[過去ログ] バカニュース自治スレ (523レス)
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1: [age] 2017/11/04(土) 23:44:14 ID:??? AA×

2ch板:bakanews
397: 2018/02/16(金) 18:44:29 ID:??? AAS
で、両親の許可ももらって自分の家に戻った。そしたら、泣き崩れる元婚と、鬼や般若の生まれ変わりみたいなオーラを
発しながら、椅子に座って胡坐かいて携帯いじってるEと(元婚の携帯だった)そんな、自分の彼女の知らなかった姿に恐れおののいてるDがいた。

あほみたいだけど、Dの姿みてちょっとなごんだ。
本気の感想だけど、Eの姿みて二度と逆らわないと決めた。

俺が帰ってきたのを見て、何かを俺に言おうとした元婚に対して
Eが「だまってろ!」って怒鳴った後に、俺に対して「で?」と。
俺が、元婚つかほとんどEに対して両親に話したこと、婚約破棄したいこと両親の賛同がとれたことを話した。

その瞬間、元婚がまじで叫んだすげぇ大声だった。そして、すげぇ暴れだした。俺は怖くてびびっただけだったけど
Eの「やれ」って命令により、Dの決死の行動で押さえ込んでくれた。

そのまま、元婚を無視して俺は自分の携帯から元婚のご両親に連絡をした。
当たり前だけど、何度も何度もあってる方々だし、かけるとき緊張もした。あと、やっぱり申し訳ないって思った。
電話口で、今までの経緯を大体説明して、俺の婚約破棄の意思と俺の両親の意向と
元婚の現在の状況を話して、元婚を迎えにきてもらうことになった。

その間に、Eが元婚の携帯から探しだした浮気に関係ありそうなメールをかたっぱしから
俺の携帯に転送した。結構な数があって、この作業も地味に精神的につらかった。

2時間くらいして、元婚のご両親が俺の家にきて、元婚をつれてった。(携帯は返した)
その時に俺に対してご両親はしっかり謝ってくれた。俺は、謝られてすげぇ悲しかった。
詳しくは元婚からも話を聞く、俺の意思もわかった、また後日話をする場がほしいといわれて
俺はもわかりましたって答えた。

その後、AとBを俺の家に呼び出した。
むかついたから、Aに対しては俺の家から30分くらい離れてるけど、15分でこれなかったら全部ばらすって言った。
Aは25分できた。来て早々土下座して「勘弁してください」って言ってた。全員で無視した。
で、さらに1時間くらいしてBが来た。(今更だけど夜中になってた。電車なかっただろうし、Bはタクシーだったのかな)
AはBみてて驚いてたな。当たり前か。
398: 2018/02/16(金) 18:45:33 ID:??? AAS
AとBの前で、今までのことをさくっと話した。
AもBも土下座してた。土下座はいいから、全部書けっていって
元婚との経緯・時期・期間・回数・最近連絡した内容 を紙に書かせた。

婚約破棄するって言ったら、AもBも驚いてた。結婚できるわけねーだろがっ手思った。
で、その流れで婚約破棄になるから招待状送った方には説明をすることになる。
全てをオープンにして話をするつもりは勿論ない(そんなことはできないし、したくもなかった)
今後についてはわからないが、二人の証言と元婚の証言をあわせて対応は決める。

あと、Aについて言えばCには説明するかもしれないから(詳しく話さなくてもばれるだろうけど、言うつもりはなかった)
あきらめろって言った。A悔しそうな顔してた。自動自得だろ、屑が。って言ったらだまった。

それで二人は帰した。
その後、Eも帰った。かえる時に、どんな証言でもするし協力もするからまた呼んでっていってくれた。
本当にありがとうって思った。

Dはまた泊まっていってくれた。夜にDとぽつぽつと話した。もっぱらEのことだったけどwwww
次の日は平日だったし、俺もDも出勤しなきゃいけないから朝わかれた。
俺は会社にいって、直属の上司に連絡して時間をもらって説明した。
当たり前だけど、会社の方もよんでいたし上司にはスピーチもお願いしてた。
上司は、婚約破棄の理由は一切聞いてこなかった。質問も一切なく、俺が支離滅裂ながら全部話したら
一言「わかった」って言ってくれた。
その後、上司が色々手をまわして1週間有給をとらせてくれた。
社内連絡では、有給じゃなくて支社への緊急出向って形にしてくれた。
(真意はわからないけど、俺にとってはすごくありがたかった。個人的に上司は善意で俺を助けてくれたんだって思ってる)

その後、俺は実家に帰って両親としっかり話をした。
両親は一度も、俺の決定に反対を促したりしなかった。今思うとすげぇ嬉しかった。
399: 2018/02/16(金) 18:47:09 ID:??? AAS
その次の日、改めて元婚のご両親に連絡をした。
それで、両家の家族を踏まえて6人で話をすることにした。
はやいほうがいいと言う事で(色々時間に余裕なかった)
明日俺の実家で話し合いをすることにした。(周り(他の不倫とか)見ると外で話す方多いけど、俺の時は実家だったな)
400: 2018/02/16(金) 18:47:26 ID:??? AAS
で、俺が中心となって6人での話し合い開始。
迷走するかと思ってたら案外すんなり進んだ。(俺の個人的感想では)
まず、婚約破棄の通告→ここもめるかなって思ったけど相手のご両親はまず謝罪をした後に了承された
婚約破棄の理由は、きちんと俺の口から改めて説明させてもらった(元婚はずっと下向いてた)
それに伴い、式場を含む全てのキャンセル・新居の解約(賃貸マンションの予定だった)
また、招待状を送った方への詫び状とかを決めていった。

この間、元婚は一度も口を開かなかったし、俺もなるべく見ないようにしてた。

キャンセルに伴う金銭に関しては、相手のご両親が全て私たちにさせてくださいって
すごく頭を下げてお願いしてきた。
俺と両親は、遺恨も残したくないし、折半で問題ないって思ってたんだけど
相手が頑として、ここだけはどうしてもお願いいたしますって言われるから、お願いすることにした。
変わりに、招待した中で目上の方特にお世話になった方へのお詫びの品はうちがだすことにした。
結納に関する金銭も全部元に戻すことも決まって、事務的金銭的なことは問題なく決まった。

