[過去ログ] セーラームーン総合スレッド2 (818レス)
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48: マーズ調教@ 2006/02/03(金) 00:18:44 ID:yQdXpzVo(1/5)調 AAS
2月3日。
慌ただしかった1月も終わり、参拝客の数も通常に戻りつつある。
火川神社の一人娘・火野レイは、神司である祖父に命じられて、境内の掃除をしていた。
枝毛ひとつない艶やかな黒髪と、やや釣りあがった瞳が、大和撫子らしい意志の強さを感じさせる。
箒の柄を握る手はわずかに赤く、まだ冬の寒さを色濃く現していた。

(お正月が終わったら、今度は節分か……まったく、気の休まる暇もないわね)

白い手に、はあっと息を吐きかけながら、レイは薄い色の空を見上げた。
本当に、月日が流れるのは早い。ついこの間まで年末だと思っていたら、もう2ヶ月が経ってしまった。
12月に亜美が襲われてから、1月に美奈子が妖魔の餌食となり、それから更にひと月近くが過ぎた。
先日退院した亜美は、既に通常の任務がこなせる程度にまで回復していた。
美奈子が襲われたことを誰よりも早く感知し、彼女の画像がこれ以上出回らないように手配したのはさすがだった。
けれど、カラベラスとの再戦に燃える美奈子はともかくとして、処女を失った亜美の心の傷はいまだ深く、依然として学校には復帰できていない状態である。
無理もない───学校には、「男子」がいるのだから。強姦は、異性に対する恐怖心を植えつけるのには十分すぎる為だ。
女子校に通っているレイには、その気持ちは痛いほどよく判った。
男は不潔で汚らしい者と思っている生徒も、レイのクラスには何人かいるし、レイ自身もそう思っていた時期があったことは否めない。
うさぎとルナは、頻繁に亜美のマンション(億ション)に通い、登校を促しているらしいが、亜美は力なく首を横に振るだけだと言う。
そして、亜美が学校を休めば休むほど、クラスメイトたちの反応は冷ややかなものになる。
もともと彼女は十番中学校に通うような学力の持ち主ではない。「普通の中学生としての生活」を望んだ亜美が、大人たちの反対を押し切って選んだ進路だ。
それなのに学校へ来なくなるという事は、やはり「普通」のレベルに合わせるのが嫌になったからだと、悪意的に解釈する生徒達も少なくなかった。
母親も母親で、ようやく海外留学の件を考えてくれたのだと、勝手に解釈して喜んでいるらしい。肉親ですら、彼女の味方にはなってくれないのだ。
亜美の現状を聞いて、レイはいてもたってもいられなかった。
まことたちと同じように励ましてやりたかったが、ちょうど神社が一番忙しい時期と重なってしまい、亜美が退院するまで、満足に見舞いすら行けなかった。

(もっとも人を励ますなんて、あたしの性には合わないんだけれど)
きつい、お高くとまっていると評価される自分の性格を省みて、レイは苦笑する。
うさぎや美奈子は、その明るさが亜美にとって救いになるだろう。まことは、そのおおらかさと、亜美の母親にはない家庭的な側面が、彼女を大いに支えるに違いない。
しかしレイは、元気のない亜美の姿を見て、黙って背中を撫でてやる自信がない。感情に任せて、きつい言葉を放ってしまいそうだった。
あなたはあたしたちのブレーンなのよ、いつまでも立ち止まっていてどうするの!と。
亜美は賢い少女だから、理性の面では納得するだろう。それでも、あの紺色の瞳に悲しげな色を浮かべて、非難するようにレイを見つめるだろう。
それなら、今はそっとしておく方がいい。
レイに出来る事は、亜美のために霊力をこめたお守りを渡すことだけだった。戦いの神の守護が、どうかマーキュリーにもわずかながら与えられるように。

