる10月18日は、実はさらの誕生日であった。しかし本人は忙しさからか、忘れてるみたいだった。

「ふわぁ・・・」

「ああ、もう心配だよ。肩貸してあげるから少し寝なさい。このままじゃさらが倒れちゃうよ。昼休み終わる5分前には起こすから。」

「恥ずかしいですけど・・・借りますね。もう眠たいです。」

そう言うとさらは隼人の肩に寄り掛かって眠った。

さらが寝てる間、隼人はずっと彼女の髪を撫で、頬を触ったりしながら寝顔を見ていた。

(本当にさらって可愛いな・・優しいし。俺こんなに可愛い彼女が出来て勝ち組だな。襲っちゃおうかな?いや、でもそんな事したらさらに嫌われちゃうかもしれないし・・)

そんなこんなで俺は理性と格闘してもいた。正直言うのも恥ずかしいが・・本当に可愛いんだ。

そして・・当日の朝。

「おはようございます。」

「おはよ。それじゃあ、行こうか。」

バスと電車を乗り継いで、高校を出発して1時間と少し。目的地の遊園地に到着した。帰りのバスの時間も若干気にしなければいけないが17時過ぎに出れば十分間に合うだろう。
482: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:34:12.57 ID:bCh3h6+p(4/31)調 AAS
「・・でも、遊園地なんて久しぶりだよ」

(中学の時、タダ券もらって野球部の皆と行った時以来か・・でも遊園地とか久しぶりだな・・今まで野球ばっかで休日ろくに遊んだ事ないから。)

今までこんな経験が無かった隼人は気恥ずかしさからか、軽くさらから視線をずらし、呟く。

するとさらはくすっと笑い、隼人の隣に歩みよる。

「・・私は、初めてなんです。」

「・・・え!?そうなの?」

さらの発言に隼人はかなり驚く。

するとさらは少し頬を赤らめて小さく頷く。

「あまり、外で遊ぶ方ではありませんでしたし・・。親しい友達もあまりいなくて。」

「俺・・女の子とかってそういう所に結構行ってるのかと思ってたよ」

さらは顔を見上げ、首を横に振った。

「父も仕事で忙しかったですし・・・いつも、1人でしたから。」

さらは視線を下に落とし、悲しそうな・・寂しそうな笑顔を作っていた。

隼人はさらの左手をしっかり握り、にっこりと笑い彼女の頭を撫でる。

「きゃっ!////」

「遊園地くらい、これからも俺がたくさん連れていってあげる。だからそんな顔しないで?」

「・・・ありがとうございます。」

「どういたしまして。それじゃあ、行こうか。」

「はい!」

さすが日曜日。

家族連れがたくさんいる。
483: 2011/10/31(月) 00:37:58.94 ID:Z2W/OZbw(1/4)調 AAS
「書きたい」は死ね。そんな奴は書けない。
「書く」はいらねぇ。さっさと始めろ。
「書いた」ならお疲れ様だ。
484: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:41:15.12 ID:bCh3h6+p(5/31)調 AAS
「とりあえず、何か乗ろうよ?何に乗ってみたい?」

隼人が笑顔で聞いてくるのでさらはかなり焦り、遊園地のパンフレットを広げる。

さらは事前にここの遊園地を調べ、乗ってみたいアトラクションにチェックを入れていたようだ。

一生懸命パンフレットを見つめ、現在地を確認し、一番近いアトラクションを指差す。

「あの、じゃあ、まずはコーヒーカップに乗りませんか?」

隼人はさらの指差した方を見て頷き、彼女の手を引っ張り走る。

「さら、今日は楽しもうな!」

さらに向けた隼人の満面の笑みに、さらの心臓はバクバクしっぱなしだ。

でも、子どものような笑みをしている隼人を見て自分も楽しもうと決めた。

「さ、乗って」

隼人はさらを先に乗せ、自分は後から乗り、扉を閉める。

彼女は期待と不安が入り交じる瞳をしていた。

隼人はくすっと笑い、目の前にあるハンドルを軽く動かした。

すると2人が乗ったカップが軽く回転する。

「きゃっ!」

「さらって、乗り物酔いする方?」

「え?いえ。私は大丈夫ですよ。」

「なら、思い切り回すからね?」

「え?…どういう意味で・・」

「それではスタートします」

係員のアナウンスが聞こえるといっせいにカップが回り始める。

隼人は楽しそうな笑みを浮かべたまま、目の前のハンドルを回し続ける。
485: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:42:23.39 ID:bCh3h6+p(6/31)調 AAS
ここのカップだけ回転数が多い。

「きゃ、小波君…早いですよっ!」

「コーヒーカップはこれくらい早くないとっ!ほら、さらも回してみなよっ!」

隼人が満面の笑みでそういうのでさらはおそるおそる手を延ばし、ハンドルを握る。

そして、ぐいっと時計回りに回すとまた回転が早くなる。

最初は恐くて、目が回りそうだったが、慣れてくるとこのスピード感が堪らなくなってくる。

「それっ!もっと回しちゃえっ!!」

「きゃ!なら私も回しますよっ!!」

他のカップよりここのカップの笑い声が一段と響き渡る。

そして終了の時間が来て回転を止める。

「ちょっと、目が回ってます…」

さらは隼人に支えられてカップから降りる。

「俺達のカップは、最後まで回ってたからね?さら、大丈夫?」

隼人は心配そうに彼女の顔を覗く。さらはうんと頷き、笑みを向けた。

そして再びパンフレットを開き、次に乗りたいアトラクションを指差す。

「小波君、今日は楽しみましょうね!」

「そうだな。いっぱい楽しもう。」

(さら、本当に明るくなったな。俺のおかげだって言ってくれたけど、俺だってさらに会えて変われたんだ・・君と出会えて良かった。)
486: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:43:24.02 ID:bCh3h6+p(7/31)調 AAS
そして・・3時間後。

今、遊園地の内部にあるカフェテリアで休憩している。

「う〜・・」

「小波君、大丈夫ですか?」

「いや、なんとか大丈夫。ジェットコースター速いよ・・120キロって・・野球ならスライダーとかのスピードじゃないか・・俺140キロとか普通に捕ってたんだぞ・・何でコースターだとこんな速いんだ・・あとあんなにグルグルさせなくても・・足がぷるぷるする・・」

「苦手なら無理して乗らなくても・・」

「さらが乗りたそうな顔してたから・・俺も乗りたくなったんだ。だから気にしないで。」

「小波君・・?ありがとうございます。」

「・・ふう、もう大丈夫だよ。でもそれ言うならおばけ屋敷行ってた時のさらも。ずっと俺にくっついて怖がって・・出てきた時、涙目だったじゃないか。」

「う〜・・恥ずかしいです。お姉ちゃんとかには絶対内緒ですよ?」

「わかってる。話さないよ。安心して?」

「甘い物が食べたい」と珍しくさらが自分の要望を言ったので、ぷるぷるする足をひきずりながらアイスを買ってきて食べながらこんな感じで他愛な話をしていた。

今まで忙しかったからこれくらいの事はいいよね?

「あの・・・。小波君。この後なんですけど・・い、一緒にプリクラ撮ってくれませんか?////」

「プリクラ?・・別に構わないよ。」

隼人がそういうとさらは、何かプレゼントを貰って喜ぶ小さな子供のような笑みを浮かべ、ありがとうと礼を述べる。

隼人はそんなさらの笑みを見て、ますます胸が高鳴っていった。

二人は遊園地内部にあるゲームセンターにあるプリクラの機械を見つけ始める。
487: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:46:56.46 ID:bCh3h6+p(8/31)調 AAS
「小波君、もっとこっちに来て下さいっ!」

「え、あ・・・////」

(そんなに近づいたら、胸のドキドキが聞こえちゃうじゃないか・・////)

何枚か撮り、隼人は気付いたことがある。

きっと、さらはプリクラを撮るのは、生まれて初めてなんだろうと。

1回撮るごとに次はどんなポーズにしようかと、事細やかに考えている。

隼人は家族や野球部の仲間と何回かは撮ったことがある。

だが、女の子とは当たり前だが1回もない。

これだけ密着するものなんだと、改めて実感した。

(正直恥ずかしいな・・///お化け屋敷の時もそうだったけど、さらは普段俺とくっつくの恥ずかしがるのに大丈夫なのかな?)

最後の1枚は、どうやらアップのようだ。

「小波君、もっとこっちですよ!」

さらはぐいっと隼人を引きよせ、ここですからねとカメラを指差す。

隼人は頷いてはいるが、あまり頭の中に彼女の声が入ってこない。

[撮りますよー?3、2、1…]

その瞬間、隼人は彼女を抱きしめていた。彼女は隼人がいきなり抱きしめてきた事に驚きを隠せなかったが、嫌がる感じはなく彼の事を抱き返していた。

[早く選ばないと時間なくなっちゃうよ?]

という機械の声に2人は驚き、離れる。

「・・・小波君、決めてくれませんか?写真・・・////」

「あ、うん・・////わかった・・・」

隼人は写真を軽く見比べ、どれでも構わないようなと思いながらも4枚選ぶ。

今日の記念にと、一番彼女が笑顔でいる写真を選んで。
488: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:47:37.17 ID:bCh3h6+p(9/31)調 AAS
「・・・ごめん。」

「謝るような事しました?私は小波君に抱きしめられるの嬉しいですよ・・?ちょっと恥ずかしかったですけど。」

「本当・・?でもまるで獣みたいで、君に恐怖感与えてるんじゃないかって心配なんだ・・初めての時も本音言うと君の事傷つけてるんじゃないかって怖かったんだよ?」

「そうですか・・でも私は小波君の事怖くなんか無いですよ?小波君は優しくて頼りになる人です。恐怖感とか・・あんまり・・気にしないで下さいね?」

「・・うん。ありがとう。」

「はいはい。じゃあ、次何乗りましょうか?」

俺はさらに助けられてるな・・ そう実感した。昔の俺なら罪悪感しか無かっただろう。 素直に嬉しい・・

そして4時半過ぎになった・・

「確か学校方面に行くバスの時間って6時半くらいが最後だからそろそろ出ようか。」

「待って下さい、小波君。最後に乗りたい物があるんです。」

「え、いいけど・・何?」

そして彼女が自分の手を引いて向かった先は・・観覧車乗り場。

「観覧車か・・そういえば乗ってなかったね。乗ろうか?」
489: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:52:01.52 ID:bCh3h6+p(10/31)調 AAS
「わぁ・・夕焼けが綺麗・・」

「ホントだ。この時間が一番綺麗に見える時間みたいだね。最後に来てよかった。」

少し風が強いけど、どうにか観覧車は動いていた。

あと、夕方のこの時間帯はカップルの利用者が多いため乗れないかと思っていたがどうにか乗る事が出来た。

2人は向き合わせに座り、目があうと顔を赤くして背けたりしていた。

(やっぱりさらって可愛いな・・そしてこんな可愛い彼女が出来た俺って幸せ者だなあ・・)

(小波君が私の彼氏さんで良かった・・安心する。)

「・・子供みたいな夢ですけど」

さらは窓の外の夕日を見ながら呟いた。彼女の顔は夕日で赤く染まっていた。

・・いや、彼女の事だ。本当に赤かったのかもしれない。

「私、大好きな人と遊園地に行って…最後に観覧車に乗るのが、小さい時からの夢だったんです。お姉ちゃんから「さらってロマンチストだね♪」って笑われましたけど。」

「ううん。笑わないよ。」
490: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:54:43.57 ID:bCh3h6+p(11/31)調 AAS
彼の言葉にさらは驚きを隠せない。

「笑われるかと思いましたけど・・」

「笑わないよ。だって、俺も子供っぽい夢持ってたんだから。」

「小波君の夢って何だったんですか?」

「好きな女の子と手をつないだり抱きしめてあげる事・・今好きな子が出来て夢が叶ったから俺、嬉しいんだ。」

「クスクスクス・・小波君も子供っぽい夢持ってたんですね。」

「おいおい、笑うなよ。女の子に言うの恥ずかしいんだから。」

隼人は肩をすくめて言った。

さらは何だかおかしくなって笑い出してしまった。

そんな彼女を見て、隼人までおかしくなり笑いだしてしまう。

「じゃ、お互い夢が叶ったわけだね?」

「えぇ。…きゃっ!」

いきなり突風が観覧車を襲い、さらは隼人の方に倒れてきた。

間一髪で隼人はさらの身体を支え、抱きしめる。
491: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 00:57:40.37 ID:bCh3h6+p(12/31)調 AAS
「さら、大丈夫か?」