全部終わって、これで何もかも白紙になったんだなーって気抜けてた。
もう無気力でなにもしたくねーだったんだけど、最後に相手のご両親から
元婚、婚約指輪を返しなさいって言われて、そういやそんなもんもあったなーって思い出してた
401: 2018/02/16(金) 18:48:34 ID:??? AAS
、ここで元婚が拒否。
すげぇヒステリックに拒否。俺に対しても色々言ってきたし、実のご両親にも言ってた。
言われた内容は良くあるものだし、最終的には駄々っ子モードだったしで、
俺と俺の両親はちょっと放心。

元々、年下だし子供っぽいところはもちろんあった。
別にそれが嫌だなんて思ったことないし、結婚についても社会人経験つんでからのほうがって
意見も言われたけど、そこらへんは一緒に生活していく中で経験つめるだろうなとか
みんなから見たら、甘ちゃんな考えだったのかもしれないけど
そういうのも含めて、幸せだと感じていたから、全然平気だった。
料理、すげぇ上手だったし。半同棲のときとかご飯おいしくて家帰るのが楽しかった。

でも、「あばたもえくぼ」ってよく言うけど
好きだからあばたをえくぼに見ることができるけど、気持ちがなくなって贔屓目がなくなれば
「あばたはあばた」「えくぼはえくぼ」ですよね。

この時、付き合ってきて初めて相手の「あばた」をしっかり見た気がした。

その後も、元婚は返却を拒否し続け、ちょっとしゃれにならなくなってきたので
相手のご両親の怒り具合も。しかも、俺的にその指輪は確かに俺の労力で買ったものだけど
金額的に安いものじゃないってわかってても、別にいらねぇってのが本音だった。
(海に投げ捨てる描写にすげぇ共感したの覚えてる。高価だろうが捨てたくなる)

なんで、別にいらないです。返されても困るし、僕にとってはもうどうでもいいものなので。
って、その場で言っちまった。そしたら、俺の両親からものすげぇ怒られた。

で、俺の発言と俺に怒る両親を見て、元婚がごめんなさいって言って指輪だした。

それで話は、全部終わった。
402: 2018/02/16(金) 18:49:27 ID:??? AAS
そのまま、別れてその後は何にもなかった。
DとEには、全部報告してお礼もかねて、かなり高いいい所に3人でご飯にいった。
そしたら会計すましてたのに二人からお金払われて(てか置いてかれて)
なんとなく悔しかったから、二人で旅行でも行けって旅行券渡した。

その後2週間くらいはほんとに何もなかった。
元婚からの携帯・メールは全部拒否してたし、相手の親も連絡はさせないっていってたから
特に突撃もなく(かわりに同期とか先輩とか後輩とかからすげぇ連絡だった)、俺は上司に報告とお礼とお礼の品とお詫びの品渡して
上司に「俺に貢いでどうすんだ?」って笑われて、家に招待されて一緒に酒飲んだ。
上司の家族、すげぇ幸せそうだった。子供っていいなって思った。子供は永遠の宝だな、ほんとに。

で、俺はもうAとかBとかのことは半分以上忘れてて、気にしてなかったんだけど
また、Cから連絡が来た。
なんでも、Aが
403: 2018/02/16(金) 18:50:20 ID:??? AAS
復縁したいってずっといってきてて(それはもうどうでもいいらしい)
Aが言うには俺がだましてるって。そんなことはないって喚いてて、私だけじゃなくて周りにも言いふらしてるって
(俺は、Cには何もいってません。お礼の電話を後でしたくらい。Cもつっこんできいてこなかった)

あほだなぁ、とか思ってCには別にいいよっていって切ったんだけど
そのあと、元婚と割と仲良かった俺の同期の女子から電話があって
もっかい会ってやってくれない?って、要請がきた。

無理。やだ。てかやめて。って言って切ったんだけど
その次の日に別のやつから(今度は俺の2つ下の後輩)からも連絡あって
おんなじようなことをいわれた。俺はそれも断ったんだけど、それがちょこちょこ続くようになって
いい加減、嫌気がさしてきた。
404: 2018/02/16(金) 18:51:21 ID:??? AAS
、悪いとは思ったんだけど、DとEに再度相談をしたら
「原因、変に隠すのやめたら?」って言われた。でも、おおっぴらにすることじゃなくね?っていったら
「それであんたが損してたら意味なくない?あんたは損はしちゃだめでしょ」って。
そんなもんかな、とか思ってでもやっぱばらしていいのか?って考えがあったので
まず、元婚のご両親に電話して現在の状況を説明してやめさせてほしいってことをお願いした。
そしたら、「娘に話しますが、原因についてはお話いただいても構いません。こちらの不義理が原因なのは間違いないことです」って
すげーなーって俺思った。案外こんなにすっぱり言える人っていないんじゃね?って。
逆に、この人らに迷惑かけんのやだなっておもっちまって
まず、Cをよんで隠さずに説明した。その後C同伴でAを呼び出して
その場でAに話をつけた。俺とCが一緒にいるのを見て、かなりA切れてたけど
超威圧的に話をしたら最後は折れてた。

それで終わったと思ったら、こりてないのか。Aからの地味な嫌がらせ(悪評とか)
昔の浮気なんて許してやれよコールとかがその後もたびたびあって
もう限界だってなった。

元婚と終わってから2ヶ月くらいかな。
部活の同窓会みたいなのに参加したときも、おんなじことがあってその時に
ぶちっときれちまった。
友人含め、知ってる人ばかりの会で、ほとんど洗いざらい大暴露。
静止の忠告も聞かずに、Aを罵りBを殴ってほんとにすき放題暴れた。
最後は、DとEに止められた。
俺はそのまま家に帰って、一人であびるように酒飲んで寝た。次の日も同じように飲んで寝た。