考え事にふけっていると、不意に強い突風が起こった。
長時間かけて、せっかく集めた落ち葉の山が、あっという間に崩れていく。
「ああっ、もう!」
飛ばされていく落ち葉に癇癪を起こしかけた彼女は、次の瞬間、別の方向から吹いてくる風に気付いた。
ビュウウウウウウウ……
耳朶を撫でるような、温かく優しい風が、狭い境内を一気に駆け抜けた。薔薇のごとく甘い香りが、レイの鼻孔をくすぐる。
その風は落ち葉を巻き上げ、見る見るうちに一箇所に山を築いていく。
「こ、これは…」
戸惑いながら、レイはその光景を見つめていた。
風の吹いてきた方角を確認するため、後方に視線をやった彼女は、目を丸くした。
鳥居に寄りかかったポニーテールの少女が、軽く片手を上げていたからだ。
「よっ」
「まこちゃん…」

風の正体は木野まことだった。いつの間に、こんな荒業が出来るようになったのだろう。
変身もしていないのに風を自在に操るなんて、今までの彼女からは考えられない事だった。
セーラー戦士は星の守護を持つ者。けれど、その肉体は人間のものに過ぎない。ペンを媒介としなければ、思うように力が振るえないはずなのだ。
49: マーズ調教A 2006/02/03(金) 00:23:31 ID:yQdXpzVo(2/5)調 AAS
レイの驚きを見て取ったのか、まことは少し悲しげに笑う。
「うん、ちょっとね。正月返上で、山に修行に行っていたんだ」
鳥居から背中を離し、ゆっくりと近づいてきた。
もともと大柄な少女だったが、近くで見ると、さらに逞しくなったように感じた。胸は相変わらず大きく、体つきはますます引き締まって、魅力的だった。
耳朶にはトレードマークの薔薇のピアス。人によっては子供っぽい印象を与えるポニーテールも、彼女の伸びやかな長身を引き立てている。
とても、中学生には見えない。これでメイクをして、色っぽいドレスでも着れば、成人指定の店に入ってもバレないだろう。
(一体、何を食べたらこんなになるのかしら……)
感心するやら呆れるやらといった表情のレイは、ややあって、はっと息を呑んだ。
修行をしていたというまことの言葉に、ようやく思い当たる理由を見つけたからだ。
「もしかして、亜美ちゃんのため?」
まことは、外見も性格も正反対な亜美とは、妙に気が合っていた。一番仲が良かったと言っても良い。
ただそれは、親友というよりは、姉と妹の関係に似ていた。亜美はまことの母性に惹かれ、まことは亜美に庇護欲を刺激されていた。
今回の件で一番心を痛めているのは、彼女かも知れなかった。
「まあね、でもそれだけじゃないよ。レイちゃんのことも心配だった」
「───あ、たし?」
思わぬ配慮を受けて、レイは動揺した。
しっかり者の彼女は、他人から心配される事に慣れていない。一人の時期が長かったせいもあるが、その霊力のせいもある。
危険な事態をいち早く察知して回避する力が、レイにはある。未来の現象も、ある程度読める……そんな彼女を気味悪がる者はいても、案じる者はあまりいなかった。
うさぎたちと出会って少しは甘える事も覚えたが、今のは不意打ちだった。仲間の事で頭がいっぱいだったため、自分の事にまで気は回らなかった。
「あたしがどうかして?占いでは、今月の運勢は『大吉』と出たわ。外れたことなんて一度もないのよ」
さらりと黒髪をかきあげて、レイは胸を反らして見せた。
まことの表情がわずかに曇る。
「風が……教えてくれたんだ」

