[過去ログ] 【半導体】競争ルールを知りながら負けた、日本の半導体産業の深層[8/18] (504レス)
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243(1): 2014/08/21(木) 10:49:51.72 ID:DaQiYJTT(1/2)調 AAS
露光装置シェアトップのASML その強さの源泉は速度と稼働率
外部リンク[pdf]:homepage3.nifty.com
【半導体】ニコン「露光装置」戦略に影 インテル-ASML連合誕生…サムスンも?[12/07/31]
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【精密機器/半導体】ニコン、インテル(Intel)と共同で露光装置を開発との報道[12/08/08]
2chスレ:bizplus
2013/09/24
【電機】新会社の時価総額は2.8兆円--東京エレクトロンと米アプライドマテリアルズが経営統合 [09/24]
2chスレ:bizplus
【考察】東京エレクトロン経営統合 : 「日米欧半導体戦争の敗戦」って感じ--うさみのりや(元経産官僚) [09/28]
2chスレ:bizplus
【企業買収】キヤノン、半導体製造技術開発の米社を買収[14/02/14]
2chスレ:bizplus
【半導体】「日本連合」、反転攻勢--東芝とキヤノン、次世代半導体開発で提携 [02/27]
2chスレ:bizplus
半導体で明暗、技術者は「利益なき繁忙」に陥っていないか
2014/06/10
技術者は構想・利益なき繁忙に陥っていないか
意味のない忙しさに振り回される三つの要因
伊丹 敬之氏、宮永 博史氏
外部リンク[html]:bizgate.nikkei.co.jp
本当に意味のある忙しさなのか
技術者はとにかく忙しい。技術開発競争に明け暮れて、目の前にある課題を一刻も早く解決しようと
サービス残業も厭わず働きに働いている。上司に指示されているわけでもないのに、土日も自主的に
出勤して仕事に没頭する。
技術者が意味のない忙しさに振り回されるとしたら、次の三つの要因が考えられる。そして、この三つは
相互に関連しあっている。
1.手っ取り早く、目の前の問題だけを解決しようとする
2.意味のある問いを発することができない
3.上位概念を構想できない
半導体露光装置を開発できるのは、世界でも三社に絞られる。そのうち二社は日本企業で、もう一社は
オランダ企業である。かつて日本企業二社で80%もの市場シェアを占めていた。ところが、わずか数%のシェア
だったオランダ企業が、30年の間にシェアを伸ばし続け、単独で80%と圧倒的なシェアを占めるまでに
成長している。かつてトップを誇った日本企業は20%を割り、もう一社は数%ともはや風前の灯火である。
半導体露光装置に部品を提供している部品メーカーの技術者が、このオランダ企業を訪問したときのことだ。
彼は、日本企業二社ともつきあいがあるから、技術者たちが寝る間も惜しんで開発に励んでいることを知っていた。
まして、オランダでは、それ以上ハードに働いているにちがいない、そう思った。ところが実際は、
まったく違ったのである。彼らはまだ陽の高いうちに退社し、なかにはそれからサイクリングを楽しむ人さえいた。
その日が特別であったわけではなく、むしろそれが日常的光景だったという。
このオランダ企業は、500社以上からなる社外の部品メーカーと共同開発体制をとっている。
露光装置を25程度のモジュールに分け、モジュールごとに部品メーカーと長期契約を結び、
開発と生産を任せている。各モジュールを担当する25社の下には、二次メーカー、三次メーカーが存在する。
部品メーカーとの間には資本関係はなく、このオランダ企業への依存度も25%を超えないように要請している。
緩やかな企業連合体といってよい。
こうした開発体制ができたきっかけは、実は苦し紛れであった。
しかも、この開発体制には副産物があった。擦り合わせの極致のようなハイテク装置をモジュールに分割して
開発するという常識破りの開発体制は、装置ごとのばらつきを抑えるという副次効果をもたらしたのである。
日本企業の装置は半導体製造の露光工程ごとに装置をチューンアップして最高性能を引き出している。
この方法では、装置が工程ごとに専用化されるため工程間で融通しあうことができない。これに対して、
オランダ企業の装置は工程ごとに専用化しないので、異なる工程で融通しあうことができる。
その結果、装置の稼働率を高くでき生産性を向上させるのである。日本企業との差は実に2倍ともいわれ、
オランダ企業がシェアを拡大した原動力ともなった。
244(1): 243 2014/08/21(木) 10:51:01.01 ID:DaQiYJTT(2/2)調 AAS
手っ取り早く、目の前の問題だけを解こうとする
技術者が忙しさに振り回される一つの要因は、手っ取り早く目の前の問題だけを解こうとしてしまうことにある。
なりふりかまわず目の前の問題を解決することで一時的に成功するかもしれない。しかし、持続的でない方法
は忙しさを助長するだけで、やがて破綻する。やはり半導体の例であるが、著者が実際に米国で見聞きした
日本企業の事例もそうした典型例であった。
日本の半導体メーカーが世界を席巻した1980年代後半、マサチューセッツ工科大学(MIT)の准教授が、
サバティカル制度を利用して日本の大手半導体メーカーに滞在したことがある。
彼は、毎月のように、ボストンの研究室に残る学生たちに、日本での様子を手紙で知らせてきた
(当時はまだ電子メールが普及していなかった)。あるとき、著者の隣でその手紙を読んでいた学生が
突然笑い出したことがある。そこには、日本の半導体メーカーの「秘密」が記されていた。
ちなみに、この准教授は半導体設計の検証ツールが専門分野で、MITでは、コンピュータを使って、
自動的に設計検証を行う研究を行っていた。彼は、日本の半導体メーカーはさぞかし優れた設計検証の
ソフトウエアを開発しているにちがいないとみて、日本に滞在することにしたのである。
ところが、手紙に書かれていた「秘密」は、彼の予測とはまったく異なっていたのである。日本の技術者たちは、
広い体育館いっぱいに半導体のレイアウト図を拡大印刷して広げ、赤鉛筆と消しゴムを手に、床に敷き詰め
られたレイアウト図に這いつくばるようにしてレイアウトに間違いがないかどうか調べている、とそこには
書かれていた。学生が笑い出したのも無理はない。よもやそんなローテクが使われているとは
思いもよらなかったからだ。
日本の技術者にも言い分はあろう。そもそも、レイアウト設計の検証ツールをわざわざ開発するような
「悠長なこと」はいっていられない。半導体の開発は一刻を争っている。国内だけでも大手数社の技術者たちが
日夜開発競争に明け暮れている。
この事例は、竹やりで飛行機を落とそうとする話にどこか似ていないだろうか。持続性のあるマネジメントを
しなければ、ただただ忙しいだけで事業に貢献する技術とはなりえないのである。
(抜粋)
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