「はい、大丈夫です」

「よかった。…それにしても、かなり風強かったな。突風かな?」

「えぇ…。……あれ?」

さらは隼人から離れ、窓の外を見つめる。そんな彼女の不思議な行動に、
隼人は怪訝そうな感じで彼女を見つめる。

「どうしたんだ?さら。」

「・・動いて無いんです。」

「え?」

隼人も急いで外を見る。すると、観覧車の周りの景色が変わらない。

いくらゆっくりでも動いているのは感じることができたり、見ることだって
できるはず。

なのに、動いていない。

「さっきの突風か…」

「観覧車のご利用の皆様。只今の強風のため、観覧車を動かしている電気を
配給するシステムに何らかのトラブルが発生しました。只今復旧作業に全力を
上げています。今しばらくおまちください」

繰り返し放送が入る。
492: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:00:39.53 ID:bCh3h6+p(13/31)調 AAS
隼人とさらは顔を見合わせ、小さく溜息をつく。

観覧車が止まって10分。

会話のネタも少々つきかけていた。

付き合ってる2人が、互いを意識しないわけないのだ。

先程から、小さな溜息がつきない。

すると、2人の頭上から何やら若い男女の大きな喘ぎ声が聞こえて来た。

「はぁ・・武美!・・・・武美!!」

「ん・・九波さん・・もっと・・・突いてぇ!!ああっ!!ああぁん!!!」

2人は顔を真っ赤にして耳を塞ぐ。

(こ、こんな所で恥じらいもなくするなんて…////ある意味すごいですけど、
やめてくださいっ!////)

(人が我慢してるっていうのに…。どうしてそう、駆り立てるようなことする
んだよ!////)

2人はあまりの恥ずかしさから顔を見ることも出来ない。

「・・俺達も、してみる?」

隼人は顔を真っ赤にしながら、さらに告げた。

彼女は驚いた顔で、彼を見つめる。
493: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:01:39.06 ID:bCh3h6+p(14/31)調 AAS
隼人は恥ずかしさのあまりさらの顔を直視することが出来ず、顔を背けたまま
言う。

「やっぱり嫌だよな・・」

「いい・・ですよ?////」

「えっ・・」

さらのその言葉に驚いた隼人は、急いでさらの顔を見る。

さらの顔は耳まで赤くて、軽く俯き、視線だけずらしていた。

そんな彼女の仕草に小波はドキドキしていた。

「本当にいいのか・・?////」

「…私は、小波君の事が大好きですから……構いません////」

「ありがとう、さら。じゃあ抱きしめていいかい?」

「ええ、来てください・・小波君。優しくしてくださいね。」
494: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:02:19.92 ID:bCh3h6+p(15/31)調 AAS
小波はそっとさらを抱きしめ、優しく唇をあて、深いキスをした。

舌と舌を絡めあい、より強く抱きしめあった。

「ん・・////っんん、ん・・。ふぁ、ん・・////」

「さらの唇、甘いね・・」

小波は何度も何度も角度を変え、まるで彼女を食べるかのように口づけを交わ
していく。

「何でそっち向くの?…さらの可愛い顔見せてよ」

隼人は片手でさらの顎を掴み、自分の方へと持ってくる。

そして唇を再び重ねる。

「ん・・ふっ////んんっ!?」

小波はキスをしながらさらの服を少しずつ脱がしていく。

服をはだけさせると、露わになるさらの雪のように白い肌。

「やっぱりさらって綺麗だね・・」

そしてやわらかく、小ぶりだが綺麗な胸が露わになる。

隼人はキスをし続けたまま、彼女の胸を愛撫し始める。

揉み方にも強弱をつけて。わし掴むように強くしたかと思えば割れ物を触るよ
うに優しく。
495: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:02:58.56 ID:bCh3h6+p(16/31)調 AAS
どちらの愛撫も、今のさらにとっては快感以外の何物でもなく、声の出ない口
から苦しみ混じりの喘ぎ声が聞こえる。

「んん・・・やぁ・・//」

隼人は唇を離し、すぐさま胸の突起をくわえる。

「あぁんっ!////・・あ、ゃ////」

小波は両手で愛撫しながら突起を舌で愛撫する。

愛撫すればするほど、さらの突起はつんと立ってくる。

「ふぁっ!////ぁ、あぁっ!////ぁあんっ!小波君・・」

「感度良好。可愛い・・」

隼人は口を突起から離し、さらの瞳を見つめる。

突起と彼の舌は銀色の糸が繋がっていた。

それを見てさらは顔を真っ赤にして、目をつむる。

彼は軽く笑い、さらの秘部に指を当てる。

「やっぱり・・恥ずかしいです・・」

「まだまだこれからだよ・・」

「Σんぁっ!?////あ・・そこ、は・・////」

そこはもうぐちょぐちょに濡れていた。

下着はもうさらの愛液で濡れていて、下着としての役割を果たせていない。
496: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:04:05.68 ID:bCh3h6+p(17/31)調 AAS
そして愛液はさらのふとももを伝い、床に少しついていた。

隼人はさらを前の椅子に座らせ、下着を脱がし、足を開かせる。

「あ・・////だ、め…です。見ないで・・////」

「キスと胸を愛撫しただけでこんなに濡れることが出来るんだ・・?やっぱり
さらってエッチだね。」

彼の言葉にさらは顔を赤く染め、俯く。隼人は微笑みながら、右手の中指を愛
液に絡めながら、愛液の沼に沈めていく。

「あ・・あ───っ!////」

彼の指が入った瞬間、さらの身体は強張り、隼人のたった1本の指を締め上げ
る。

「きつ・・。そんなに締めないで、まだ指は1本なんだから・・」

「ごめ、な…あぁっ!!////」

彼女がちゃんと謝る前に、隼人はものすごい早さで指を抜き差しを繰り返す。

ぐちゅ、ぐちゅっと卑猥な音が響き渡る。
「さら・・すごい量の愛液が流れ出てる。感じてくれてるんだね?」

「ぁああんっ!////あ…んんぁ…っ////は、ふぁ…あんっ!!////」

あまりにも声が出てしまっているので、さらは口元を手で押さえ、声を出さないようにする。

だが隼人はさらの手を口元から外し、しっかりと両手首を片手で握る。
497: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:05:43.69 ID:bCh3h6+p(18/31)調 AAS
「何で声を抑えるの?可愛い声もっと聞かせて。」

「だって、恥ずかしいです・・////」

「大丈夫。上の人ほどでてないし、それに…さらの声の方が素敵だよ。」

彼はただ笑い指の抜き差しを再開する。

「ふ…あっ!////あ、あぁっ!////」

「もっと、出して。甘い声…」

隼人は彼女の秘部に顔を近づけ、舌で穴をなぞる。

さらは身体をビクッと反応させ、震わせる。

隼人は丹念に秘部を舐め、蜜を吸っていく。

「あ、あぁっ!////あんっあ・・んあ、ぅ・・////小波君・・そんな・・あぁ
っ!!////」

「さらの蜜、甘くて…美味しいよ」

「美味しいわけ…な、あぁっ!んん…////あぁんっ!は、あ…////」

ぴちゃ…という舐める水音。

くちゅ…という指と蜜が混ざり、絡まりあう水音が混ざりあい、さらの耳に入ってくる。

そして、どんどん感度が増していく。

隼人はさらの顔に顔を近づけ、優しくキスをする。

さらはゆっくりと瞳を閉じ、彼の唇と熱を感じる。
498: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:07:17.52 ID:bCh3h6+p(19/31)調 AAS
「今、どんな気分?さら・・」

「何だか、包まれてるみたいであったかくて・・///幸せです」

ふわっと優しく笑うさらに隼人の理性は、完全に吹き飛んだ。

彼はさらをぎゅっと抱きしめ、軽く持ち上げて自分の膝に乗せる。

「さらと1つになりたい…。もう、いいかな?」

隼人の言葉にさらは頬をほんのり赤く染め、頷いた。

彼はにっこりと優しく笑い、自身をとりだし秘部にあてがう。

そして彼女の腰を掴み、ゆっくりと下に降ろしていく。

今までになかった下からの圧迫感に、さらは隼人の肩を掴み爪を立てる。

「あ・・・あ、あぁ───っ!!////」

「うわ・・っ!・・締まる・・」

奥まで入れた後、2人は動かず抱き合う。

「奥で・・////すご、く・・ああっ!////」

「大丈夫・・?辛く、ない?」

「大丈夫です・・」

隼人はさらの髪を軽く撫で、頬に手を添える。さらは彼の手に自分の手を重ね
て、頷いた。
499: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:08:47.19 ID:bCh3h6+p(20/31)調 AAS
繋がっている箇所からは、とめどなく蜜が溢れ、小波が着ている服を汚してい
く。

「小波君・・服が・・////」

「構わないよ。大丈夫だから、余計な心配はいらないから。俺を感じて?」

「あ、んっ!////ぁ・・・腰が・・・////」

さらの腰は小刻みに動いていた。

隼人はそれを見て、もう動いていいと確信する。

「自分から動かすなんて、やっぱりエッチだね?・・俺も動くよ。」

隼人は再びさらの腰に手をあて、自分の腰を上下に動かし中を自身で
荒らしていく。動くたびに水音が聞こえ、彼女の温かさを感じる。

「く、あぁっ!!////あ、あんっ!////はっ、ふぁ…っ!から、だが…なんだか…ああっ!」

閉めることの出来ない口からは、唾液が一筋流れている。

そして、今まで感じたことのない快感に少し苦しくて、涙を流す。

「痛くないか・・さら。」

「いたく・・ないですっ!あ、んあぁっん・・////」

「じゃ、気持ちいい?」

「すごく・・気持ちい、ですっ!!////」

隼人はさらの叫びに似た言葉を聞き、少し顔を赤らめながら笑い、更に律動を早める。

さらの喘ぎ声は高くなり、締め付けは強くなっていく。
500: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:09:49.21 ID:bCh3h6+p(21/31)調 AAS
「あ、い・・イイですぅ////ふっあんっ!////ん、んんっ・・あ、はっ!////」

「さら…好きだ」

「はい・・私も・・あぁ!!」

小波はさらの秘部の奥まで自身を突き上げる。

「小波君・・わたし・・もぉ、あ、あぁっ。ああぁぁあぁ──っっ!!////」

さらは小波にしがみつき、大きな喘ぎ声をあげ気を失う。

さらがイキ、思い切り秘部は小波自身を締め付ける。

それにより小波は大きな吐精感に煽られ彼女の中に欲望を吐き出した・・

彼女の可愛い寝顔を見ているうちに彼は罪悪感が生まれてきた・・

「ちょっと無理させちゃったかな・・・ごめんな。さら。」
501: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:10:38.53 ID:bCh3h6+p(22/31)調 AAS
[大変長らくお待たせしました。只今から運転を再開いたします]

観覧車の中で放送な鳴り響く。

外はもうすでに真っ暗で、人数も少なくなってきていた。

動き始め、小波は優しく彼女の頬をつつき、起こした。

「さら、観覧車動いたよ?起きて・・」

「あ・・じゃ、急いで服を着なきゃ・・・」

さらは焦って立ち上がろうとするが、小波がさらの身体を抱きしめ、動けなくなる。

「・・小波君?」

「・・ごめんな。さら。ごめんな・・」

「いいえ、気にしないでください。小波君は私にとって世界で一番大事な人なんですから・・」

2人の唇が重なり、舌を絡めあう。

そして、互いの熱を感じる。

・・・急いで服を着たということは、いうまでもないであろう。

そして、遊園地を出て電車に乗り、バスに乗り継ぎ、学校へ戻った。
502: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:11:21.35 ID:bCh3h6+p(23/31)調 AAS
電車でも帰りのバスでもずっと二人で話していたが、やはり初めての遊園地ではしゃぎすぎた事、そして隼人に久しぶりに抱かれて疲れていたのか。さらはバスの中でこの前のように、俺に寄り掛かって眠ってしまった。

(本当にこの子は無防備だな・・可愛い寝顔して・・また襲っちゃうよ?)

