[過去ログ] 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ6【総合】 (920レス)
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84: 前スレ732 2007/09/08(土) 23:21:39 ID:qof59gYl(8/9)調 AAS
全てが終わったあと、彼、ジョウは汚れた私の体を丁寧に拭き、真直ぐに私の目を見て言った。思わず頬が緩みそうになるのを堪えるのが、辛かった。
『…約束してくれ。この事はシミアだけには言うな』
そんな口約束など守れる訳が無かった。むしろ誇らしげに抱かれた後に告白した位だ。それで全てを悟ったシミア様の手で危うく肉塊に為り掛けた私は、
嫉妬に狂ったシミア様が泣きながら掛けた『ラツモフィス』に怒りを持って抗議した。私の胎内から出された彼のねっとりとした子種を手に取り、味わう
シミア様に掴み掛かったが、腕の一振りで跳ね飛ばされた。睨み据える私を挑発するかのように、シミア様は陶然としてジョウの子種の全てを口に含み、
飲み干してしまう。…許せなかった。始めてこの女を自分の手で殺したいと思った。
「返して…! 返してっ! それは…それは私のものぉっ! 」
「…悔しいか雌犬? 妾(わたし)のジョウを小狡く騙し、寝取って勝ち誇りに来てこの様とはなぁ…」
自分と良く似た顔が、自分を愚か者だとせせら笑うのだ。私の不快感は一層強まるのを知って、この女はニンマリと笑って見せる。…もう、許せない。
「ジョウはな、妾のために、妾と離れたくが無いために非常手段を採ったに過ぎん。そうで無ければ誰が貴様など抱くものか! 」
「お前など…私が父様に報告すればすぐにでもここから去らねばならなくなるくせに! 覚えていろ、今に…! 」
「…サカリの付いた雌犬は良く鳴くな? まだ自分の置かれた立場が解らんと見える」
冷ややかな視線が私に向けられる。感情すら浮かべたくは無いと言う目つきだ。まるで迷宮内で殺戮した怪物の成れの果てを見るような視線。この女が
善の戒律を持ちながら、なぜ灰燼姫(カイジンキ)と呼ばれているのか始めて理解出来た気がした。己の絶対の善を信じるが故の頑なさが滲み出ていた。
だからこそ傍から見れば無茶な振る舞いでも、この女の中では全てが『正しい事の帰結』として扱われた結果なのだ。そしてそれに迷いすら抱(いだ)かない。
「おそらく貴様は抱かれた事をジョウに、『妾には言うな』と口止めされているだろう。それを早速破った者をジョウは許さんだろうな」
私の背筋が恐怖に粟立つ。…完全に忘れていた。彼は『東方人種のサムライ』なのだ。彼がした約束は絶対であり、破る者には何らかの制裁が下される。
メイジスペルの学習の際、頭休めの雑談と称して彼から聞き出していたのをやっと思い出す。…そうだった。この女は私よりも長く、彼の傍に居続けて…!
「妾がジョウに一言、こう言えば良いだけだ。『カイがお前と契ったと報告しに来たが、事実か? 』とな。約束を破った貴様をどう扱うか見物だな?
その前に妾に申し訳が立たんと死んで見せるかも知れんぞ? 何せジョウは妾に惚れ抜いているからな? どこぞの雌犬とは土台、格が違う扱いだ」
「やめろ…それだけは…やめろ…」
「やめて下さいシミア様、の間違いでは無いのか? 雌犬? …父上は貴様等三姉妹に奪われたが、ジョウだけは妾の誇りと存在にかけて渡さん! 」
殴られた方が楽になる場合があるとしたら、この事だろう。この女は私を残し、自室のロイヤルスイートから出て行った。勝利に酔っていた先程とは
打って変わった苦い敗北感だけが私を苛(さいな)んでいた。私のここでの『全て』が…あの忌々しい女に握られてしまったと言う信じたく無い事実に。
私の打ちひしがれた心を癒してくれるのは…彼に、ジョウに抱かれる事だけだった。しかし、今後、幾度抱かれようも私は決して悦びの声を上げては
ならないのだ。上げてしまえばきっと彼は私の想いに気付いてしまう。彼がそれに気付けば、私はもう彼の傍に居られなくなってしまう。私はその日、
始めて『声を挙げて泣き喚く、自分ではどうにも出来ない哀しみ』が有る事を知った。あの女はこう言った。
『カイ…自分の愚かさを後悔しても、もう、遅いぞ…。迷宮の中で泣き喚くのは貴様だからな? 』
その通りだ。この先の知れぬ未来と言う迷宮の中で、愚かな私は高慢なエルフの仮面を被り続け、その下では身も世も無くただ、泣き喚き続けるだろう。
本当は彼の事を誰よりも深く愛しているのだ、と。
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