[過去ログ] 【俺の妹】伏見つかさエロパロ20【十三番目のねこシス】 (807レス)
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579: 風(後編) 24/63 2011/07/18(月) 10:04:31.06 ID:8mgfk2k0(8/48)調 AAS
この門を徒歩でくぐる招待客なんて、俺たちぐらいなもんだ。
てなことを、うだうだと思っていた矢先、門の脇にあった人一人が身を屈めて通れるだけの小さな木戸が
軋むような音とともに開いた。
「まぁ、まぁ、ようこそお出でくださいました」
木戸から現れたのは、鴇色っていうんだろうか、わずかにくすんだ感じがする淡紅色の振袖をまとった
禅寺の君だった。
「ほ、保科さん?!」
てっきりお手伝いさんとか、執事とか、悪くすると警備責任者とかが出てくるんじゃないかって思って
いたんだがな。まさか、振袖をまとったお嬢様じきじきのお出ましとは驚きだ。
「何をそんなに驚いてらっしゃるんです? ここは、わたくしの家ですし、そのわたくしのお客様がお出で
になったのですから、こうしてお迎えに参った次第です」
「え、ええ、そりゃ、そうですね。は、ははは……」
「そうですとも!」
そうきっぱりと言いながら、保科さんは端正な瓜実顔を、俺の方へ押し出すように向けてきた。
ヤバイ。間近で見ると、その美しさにめまいを覚えそうだ。あやせも可愛いし、このところ一緒に昼飯を
食う機会が増えた川原さんも結構な美人だが、保科さんには到底及ばない。
「……お兄さん。何、鼻の下をデレっと伸ばしているんですか。この変態」
呟くようではあったが、場の雰囲気に似つかわしくない罵声で、あやせが一緒であることを思い出した。
その自称俺の妹様は、双眸を半眼にして、恨めしげに俺の顔を睨みつけている。
「お前なぁ……。これからあらたまった席だってのに、なんてこと言いやがる。野点の最中にそんなことを
口走ろうもんなら、大ひんしゅくだぞ」
「高坂さん。そんなに目くじらを立てなくても宜しいじゃありませんか。こんな風に言い合えるなんて、
本当にお二人は仲がいいんですね。わたくしは兄弟がおりませんから、あやせさんのことがうらやましいです」
「い、いえ、でも、まぁ、そうですか……」
要領を得ないことを口走ってしまったが、保科さんは、微笑しながら軽く頷いている。
どっかの自称俺の妹様のように、人の揚げ足を取るなんてことはしないんだろう。そうした品格が、目に
見える形で美貌にも反映されているのかも知れない。
午前中の講義後、学生でごった返していた教室で、保科さんは俺を呼び止め、野点が本日であることを
他の学生にも聞こえるような声で告げたが、それは保科さんがド天然だからだ。
人のことを悪し様に言うことなどあり得そうにない保科さんにとって、単に俺が野点にちゃんと来るか否
かを確認しておきたかっただけであり、他意はないのだろう。
「では、狭いですけど、こちらからお入りください」
保科さんは、舞うような足取りで門脇の木戸をするりとくぐり抜けていく。俺たちも、それに続けという
ことなのだろう。
「こんな狭いところをくぐるんですか?」
「みたいだな……」
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