その後、AはそれでもCとの復縁がしたいらしく俺の悪評ばらまきは終わらず。
ただ、DとEに加えてCとあと、Bも俺の意見が正しいと周りに説明。
結果Aは部活内の友人・知人だけでなく入社したばっかりの会社にもばれて、厳重注意を受けたらしい
(詳しくはしらないけど、過去のことだし。解雇とかじゃないのは確か)そして、完全なるボッチ君に。
Bは、何も言わず。周囲からの視線はあったろうからその後の集まりには参加してない。
(E曰く、あいつを呼んだらこなくなるやつの方が多くなる)
405: 2018/02/16(金) 18:52:06 ID:??? AAS
元婚は行方知らず。相手の両親も何も言わないし、どっかに引越したんじゃないかって話。
ちなみに、元婚の携帯データとか漁ったらたぶん、あと2人くらいは浮気したっぽいメールあった。
ただ、その二人は俺らとつながりがない人だし、1年以上前だったりとかで、どうにも。

俺は、ぶちぎれ暴露大会は周りの生暖かい理解もあって問題にはならなかったし
警察にお世話になることもなかったけど、やっぱり噂は広がるもので
(ド田舎ではないけれど、地域同士の繋がりがあるくらいの田舎ではある)
社内でも結構噂になったりして、(部活関連の人からの)めんどくさいご忠告や
A悪評による被害、元婚許せ攻撃 はなくなったけど別の悪評みたいなのはたった。

あとは、地味な嫌がらせってか陰口とか。今年度社内不幸君NO1とか。

俺も、たぶん気にしすぎになってたんだと思う。イライラとかそんなに自分ではなかったつもりだけど
やっぱり周りの言葉が気になってはいたし、「何でこうなんだよ、くそ」とか思って酒飲むことも増えた。
まわりからみたら、昔の俺と比べたら荒んでるし何か無駄に怖いとか言われることもあって
引越しを本気で考えた。

生まれてからずっといる場所で愛着もあるし好きだけど、
全く知らないところで、心機一転、何もかも新しくはじめたいって思うようになった。

結局、もう何度目だよって数えるのもあほらしいけど
Dに相談して(Dに相談した直後Eが先に家にきた。クソ怖かった。鬼だった)
二人から、それでいいじゃんって背中おしてもらえた。
Dは「さみしーなー。かえってこいよなー、また木管四重奏とかしようぜー」とか言ってくれた
Eは「その決断がおせーんだよ。当分帰ってこなくていいから、うじうじ消してこい」とか怒られた。
Eが的確すぎて、まじでぐぅの音も出なかった。
406: 2018/02/16(金) 18:52:46 ID:??? AAS
E「右向け」 俺+D「いえす、まむ!」
E「歯、くいしばれ」 俺+D「いえす、まむ!」 で、Dだけびんたとかw
って感じwwwww今思い出しても笑えるなw

で、引越すことを決めてまず最初にお世話になった上司に報告して
ものすっげー会社で怒られて、飲みでも怒られて、ぼろくそに言われて
規則として止めることはできんって、退職届け受け取ってもらった。

で、次に両親に話して。申し訳なかったけど、もう退職届けもだしたって
事後報告した。とめられそうだったから。
したら、何も言わず「そうか」とだけいってそれ以上何も言わなかった。

ただ、引越し費用とかについては貯金からだすっていったら
元婚両親が置いていった100万使えって言われた。使いたくないっていったら
一発頭はたかれて、「金はただの金だ、使えるものは使うくらいの度量もて」って言われた。
なんか、納得したから有難く引越し資金と新居資金にした。

で、会社は1ヶ月後にやめることになったから、残ったわずかな有給とか休日使って
新居探ししつつ、職探しをして(中部住まいだったんだけど北海道いくことにした)
会社行ったときに上司がどこいくんだ?って聞いてきて
遠いところがいいんで、北海道(もっと具体的な市をほんとはいってます)とか考えてますっていったら、その1週間後くらいに
「もし、職が見つからずどうにもならなかったらここに相談いけ」って名詞をくれた。

うちと、取引があったりするところらしく上司がそれとなく話してみたら
とりあえずお話をしてみましょうかって感じの返事をくれたらしい。

「行かないなら行かないでいい。ただ連絡だけはくれ」って、超涙でた。

自分で探すぜ、へへっ なんてことを考えていたわけでもないし、お世話になった方の紹介だから
素直に、ありがとうございますって言って、その会社に訪問した。
そしたら、あっさり内定をだしてくれて職は決まった。(自分で申し込んでたとこは、断りの電話いれた)
407: 2018/02/16(金) 18:54:09 ID:??? AAS
で、退職日に同僚とかが会を開いてくれて、そこでは自分で思ったよりも
あっさりと婚約破棄に関することも話したりできた。(キレ気味とかじゃなく)

その次の日に友人が開いてくれたパーテーに参加して
そこでも、普通に楽しめた。前に無責任なこといってごめんって謝ってくれる人も結構いて嬉しかった。

そこから3日くらいで引越し準備して、最後の日に何にもなくなった俺の家で
DとEと3人で飲んだ。すっごいぽつぽつしゃべって笑った。
二人には、引越し手伝ってくれたお礼もあったし高い日本酒とぐい飲みをプレゼントした。
この二人には、まじでお世話になりました。

で、無事引越しも終わって今に至る。

初めての雪国だし(地元はほとんど降らない、たまに大雪ふると交通ストップでやばい)
食べ物も、習慣も、言葉も色々ちがって苦労したけど
(一番苦労したのは歩き方。やばいって。最初の1年だけで一生分くらい転んだんじゃねってくらい滑った)
すみ始めて3年、今では大分慣れてきたかなって思える。

元婚からの電話(知らない番号だったからとってしまった。携帯かえたのにな。)
出た瞬間、声と名前で思わずぶちぎりしちまったwwww一言もしゃべってないwww
それで、DとEのこととか友達とか家族を思い出したので記念カキコ。