「次は〜親切高校前。親切高校前です。お降りのお客様はお手元のブザーを・・・」

「ほら、さら。起きて?学校着いたよ。」

「ん・・あ、また寝ちゃってました?ごめんなさい・・」

「謝る事なんて無いさ。今日楽しかったね、ありがとう。」

そしてバスを降り、学校の寮に向かう。一緒にいられるのも、もう少しだ。俺達は手を繋いで寮に向かっていた。

「それじゃあ、小波君。私はこれで・・」

「待ってくれ、さら。最後に渡したい物があるんだ。」

そう言って彼は鞄の中から小さな紙袋を取り出す。
503: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:11:58.72 ID:bCh3h6+p(24/31)調 AAS
「これは・・」

中には水晶のブレスレットがあった。

「ローズクォーツと水晶のブレスレットって言うんだって、それ。この前後輩達の試合を見に外に行った時に売ってたんだ。水晶で出来てて綺麗だったから、さらに似合うかな・・って思って買ったんだ。それに今日さらの誕生日だろ?忘れちゃった?」

「そうでした・・本当にありがとう・・ございます。」

「どういたしまして。これからもよろしくね。君が生まれてきてくれて本当に良かった・・・その事に感謝しなきゃ。」

プレゼントを渡した時の彼女の笑顔は生涯忘れる事は出来ないだろう。
504: 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:12:38.85 ID:bCh3h6+p(25/31)調 AAS
1時間後、親切高校女子寮―

「さら〜、勉強見て。さらに勉強教わって、追試出来たけど・・心配だよ〜」

「はいはい。私に教わるのもいいけど、お姉ちゃんもちゃんと自分でやりなさいよ。甘やかしちゃいけない。って小波君から怒られちゃったよ?」

「うう・・小波君も馬鹿なのに・・ん、どうしたの?そのブレスレット?」

奈桜はさらが左腕につけていたブレスレットに気づいたみたいだった。普段学校でつけられないだろうから、部屋ではいつも付けようと決めていたみたいだった。

「えっと、これは・・・」

「小波君から貰ったんでしょ?」

「////・・うん。」

「私もお父さんからプレゼント貰ったけど・・あ、さらにも来てたよ。でもいいなあ・・あんなに優しい彼氏さんがいて。私も彼氏欲しいな〜」

「彼氏ってそんな感じじゃ・・・」

「でも付き合ってるんでしょ?否定しなくてもいいじゃない。あ、そうだ。今日デートだったんでしょ?楽しかった?」

「う・・えっと、それは・・・」

「あ、怪しい。お姉ちゃんにも話しなさい〜」

「もう、お姉ちゃんやめてよ〜」

誕生日。その日は誰もが主役になれる日でもある。

その日を誰かに祝ってもらえる事は本当に嬉しい事だ。

世界中の皆が誕生日に幸せになれますように。
505
(5): 桜色の空〜後日談〜 2011/10/31(月) 01:14:40.05 ID:bCh3h6+p(26/31)調 AAS
以上です。とあるサイトにも同名の小説で第4話までUPしてるのでもし良かったら見て感想下さい。

もちろんこの小説にも。

稚拙でしかもかなりの長文になってしまいましたがたくさんの人に見て頂けると嬉しいです。
506: [sage] 2011/10/31(月) 01:18:56.12 ID:CBcV8ZkN(1/3)調 AAS
>>505
GJ
さらかわいい

一つだけ確認を
外部リンク:pawapokeeroparo.wiki.fc2.com
某サイトには無かったエロの部分が過去に投下されたこの作品と同一ですが
この作品を投下したのは貴方でしょうか?
507: 2011/10/31(月) 01:21:58.11 ID:bCh3h6+p(27/31)調 AAS
ええ、そうです。

ちゃんとデートの描写を書きたかったので練り直しました。

しっかり書かず申し訳ありませんでした。
508
(1): [sage] 2011/10/31(月) 01:29:16.73 ID:CBcV8ZkN(2/3)調 AAS
疑ってしまい申し訳ありませんでした

保管庫の方の作品とダブってしまうので
前に投下した方は削除してもらうと良いと思います
509: 2011/10/31(月) 01:32:16.36 ID:Z2W/OZbw(2/4)調 AAS
>>505
おつ
510
(1): 2011/10/31(月) 01:32:25.42 ID:bCh3h6+p(28/31)調 AAS
>>508
アドバイスありがとうございます。こちらこそ申し訳ありませんでした。

近日中に私の方から管理人さんにお伝え致します。

小説はいかがでしたか?
511
(1): [sage] 2011/10/31(月) 01:42:59.25 ID:CBcV8ZkN(3/3)調 AAS
>>510
恥ずかしながらも少し積極的な桜空がかわいかった

ただ一部の文中の三人称が「小波」と「隼人」で同一人物で2つあって
そこだけが少し違和感あってすごく惜しいと思う
512: 2011/10/31(月) 02:10:31.77 ID:0xpX+6PR(1)調 AAS
>>505
過程が増えて、なおさら可愛い
GJ!

>>480
難しいと思うけど頑張れ、応援してる
513: 2011/10/31(月) 02:15:11.51 ID:w618Mjky(1/7)調 AAS
どうも、キオです。
今日は何の日?ヒャッハー、ハロウィンだァー!!
と言う訳で今日という日の為に二週間かけたハロウィンネタの作品を投下します。
タイトルは「Trick and treat!?」です。
514: 2011/10/31(月) 02:15:43.95 ID:w618Mjky(2/7)調 AAS
10月31日、俺達は秋キャンプを控えていた。
今年のペナントレースはリーグ準優勝と惜しい結果に終わったが小杉の方も同じだったからおあいこだ。
俺は外食を終えて寮に帰ろうとしている所で一人で歩いていた。
そして寮の入口付近にやって来た時に俺は後ろから肩を叩かれた。
「やっホー!こんバンわ、ソムシー仮面登場!ソんな、アなたにプレゼントあるヨ!」
…またあなたですか、ソムシー仮面。
この人は突如として現れ(主に恵理とのデートの後に)、俺にパワビタDをプレゼントしていく人だ。
「えーと…またパワビタDをくれるんですか?プロのスポーツ選手としてはありがたいですけど…」
「違うヨ!今回ハコレだヨ!」
ソムシー仮面はそう言って小さい箱を俺に差し出した。
「一言デ言えバ『トリート』ヨ!」
そう言ってソムシー仮面はいなくなってしまった。
トリート…か。一体何だ?俺はソムシー仮面の言葉に思考を巡らせながら寮に入った。
「お、小波か。随分早かったな」
寮の入口で古沢監督に声をかけられた。
「ええ、食事だけだったので…」
「そうか。早く帰ってきて正解だったな。お前の彼女が部屋の前で待ってるぞ」
「えっ、恵理が!?わたりました、すぐに行きます!!」
俺は恵理がいると聞いてすぐに自分の部屋に向かった。恵理は俺の部屋のドアの前で待っていた。
奇妙なことに、大して寒くないのに恵理はコートを着ていた。
「あ、小波さん!お帰りなさい!」
恵理は俺に気付くなり顔を緩めた。
「た、ただいま…それにしても恵理が寮にやって来るなんて珍しいな」
「だって、ここ最近は試合続きで全く会えなかったから…シーズンが終わってからならいいかなって…」
確かに恵理の言う通り、モグラーズはプレーオフに進出したため試合の数が多くなった。
その分恵理に会うのはおあずけになってしまったという訳だ。
「立ち話も何だから部屋に入りなよ。…ちょっと散らかってるけど」
そう言って俺は部屋の鍵を開けて恵理を中に入れた。
「…この前来たときと変わってないね」
「はは、俺って模様替えとかしないからさ。とりあえずコート脱いだら?」
俺はハンガーを手に取り、恵理に差し出した。いくらなんでも部屋に入ってまでコートは暑いだろう。
「うん。…ところでさ、小波さんは今日が何の日か知ってる?」
突然恵理が話題を振ってきた。今日が何の日か、だって!?
515: 2011/10/31(月) 02:16:16.46 ID:w618Mjky(3/7)調 AAS
俺は悩んだ。俺の誕生日じゃなければ恵理の誕生日でもない。
しかし、しばらく悩んでいるうちに一つの答えに辿り着いた。
「もしかして…ハロウィン?」
「当ったりー!!私も今日ソムシーに言われて気付いたんだけどね」
そう言って恵理は照れ笑いを浮かべた。
「えーと…今日がハロウィンなのは解ったからコート脱ぎなよ。暑いんじゃないか?」
「うん…」
恵理は小さく頷き、コートを脱いだ。驚いた事に、恵理はコートの下に魔女のコスプレをしていたのだ!!
「えーと…その服はどうしたの?」
「これは…その…ハロウィンだから…ソムシーが着て行けって…」
その瞬間、ソムシーの『トリート』の意味を理解した。つまりはこの箱の中にはお菓子が入っていて二人で食べろと言うことなのだろう。
「だったら今日はハロウィンを楽しもうよ、丁度お菓子があるんだ」
俺は箱を取り出して、恵理に見えるように置いた。途端に恵理は目を輝かせた。
「わぁ、中身は何かなぁ…?」
「実は知り合いから貰ったものだから俺も知らないんだ。まぁ、開ければ判るよ」
そう言って俺は箱の封を解き、蓋を開けた。
中には十数個の一口タイプの小さいチョコレートが詰まっていた。
「チョコか。じゃあ早速食べようか」
そう言って俺と恵理はチョコを一つずつとって食べた。そのチョコはやや苦く、酒の味がした。
「あ、これって…もしかして酒菓子かな?」
チョコを口に入れた恵理がそう漏らす。成程、こういう大人のハロウィンも悪くないな。
このチョコレート、お酒が入っているためか苦くはあるが、美味しくもある。
ふと恵理の方を向いたとき、俺は彼女の異変に気付いた。顔が赤く、目つきがトロンとしている。
「…恵理?どうかしたのか?」
「えへへー、小波さぁん…」
俺が声をかけたその時、恵理が俺に抱きついてきた。まさか…チョコの中の酒で酔っぱらったのか!?
「恵理、落ち着…んむぅ!?」
恵理を宥めようとしたその時、俺の口は恵理の唇によって塞がれた。
そしてそのまま恵理に押し倒され、恵理が俺にまたがる体制になった。
俺の上に乗っかっている恵理は魔女のコスプレと恍惚とした表情によって妖艶さを出している。普段の恵理からは考えられないくらいだ。
その妖艶さに当てられたのか、俺のモノがズボン越しに膨張したのが判った。
「あ、小波さんのが大きくなった」
そりゃあ、ここまでエロくなった彼女に迫られて欲情しない男なんていない。
516: 2011/10/31(月) 02:16:47.00 ID:w618Mjky(4/7)調 AAS
すると恵理は器用に俺のズボンとパンツを脱がし、モノを露わにした。
「小波さんもこんなにしてるんだから…してもいいよね?」
何をするのかを尋ねるのは無粋の極みだろう。俺は首を縦に振った。
すると、恵理は俺の股間に顔を埋めて俺のモノを口に含んだ。
「うっ…!!はぁ、え、恵理…」
その刺激に俺は頭が融けそうになった。そして恵理は俺のモノを口でしごき始めた。
「んむ、ちゅく、んっ、じゅぶっ…」
恵理は俺の弱い所を的確に攻めてくる。一往復する毎に俺の下半身の痺れは強くなっていった。
そして、それだけの快感の中で俺に限界が訪れるのはあっと言う間だった。
「え、恵理っ!!俺、もう…」
俺がそう言うと恵理は口を俺のモノから離し、手で扱いた。
「それならイッちゃえ、私の手でイッちゃえ!!」
「うぉっ!!で、射精るっ…!!」
恵理の言葉が引き金になって、俺は子種を盛大にぶちまけた。
恵理の顔に、髪に、服に夥しい量のそれがかかってしまった。
射精が終わると、恵理は再び俺のモノを口に含んで、力強く吸い上げた。
「小波さんの…濃いのが沢山…かかっちゃった…」
「そりゃ…恵理のために溜めてたから…」
この言葉はまんざら嘘という訳ではなかった。恵理と初めて交わって以来、恵理をオカズにしようとしても息子は元気にならなくなってしまったのだ。
「えへへ、嬉しい事言ってくれるじゃないの…」
恵理は精液まみれの顔で艶やかに微笑み、俺の腰の辺りに跨った。
「そんな小波さんには…ご褒美を、あげないと…ねっ!!」
その直後、強烈な快感が俺のモノに襲いかかった。
恵理の服で見えなかったがどうやら恵理の秘部が俺を飲み込んだようだ。
そして間髪を入れずに恵理は腰を上下に動かし始めた。
「恵理っ…いつもより、凄くいい…!!」
恵理の膣内がうねって俺のモノを揉みしだく。俺にとっては極上のマッサージだった。
「あぅっ!!あっ!!あんっ!!」
それは恵理も同じのようだ。恵理は外に聞こえそうなくらいの声で喘いでいる。
俺は快感のあまり腰の感覚がなくなっており、恵理にされるがままになっていた。
「はぅっ、あ、こなみ、さんっ…私、もうっ…」
恵理は初めからかなり激しく腰を振っていたためか、もう限界が来てしまったようだ。
恵理は絶頂を求めてただでさえ激しかった腰の動きをいっそう激しくし、俺のモノを締め上げてきた。
しかしここで果てては恵理に申し訳が立たない。
517
(1): 2011/10/31(月) 02:17:10.85 ID:w618Mjky(5/7)調 AAS
そう思った俺は歯を食いしばって射精しそうになるのを堪えた。
「はぁ、ぁんっ!!小波さん…そんな、顔しちゃ…嫌ぁ…」
恵理がそんな言葉を漏らした。よほど嫌な顔をしていたのだろうか…?
「ねぇっ…一緒にぃ、イこぉ…っ?」
恵理は腰を振りながら俺に囁いた。その言葉を聞いた瞬間射精感が急激にこみ上げてきた。
「恵理っ…俺も…いくぞっ…!!」
「うんっ…来て、小波さん…あああぁぁぁ!!」
恵理が絶頂を迎えた。そして今までで一番強い力で俺のモノを絞り上げた。その攻撃に俺は耐えられる訳がなく…
「恵理、恵理ぃっ…ううっ!!」
俺も恵理の後を追うように絶頂に達した。恵理の膣内で俺のモノが暴れ回る。その時間は永遠にも感じられた。

