[過去ログ] 【友達≦】幼馴染み萌えスレ16章【<恋人】 (730レス)
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606: 辰則と美紀のクリスマス 後編 (3/10) ◆POBrm2R/G2 2008/12/24(水) 06:21:39 ID:AtvduLOz(4/12)調 AAS
現在時刻は4時を回ったところ。日が沈むのが早いこの土地では、後1時間もしないうちに日が沈む。頃合だと思った俺は、美紀を観覧車に誘った。
「観覧車なんて美紀と初めて遊園地に来た日ぶりだな。」
「たっちゃんはあれ以来乗ってないんだ?まぁ私もだけどね。」
「初めての遊園地と言えば、確かお前が迷子になって俺が見つけてやったんだよな。」
「むー!それは言わないでよ!たっちゃんだってアイス落として泣いてたじゃん!」
「・・・そうだったな。よく覚えてるな。」
「たっちゃんこそ良く覚えてるよね。でも、あれ以来一緒には遊園地に来なくなったね。」
「そうだな。確かウチの両親がその頃からウチの親父がなかなか時間取れなくなったんだよな。それに美紀があの頃からちょっとずつ変わっていって、誘いにくくなったのもあるな。」
「え?覚えてるの?」
「そりゃ、毎日見てりゃ分かるよ。何がきっかけかは知らないが、小4あたりから随分変わったよな。」
「・・・たっちゃんのせいだよ。」
美紀は俯きながら、そんなことを言った。若干震えている気がする。って俺が何かしたっけ?
「俺の?・・・何をしたか覚えてないが。」
「たっちゃんがっ!あの時クラスで一番人気がある優子が好きって言うから!」
美紀が俺に食いつくように叫んだ。まるで俺が悪人のように、泣きそうな目でにらみつけてくる。
「え?」
「私、悔しくって!一生懸命かわいくなろうとしてたのに、たっちゃんは何も言ってくれなくって・・・」
「美紀・・・」
だからあの頃の美紀はやたらと俺に突っかかってきてたのか。
「だからむかついて、彼氏作っても、たっちゃんはいつもいつも『そうか、おめでとう』って笑顔で言ってくるから、この朴念仁!とか思ったり、
彼氏と別れて甘えても普通に慰めてくれて・・・そんなときに限って、冗談で『付き合ってやろうか?』なんて言ってくるから冗談だと思ったけど、
わざと無防備に振舞ってたのに何もしてくれなくて・・・とっても惨めな気持ちになって・・・たっちゃんがわからなくて・・・」
「・・・」
「私、今までで5人くらい彼氏作ったけど、誰にもこの体触らせたことないんだよ?セックスどころかキス、手を繋ぐことさえしなかったんだよ?
そうやって下心を出してきた子はその場で振ったし、そういう私に嫌気がさして振ってきた子もいた。たっちゃんにしか、触られてない部分が
いっぱいあるんだよ?なのにたっちゃんは私に興味無い感じだし、今も好きな子が居るって言うし・・・
ねぇ、私、こんなにたっちゃんが好きなんだよ?どうやったらたっちゃんが好きになってくれるの?ねぇ、教えてよ・・・」
美紀の突然の告白に衝撃を受けた。あまりのショックに反応が出来ない。普通に歩いていたら戦闘機が降ってきました、的な。
今聞いた話を総合すると、美紀は俺のことが好き、なんだよな?しかも今まで作ってきた彼氏とは手も繋いでませんと。
・・・俺らはもしかして壮絶なすれ違いを、少なく見積もっても小3の頃からしていたってことか?
「たっちゃん・・・?」
「美紀、これから俺が言う言葉にびっくりするなよ?」
「ふぇ・・・?」
涙目の美紀がやたらと可愛く見える。口の中が乾いて声が出ない。緊張で鼓動がえらいことになっている。
つばを飲み込み、目を閉じて大きく深呼吸し、気持ちを落ち着ける。そして目を開き、美紀の目をじっと見つめる。
「俺は、美紀が、昔から、大好きでした。」
そこで一度言葉を区切ると、美紀の目が大きく見開き、涙がこぼれそうになる。涙の色は、悲しみの色。
「そして、今も美紀のことが、大好きです。」
美紀の顔が歪む。涙の色は、喜びの色。
「だから、美紀。俺の彼女になってください。」
「た・・・っちゃ・・・う・・・ううう・・・」
「ほら、泣くなら俺の胸で泣け。」
「うわ〜〜〜〜〜!!」
俺に抱きつき、大声で泣く美紀。胸を叩いてくるが、まるで痛くない。
「ばかっ!たっちゃ、のばかっ!も、ぜったい!はなさないんだ、ら!」
しゃくりあげながら俺を罵倒してくる。その罵倒すら心地よい。
「ああ、俺も、美紀のこと離さないから。」
夕日が照らす観覧車の中、俺と美紀は恋人同士になった。まぁ、随分と遠回りしたけどな。
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