ぱん、ぱん、ぱんっ。
濡れた肌と肌を叩きつける音が、絶え間なく続いていた。
男の逞しい腕が、女の足を割り開き、腰を激しく動かしながら、さらに奥深くへと侵入する。
女は歓喜に喘いでいた。つい先ほどまで頭の中を占めていた愛しい姉の事も、自分の使命の事も、男の腰技に蕩けさせられて、忘却の彼方へ消し飛んでいた。
「あ、っ、あああっ、も、もっとぉおおおおおおー」
女の名はコーアンと言う。バックから犯されているにも関わらず、その表情に浮かぶものは愉悦しかなかった。
対して腰を叩きつけている男の方は、何の感情の色も見せない。ただ機械的に、一定のリズムで身体を前後に揺らしている。
男の名はルベウス。誰も訪れる事のない廃工場……そこは、ブラック・ムーンのアジトのひとつだった。
「ああ、いい、いいいいっ、ル、ルベウスさまぁああっ」
涎をこぼし、馬鹿の一つ覚えのように喘ぐ女を見下ろして、ルベウスは冷ややかに思う。
(プリンスは何を考えている……?)
セーラー戦士を全員始末もしくは拉致するまで帰ることはまかりならんと、主たるプリンス・デマンドに命令を下されたのは、先日ヴィーナスの捕獲に失敗してすぐのことだった。
捕らえるのは四姉妹の役目、よって任務失敗も四姉妹だけの責任であるはずだった。
それなのにプリンス・デマンドは、助力しなかったルベウスに対しても厳しい表情を向け、次はないぞと脅したのだ。
(しくじったのは俺ではない。俺はこいつらのお守り役ではないんだぞ!)
心の中で、何度も叫んだ。暇なので時々遊んでやったことはあったが、責任など取る気はなかった。四姉妹はあくまでも遊び相手で、駒なのだ。
本来なら今頃は、あの美しい愛の女神を手中に収め、黄金に輝く髪や白い肢体に、男のどす黒い精液を浴びせかけ、思う様犯すことが出来たはずなのだ。
それを餌に他の戦士もおびき寄せ、プリンセス・セレニティをデマンドに引き渡すはずだった。
(こいつらのせいで…)
ぐい、と腰を押し進める。

「あ、あああーーーーっ」
50: マーズ調教B 2006/02/03(金) 00:24:51 ID:yQdXpzVo(3/5)調 AAS
男の腕の中で、コーアンは背中をぐんと反らし、絶頂に達した。
脚の間に深々と食い込んだ男根が、まだブルブルと放出の余韻に浸っていた。
人間の男以上に、妖魔の男はシビアである。射精を終えてしまえば、目の前の女に対しての欲情はたちまちに失せる。
(こいつも、もう用済みだな………)
あやかしの四姉妹を犯すのには、いい加減飽きた。今はとにかく、若いセーラー戦士を犯したくて仕方がない。
特にセーラーマーズだ。あの火のような気性ときつい美貌は、自分の性質に近いものを感じる。一目見た時から気に入っていた。

「ルベウス様…」
重々しい女の声が、背後からかけられた。
振り向くと、四姉妹の長女・ペッツが、顔に苦渋を滲ませて立っていた。
力を失ったコーアンを床に投げ捨て、ルベウスは億劫そうに顔をしかめる。
「なんだペッツ。次はお前が相手か?」
「お戯れを。───至急、見ていただきたいものがあります」

ただならぬ気配を察し、彼は思わず腰を浮かせた。
四姉妹の中で最も冷酷と言われるペッツがこんな顔をするのは、妹の身に何か異変が起きた時でしかなかった。
そして今、危険に陥っている可能性がある妹と言えばただ一人………そして女の不幸は、ルベウスにとって甘い蜜でしかない。
はやる心を抑えつつ、彼は工場の片隅、工具置き場になっているプレハブ小屋に向かう。

「お、おゆるしください、ルベウスさまっ」
ペッツを伴って現れたルベウスの姿に、カラベラスは悲鳴を上げた。
あやかしの四姉妹の一人である彼女は、ヴィーナスの拉致に失敗した報いを受け、ルベウスの手によって1ヶ月近く、暗い小屋に監禁されていた。
末っ子のコーアンが交尾をねだったせいもあり、彼女の世話は全面的にペッツに任せていた。
その間に、カラベラスの身に起こった変化に、ルベウスは今の今まで気付かなかったのだ。
「ほう……」
久しぶりに見るカラベラスの姿に、ルベウスは笑みを漏らした。
下腹が、ぽっこりと膨れ上がっている。それが何を意味するのか、本人もペッツも、とうに気付いている。
「俺の子ではないな?」
まさかとは思うが、確認のために告げる。背後に控えていたペッツが、沈痛な面持ちで頷いた。
「はい……おそらく」
たとえ嘘をついても、産んでみればわかることだ。おそらく、先日ヴィーナスを襲った時の失態のツケが回ってきたのだろう。
妖魔は妊娠期間が短く、半年足らずで出産する事もままある。しかし、まさか、
「よりによって、人間の種で孕むとはな」
「ひ、ひぃいいいいっ!」
口に出される事で、恐怖を実感したのだろう。カラベラスは耳を手で覆った。
妖魔はデマンドによって生かされている。よって、自害も出来ない。
この1ヶ月、身体の中で育っていく命を思って、カラベラスがどのような気持ちでいたのかと思うと、ルベウスの心は弾んだ。今なら彼女を許してやってもいい気になっていた。