最後までして疲れきった俺達は一緒の布団で寝転がっていた。
「ところで…このチョコ、誰から貰ったの?」
すっかり酔いが醒めて素面に戻った恵理がふと俺に尋ねた。
「えっ!?えっと、その…」
疲れきった俺の頭では適当な言い訳も思いつかなかった。仕方がない…
「…恵理もよく知っている人だよ」
それを聞いた恵理ははっと驚いた。この言葉だけで理解できたようだ。
「もう、ソムシーったら…」
恵理は呆れたように呟いた。「でもそのおかげで恵理と気持ち良くなれたから俺としては良かったな」
「…小波さんのえっち」

※ここからは恵理の視点でお送り致します。
翌日、私はいつも通りバーに仕事に出た。昨晩あれだけの事をしたけど、しっかり休んだからもう大丈夫。
そして仕事場のバーに到着、何も気にしないでドアを開けて中に入った。
「こんばんはー!!」
「オー、恵理!ユうべは小波のトコロに行ったのカ?」
挨拶をするとソムシーがお出迎え。出会い頭にその質問は…
「う、うん。一緒に過ごしたよ」
「ヘー、ジャ、ワタシがアげたトリートも食べタんダナ?」
「うん…ところでソムシー、あのチョコに一体何を入れたの?」
そう、仕事柄普段からお酒に接している私があんな酒菓子程度で正気を失うほど酔っぱらう筈がない。
「ヘ?アア、恵理が積極的になれルまじないヲかけておいたヨ!デ、ドうだっタ?」
…私は呆れて何も言えなかった。
518
(2): 2011/10/31(月) 02:25:42.24 ID:w618Mjky(6/7)調 AAS
終わりです、いかがでしたか?
しかし「ソムシーの入れ知恵」は扱いが難しいですが便利ですねww
もしかしたら「三年目にモグラーズが準優勝でも小杉のチームはリーグ優勝するんじゃ?」
と言う指摘があるかもしれないので注釈を入れますと、本作品は5の三年目にモグラーズが日本一になった一年後と言う事になってます。
519: 2011/10/31(月) 02:30:44.08 ID:w618Mjky(7/7)調 AAS
>>505
GJでした!!
親切高校…?僕が持ってる中にはありませんが(現時点でのレパートリーは1.2.3.4.5.9)それとは関係なしに楽しめました。今後も期待してます!!
520
(1): 2011/10/31(月) 02:36:41.51 ID:bCh3h6+p(29/31)調 AAS
>>511
500と501ですね・・ 結構量あったんで見逃しちゃいましたね。

UPする際に直してもらうよう頼んでおきます。
521
(1): 2011/10/31(月) 02:43:39.57 ID:Z2W/OZbw(3/4)調 AAS
>>518
ソムシーの万能っぷりは異常

>>520
wikiにうpされた後、自分で直すってのはダメですかね。
522
(1): 2011/10/31(月) 02:47:02.54 ID:bCh3h6+p(30/31)調 AAS
>>521
それも可能なんですか? 方法について教えて頂けると嬉しいです。

無知ですみません。
523: 2011/10/31(月) 03:17:45.53 ID:PgLQ97CO(1)調 AAS
>>505>>518
2人ともGJ!

ヒャッハー! 豊作だー!
524
(1): 2011/10/31(月) 03:23:16.32 ID:Z2W/OZbw(4/4)調 AAS
>>522
wikiのページ左上にある「wiki編集」を押したら認証画面に入るから、
ページの案内に従いパスワードを入力(パスは毎回変わる。画像に書いてあるひらがなを数字に直す)。
そうするとトップページに飛ばされるから、編集したいページまで飛んで、
編集したいページの左上にある「編集」→「このページを編集する」を順番にクリックしていけ。

後は編集画面になるから、直したい部分を書き換えるだけ。
525: 2011/10/31(月) 05:00:39.41 ID:pcK3Whcd(1)調 AAS
二人ともGJです!

ハロウィン盛り上がってるねー
526: 2011/10/31(月) 08:46:37.72 ID:bCh3h6+p(31/31)調 AAS
>>524
どうもです。修正しときます。ありがとうございます。
527
(1): 2011/11/01(火) 00:05:00.74 ID:nA7sCPkp(2/2)調 AAS
2人ともGJ

ちょい疑問
一応水商売やってる恵理が酒菓子でベロンベロンになるもんかね?
まあエロパロだからって言われればそれまでなんだけど
528
(1): 2011/11/01(火) 00:49:25.92 ID:pULAtNMh(1)調 AAS
二人ともGJでした。なんか久しぶりに恵理の作品を見た気がするな・・・・

>>527
>>517をもう一度読むことをオススメする
529: 2011/11/01(火) 01:05:33.13 ID:w2uMkuNS(1)調 AAS
>>528
スマン
見逃してた
530: 2011/11/01(火) 19:02:02.72 ID:XJ3dW/6f(1/3)調 AAS
さらは突然なおに誰も使ってない寝室に呼び出された。
「どうしたのよ?こんなところに呼び出して」
「・・・小波君とやってるの?」
それはいきなり爆弾発言のような一言だった。
さらは驚いた。
「な、なによいきなり」
「だけど私見たのよやってるところ」
「っ!」
その間沈黙が続いた。
そしてさらは重い口を開いた。
「や、やっていたわよそれで何なの?」
「私と相手して」
「え?」

「私とやるっていうの?」
「そう。だから・・・」
「わかった。でもすこしだけだから」
そしてさらは承諾した。
なおはさらの腕を縛り口は呼吸器のようなもので防いだ。
次に服を脱がしていく。
「じゃ・・・やるよ」
「うん」
531: 2011/11/01(火) 19:02:16.32 ID:XJ3dW/6f(2/3)調 AAS
そう言い胸を揉みしごく。
「ん、ああん」
「胸大きい・・・」
そう言いながら今度は乳首を口に含む。
「ふああん!あん!あん!」
「それじゃ次はここを指入れるね」
なおはさらの秘所を入れていく。
「あ、ああ、うぅ・・・」
「ここもすごい濡れてる・・・」
そして指を深く入れていく。
「ひあ!、あん、ああん、」
ところがなおはさらの口を防いでいた呼吸器を外した。
「は、はあ、はあ・・・」
「どう?気持ちいい?」
「う、うん。でもすごい」
「ありがとう。じゃあ次はこれを入れるね」
そういってなおが取り出したものは肉棒に似せた棒であった

「それを私の膣に?」
「うん。一緒に気持ちよくなろう?」
そう言った途端さらの秘所にゆっくりと入れていく。
「あ、ああん、はあん・・・」
「じゃあ入れていくね」
入れた後二人はお互い腰を動かす。
「あ、ああん気持ちいい」
「うん、うん。私も気持ちいい。だけどもうイっちゃう」
「はあん、わ、わたしも・・・」
そして絶頂に達してきている。
「そろそろいくぅ」
「あ、だめえぇぇぇぇぇ」
二人は果てた。
それから数十分はたった。
「ありがとう」
「こ、こっちこそ」
「また時間があったらいっしょにやろうね」
「うん」
そうお互い笑っていたのであった・・・。
532: 2011/11/01(火) 19:02:36.41 ID:XJ3dW/6f(3/3)調 AAS
初投下です
駄作過ぎてすみません
533
(1): 2011/11/02(水) 00:32:16.53 ID:ZJMLxHqM(1)調 AAS
レンちゃんにπタッチやスカート捲りで悪戯する12主

調子に乗ってると、レンに抱きつかれて騎乗位の体制にされる

そこからレンに美味しく頂かれる

駄目だ…展開は書けるが、文が書けない…誰か頼む
534: 2011/11/02(水) 01:50:22.04 ID:cjOL3Vuq(1)調 AAS
>>533
>>249
>>316
535
(1): 2011/11/02(水) 22:19:51.96 ID:c4EQdo7a(1)調 AAS
文化の日ネタってどんなのがあるかな?
536: 2011/11/02(水) 23:51:32.94 ID:RpCDPETc(1)調 AAS
>>535
赤いジュースと黒いジュース
どっちを飲む?
537: [sage] 2011/11/02(水) 23:59:34.42 ID:EwlJZ+md(1)調 AAS
ベタだけど文化祭とか
538: 2011/11/03(木) 01:01:32.63 ID:wpsTw+/H(1)調 AAS
ユウキが喫茶店でウェイトレスをするのか。
539: 13@東京の超有名大学に通う19歳(高収入) 2011/11/03(木) 19:07:00.99 ID:o95BDOTv(1)調 AAS
さらウン絶賛執筆中!!
ティッシュ用意して待っててください
540: 2011/11/03(木) 23:58:52.18 ID:PCSFsFsZ(1)調 AAS
今手元に10が無いんですけど
いつきの一人称って「アタシ」でしたっけ?
それで主人公は「いつきちゃん」って呼んでましたよね?
541: 2011/11/04(金) 00:23:06.77 ID:Z+7jvp04(1)調 AAS
いつきちゃんはあってる
542: [sage] 2011/11/04(金) 02:11:26.14 ID:NEjTrJi3(1/2)調 AAS
アタシでいいんじゃないのかな
543: 2011/11/04(金) 05:39:48.04 ID:rC0zUpec(1/11)調 AAS
えー、ネット回線の不調により投下出来なかったハロウィンネタ(?)、投下します。
キャラは典子ちゃん。
とある理由により原作より少し年齢を上げてるので、それに拒否感がある人はIDNG推奨です
544: 2011/11/04(金) 05:40:19.89 ID:rC0zUpec(2/11)調 AAS
 ―1―

「トリック・オ〜ア・トリート! お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃいます」
「えっ。あぁ、とりあえず、おかえりなさい典子ちゃん」
 バン! というドアの開く衝撃音に驚きながら振り返ると、そこにはいつもとは少し変わった典子ちゃんがいた。
 何やら身体の背丈に合っていない大きなマントを羽織っている。
 頭には魔法使いを思わせるとんがり帽を被っていて、どこか仮装大会チックだ。
「典子ちゃんではありません。ハロウィンノリコです」
 えっへん。と自称ハロウィンノリコは慎まやかな胸を張った。
 マントの隙間からちらりとセーラー服と学生カバンが見えた。
 どうやらこの魔法使いスタイルのまま直接家へと帰ってきたらしい。
「で、どうしたの典子ちゃん」
「ハロウィンノリコです」
「……ハロウィン典子ちゃん」
「ハロウィンノリコです」
「はいはい、ハロウィンノリコね、うん」

 ……なんと面倒くさい。
 けど二年と半年前、初めて出会った頃に比べればずいぶん明るくなった。
 高校生なんだから、こうやって笑っていたほうが絶対に良い。
545: 2011/11/04(金) 05:40:56.65 ID:rC0zUpec(3/11)調 AAS
 ―2―

 そういえば今日は十月三一日だった。
 典子ちゃんによると、今日典子ちゃんの通う高校でハロウィンパーティなる行事があったらしい。
 近くの小学校の生徒を招き入れ、保護者と共に散歩させて、お菓子を食いまくろうという行事。
 典子ちゃんが通う高校側は家庭科の一環として、小学校側はイベントとして楽しんだそうだ。

「そんな事があったんだ」
「あったんです。ということでトリック・オア・トリート」
「いやいや、つながりが分からないよ」
 カマンベイベと言わん勢いで両手のひらを見せる典子ちゃん。
 こんな甘えん坊でしっかりものな女の子が、外ではクールな美少女とか言われてるんだから、世の中間違っていると思う。
「うぅ……いつもは自分で作ったお菓子は自分で食べれるのに……」
 典子ちゃんはベッドに腰をかけ、上半身を寝転がせた。
 ぶかぶかのマントが華奢な身体を毛布のように包みこむ。
 どうやらハロウィンパーティのせいでお菓子が食べられなくて、少し機嫌が悪いようだ。
「俺はいつも作って貰う側だからなぁ……」
「なんで? いいじゃない、いつも作ってあげてるんだから、たまには作ってよ」
「無茶は言っちゃいけない。俺は料理はしない主義だ」
「できない主義(だけ)のくせに」