今年は一度地元帰るかなぁ。

ち な み に、DとEは別れました。当人よりも俺の方がしょんぼりした・・・
408: 2018/02/16(金) 19:40:46 ID:??? AAS
友達が不倫してたのは知ってた。
彼女と私は小学校からの長い付き合いで
彼氏いない歴=年齢だった彼女は、親が登録した結婚相談所で見合い結婚。
でも1男1女に恵まれて、結婚当初から専業主婦、ローンが大変とか言いながらも
20代でマイホームも手に入れて、私には幸せそうに見えた。
409: 2018/02/16(金) 19:45:32 ID:??? AAS
彼女自身も、見合いとは言ってもいい人に巡り合えてよかったって言ってたし。
今となってはそれは表向きで、実際には夫婦間(又は嫁姑間とか)で何かあったのか
それとも単純に結婚と恋愛は別ってことだったのか、・・・わかんないけど。
不倫を知ったのは本当に偶然だった。
不倫を知られないように隣県で会ってたみたいだけど、
それを夫が仕事先に向かう途中で目撃してしまった。
夫曰く「旦那さんじゃない男と普通は腕組まないよなぁ」って。
そうやって知ってしまったことを黙ってたのは、旦那さんやお子さんに知られる前に
別れるといいなと思ってたし、私がどうのこうの言うことじゃないと思ったから。
けどある日彼女自身から告白された。
こんな言い方しては申し訳ないけど、<初めての恋>というシチュエーションに酔ってるだけに見えた。
出会うのが遅すぎたとか、何もかも捨てても一緒になりたいとか
今時漫画や小説でも出てこないようなセリフがバンバン飛び出して
泣きながら「彼のことしか考えられないの〜」とか言われる。
私は彼女がお見合い結婚だったとは言っても、その時点では家族ぐるみの付き合いになってたし
お子さんのこともよく知ってたし、
旦那さんのことは素朴で真面目で優しそうないい人だなと思ってたから
いくら古い友達でも彼女の味方にはなれなかったんだ。
だから「悪いけど私は応援できない。正直言って不倫って大嫌い」って正直に言った。
私は父が昔不倫してたことがあって、母が苦しんでたの見てきたから
どうしてもその不倫相手の奥さんの気持ちになってしまう。それもそのまま話した。
410: 2018/02/16(金) 19:46:23 ID:??? AAS
そしたら「私子だけは私の味方になってくれると思ったのに!」と泣きながら責められて
それでも「今からでも遅くないから、旦那さんにバレる前に戻っておいでよ。
不倫なんかしても絶対幸せになんてなれないってば!」って説得したけど聞く耳持たずって感じ。
その日から着拒されて半月ぐらい経ってから彼女の旦那さんから駆け落ちしたことを知らされた。
夫と相談して、不倫のことを知ってたことは黙ってた。
巻き込まれたくない気持ちも正直あったけど、相手の男性については何も知らなかったし
行先の心当たりなんかも全然なかった。
何か連絡があれば報告すると旦那さんと約束はしたけど、連絡は一切なかった。
その後、ご近所さんの噂話に子供たちが晒されるのを嫌がって旦那さんの実家に引っ越して行ったので
私たちとの付き合いも自然消滅し、
更に3年ぐらい経った頃に彼女の旦那さんと夫が飲み屋でばったり会った。
そこで夫が聞いた話によると、あれから割とすぐに見つかっていたらしい。
女性用のカプセルホテルで暮らしてたそうで、
彼とは家出して一週間ぐらいで別れたらしい。
彼の方は彼女ほど本気ではなかったらしく、家出も形だけみたいなことだったんだろうって。
ずいぶん謝って家に戻りたいと懇願したそうだけど、
自分はともかく子供を裏切ったのが許せなかったと離婚を言い渡したそうだ。
今は市営住宅で暮らしながらどっかの介護施設で働いてるらしい。
あんな立派な家があって、かわいい男の子と女の子がいて、真面目な旦那さんがいて、
余裕で専業主婦やってたのに勿体ない人生だ。
足元にある幸せって、そんなに見えにくいものなのかなぁ。
彼女の実家と私の実家は割と近くて親同士も顔見知りなんだけど、
その事があって勘当したらしいから、実家に戻ってくることもないけど
たまに外を散歩してて彼女のお母さんに会うと、すごく気まずい。
ほんとにもう!不倫なんてダメダメ!絶対ダメ!
411: 2018/02/16(金) 19:47:48 ID:??? AAS
俺の嫁は、借金が嫌いなのでローン無しで家を持つのが夢と言った。
嫁の家が小さい借金から、父親の失業で家庭崩壊した経験を持つので仕方がないと思っていた。
自分の家を持ったことがない嫁の夢を叶える為に必死で働いたよ。
二人で家を早く買いたいので、一生懸命働いた、24時間操業の職場だったので夜勤や土日を希望して
正月や盆の特別手当の時も、率先して仕事をしてたし、休暇は他所の工場で日払いで働いた。
その時は、年に10日くらいしか休んでなかった。
会社の食堂で、三食で800円ですませて、会社でシャワーを浴びて、2万の2DKの社宅に住んでいた。
1000万の収入が5年続いたので、4000万以上貯まっていたと思う。
412: 2018/02/16(金) 19:48:59 ID:??? AAS
ある日、他所の工場に手伝いに行ったら、設備の不具合で昼前で仕事が終わった。
金が勿体無いので、いつも原付で移動していたのだが、その帰りに缶コーヒーを飲んで休憩していると
目の前のレストランで男と食事している嫁を見つけた。
すごくきれいな服を着て、高そうなバックを持って、笑っていた。
レストランを出た二人の車を原付で追いかけたら、すぐにホテルに入っていた。
遠くから写真を撮って、その後家に戻って、通帳とか調べた。
半年前から、200万くらい引き出されていた。
俺達は、もったいないからと言う理由でお互い携帯電話も持っていなかったが
レストランで嫁が携帯電話を持っているのを知った。