「面白い……面白いぞ、カラベラス。はははっは!」
腕を組み、ルベウスは天井に向かって高笑いする。
てっきり逆鱗に触れるとばかり思っていたカラベラスも、背後にいるペッツも、唖然としたようにそんな彼を見つめている。
「で、では……」
怯えながらも、カラベラスは腹部を庇っていた。
母親の本能だろうか。本人は意識していなくとも、子供に対する愛情はいずれ芽生えるだろう。
人間の血を引く子供が産まれれば、セーラー戦士との戦いにおいて、有益な駒となる。

「ああ、俺が許す。産んでみろ、下賤な白豚の子を!」
51: マーズ調教C 2006/02/03(金) 00:27:01 ID:yQdXpzVo(4/5)調 AAS
パチパチと炎の粒を飛ばす祭壇の前に、レイは腰を下ろしていた。
一瞬、炎の中に赤子の顔が映ったような気がして、思わず瞼を擦る。
「気のせい………ね」
巫女装束に身を包み、瞑想にふけっても、雑念が消えない。困ったものだ。

(まこちゃんが変なことを言うからよ)
嫌な予感がする、と。
風が暗雲を運び、神社の方角に流れていくのを、この目で見たのだと彼女は言った。
勘の強さなら、セーラー戦士の中で最も強い自覚はあった。
それなのにまことがあんな確信めいたことを告げるから、混乱してしまう。
(危険が迫っていると言うのなら、このあたしが気付かないはずがない。まこちゃんの思い過ごしよ)
そう言い聞かせつつも、白いうなじに、じっとりと汗が滲んでくる。
霊力が弱っている可能性を、レイは否定したかった。正月で忙しく、精神的な疲労が続いたせいで、見えるはずの未来が見えなくなっているのやも。
まことは心配して、泊まっていこうかと言ってくれたが、レイは丁重に断った。
『それより亜美ちゃんのところに行ってあげなさい。しばらく行ってないんでしょ』
背中を押し出すようにして、返してしまった。
つくづく自分は甘え下手だ。まことが持っていた荷物を見れば、もとから泊まるつもりであったことぐらい、判っていたのに。

「レイや」
突如かけられた声に、レイはびくっとして振り向いた。
そこには、身体から湯気を立ち上らせた祖父が立っていた。
「わしは先に休むが、お前はまだ起きとるのか?」
「え、ええ。もう少し……」
何故だろう。
いま、気配を全く感じなかった。
「では、火の始末は頼むぞ。この時期は危ないからな」
「ええ。おやすみなさい、おじいちゃん」
親代わりにレイを育ててくれた神司は、年寄り特有の、身体をゆっくりと左右に揺らす歩き方で、母屋へと姿を消した。

ふっ……
蝋燭の炎が、突然消える。
(え!?)
それも、レイの左右にあるものが同時に。
『久しぶりだな。セーラーマーズ』
若い男の声が、耳を支配する。
聞いた事のある声だった。四姉妹よりも強大な力を持つ、そう……。
「紅のルベウスっ!!」
叫んだ途端、祭壇の炎が勢いを増した。
灼熱の塊がひとまわりも大きく膨れ上がり、檻から解き放たれた猛獣の如く、正座しているレイに襲い掛かってくる。
素早く飛びのいたレイは、装束の裾を踏んでしまい、派手に転倒した。
「くっ!!」
しかし、転んだおかげで胸に忍ばせていた変身ペンが目の前に転がり落ちる。
レイが座っていた座布団は既に炎上していた。あと少し避けるのが遅れていたらと思うと、背筋に寒気が走る。