 図星なので何とも言えない。
 実を言うと、彼女と暮らしはじめてから二年の月日が過ぎている。
 最初の頃こそ家事は分担して二人で行なっていたが、仕事を覚えて忙しくなっていくうちに、任せきりになってしまっていた。
「という事で」
「ぶっ!」
 典子ちゃんがバッと思い切ったように起き上がると、隣に座っていた俺に目掛けて飛びついてきた。
 とっさに受け止める体勢を取ろうとするが、あまりに急すぎて反応しきれない。
 典子ちゃんのなすがままに押し倒されてしまった。
 俺の身体の上に乗っかった典子ちゃんは、俺の両脇腹へ手を伸ばしてこう言った。

「トリック・オア・トリート。お菓子くれないんで、いたずらしちゃいます」
546: 2011/11/04(金) 05:41:40.27 ID:rC0zUpec(4/11)調 AAS
「マジかよ……あひゃはははははあ!」
「真剣(マジ)です」
 こちょこちょこちょ。
 毎日家事をしてもなお、白魚のように透き通った細い指が俺の脇腹を蹂躙する。
「たたた、タイムタイム! おっふ、おっふ! 無理!」
「お菓子はくれない、いたずらしようとするとすぐに音を上げる。一体小波さんはどうすれば気がすむの?」
「いやそんな挑発されても!」
 俺の言う事はお構いなしに、典子ちゃんはくすぐりを続ける。

「あっ……」
「……おぉ」

 数分後。典子ちゃんの手が止まった。
 自分の下腹部をじっと見つめている。
「……あの」
 いや、自分の下腹部に隠れている俺の男性器を気にしている、と言ったほうがただしいか。
「えっ、あー、えー」
 やっぱり俺も社会人になったとはいえまだまだ衰えていないわけで、それはもうご立派だった。
 無理もない、二週間くらいご無沙汰なのだ。二十歳を過ぎたと言っても性欲は溜まる。
 一人でするのはずっと前に典子ちゃんに覗かれて以来やめたし、彼女はまだ高校生。
 その上家事までお願いしているんだから、なかなかセックスしようなんて雰囲気にはならない。

「の、典子ちゃん、これはね、」
(ほら、女の子に乗っかれてたら勃起もするよ、うん!)
 ……などと口走ろうとしたその瞬間、唇が押し付けられた。
 典子ちゃんの瑞々しい舌が俺の口の中へと侵入し、ソロリと歯茎を撫でた。
 加えて俺も舌を差し出すと、典子ちゃんの舌と俺の舌が絡みあった。
 甘露のように甘い唾液が与えられる。俺はゴクゴクと喉を鳴らして典子ちゃんの口の中を味わう。

 もう何十回……もしかすると、何百回と繰り返したかもしれないキス。
 まだ中学生だった頃に教え込んだ「大人」の第一歩。
 彼女はまだ高校1年生だというのに、テクニックだけは熟れた成人女性のように立派だ。
547: 2011/11/04(金) 05:42:01.94 ID:rC0zUpec(5/11)調 AAS
「……ちゅ」
 お互いに惜しむように唇を離した。ぷはぁ、とビールを一気飲みした後のような酩酊感を覚えてしまう。
 ただでさえ勃起していた肉棒が、更に大きく膨れ上がったような感覚がした。
 オノマトペにするならば「ギンギン」と言ったところで、我慢の限界を感じた。

 俺はのっそりと上半身を起こすと、典子ちゃんを抱きしめた。
 華奢。健康的な若い身体。そんな言葉が脳裏を過ぎていく。
「その……したいんですか?」
 何をいまさら、わかりきったことを。君にキスされて、その気にならないはずがないだろう。
 自分を慕ってくれている女子高生を貪りたいという劣情。
 愛している彼女に、女性としての喜びを与えたいという彼氏としての欲求。
 被保護者と保護者の関係を飛び越えるという背徳感。
 全てをごちゃ混ぜにしたい。そして――
「うん。……めちゃめちゃにしたい、かな」

「これからお前を犯すぞ」と端的に宣言した俺は、彼女をいささか乱暴に、けれど怪我しないように気をつけて押し倒した。
 背丈にあっていない黒のマントが、まるで蝶々の羽根のように広がった。
 ベッドの上に黒い蝶。頭にはとんがり帽子。
「あ、マント脱ぎましょうか」
「いや、いい」
 これはこれで、趣があって良い。
548: 2011/11/04(金) 05:42:35.10 ID:rC0zUpec(6/11)調 AAS
 ―3―

 もう何十回とこういう行為を繰り返すと、前戯の流れは大体、往々にしてパターン化してくるものだ。
 ショーツを脱がそうとしてスカートに手を這わすと、軽く腰を浮かせる典子ちゃんを見て、「あぁ手馴れたなぁ」等と軽く感想を抱いた。
 マンネリ化していないかと若干不安にもなったが……
「あ」
 パステルカラーな緑色のショーツを脱がせると、クロッチ部分がしっとりと濡れていた。
 まだまだそんな事を考える必要はなさそうだ。
「期待してたんだ」
「そういう風な身体にしたのは小波さんですよ。私、まだ高校一年生なのに」
「最近の学生の性生活は進んでいると、知り合いの警察官が言ってたよ」
「そんなの一部だけです」
 君がその、一部の進んだ性生活を送ってる女子高生……なんだけども。なんてのは、無粋なツッコミだろうか。
 そんな風に彼女を開発したのは他でもない俺なのだから。
 被害者は被害者らしくある方がいい。

「んっ……」
 無事コンドームをつけ終わった肉棒を彼女の秘所に押し当てる。
 今日のように、セックスをしよう! と言って行うセックスは、いつも正常位の体勢から始まる。
 理由は分からないが、いわゆる王道っぽいのが性に合っているのかもしれない。
「じゃあ入れるよ」
「はい――、来てください」

 ズブリという音がなった気がした。
 俺の肉棒が典子ちゃんの"膣内(なか)"に飲み込まれていく。
 彼女の"膣内(なか)"はひどくトロトロで、どこかスライムを彷彿とさせる。
 ねっとりと典子ちゃんの"膣内(なか)"は俺の肉棒に絡みつく。
 いつものように、俺がそう教え込んだように。
 次第に、無意識のまま腰を動かしていた。
 前後左右だけじゃない、典子ちゃんと同学年の奴らには出来ないような腰使いだ。
549: 2011/11/04(金) 05:43:01.32 ID:rC0zUpec(7/11)調 AAS
「ん……っ! ふっ……うぅ……いつもより、おっきい……!」
「典子ちゃんもっ……くっ、いつも以上に締まりがいいよ!」
「ぁん! んぅ、ふぁぁっ!」
 肉棒が典子ちゃんの奥を抉っていく。子宮口と鈴口が何度も何度もキスをする。
 だけど一辺倒にはならない。ただまっすぐ同じ所に腰を振るなんて、童貞を卒業したばかりの男にだって出来る。
 少し腰を引いて、下から上へ、角度をつけて腰を振る。
「……っ!!」
 ビクンッ!と典子ちゃんの腰が跳ねた。相変わらず彼女は"ここ"が弱い。
 少し小さめのクリトリスが刺激されるからなのか、それとも膀胱が近いからなのかは分からないが、他に比べて明らかに反応がいい。
「ぁぁぁ! そこっ! そこばっかりぃ……! んっ……んんっ……!!」
 批難めいた声を出しているのに、身体は正直だ。俺の動きにあわせて、彼女もまた腰の位置を調節している
「っ」
 マントを掴んでいた典子ちゃんの手は、いつの間にか俺の背中に回っていた。
 ガリガリと背中が爪に引っかかれる。そういえば、初めてした時も爪を引っかかれたっけ。
『痛くしないって言ったのに、凄い痛かった』とか言っていた。背中をひっかくのはそのお返しだとも。
「典子ちゃん、ちょっと体勢変えるよ」
 どういう意味なのか推測するよりも、今は快楽に溺れたいし、溺らせたい。背中が痛いのは嫌だ。
 典子ちゃんの身体を抱えて、二人で向き合ったように座る。
「ふぁっぁ! ん、奥に届いてます……! じゅ……ちゅっ……ん」
 俺の身体と典子ちゃんの身体が密着する。
 対面座位はキスがとてもしやすい。さっきは唾液を飲んだので、今度は飲ませてみよう。
「んっ……ごくっ……ちゅ……。そういえばこ、小波さ……んっ! さっきから……はぅっ、気になってたんですが」
「ん?」
550: 2011/11/04(金) 05:43:52.97 ID:rC0zUpec(8/11)調 AAS
「三時のおやつにっ! ぁん! ちょ、私のチョコんんっ……食べまし――ちゅっ、じゅる……」
 そのような事実はあり得ないがキスで誤魔化しにかかる。
 うん、知らない知らない。チョコレート味のハーゲン○ッツとか知らない。
 典子ちゃんが帰ってくる10分前に食べたとかそんな事はない。
 今でも机に、からになったハーゲ○ダッツがあったりしても俺は無実だ。
「ぷはっ……も、もう!」
 誤魔化そうとしているのがバレたのか、典子ちゃんが不機嫌そうな顔で俺を押し倒した。
「んー?」
「さっきから、良いように攻めすぎです。私高校生なんですよ。ちょっと休んでてください」
「分かった、腰振るのは休めるよ」
 目の前に広がるのはうっすらと毛の生えた女性器が、俺の肉棒をまるごと飲み込んでいる光景。
 あんなに小さいのに、よく全部入るなと感心してしまう。
「女子高生は既に"女"だ」というのは誰の言葉だったか。

「くっ……はぁぁ、んっ、んっ!! こなみ、さ……ん!」
 でもまぁ、やっぱり。
「奥まで、んっ、ふっ、ズンズン入って……!」
 見ているだけというのはいささか暇というか、なんというか。
 セックスは楽しむものであって、これじゃあAV見ているのと変わらないと思う。
 だから休んでろって言われても腰を動かしたくなるし、もうそろそろ"近い"。
「はぁ、はぁっ……典子ちゃん」
「ふぁぁっ……なっ、んっ、なんですか!?」
「ごめん、限界」
 俺は典子ちゃんの腰を掴むと、"膣内(なか)"の奥へと肉棒を突き刺したまま、円を描くように腰を動かした。
「ぁぁぁぁっ! んんっ!! ふぁっ!! こ、小波さ、んはげしぃ!! それ、んっ、はげしいっ!!」
 典子ちゃんの体勢が崩れる。上半身と上半身が密着して、ただただ腰を振り続ける。

「イッ、イキます! 小波さん、わたしイキっちゃいますっ!」
「俺も……!!」
「ふぁ、ぁぁぁぁん!!」
 大量の精子がコンドームの中へと溜まっていく。吐き出す感覚で分かる、とんでもない量だ。
 避妊してて良かった。流石に女子高生を妊娠させるのはまずい。

 典子ちゃんは相当深くイってしまったのか、ビクビクしながら俺の胸板に顔を埋めている。
 むせ返るような汗の臭い。冬だというのに室温は真夏のように感じる。
「あー、典子ちゃん?」
「……はぁい……」
「ごめん、もっかい」
「……えっ」
551: 2011/11/04(金) 05:54:08.21 ID:rC0zUpec(9/11)調 AAS
 ―4―

 数時間後。
「晩御飯、どしよっか」
 すっかり暗くなった空を窓越しに見上げて、典子ちゃんに問いかける。
「あー、もうちょっとしたら……作りますね……」
 典子ちゃんは気だるそうにしながら、俺の腕の中に収まっていた。
 相当ぐったりしている。
 それもそのはずだ。五回戦より先はもう数えてないくらい連続で行為に及んだ。
 ここまで無理をしたのは、彼女と初めて性行為をした時以来だろうか。
 今日も、あの時も。そして初めて出会ったあの頃も。
 この子はずっと無理をしている。

「いいよいいよ。俺が作る」
「でも」
「いいからいいから」
 多分、典子ちゃんのように美味しくは作れないだろう。
 手際の悪い俺を見かねて、結局手伝ってくれるかもしれない。
 けれど、それでいい。
 俺は典子ちゃんを養う事が出来ても、典子ちゃんを支えることが出来ないから。
 自分のことに手一杯で、典子ちゃんに家事を押し付けてしまうから。
 典子ちゃんが俺を支えようとしてくれるから。

 なら、逆転の発想だ。
 俺は典子ちゃんにとって支えやすい男に、支え甲斐のある男なろうと思う。
 それがきっと、俺と典子ちゃんの付き合い方なんだ。

「もう、仕方ないですね」

 そう言った典子ちゃんの笑顔は、いつもよりもうれしそうに見えた。
552
(3): 2011/11/04(金) 05:55:10.12 ID:rC0zUpec(10/11)調 AAS
 以上。タイトルは「お菓子くれないんでいたずらしちゃいます」とか、そのあたりで。