嫁が寝てから、嫁の携帯電話で相手の男の情報をコピーし、興信所で証拠を取ったあと
アパート借りて少しずつ荷物を移動後、嫁からカード類を抜き取り、貴重品全てを持って逃げた。
相手の男は、嫁が行っていたフィットネスクラブで知り合った既婚者で、
嫁がフィットネスクラブに行っていたのも、高いバックを買ったのも知らなかった。
弁護士に丸投げして、財産分与なし、慰謝料なし、離婚を要求、職場内で食事も風呂も洗濯もできるから
嫁と会うことなく2ヶ月が過ぎて離婚できた。
相手の男にも会うことなく、相手は公務員なので公にしない事を条件で500万貰って示談した。
市役所勤めの公務員が、平日からフィットネスクラブに行けるくらい暇なのは、びっくりした。

一人になった社宅に戻って、2年経ったがやる事もないので、今まで通りのペースで仕事は続けた。
社宅の老朽化で廃止が決まったので、大きめの土地に地元の工務店で家を建てたし、
7年ぶりに車も買った。
2週間前に庭の水撒きをしていたら、あの元嫁がやってきて土下座したので、つい水をかけてしまった。
そのまま何も言わずにどっかに行ってしまったが、何しに来たんだろう、なぜ俺の家を知っている。
413: 2018/02/16(金) 19:49:57 ID:??? AAS
ちょこっと追記。
元嫁の夢のために頑張っていた5年間は、辛いとは思わなかった。
我武者羅に働いていた時は、そんなに大変じゃなかった、7時間以上睡眠もとれていた。
ちゃんとした会社なので、8時間拘束で月間30時間までしか残業できなかったし
通常は月24日以上の出勤も出来ない、有給も最低年間20日は消化しないといけなかった。
毎日、体は充分休息は取れてたし、嫁との会話も夫婦の営みもちゃんとあった。
仕事終わった後に、嫁と居酒屋やカラオケにも月に2,3回は行っていた。
半分はデスクワークもあって、好きでなった仕事なので仕事は苦ではなかった。
通勤も社宅は工場から歩いて10分で、すごく楽だった。
大学や職場を通じていろいろ資格を持っていたので、
事情を話して、休日に知り合いのやっている工場に手伝いに入っていた。
嫁の家族は離散していたので、盆正月は関係なかったので安心して仕事を入れられた。
俺親は、正月くらい戻って来いと言われたが、兄や姉がそばにいるから、
家を建てるまではと、頑張っていた。

離婚後、消費税が上がるし同僚の実家の工務店が安くすると言うので家を建てた。
土地も安い事もあるが、立派過ぎる家が貯金額の半分で建てられた。
今は、会社の仕事だけで、外に行かなくなったので時間が余るようになった。
庭にイングリッシュガーデン作ったり、スモーカーハウス作ってベーコンやソーセージを自作している。

元嫁は、仕出し屋で働いている。
使い込んだ金を貯ったら、俺に返したいと言っていると何人から聞いているけど
そんな金があるんだったら、家庭の事情で高校中退したので高卒検定を取ればいいのにと思う。
俺が目撃した日が初めての不貞行為だったので、嫁からしたら浮気2週間ですべてを失ったことになる。
現実と感情がついて行かなかったんだと思うが、裏切者に同情はしないし、会話することもしない。
家を建ててから、女に縁ができるようになったw
今度は失敗しないように、ゆっくり相手を見定めているけど、くじ引きより難しいw
414: 2018/02/16(金) 19:51:01 ID:??? AAS
俺は33、元嫁は29、工場の現場派遣で来ていたところを声を掛けた。
元嫁の身の上話で同情して、親の反対を押し切って結婚したのに
自分の女の見る目のなさに絶望した。
大学の時も周り女いなかったから、慣れてなかったんだろうけどな。

住んでいるところが元嫁の地元なので、元嫁側の人間が多い。
離婚時に一切会いもせずに弁明を聞かずに離婚したので、
元嫁側の友人達には、血も涙もない人間と思われているw
職場の休憩時間に元嫁の事など聞きたくないのに、耳に入れるバカがいる。
ハァ〜とかホォとか言って聞き流してる。
社宅からでる時に連絡用にスマホを買ったが、無言電話がたまに入るw
離婚時に終わった話なので、謝罪もお金も必要ないと繰り返し話している。
離婚してからは操は守ってるらしいけど、離婚してから守ってどうするの
婚姻時に守れよ、理解できない。
元嫁は、女性独特の病気で治療中だったので働きにも行かせなかったのが
悪かったか、子供が欲しかったので大事にしていたが裏切りやがった。

間男の情報はファイクを入れてある、
あまり評判のよくない部署の公務員とだけ。

年休10日くらいで働いていたけど
1日の労働時間は、最大でも10時間程度で睡眠もきっちりとれていた。
たまに、仕事後に息抜きで飲むにも行っていた。
これが週に1日休みで毎日12〜14時間労働とかだったら、持たなかったと思う。
415: 2018/02/16(金) 21:46:10 ID:??? AAS
私がまだ小学生くらいの時の修羅場。

団地の最上階に当時は住んでいて、確か9階だったと思う。
まだ夏も真っ只中な深夜、網戸だけにして家族で川の字で寝ていた。
そのとき、お隣の部屋からものすごい音がして目が覚めた。

物を投げる音とか、女の人の金切り声。どうやらとなりの人が浮気をして、お嫁さんにバレた模様。
そのお嫁さん、精神に異常をきたしている人で、いわゆるメンヘラさんだった。
なんで私を、とか、こんなに私は愛してるのに、とかキンキン声で叫んでいた。
両親が顔を見合わせたとき、となりの部屋の窓が空く音がして、「こんなことされるなら死んでやる!!」とお嫁さんの声がした。

慌てて父が網戸を開いてベランダへ出たとき、お嫁さんがこちらのベランダ側へとわたって来た。柵の外側で、手を離せばそのまま落下してしまう状態で。
「危ないですから!!やめましょう!!」と父が手を伸ばしても、お嫁さんは断固として動こうとしない。
柵の外にいるので引き上げようにもなかなか難しく、片手を離して父を振り払うのでとても危なかった。
「おい○○!!」とお隣の旦那さんが身を乗り出して叫んでいたが、その声にキーキーと言葉にならない叫びをあげるお嫁さん。
母が110番しようと急いで電話へと向かったとき、そのお嫁さんと目があった。
もうなんというか、虚ろなのにギラギラした目だった。そして、目があった瞬間、お嫁さんが何かを叫んだあと、手を離してしまった。

