[過去ログ]
セーラームーン総合スレッド3 (985レス)
上
下
前
次
1-
新
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索
歴削→次スレ
栞削→次スレ
過去ログメニュー
52
:
ムーン陥落66
2006/08/12(土) 22:54:39
ID:p7DXVfFX(2/26)
調
AA×
[240|
320
|
480
|
600
|
100%
|
JPG
|
べ
|
レス栞
|
レス消
]
52: ムーン陥落66 [sage] 2006/08/12(土) 22:54:39 ID:p7DXVfFX 「どういうことですの、お姉さま!?」 気色ばんで告げるコーアンの声が、城の一室に響く。 セーラーマーズを別室に寝かせると、サフィールと四姉妹たちは急遽、緊急会議を開く事となった。 赤子から目が離せないカラベラスは不参加だが、どういうわけか代わりにセーラーヴィーナスがいる。マーズ妊娠の事実を知り、顔色が青林檎と化しているのはいい気味だった。 しかしコーアンにとってはそんな事よりも、サフィールたちがマーズの出産に肯定的である事の方が大問題だった。 「あたしは、絶対!反対ですわ!」 唾を飛ばしながら、コーアンは喚きたてる。紫がかった鬣のような髪が、怒りを表現するかのように逆立った。 姉ベルチェの命を奪った、憎っくきセーラー戦士の子供など、考えただけで反吐が出る。 四姉妹の中で最もルベウスの寵愛を受けていたと自負しているコーアンは、彼が死んだ時、最も悲しんだ人物の一人だ。 長年尽くしても得られなかったルベウスの愛情を、セーラーマーズは易々と独占しただけでなく、ブラック・ムーンの証である、有難い刻印まで頂いた。 それだけでも許しがたいと言うのに、さらにその腹の中に、彼の子供を身ごもっていると言うのだ。 「絶対に認めるわけにはいきませんっ!」 隣の席に座っている姉と、目が合った。 「なぜだ?」 理由などわかっているだろうに、ペッツはわざとそんな風に問いかける。サフィールの手前、自分が口に出し辛い事を、妹に言わせてしまおうという腹に違いなかった。 「だって!あの豚は敵ですのよ!!お姉さまたちだって、刻印を消したら即始末するべきと、あれほどおっしゃっていたではありませんか!!」 「物騒な事を言うものではない」 サフィールが穏やかに口を挟んだ。 「妊娠が判明するまではその選択肢もあっただろう。しかし戦士としての力を失い、子供までも宿した彼女が、我らにどのような害をもたらすと言うのか?」 「だ、だって……」 利害ではなく、感情の問題である。とても、この青年のようには割り切れない。ついこの間まで戦っていた人間を、一族に迎え入れる事など出来はしない。 「マーズとルベウスの子だ。さぞや立派な炎使いになるだろう」 淡々とした話し振りに、コーアンはぎょっとする。サフィールの中では、既に産ませる方向で話が進んでいるらしかった。 「お待ち下さい!炎ならば私だって出せますわ!」 ルベウスと、セーラーマーズの子供───頭の中で、その物体が息づく様を想像してみる。 駄目だ。そんなものが目の前で動いていたら、絶対に殺してしまう。 肉親以外を愛した事のないサフィールには、コーアンの気持ちが理解できないようだった。マーズに子を産ませる事で、こちらの持ち駒が増える可能性に期待をかけている。 「我が一族の血を絶やすわけにはいかない。マーズの子はルベウスの忘れ形見であり、いずれ貴重な戦力になる。そしてコーアン、君には産まれる子の後見人になってもらう」 勝手な言い分であった。 ルベウスは四姉妹の欲求を知っていて、敢えて無視するような男だった。だがサフィールはそもそも、女の内心の拘泥に気付く事がない。 女子供には特に危害は加えないが、その代わり愛情も与えないし必要以上に関わらない。こういう男が、コーアンにとっては一番厄介だった。 「本気でおっしゃっているのですか、サフィール様!」 コーアンは激しくテーブルを叩いた。青年はその非礼を咎める事はなく、また相手の言い分を耳に留める気もなさそうだった。 ぎゃんぎゃん喚きたてるコーアンをよそに、隣に座っている少女に目を向ける。 「ヴィーナス、君の意見も聞いておきたい。四守護神の長として、マーズの出産を容認してくれるか?」 「あ……」 頭に包帯を巻いたヴィーナスは、急に話を振られ、あからさまにうろたえていた。 敵に囲まれながら、穏やかに同意を求められる状況も異様であるし、何より年頃の少女にとっては荷が勝ちすぎる問題だろう。 「あたしの一存では、決めかねるわ」 苦しい一言を、ヴィーナスは口にした。彼女の心の中で、葛藤が激しく渦巻いているのが伺えた。 セーラー戦士のリーダーを気取っていても、所詮は小娘である。新しい命に対する責任を負うには、まだまだ器が小さい。 「でしょうねぇ」 彼女の気持ちを推し量りつつ、コーアンはフンと鼻を鳴らした。 「愛を司る女神が、堕ろせなんて簡単には言えないわよね」 相手の顔が曇るのを見て、少しだけ胸のすく思いがしたコーアンであった。 セーラー戦士には、今まで散々煮え湯を飲まされてきたのだ。せいぜいもがき苦しめばいい。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1153377584/52