 ここからはあとがき。
 いわゆるハロウィンネタ(?)でした。
 服装について途中から全く描写してないんでハロウィンである理由とか全くないけど、ハロウィンネタでした。ホントだよ
 ……いやね、もっと早く投下しようと思ったんだけどね、ネットの回線がだね……。

 それはそうと。
 実は、典子ちゃんを書くのはこれで二回目だったりします。
 コテは嫌なんだけどトリップはつけといたほうがいいのかな? そこんところどうなんだろう。
 トリックオアトリート! もう遅いって? 知るか!
553: 2011/11/04(金) 08:54:51.63 ID:zeoI2+jz(1/2)調 AAS
気持ちの悪い自分語りはやめましょう
まあ乙
554: 2011/11/04(金) 09:14:52.18 ID:zeoI2+jz(2/2)調 AAS
自分の書いたエロパロの裏話を語るスレ 第二話
2chスレ:eroparo

こういったスレもありますので
作品以外で自己主張がしたかったらこちらへ
555: 2011/11/04(金) 12:29:32.03 ID:39Tw+k9C(1)調 AAS
>>552
GJ!
典子ノリノリだなw

トリップとかは自由だよ
つけたいと思うならそうすればOK
556
(1): 2011/11/04(金) 19:31:56.94 ID:kqzuem9K(1)調 AAS
>>552
乙乙。定番の安定感ですな。

トリップについては↓あたりで聞いたらどうだろうか。
SS書きの控え室124号室
2chスレ:eroparo
557: 2011/11/04(金) 21:01:52.66 ID:rC0zUpec(11/11)調 AAS
>>556
あー、少し言葉足らずだった。
投下する身としてトリップを付けるべきかを疑問に思ったんじゃなくて、
このスレの風習というか習わしというか仕来りというか、そういったモノの話だよ。
どうやら特にないことは分かった。ありがとう
558: [sage] 2011/11/04(金) 23:57:38.10 ID:NEjTrJi3(2/2)調 AAS
>>552
GJ
ハロウィンネタで賑わってるねえ
559: 2011/11/05(土) 00:19:09.91 ID:m/yWxnYs(1)調 AAS
紐や縄で拘束して、色々悪戯しまくるプレイなんていいと思わない?

ターゲットは真央ちゃんや冴花で
560: 2011/11/06(日) 19:00:42.58 ID:iLEhIQuM(1)調 AAS
確かに冴花は何となく性的な意味でいじめたくなる
561
(1): 2011/11/07(月) 23:36:44.75 ID:wDwbGO++(1)調 AAS
そういや14表に准が出るっぽいけど、どんなポジションになるやら
562: 2011/11/08(火) 00:14:53.13 ID:I4T9+COk(1)調 AAS
>>561
まさかとは思うが死にはしないよな?
どうなの。ジオットさん、エアレイドさん、スタッフの皆さん?
もちろん大丈夫なんでしょうね?
563: 2011/11/08(火) 00:26:26.59 ID:u54I367Z(1/2)調 AAS
彼女候補?でも少年野球だしなあ

いや、パワポケスタッフならやってくれるはず
564: 2011/11/08(火) 06:28:10.04 ID:iAFdMQC/(1/8)調 AAS
ハロウィン&維織さん誕生日記念短編「sweet harowin」

「ただいまーいお……りさん?」

ドアを開けると目の前に、天使が居た。
いや、天使というか格好的には悪魔なのだが、その可愛さ故にそう勘違いしてしまったのも仕方が無い事だろう。

「…おかえり、九波君。trick or treat」

「いやそんな良い発音で言われても」

玄関で俺を出迎えてくれた維織さんは(とは言っても本を読んで待っていた様だが)仮装をしていた。
その格好はさっきも言った通り悪魔。いや、小悪魔か?
頭にはコウモリの羽の様なカチューシャ(?)を付け、背中にも同様に羽もある。横から除きこむと、尻尾までつけていた。

それだけで十分な破壊力を有しているのだが、それに加える大きな事項として露出度がやたら高い。
見えている肌色の面積は下着並で、足には網タイツを履いていたり、胸の所は紐を何重か巻いているだけだったりと、なんというか………エロい。

「と、というかこれはハロウィン…だよね?あ、あれって家を訪ねてするものじゃなかったっけ?」

その肌色っぷりに、何だか無性に照れてしまい、目を逸らしながら聞く。まぁ答えは分かり切ってるが…

「めんどくさい」

予想大的中。

「家を一度出るという行為が途方も無くめんどくさい。結局玄関でするのは変わらないんだから、立ち位置が逆でも問題無い」

ここまで準備する位ならそれ位の手間は手間でもないと思うけど、まぁ維織さんらしいね。
在宅者があの台詞を言うと「手土産持って来ないとか何なの?」みたいな意味にも取れるからそれはどうかと思うけど。

俺がそんな事を考えていると、維織さんが顔を伏せて言葉を続けた。

「それに、こんな格好。九波君にしか見せたくない……」

恐らく顔を赤くして言ったであろう、その言葉の威力は抜群でした。
565: 2011/11/08(火) 06:44:28.42 ID:iAFdMQC/(2/8)調 AAS
あーやばいマジやばい。もう何なのこの人。何なのこの生き物。
お持ち帰りしたいお持ち帰りしたいお持ち帰りしたい。
あ、もう俺帰ってたか。じゃあこの人俺の物だよね!いやっふー!!

クルッ

「はぁっ!はぁはぁはぁ………お、落ちつけ俺」

暴走しそうになる本能をどうにか背を向ける事で理性で押さえつける。
もう少し本能が強ければ、この場で押し倒している所だった。
危ない危ない。それは誰よりも紳士たるナイスガイのする事では無い。後2分位はどうにか我慢しよう。

「…九波君?」

維織さんが恐らくキョトンとした顔で俺に声を掛ける。ごめんなさい後5秒待って下さい。
スーハースーハーよしOK。

「な、何でも無いよ気にしないで維織さん。で、でもハロウィンをやるなんて知らなかったなぁ。
 言ってくれれば、俺も仮装の一つ位しておいたのに」

「?九波君は、いつも仮装してるじゃない」

「維織さん、勘違いしているようだけど風来坊は仮装じゃないんだ。勿論お化けの類でも無い」

「……………知ってた。冗談。」

絶対嘘だ。目がいつもより2ミリ程見開いているからね。
全く、俺の事を何だと思っているのか。
566: 2011/11/08(火) 07:12:11.98 ID:iAFdMQC/(3/8)調 AAS
「…それで九波君。trick or treat」

気を取り直して、と言った風に維織さんが例のお決まりの台詞を言う。相変わらず無駄に良い発音だ。
トリックオアトリート…トリックは分かるけど、トリートって何て意味だったかな?
たしか字幕映画か何かで「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」という和訳を見た事がある様な気がする。
となるとお菓子の事だろうか?
…それはそれとしてイタズラというフレーズには心躍るものがあるなぁ。…そうだ。

「……?く、九波君。どうしたの?」

俺がニヤリという笑みと共に浮かべた考えを感じ取ったのか、維織さんが一歩下がる。
しかしそこで逃がす俺では無い。

「ねぇ維織さん。トリックオアトリートって言ったよね」

「う、うん言ったけど…」

「じゃあ俺の答えは―――――コレだよっ!」

「ふぇっ!?んっんむっんんんーーーーーー!!!」

まぁ大方予想通りの行動だとは思うが、俺はそう言うが早いか維織さんを一気に引き寄せてその唇を奪う。
いや奪うというより、この場合はあげているのか。

俺の答えはトリート。
トリート=お菓子=甘い物=キスという事で、この可愛い小悪魔に甘くて濃厚なキスをプレゼントしたという訳だ。
維織さんの言いだした事なのだから、文句はあるまい。

「んむっちゅぷっ………ちゅぷぷぷっふわぁっ!ひゃっ…んんっ!!」

維織さんの羽が、まるで感情と連動してるかの様にパタパタと動く。
しかしこれホントよく出来てるな。100円ショップとかで売ってる安物かと思ったけど、生地も縫合もしっかりしている。
維織さんが作ったんだろうか…おっと。

ちゅぽんっ

「はぁっ…はぁはぁっ…!」

いけないいけない呼吸の隙を与えるのも忘れて責めてしまった。
でもここまでやれば維織さんも満足だろう。
567: 2011/11/08(火) 07:25:06.64 ID:iAFdMQC/(4/8)調 AAS
「…………………」 

ぽかぽか

「いててっ」

と思ったが、息を整え終わった維織さんは、真っ赤な顔をして俺の胸をぽかぽかと叩く。
何だろうご褒美だろうか。
それにしては物足りないけれど。維織さんももう少し体力をつけないとな。

「…どうして九波君がイタズラをするの」 ぎゅー

打撃では効果が薄いと思ったのか、維織さんの手が俺の頬に伸びる。あ、掴まれた。

「イタズラ?心外だなぁ。俺はただトリートをあげただけでいひゃひゃひゃっ!!」

「何を言ってるの…」 ぎゅぎゅぎゅーーーっ!!

維織さんの仕返しというなのご褒美はそれから5分程続いた。
568: 2011/11/08(火) 07:55:48.71 ID:iAFdMQC/(5/8)調 AAS
「なんだ、トリートってお菓子じゃなくておもてなしって意味だったんだ」

まだヒリヒリする頬を押さえながら、そう言う。
俺と維織さんはあれから場所を移動して、居間のソファーに座っていた。
目の前には維織さんお手製のパンプキンケーキがある。

「そう。全く、九波君は…。…今日は私が主導権を握ろうと思っていたのに…」

「あはは。でもまぁおもてなしって意味でも間違っては無かったんじゃない?小悪魔さんも満更ではなかった訳だし」

「……まだ頬を引っ張られたい?」

「魅力的な提案だけど、勘弁して下さい」

「全く、ホントに九波君は変態…。大変な変態」

溜息をつく維織さんを可愛いなぁと思いながら、ケーキを口に入れる。うん、美味い。
維織さんもかなりお菓子作りが上達してるなぁ。
元々実は相当な甘党だったみたいだしね。ひょっとしたらさっきも普通にお菓子を期待していたのかも。

…でも、お菓子のレベルが上がるという事は、更にその上を行くキスを研究しないといけないという事だ。
甘さでお菓子に負ける訳にはいかない。
更に維織さんをとろっとろに蕩けさせる位のものを出来る位に修行しなくては…!!

「……九波君。また変な気配を感じるんだけど……」

「ん?俺は維織さんの事を考えてただけだよ。いつだって、ね」

笑顔でそう言って、俺はフォークに刺したケーキを口元へ持っていく。

「……………ばか」 ぱくり

お互いのフォークを持つ手を交差させて、食べさせ合うというトリート。
時折、それを翻して自分の口に入れるというトリック。
そんな風にして、二人のハロウィンは過ぎて行くのだった。
569: 2011/11/08(火) 08:10:49.73 ID:iAFdMQC/(6/8)調 AAS
おまけ

「そうえば維織さん、その服はどこで売ってたの?」

「ううん、准ちゃんが作ってくれたの。これで九波君を悩殺しちゃえって」

「あぁ納得。准の奴め……今度会ったらどうしてくれようか…」

「どうするの?」

「礼を言わねばなるまい。良くやったと」

「…やっておいて何だけど、そんなにその……良いの?」

「いやー悔しいけど俺のツボを心得てるよ。ほらこの尻尾のあたりとか…」 ぐいっ

「ひゃっ!!ひ、引っ張っちゃ駄目……」

「なん………だと………?」 むらっ ガバァッ

「えっちょっまっ九波くっ!?ぁんっ!!」

「ハハハ維織さん『犯してくれなきゃイタズラするぞ』なんて言うからだよっ!」
570
(1): 2011/11/08(火) 08:22:35.21 ID:iAFdMQC/(7/8)調 AAS
終わりです。
時期は大分ズレましたが、書いておきたいとは思ってたので何とか書きました。
イマイチネタが上手く消化しきれなかったので、wikiに載せる時に改善しておきます。
ご覧頂きありがとうございました。

…維織さんは悪魔より魔女っ子の方が似合うか…?
571: 2011/11/08(火) 21:36:56.15 ID:u54I367Z(2/2)調 AAS
>>570
GJ!
エロ無しなのにエロエロで楽しめました
572: 2011/11/08(火) 23:59:44.68 ID:iAFdMQC/(8/8)調 AAS
レスありがとうございます。