団地のいろいろなところから悲鳴が上がっていた。思わず確認しようとすると父に止められた。
すぐに警察がきて、いろいろ話を聞きたいと父がつれていかれたり、母がしばらく情緒不安定になったりした。
おとなりさんはすぐに何処かへ引っ越していった。

今でもあのお嫁さんの顔は忘れられない。
416: 2018/02/16(金) 21:47:11 ID:??? AAS
公立高校真面目に勤め上げた教師が奥に先立たれ
見合いツアーで支那の若い娘と再婚。


数ヶ月経って 全財産の名義が勝手に書き換えられているのを知り激昂
顔面メッタ刺しで殺害と言う事件が数年前あった。
本当に温厚で誠実なイイ先生だった、と教員、教え子達から
署名の減刑嘆願書がでているらしい。

イイ先生だったんでしょう、うん でもモノを知らなさ過ぎる。
シナ女も馬鹿過ぎ。
減刑嘆願書ってのもモヤモヤ・・・
417: 2018/02/16(金) 21:48:49 ID:??? AAS
友達A子が交通事故で亡くなった。
私とA子、B子の3人組で仲良くしてたので、お焼香はB子と並んでやった。
私は嗚咽が止まらず、B子もうつむいて肩を震わせて、泣いているようだった。
B子はブルブル手が震えてて、お焼香もきちんと出来ないようだったので、
私はB子に「大丈夫?」と聞くつもりで、B子の顔を覗き込んだ。

すると、なんとB子は笑いをかみ殺していたのだ。
肩や手が震えているのは、笑いをこらえていたため。
何がおかしかったのか、未だに分からない。
あんなに仲良くしてたのに。
ショックでしばらく学校を休んでしまった。A子の死よりも
B子が笑ってたのがショックだったし、怖かった。
何故笑ってたのかは不明。未だにB子とは付き合いあるけど
怖くてきけない。
418: 2018/02/16(金) 21:50:54 ID:??? AAS
子供の頃、実家の土葬の墓を改葬したんだが

掘り出された先祖の遺骨のビジュアルも子供心に十分衝撃的だったし
(またこれが何故か皆人体模型みたいに綺麗に残ってんだよ、江戸や明治時代の墓なのに)

朽ち果てた棺桶が葬儀当日のままに出現して、
開けたら異臭漂うちょんまげ載せた白骨なんぞ卒倒もんだったが
一番衝撃的だったのは、それを無造作に素手で引っ掴んで袋に放り込み、淡々と火葬する葬儀屋
火葬場でやるのかと思ったら、墓地の片隅に焼けトタン敷いて、
その上に骨と廃材乗せてガソリン撒いてガンガン燃やすだけ
墓が多いから全部終わるまで何日も付き合わされたけどほんと嫌だった
しばらくどころか未だに夢に出てくるし・・・
骨拾いをあそこまで連チャンでやったのは俺ぐらいじゃないか
419: 2018/02/16(金) 21:51:57 ID:??? AAS
義母が亡くなって、身の回りの物を整理してたら、
義姉(義母の実の娘)についてのノートが出てきた。

育児日誌かなと思って見たら、義姉の失敗とか駄目なところが書いてあって、
「死ねばいいのに」とか「気持ち悪い」みたいな文章も結構あって、すごく怖かった。
しかも死ぬちょっと前まで書いてたみたいだった。
義母はすごい穏やかな人だと思ってたし(嫁いびりみたいのは全然なかった)、
義姉のこともよく気に掛けてて仲の良い親子だと思ってたから、ショックだったよ…。
ちょっと人間不信になった。
ノートはシュレッダーに掛けて捨てて、ほんとに墓まで持って行こうって決意したわ。
420: 2018/02/16(金) 21:54:04 ID:??? AAS
10年前くらいの話。

当事働いていた仕事が終わり家に着いたのが10時半くらい。
ビールでも飲もうかと冷蔵庫を見たら、切らしていたので買いに行く事に。
当事は実家の団地に住んでて、酒屋には歩いて10分くらいだった。
団地の中央を通る道を行けば、自販機の販売停止の11時にはまだ間に合う。俺は急いで酒屋に向かった。
と、その時に路上駐車している車の陰にうずくまる人間が居る。
白いワンピース(?)に長い髪の女だった。
最初は向かいの団地で話をしている4〜5人の女の子達の友達がイタズラでもしてるのかと思い、
あまり気にせずにその横を通り過ぎようとした。

91 :元カスミマニア:2005/09/29(木) 23:11:27

しかし目の前まで行くと何かが変なことに気付いた。
街灯で車の陰なのにボンヤリ光ってる・・・?
急に怖くなった俺は見ない様にしていたのだが、つい横を通る時に見てしまった。
その女は顔を上げて俺を睨みつける様に見ていた。
その瞬間「ヤバイ!!」と思った俺は、走る事も出来ずに酒屋に向かった。
その間は何故だか絶対に振り向いてはいけない様な気がしていた。
いま思うと不思議なのは、そんな状況のなかビールを3本も買っていた。
帰り道は好奇心もあったのだが、やはり怖いので団地をグルッと回って遠回りをして早足で帰った。
そんな思いまでして買ったビールは、結局1本程度飲んで寝てしまった。本当にヤケに不味いビールだった・・・。
421: 2018/02/16(金) 21:54:34 ID:??? AAS
その夜、人生初の金縛りにあった。
何が何だか解からないでいると、部屋の天井の角に『あの女』の顔があった。
長い髪、白い顔、俺を睨みつけていた・・・
どれくらいの時間が立ったか判らないが、
目をつぶる事も視線を外す事もできず、俺はひたすら『あの女』を見続ける事しか出来なかった。
まばたきすらしていたのか・・・?
そしていつの間にか気を失ったのか、朝を迎えていた。
起きた時に強烈なダルさに襲われた俺は、熱を計ってみると39度近くあった為、
風でも引いたか?と思い、会社に電話を入れて休みを貰った。