どういうことですのお姉さま!? 気色ばんで告げるコーアンの声が城の一室に響く セーラーマーズを別室に寝かせるとサフィールと四姉妹たちは急緊急会議を開く事となった 赤子から目が離せないカラベラスは不参加だがどういうわけか代わりにセーラーヴィーナスがいるマーズ妊娠の事実を知り顔色が青林檎と化しているのはいい気味だった しかしコーアンにとってはそんな事よりもサフィールたちがマーズの出産に肯定的である事の方が大問題だった あたしは絶対!反対ですわ! 唾を飛ばしながらコーアンは喚きたてる紫がかったのような髪が怒りを表現するかのように逆立った 姉ベルチェの命を奪った憎っくきセーラー戦士の子供など考えただけで反吐が出る 四姉妹の中で最もルベウスの寵愛を受けていたと自負しているコーアンは彼が死んだ時最も悲しんだ人物の一人だ 長年尽くしても得られなかったルベウスの愛情をセーラーマーズは易と独占しただけでなくブラックムーンの証である有難い刻印まで頂いた それだけでも許しがたいと言うのにさらにその腹の中に彼の子供を身ごもっていると言うのだ 絶対に認めるわけにはいきませんっ! 隣の席に座っている姉と目が合った なぜだ? 理由などわかっているだろうにペッツはわざとそんな風に問いかけるサフィールの手前自分が口に出し辛い事を妹に言わせてしまおうという腹に違いなかった だって!あの豚は敵ですのよ!!お姉さまたちだって刻印を消したら即始末するべきとあれほどおっしゃっていたではありませんか!! 物騒な事を言うものではない サフィールが穏やかに口を挟んだ 妊娠が判明するまではその選択肢もあっただろうしかし戦士としての力を失い子供までも宿した彼女が我らにどのような害をもたらすと言うのか? だだって 利害ではなく感情の問題であるとてもこの青年のようには割り切れないついこの間まで戦っていた人間を一族に迎え入れる事など出来はしない マーズとルベウスの子ださぞや立派な炎使いになるだろう 淡とした話し振りにコーアンはぎょっとするサフィールの中では既に産ませる方向で話が進んでいるらしかった お待ち下さい!炎ならば私だって出せますわ! ルベウスとセーラーマーズの子供頭の中でその物体が息づく様を想像してみる 駄目だそんなものが目の前で動いていたら絶対に殺してしまう 肉親以外を愛した事のないサフィールにはコーアンの気持ちが理解できないようだったマーズに子を産ませる事でこちらの持ち駒が増える可能性に期待をかけている 我が一族の血を絶やすわけにはいかないマーズの子はルベウスの忘れ形見でありいずれ貴重な戦力になるそしてコーアン君には産まれる子の後見人になってもらう 勝手な言い分であった ルベウスは四姉妹の欲求を知っていて敢えて無視するような男だっただがサフィールはそもそも女の内心の拘泥に気付く事がない 女子供には特に危害は加えないがその代わり愛情も与えないし必要以上に関わらないこういう男がコーアンにとっては一番厄介だった 本気でおっしゃっているのですかサフィール様! コーアンは激しくテーブルを叩いた青年はその非礼をめる事はなくまた相手の言い分を耳に留める気もなさそうだった ぎゃんぎゃん喚きたてるコーアンをよそに隣に座っている少女に目を向ける ヴィーナス君の意見も聞いておきたい四守護神の長としてマーズの出産を容認してくれるか? あ 頭に包帯を巻いたヴィーナスは急に話を振られあからさまにうろたえていた 敵に囲まれながら穏やかに同意を求められる状況も異様であるし何より年頃の少女にとっては荷が勝ちすぎる問題だろう あたしの一存では決めかねるわ 苦しい一言をヴィーナスは口にした彼女の心の中で葛藤が激しく渦巻いているのが伺えた セーラー戦士のリーダーを気取っていても所詮は小娘である新しい命に対する責任を負うにはまだまだ器が小さい でしょうねぇ 彼女の気持ちを推し量りつつコーアンはフンと鼻を鳴らした 愛を司る女神が堕ろせなんて簡単には言えないわよね 相手の顔が曇るのを見て少しだけ胸のすく思いがしたコーアンであった セーラー戦士には今まで散煮え湯を飲まされてきたのだせいぜいもがき苦しめばいい
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 933 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
ぬこの手
ぬこTOP
0.115s