まとめwikiに修正版載せました。
ハロウィンネタの王道から少し外れた物が書きたかったのです。

没ネタ

「トリックオアトリートは訪れる者が言う台詞、既に中に居る者が使う場合は逆転されて
 『お菓子を貰うのと私にイタズラするのどっちが良い?』という事になるよね!」

「…ならない」

「まぁその質問なら答えは決まってるけどね!いや待て、『お菓子を貰う』という言葉を曲解すれば
 イタズラとお菓子を両方得る事も可能……!?」

「…自分で曲解って言っちゃってるよ九波君」

「という訳でいただきまーす!」

「何が!?ちょっふわっ」
573
(1): 2011/11/09(水) 00:41:23.32 ID:NZ+LfwsI(1)調 AAS
乙です。halloweenがharowinになってるのはわざと?
574: 2011/11/09(水) 00:54:32.72 ID:lWjnH8CH(1)調 AAS
>>573
どうにかそれぽい理由付けを考えてみましたが無理でしたw
ただのミスですね。修正しておきました、御指摘ありがとうございます。
575: 2011/11/09(水) 22:59:25.86 ID:H4lOOW1c(1)調 AAS
このシリーズは安定して甘いねえ、GJ
576: 2011/11/10(木) 06:05:53.73 ID:FQ7ab0kw(1)調 AAS
書く時に、主人公のキャラ付けをどうしようか毎回迷う。
全シリーズ別人ではあるけど、明確な個性がある訳では無いし…。
8主、9主、10主あたりは設定が設定だから、まだ指針があるけど。
…まぁゲームでも彼女毎にキャラ変わるから、それに合わした感じにするのが無難か。
577: 2011/11/10(木) 17:08:06.05 ID:aIK5ar+X(1)調 AAS
彼女イベントとか仲間イベント見てれば主人公のキャラ付けって方向性ぐらいは見えてくるもんじゃね
それに合わせれば良いと思うが
578: 2011/11/10(木) 22:34:24.06 ID:VaGe6ONX(1)調 AAS
でもいざエロになると普段とのギャップ型か普段の延長型か悩む。
579: 2011/11/11(金) 00:21:13.77 ID:u0N2mA21(1)調 AAS
どうやったって本物にはなれないから強引グマイウェイで構わないと思っているな、俺は。
それに悩んでる暇があれば両方作って寝かせた後良さそうなの落としたほうが千倍マシ
580: 2011/11/11(金) 19:46:42.60 ID:W29LWOky(1/2)調 AAS
嫉妬深いキャラって誰だろうね。浮気したらめちゃくちゃ怒りそうなの。
逆にすぐ許してくれそうなちょろいキャラも知りたい。
581: 2011/11/11(金) 20:17:12.98 ID:DDmuczkB(1)調 AAS
漣は主人公とカオルが仲良さげに話してるだけで好感度が下がるくらい嫉妬深い
ちょろいっていうか紫杏は二人までなら許すって言ってる
582: 2011/11/11(金) 21:05:31.73 ID:3U6qGxcW(1)調 AAS
二人までなら許す→走力-5だから許されない
583: 2011/11/11(金) 21:18:49.55 ID:7AXPHsSx(1)調 AAS
一応紫杏は許してたじゃないかwカズと朱里が許さなかっただけで
恵理はたぶんちょろいな。恋人が他にいると思っても、怒るより振り向かせようとしてたし
・・・追い詰めすぎるとヤバイ方向に行くけど
584: 2011/11/11(金) 21:20:08.99 ID:W29LWOky(2/2)調 AAS
カズとアカリで二人という説もあるね。

イベントで言えば、維織さんも嫉妬イベあったなぁ。
というか緑髪は全体的に浮気とかしたらヤバそう。さらとか特に。

でも麻美は「その中でもお前が一番だよ」とか言っとけばころっといけそうだw
585: 2011/11/11(金) 23:57:38.03 ID:pzb0kTPG(1)調 AAS
漣や五十鈴、瑠璃花は嫉妬深そうな印象があるな。
586: 2011/11/12(土) 00:00:59.31 ID:4ajhHM4P(1)調 AAS
リコは意外と泣き出しそう
587: 2011/11/12(土) 00:11:11.43 ID:a+WjHDaX(1)調 AAS
リコは精神的には脆いからなあ
「あたしじゃダメなの?」とかいって泣きついてきそう
588: 2011/11/12(土) 00:38:16.63 ID:UDRG3+mK(1)調 AAS
紫杏の2人までって
ムーミン、カズor朱里(イベントで手伝った方)、妙子(3人目、報復)
だと思ってたんだが・・・
589: 2011/11/12(土) 01:37:10.41 ID:aIhwhxH8(1/23)調 AAS
どうも、>262〜308に投稿した作者です。
>262〜308の続きの中編が完成しましたので掲載させていただきます。
前後編の二部作にするつもりでしたが、思ったより長くなったので中編を作った次第であります。
※今回も陵辱描写注意。
590: 2011/11/12(土) 01:40:29.53 ID:aIhwhxH8(2/23)調 AAS
前回までのあらすじ

木村冴花は、プロの世界へと進んだ小波を手助けしたかった。
超高校級の実力を以て混黒高校を撃破し、甲子園で旋風を巻き起こした小波と言えど、
プロの一年目にいきなり名を轟かすような活躍はそうそう出来るものではない。

そんな彼が野球で苦しんでいるのを、冴花は黙って見ていられなかった。
高校時代から付き合いを始めてから現在まで、相思相愛の仲を築き上げてきた愛しい人の
力になってあげたいという強い願望があったからだ。
その結論として、球場まで足を伸ばし、敵チームの戦力を偵察するという行動に至ったのだった。
かつて優秀な野球部マネージャーとして名を馳せた彼女にとってそれは苦ではなかった。

だがその帰り、混雑した電車内で油断した彼女は、車内に人が居なくなる隙を狙った痴漢達に遭遇する。
二人の男達の手馴れた手つきに、彼女の体は翻弄される。
絶世の美女と讃えられた母親譲りの豊満な肉体は、完全に男達の性欲達成の玩具と化した。
愛しい人にしか抱かれた事のない、彼女の無垢な心は千々に乱れる。

痴漢の域を越えた男達のプレイ。とめどなく湧き上がる官能に必死に耐える冴花であったが、男達の容赦ない責めの前に、
とうとう望まぬ絶頂を与えられてしまう。それは青天の霹靂。
他の男に気を遣ってしまったという事実に、彼女は大いに困惑し、そして涙した。
最愛の人への想いを汚されたショックに身悶えするような悲壮が溢れ、彼女の心を一層苦しめる。

しかしそれでもなおも男達は迫った。冴花の体の全てを支配しようと。
591: 2011/11/12(土) 01:43:36.06 ID:aIhwhxH8(3/23)調 AAS
「さぁ、挿入させてもらうぜぇ……!」

(もう、だめ……ごめんなさい、小波君……っ)

男に自らの胎内へと押し入られる最後の一瞬、頭の中に彼の姿が浮かんだ。自然と大粒の涙が溢れて、頬を伝い滴り落ちていった――。

……その時だった。

「Reciprocal affection」中編

「んんっ!んはあああぁぁっ!!!」

冴花の体を激しく電流が貫いた。堪えられるはずもなく、大きな声が口から溢れ出る。
バックから男の剛直が、彼女の膣へと押し入ったのだ。
胸と秘所への愛撫によりたっぷりと分泌された愛液は、彼女の膣内を豊潤に湿らせていた。
潤滑剤を存分に含んだ彼女のそこは、男の分身をいともあっさりと受け入れてしまった。

「くはぁ、こいつぁすげぇ締まるぜ……名器なんじゃねえか」

剛直を完全に膣の奥へと挿入させた背後の男が、息を荒げながら言う。

「んやっ、あぁ、んん!や、やめ……なさい!抜いてっ!」

ガムテープの半分剥がれた口で冴花は男達へ怒鳴った。今の彼女には、こうして口で抵抗することしか出来ない。
電車の床に四つん這いにされた冴花は、痴漢二人組のもう片方に、体をその状態のまましっかりと拘束されている。

二人一組で、痴漢行為を行うこの男達にとっては手馴れたものだった。
片方が女性の身体をまさぐり、もう片方が身動きの取れぬよう拘束する。
男性に比べ体力の劣る女性は、一人の拘束役がいれば抵抗ができない。男達は今までこの連携で、幾人もの女体を攻略してきたのだ。
592: 2011/11/12(土) 01:46:15.95 ID:aIhwhxH8(4/23)調 AAS
「ふへへ、さあぁ動くぜ」

バックの男が興奮した声で言うと、ピストン運動を始めた。
それは初めから男の全力で容赦なく行われた。挿入される女性をいたわることなどない、
ただ男の性欲の赴くままに、激しく前後に出し入れされ、冴花は悲鳴を上げた。

「ひぁ、あぁあ、ん、あッ、ん!んぁう!いぁああ!」

男の絶え間ないピストンに、冴花は頭の中がかき回される思いがした。
強烈な刺激を受け、無理矢理にされているはずなのに、膣内は熱く燃え、今まで以上の快感を冴花にもたらす。
いくら否定しても、それはもう紛れもない。見ず知らずの男を、受け入れてしまっている証だった。

(認めたくない、信じたくない。こんな私を……こんな、こんなっ……!)

官能で荒波に揉まれる頭の中で、冴花は思った。
胸を、秘所を弄ばれ、そして今、はっきりと男により、女の最も大切な部分を犯されている。
つい先刻までは、恋人にしか見られたことのなかった、彼女のあられもない女の姿を、他の男により暴かれている。

冴花の頭の中は、もうそのことで一杯だった。
もう抵抗することも考える余裕すらない。ただひたすら、望まぬ男に与えられる快楽を、その身で受け止め続けるだけ。
快楽の余りしなやかな身を捩り、男の性を奮わせる艶めいた矯声を上げる。
その姿は、女性的本能が官能を悦んでいることそのものであった。見ず知らずの男に抱かれ、そこに悦びを見いだしてしまっていた。

知性溢れる努力家で、ちょっぴり素直じゃない普段の木村冴花の姿はそこにはない。
今の彼女は性行為を、そしてそれに伴う快楽をむさぼる、ひとりの雌であった。
593: 2011/11/12(土) 01:49:41.21 ID:aIhwhxH8(5/23)調 AAS
(もういっそ、楽になってしまえば)

(何も考えなければいい、堕ちてしまえば)

(そうすれば苦しむこともなくなるのに)

私の脳裏に、囁きが過ぎる。それは私の本能の声であり、悪魔の声でもある。

それに対し、私の中で僅かに残る理性の欠片が、首を左右に振った。
堕ちたりなんか、しない。したくない。
私には待ってくれている人がいるんだ。愛しい人を裏切るような、そんな真似は、したくない。
だから、こんな奴らなんかに、犯されたくない。気持ちよく、なりたくなんかない!

「そらっ、もう、少しだぜ!」

そんな私の理性の欠片を完全に打ち砕くように、バックの男が一気にスパートを駆ける。
男も限界が近いのか、ピストンのピッチは最高潮を迎えた。

「ふぁ!っ!あっ!ん!んぁっ!っく!あ、ら、らめ……っ!中に……出さない……で!」

私は最後の理性を振り絞り、そう言った。それと同時に、最後の理性も官能の波に押し流された。

膣壁がキュッと締まり、男の分身を強く搾る。その快感の余り、男も獣のようなうめき声を上げた。
男は冴花の言葉に耳を貸すことなどなく、そのまま中で果てるつもりであった。
それを悟った冴花は絶望に沈んだ。
594: 2011/11/12(土) 01:51:55.95 ID:aIhwhxH8(6/23)調 AAS
(ごめんなさい……小波君)

冴花の残った最後の理性が、そう嘆きの言葉を囁いた。

……と、その時!

「おい、てめえらいつまでやってんだよ!交代の時間を忘れやがって」

列車内に響く大声。冴花を囲んでいた二人の痴漢の動きが止まった。冴花も驚き声のした方を振り向いた。
見ると、別の二人組の男達が目の前に悠然と立っていた。

「イキがって独占しやがって」

「時計見ろよ、見張りの交代だろうが」

別の二人組達は、冴花を囲んでいた二人にほとんど怒鳴るようにして喋る。
その喋る言葉などから、冴花はすぐに察した。
最初の二人組が言っていた、仲間のこと。それはきっと、今現れたこいつらのことなのだろう、と。

そして私はより深く絶望した。
交代ということは、今度はこいつらにも体を好きにされるのか。
また絶頂を与えられ、それだけでなく、完全に犯されてしまうのだろうか−−。

現に今現れたこの二人も、最初の二人と同じ目をしている。そう、欲望に駆られた、濁りきった目だ。
その目で時折、舐めるような視線を四つん這いになっている私へと注いでくる。
私の体が恐怖に再び震えた。

ところが、そこから思いもしない事が起きる。
595: 2011/11/12(土) 01:54:36.56 ID:aIhwhxH8(7/23)調 AAS
「待てよっ、いまいいとこなんだぜ」

背後の、今まさに冴花の中で果てようとしていた男が、今現れた二人組に怒鳴り返した。
その語勢には、自らの欲望の充足がなされるすんでのところでお預けを食らわされたことによる苛立ちが、
たっぷりと込められているようであった。

「あぁ?寝ぼけたこと言うなよ、さっさと見張りしてこいよ」

「時間はちゃんと区切ってただろうが!」

しかしそれに負けじと別の二人組も激しく反論する。そして二人がかりで冴花の後ろの男をひっぺがしにかかった。
その拍子に、バックの男の男根は抜け、そして冴花の束縛が解かれて、彼女は床にペタンと座り込む。

「おい、ふざけんなよ!やめろ」

「ふざけてんのはてめえだ!」

次第に、四人の男達の取っ組み合いが始まった。他に誰もいない列車内に、性に飢えた雄達による醜い争いが始まる。
冴花は呆気にとられながら、その様子を見ていた。

もしかしたら……これは……チャンスなのではないか。私は、不意にその時冷静さを取り戻し、考えた。
男達が喧嘩をしている間に、もしかしたらなんとかこの危機から、逃げられる方法は無いのだろうか。

現在、両腕をガムテープで拘束され、口元にも同じ物が貼られている。痴漢達に施された戒めはこれだけだ。足の自由が奪われていないのは幸運だ。
もしかしたら、これなら――。
596: 2011/11/12(土) 01:56:38.74 ID:aIhwhxH8(8/23)調 AAS
と、思ったその時。ガクン、と列車が揺れる。その衝撃で床に座り込んでいた冴花も揺さぶられる。

(な、なに?)