その日からまさに3日3晩。『あの女』にうなされる事になった。
当初は夜にしか見えかったのだが、最後には昼間でも見えていた。
夢か判らないなか、「あ〜俺は死ぬのか?」なんて漠然と思っていた。
その夜、ふと目が覚めると、金縛りの中『あの女』の顔が真上にあった。
それも少しづつだが近づいて来る気がする・・・?でも何か変だ!
いつもの景色では無かった。俺は浮いていた。たぶん1メートルくらい。
ふと振り向けば、布団には俺が寝ていた。(今でも不思議なのは、首が180度回転したかの様に見えた)
422: 2018/02/16(金) 21:55:05 ID:??? AAS
その瞬間、俺の周りをとてつもなく眩しい光と暖かいモノが包んだ・・・
気が付くと朝だった。熱も37度くらいまで下がっていた。
夢だったのか?
当事はそんな経験の無い俺は誰に相談も出来ず、翌日には会社に行った。
同僚やらには「風邪だよ」と話していると、一人の女の子がイキナリ「何かあったの?」と聞いてくた。
その子は会社でも見えるという様な噂を聞いた事がある。俺は藁をも掴む気持ちで全てを話した。
すると彼女は良い人が居るからと、二日後には霊能者という人を紹介してくれた。
その人いわく、「もう今は居ないから大丈夫だろう」と。
ただし、「今後この話は人にしてはいけない。早く忘れなさい」と言われた。

それからだった。最初は何かを感じるくらいだったのだが、そのうちに段々と見えないものが見える様になったのは。
でも、それはそんなには怖くは無かった。『あの女』に比べれば。
だから友達に話したりして少し面白がったりもしていた。
ただ、あの話だけは誰にもしなかった。律儀に。
423: 2018/02/16(金) 21:55:48 ID:??? AAS
年後。俺は実家から車で一時間近く離れた場所で一人暮らしを始めた。
ある日、友達と二人で話していると、何故だか俺は『あの女』の話をし始めてしまった。
心の中では「やめろ!」と思いながら止まらない。
でも5年もたっているし地元も離れたし大丈夫だろう。と思うようにした。
話を聞いた友達も豪快なヤツで、あまりそういうものも信じないし、
一度金縛りになった時も「あんなもんは気合でしょ?」と動かしたと豪語するくらいなので、
まぁ大丈夫かなと、あまり気にしないようにしていた。

数日後。その友達が来た時に、非常に言い辛そうにこう言った・・・
「見間違えかも知れないけど。あの日の帰り道に見たんだ・・・
 おまえの話していたのと同じ様な女が、車の陰でうずくまってたんだよね・・・」
聞くと、俺の家の直ぐ近くで見たらしい・・・
その瞬間に俺は氷付いた。
後悔した。「話さなければ良かった」と。
『あの女』は近づいて来てる・・・

その後、結局は『あの女』に苦しめられる事は無かった。
でも、その時に心に誓った。「もう2度と話すのは止めよう」と。

そして今、また5年目。何故か無性に話をしたくなっている俺がいる。
理由は未だに解からないが、『あの女』が話して欲しいと言っている様な・・・
これで『あの女』が納得をしてくれれば良いのだが・・・

もしも車の陰でうずくまる女がいたら、目を合わさないふ方がいいのかも?
これ読んでくれた人が俺の代わりに見てくれたなら、俺は助かるのかな?
でも俺が見たら・・・どうなんだろうな?ほとんど腐れ縁ですワ。(笑)

長文で本当にスマソ・・・大河ホラーですな。
424: 2018/02/16(金) 21:58:41 ID:??? AAS
私は夢をみていました。
昔から私は夢をみている時に、たまに自分はいま夢をみているんだと自覚する事がありました。
この時もそうです。

何故か私は薄暗い無人駅に一人いました。ずいぶん陰気臭いを夢だなぁと思いました。
すると急に、駅に精気の無い男の人の声でアナウンスが流れました。
それは『まもなく、電車が来ます。その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ〜』と、意味不明なものでした。
まもなく駅に電車が入ってきました。
それは電車というより、よく遊園地などにあるお猿さん電車のようなもので、数人の顔色の悪い男女が一列に座ってました。
私はどうも変な夢だなと思いつつも、自分の夢がどれだけ自分自身に恐怖心を与えられるか試してみたくなり、
その電車に乗る事に決めました。
本当に恐くて堪られなければ、目を覚ませばいいと思ったからです。
私は自分が夢をみていると自覚している時に限って、自由に夢から覚める事が出来ました。
425: 2018/02/16(金) 21:59:58 ID:??? AAS
私は電車の後ろから3番目の席に座りました。
辺りには生温かい空気が流れていて、本当に夢なのかと疑うぐらいリアルな臨場感がありました。
『出発します〜』とアナウンスが流れ、電車は動き始めました。
これから何が起こるのだろうと、私は不安と期待でどきどきしていました。

電車はホームを出ると、すぐにトンネルに入りました。
紫色ぽっい明かりがトンネルの中を怪しく照らしていました。
私は思いました。
このトンネルの景色は、子供の頃に遊園地で乗ったスリラーカーの景色だ。
この電車だってお猿さん電車だし、
結局過去の私の記憶にある映像を持ってきているだけで、ちっとも恐くなんかないな。
426: 2018/02/16(金) 22:00:16 ID:??? AAS
とその時、またアナウンスが流れました。
『次は活けづくり〜活けづくりです』
活けづくり?魚の?などと考えていると、急に後ろからけたたましい悲鳴が聞こえてきました。
振り向くと、電車の一番後ろに座っていた男の人の周りに、
四人のぼろきれのような物をまとった小人がむらがっていました。
よく見ると、男は刃物で体を裂かれ、本当に魚の活けづくりの様になっていました。
強烈な臭気が辺りをつつみ、耳が痛くなるほどの大声で男は悲鳴をあげつづけました。
男の体からは次々と内臓がとり出され、血まみれの臓器が散らばっています。
私のすぐ後ろには、髪の長い顔色の悪い女性が座っていましたが、
彼女はすぐ後で大騒ぎしているのに、黙って前を向いたまま、気にもとめていない様子でした。
私はさすがに想像を超える展開に驚き、本当にこれは夢なのかと思いはじめ、恐くなり、
もう少し様子をみてから目を覚まそうと思いました。