「マーズ・クリスタルパワー・メイクアップ!!」
ペン先から凄まじい炎が吹き出し、巫女の全身を包んでいく。
神社には似つかわしくないハイヒールと、彼女の気性にふさわしい真っ赤なミニスカートがその肢体を彩る。
背中に流れる真っ直ぐな黒髪は、夜の闇よりも濃く、深い。
ルベウスの姿は見えなかった。
まだあやかしの四姉妹すべてを倒していないと言うのに、どうして上位の敵が出てくるのか。
つまりそれだけ相手にも余裕がないということ───真の敵の姿は、きっとすぐそこまで見えているということ。
(絶対に、倒す!!)
マーズの瞳が闘志に燃えた。
52: マーズ調教D 2006/02/03(金) 00:28:33 ID:yQdXpzVo(5/5)調 AAS
『そう…その瞳がいい。もっと、俺の名を呼べ』
うっとりしたような男の声が、マーズの火のような怒りに油を注いだ。
「高見の見物とはいい度胸ね!出てらっしゃい!」
声が聞こえる方角に向かって、指をつきつける。
「火星に代わって、折檻よ!!」
しかし、答えは無かった。マーズを焼くことが出来ず、未練がましくパチパチと床を焦がす炎の音だけが、闇の中に響いていた。
(いけない、水を……!)
マーズは、切なく横に視線を這わせた。炎を生む力はあっても、消す力は備わっていないのが歯痒かった。
マーキュリーはこの場にいない。もたもたしていたら、火が家屋に燃え広がってしまう。
「ルベウス!」
廊下に躍り出て、角にあった消火器を掴む。
「あたしはここよ!姿を現したらどう!」
だが、いくら白い消火剤を吹きつけても、炎はその勢いを増していくばかりだった。
(まさか………)

『そう、その炎を消すには、俺を倒すしかない』
傲然と告げる男の言葉に、マーズは血の気が引いた。
(そ、そんな……)
ごとりと消火器を床へ落とす。
生温かいものが首筋を這った。いつの間にか背後に姿を現していたルベウスが、舌でうなじを舐めていたのだ。
「ひっ……!」
身体を強張らせる少女の反応を愉しげに眺めながら、男は腰に手を回して抱きすくめる。
「大きな声を出すな。これから可愛がってやろうと言うんだぞ」
「卑怯者っ!」
自由になる手を振り上げ、ルベウスに平手を見舞う。
ばちん、という音が鳴り響いた。

「これはまた威勢のいい…さすが、俺が見込んだだけのことはある」
マーズは目を見開いて、相手の顔を見つめた。
逆立った紅い髪、額にはブラック・ムーンの証である逆三日月の刻印が記されている。
それを見つめた途端、恐怖に、全身が硬くなってしまったようだった。あやかしの四姉妹とは明らかに格が違う。仲間を呼ぶ隙すらも与えなかった。
「だが、その強がりがいつまで続くかな」
ルベウスはあえてマーズの平手をよけなかった。これで彼女を害する理由が出来たと言わんばかりに、勢いに任せて彼女を押し倒す。
固い木の床に、後頭部が打ち付けられた。
「ああああっ!!」
ガードしていなかった頭に、激痛が走る。硬いティアラが額に食い込んだ。
視界がぼんやりと霞がかってくる。脳震盪を起こしたようで、力がはいらない。
不幸にして、触覚だけは敏感に働いていた。ルベウスの筋肉質な身体が、マーズの柔らかい身体の上にのしかかって、犯そうとしているのがわかる。
「いやっ……け、汚らわしい!!」
男の重みが、恐怖の重みとなって、まだ異性を知らないマーズを苛む。
炎の中で。
「さ、さわらないで……いや、いやああああっ」
身を捩って逃げようとするマーズを、ルベウスはいやらしい笑みで視姦した。
床に広がった豊かな黒髪の一房を手に取り、そっと唇をつける。
「そら、いつもの強気はどうした……もっと抵抗してくれんと、つまらんぞ」
ごつごつした手がスカートの隙間から侵入し、足の付け根を探る。
巫女装束だったレイは、下着をつけていなかった。まだ生え揃っていない黒々とした陰毛を、ルベウスの太い指がかきわける。
ジャリッ……
「はうっ!」
指先に毛が絡む感触に、マーズは真っ赤になって下半身を震わせた。
骨ばった指を動かしながら、ルベウスが耳元で囁く。
「ふっ……やはりノーパンか。この淫乱巫女め」
マーズは、かあっと耳朶まで深紅に染まる。
神に仕える彼女にとって、その言葉はこれ以上ない屈辱だった。
「よ、よくも……よくも、乙女に恥をかかせたわね!許さな…あうっ!」
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