最初は地震でも起こって列車が揺れたのか、と思った。
否、私はすぐに気がついた。
今のは……列車が停車したから、その慣性で私の体が動かされたのだ。
先程まで、男達に弄ばれ続けていて、列車の速度が落ちてきていることなどには気がつく余裕がなかった。

(停車した、ということは……)

次の瞬間。横たわる私のすぐ真横の両開きのドアが開く。眩しく光が、私の目に差し込んでくる。
駅に……ついた−−?

私はその扉が希望の扉に見えた。そして直感的に悟った。これが、最後のチャンスだ。逃げるための。
弾かれたかのように、官能的な緩怠の残る体に鞭打ち、私は起き上がった。
隣に転がっていた鞄を、縛られた両手で何とか手に掴む。鞄の中には今日の偵察の資料やカメラなども入っている。
置いていくわけにはいかないからだ。

「……っ!」

そして私は、そのまま扉の外へと飛び出した。ほんの一刹那の出来事だった。
男達に服を脱がされたことで体のところどころはだけさせられ、とても恥ずかしい姿のままだったけど、そんなことは言ってはいられなかった。

「あっ」

「あの女ァ!」

私が飛び出たホームには幸い人がいなかった。
後ろの方からは雄叫びのような男達の声が聞こえてくる。私は恐怖を背後に感じつつとにかく走った。
597: 2011/11/12(土) 02:00:22.54 ID:aIhwhxH8(9/23)調 AAS
(逃げなきゃ、逃げなきゃ、ここでまたつかまってしまったら、今度こそ何をされるか分からない……!)

必死にホームを駆けて、階段を登る。幾人かの通行人がすれ違い、今の私の姿を見たのか、目を丸くしている。
羞恥で顔がかっと熱くなり、そのまま改札近くの女子トイレまで逃げ込んだ。

「はぁ、はぁ……」

全力で走ったことにより肩で息をつかざるをえない私は、トイレの個室の中でまずガムテープによる束縛を解いた。
両腕を縛っていたテープは思いのほか簡単に巻き付けられただけだったので、何とか破りながら解くことができた。
そして自由になった手で口に貼られたテープも引っ剥がした。
息苦しさがなくなり、呼吸がすっと楽になった。

男達は追っては来なかった。

そのまま周囲が人で混雑してくるまでトイレの中で待ち、男達に乱された服装や体裁を直すとホームへまた出た。
そこはたまたま逃げるために降りた駅だったので、自分の下車駅まで再び電車に乗らなくてはならない。
恐る恐る周囲を見回す。先程とは打って変わって、列車待ちをする客でホームはごった返している。
あの男達の姿は見えない。幸いにも諦めてくれたのだろうか。

そうしているうちに、列車が駅へ滑り込んで来る。今度こそ私は、女性専用車両に乗り込み、再び列車は動き出した。
やはり帰宅ラッシュが続いており座ることなど出来なかったけど、そこで私はようやく、一息ついた。

(……助かった、のかな……)
598: 2011/11/12(土) 02:02:23.59 ID:aIhwhxH8(10/23)調 AAS
地獄のような時間は、唐突に終わりを迎えた。一旦は、冴花は安堵に胸をなで下ろすのだった――。
しかし、彼女の体にはハッキリとまだ残っている。痴漢達により享受された、熱っぽさを含んだ官能的なうねりが。

女性専用車内で吊革につかまって立っているのも、冴花は少しつらかった。
媚薬を塗布された両の乳房は、心臓が鼓動する度に熱が送られてくるかのように熱く火照る。
分泌された愛液によりまだ湿り気を残した秘所は、はけ口のない切なげな官能を体中に走らせ、彼女の心を蕩けさせようとする。
体に残された幾つもの快楽の余韻は、彼女の精神を今も次第に蝕んでいくかのようである。

私は、痴漢されてイカされちゃったんだ――。そして好きでもない男に挿入されて、悦びを感じてしまったんだ――。
体に残る感覚が、否応無しに私へその事実を突き付ける。

これから、どうしたらいいんだろう……。
あの痴漢達の顔は、覚えたくなくても覚えてしまった。警察に行って、今日起こったことをすべて話せばきっと対応はしてくれるだろう。
だけどそうすると……。

ぼんやりとした回らない頭でそんな事を何度も考えながら、私は下車駅で降り、そのままフラフラとした足取りで自宅にまで辿り着いた。
帰る前に夕食の買い出しに行く予定であったが、そんなこともすっかり心の外になっていた。
599: 2011/11/12(土) 02:05:47.51 ID:aIhwhxH8(11/23)調 AAS
おぼつかない足取りで、自宅のアパートにまでたどり着く。
小波君との同棲開始と同時に借りた、近郊の賃貸アパート。父が遺した邸宅は二人で住むには大きすぎるし、
心機一転して新たな生活を始めたいという私の要望から決まった、新たな生活の場だった。

入口の玄関の戸を閉め、ようやく帰宅した私は、何をするともなく居間にぺたんと座り込んだ。
偵察結果を入れてある鞄をドサッと床に置くと、体の力が抜けて、疲れが一気に出てきたような気がした。
身体じゅうにジットリと汗が浮かぶ。それと未だ体に残る官能の名残が不快感となって、まとまりつくような気持ち悪さを生み出す。

(……どうしたら、いいの。これから……)

私の頭の中ではまだ同じことを延々と考え続けていた。答えなんてまったくもって出なかった。
そのうち私は無意識のうちに居間を出て、浴槽へと向かっていた。

…………
600: 2011/11/12(土) 02:07:48.81 ID:aIhwhxH8(12/23)調 AAS
…………

シャワーの熱い水しぶきが、胸から下の全身へと降り注ぎ、体をほのかに暖めていく。それでも心までもが暖まるはずはなかった。
これからのことを考えても、私の頭の中には何も浮かばなかった。いつもなら自分の持ち味である冷静さで
解決策の一つや二つを模索できたであろうに、この時にあったのは、暗澹たる思い、漠然と横たわる不安だけだった。

ボディソープを過剰にタオルにとり、そのまま、体中を赤くなってしまうのではと思うくらいに、強く擦って泡立てた。
あの痴漢の男達のドロドロとした肉欲が私の体中にぶつけられ、なすりつけられ、こびりついて、
今でもそれがはっきりと不快感という名残で残っているような気がしたのだ。少しでも早く、体を覆うそれを拭いたかった。

特に怪しげな薬を塗布された乳房に残されたぬるぬるとした感触が、
しつこくねっとりとまとわり付いてくるかのようで、簡単に落ちてくれない。
まだ効果が残っているのか、胸をタオルで擦るたび体がビクッと感じてしまうのが悔しかった。
601: 2011/11/12(土) 02:11:27.81 ID:aIhwhxH8(13/23)調 AAS
シャワーを済まし、置いてあったインナーとイージーパンツのいわゆる部屋着に着替え、
ヘアトリートメントを施したのちドライヤーで髪を乾かす。
いつものお風呂上がりの時のルーティンを、無意識の内にこなして、冴花は居間へと戻った。
すっかり夕暮れ時も過ぎて陽は落ち、光の無い居間は濃紺色の闇に包まれている。
天井の電気のスイッチを点け、冴花は食卓の椅子にゆっくりと腰掛けた。

「ふう……」

体の力が抜けて、溜め息が自然に漏れる。
とりとめのない思考ではあったが、シャワーの間に冴花はある結論を導き出していた。

今回の件は、私が油断をしたせいだ。勿論……あんな痴漢達は許せないのだけれど。
でも、だからと言って、私はどうしたらいいのか?先程考えていたように、警察に通報し対処してもらうのか?
それは……出来ない。私はそこで大いに悩んだのだ。

警察に知らせればきっとあの男達は捕まる。だけど、そんなことは問題じゃないの――。
私は、あの男達にレイプをされた。体中を弄ばれ、愛する人にしか見られたことのなかった恥ずかしい姿を沢山見られ、
愛する人にしか与えられたことのない悦びを……受け入れてしまった。
たとえあいつらが捕まろうとも、その事実は、変わりようがないのだ。
602: 2011/11/12(土) 02:13:29.23 ID:aIhwhxH8(14/23)調 AAS
警察に届け出るような事となるとたとえ野球に忙しいと言えども、一緒に暮らす小波君はいずれそのことに気付いてしまうだろう。
それは、私があの車内で受けた恥辱の限りを、小波君が目の当たりにするということになるのだ。
その瞬間を想像するだけで、私は胸が張り裂けるような思いになる。
彼は一体どう思うだろうか。私は他の男に抱かれ、悦びを得てしまったのだ。私を想ってくれている彼を、裏切ってしまったのだ……。そんな私のことを、彼はどう思うだろうか……。

(いやだ、考えたくない。そんなこと、考えたく……な……い……)

目の奥が熱くなってきて、視界がにじむ。冴花は気がついた、泣いているのだと。それは他にない、冴花からの彼への想いがそうさせている。自分でもそれは分かっている。だけどその想い故に、彼女は重大な選択を選ばなければならないのだ。

だから私は決めたんだ。この事は、私の中で自己完結させる。
つまり、警察はもちろんのこと誰にも言わず、悪しき思い出として、私の心の中でずっと封印していくのだと。
そうすれば、彼に知られてしまうことも、ない。
私の不甲斐なさが生んだ、悲壮な思いを、彼にまで同じ思いをさせてしまうことはなくなる。
そして彼に、嫌われてしまうことはなくなる−−。
だから、私は決断したのだ。
603: 2011/11/12(土) 02:16:09.04 ID:aIhwhxH8(15/23)調 AAS
勿論それは−−隠し続けるという行為は、話してしまう事よりも、ずっとずっと、悲壮で、彼にとっても許し難いことなのかもしれない。
だってそれは、愛する人を、ずっと欺くということになるから。

だけど、もう、決めたんだ。これからずっとこの事を「背負って」、彼と共に暮らしていくのだと。
私には小波君しかいない。彼は、私にとっての全て。そんな彼に嫌われたら、私は……きっと、生きていけない。
両親を、家族を失い、独りぼっちになってしまった私にとって、最後にたった一人頼ることのできる最愛の人だから、
だから、そんな彼に、嫌われたら、私は、私は……!

「うっ、ひっ、ぐすっ……う……」

どんどん溢れる涙が頬を滑り落ち、卓上へ次々と零れていく。口からは嗚咽が漏れる。犯した過ちに悔やみ切れない悔恨を、
そしてこれから彼を一生欺いていかなくてはならない重すぎる背徳感を味わった。それには涙を流さずにはいられないのだ。

「ひくっ、うっ、ううっ……」

(ごめんね、ごめんね……小波君。私はこれからずっと……)

かつて父が逝去した時、私は彼の前で初めて涙を流した。しかしその時彼は私にこう言った。

『もう、泣くなよ。冴花は強い子なんだ。俺に弱みなんか見せるな。だから何があっても泣いちゃいけない。堪えるんだ』

彼は言った。涙を見せるな、と。だからこそ、今こそ私はその彼の言い付けを守らなくてはならない。
今回の件を背負って、堪えながら、立ち上がり、また歩いて行かなくてはならないから。彼に認められた強い子として。
それはとても皮肉なことだ。彼の言葉を受け、私は彼を欺くことを決心したのだから……。あなたを想うが故に私はいま、あなたへと背くのだから……。

冴花は卓上で顔を伏せて泣き続けた。腕で目を乱暴にこすり、涙を拭おうとした。
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ぬこの手 ぬこTOP 0.535s*