気が付くと、一番後ろの席の男はいなくなっていました。
しかし、赤黒い血と、肉の固まりのようなものは残っていました。
後ろの女性は相変わらず無表情に一点をみつめていました。
『次はえぐり出し〜えぐり出しです』とアナウンスが流れました。
すると今度は二人の小人が現れ、ぎざぎざスプーンの様な物で、後ろの女性の目をえぐり出し始めました。
さっきまで無表情だった彼女の顔は、痛みの為ものすごい形相に変わり、
私のすぐ後ろで鼓膜が破れるぐらい大きな声で悲鳴をあげました。
眼かから眼球が飛び出しています。血と汗の匂いがたまりません。

私は恐くなり、震えながら前を向き、体をかがめていました。
ここらが潮時だと思いました。これ以上付き合いきれません。
しかも順番からいくと、次は3番目に座っている私の番です。
私は夢から覚めようとしましたが、自分には一体どんなアナウンスが流れるのだろうと思い、
それを確認してからその場から逃げる事にしました。
427: 2018/02/16(金) 22:01:23 ID:??? AAS
『次は挽肉〜挽肉です〜』とアナウンスが流れました。
最悪です。どうなるか容易に想像が出来たので、神経を集中させ夢から覚めようとしました。
夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ。
いつもはこう強く念じる事で成功します。
急に「ウイーン」という機会の音が聞こえてきました。
今度は小人が私の膝に乗り、変な機械みたいな物を近づけてきました。
たぶん私をミンチにする道具だと思うと恐くなり、
夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、と目を固くつぶり一生懸命に念じました。
「ウイーン 」という音がだんだんと大きくなってきて、顔に風圧を感じ、もうだめだと思った瞬間に静かになりました。
428: 2018/02/16(金) 22:01:58 ID:??? AAS
なんとか悪夢から抜け出す事ができました。
全身汗でびしょびしょになっていて、目からは涙が流れていました。
私は寝床から台所に行き、水を大量に飲んだところでやっと落ち着いてきました。
恐ろしくリアルだったけど、所詮は夢だったのだから、と自分に言い聞かせました。

次の日、学校で会う友達全員にこの夢の話をしました。
でも、皆は面白がるだけでした。所詮は夢だからです。

それから4年間が過ぎました。大学生になった私はすっかりこの出来事を忘れ、バイトなんぞに勤しんでいました。

そしてある晩、急に始まったのです。
『次はえぐり出し〜えぐり出しです』
あの場面からでした。私は「あっ、あの夢だ」とすぐに思いだしました。
すると前回と全く同じで、二人の小人があの女性の眼球をえぐり出しています。
やばいと思い、夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、とすぐに念じ始めました・・・
今回はなかなか目が覚めません。
夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ・・・
『次は挽肉〜挽肉です〜』
いよいよやばくなってきました。「 ウイーン 」と近づいてきます。
夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、覚めてくれ。

ふっと静かになりました。
どうやら何とか逃げられたと思い、目をあけようとしたその時、
『また逃げるんですか〜次に来た時は最後ですよ〜』と、あのアナウンスの声がはっきりと聞こえました。
目を開けると、やはりもう夢からは完全に覚めており、自分の部屋にいました。
最後に聞いたアナウンスは、絶対に夢ではありません。現実の世界で確かに聞きました。
私がいったい何をしたと言うのでしょうか?

それから現在まで、まだあの夢は見ていませんが、
次に見た時にはきっと、心臓麻痺か何かで死ぬと覚悟しています。
こっちの世界では心臓麻痺でも、あっちの世界は挽肉です・・・
429: 2018/02/16(金) 22:03:19 ID:??? AAS
私は大学最後の夏に、サークル仲間と伊豆大島にいきました。
仲間の一人の実家が民宿をやっているので、そのツテです。

初日二日と王の浜や弘法浜で泳ぎまくったあと、三日めは三原山をメインに島の観光スポットを回りました。
その夜のことです。
相当疲れていましたが、怪談話大会をすることになりました。
中心はもちろん地元のUです。

U含め6人で借りている大部屋に車座にすわり、
午後10時過ぎくらいから始めましたが、12時を回るころにはUの話に引き込まれっぱなしでした。
地元ネタというのは、はっきりいってズルい。
『ある人がトイレに入っていると・・・』などという怪談は誰にでも当てはまる話とはいえ、その分パンチ力に欠ける。
それに対して、今来ている島の怪談なんて俄然雰囲気が違います。
430: 2018/02/16(金) 22:03:58 ID:??? AAS
そんなわけでゾクゾクしながらUの話を聞いていると、
ひと区切りついたところで「スイカでも食べてて」とUは中座しました。

30分くらいしてから半紙を持って帰ってくると、
「次の話はマジやばいぞ」と言って明かりを消してから、机の上に置いた半紙を懐中電灯で照らしました。
「この話はな、昔からこのあたりでは口に出したらだめだと言われててな、こうして紙に書きながら進めるのよ。
 めんどいから、いっぺんに書いてきた」
『これはほんまもんだ』と直感しました。
しかし6人で囲むと逆さから読む人間がいるので、「読みにくい」ということになり、
「いいから口で話してよ」と一人が言いました。
「いや、マジやばいんだって」というUをなだめすかして、怖いもの見たさで喋ってもらうことになりました。
私はちょっとビビりの方なので、正直逃げたかった。
「責任持たんからな」と言って、Uはポツポツと語り始めました。
431: 2018/02/16(金) 22:04:29 ID:??? AAS
「昔、この島の北の漁港のあたりにな、ゆきっていう名前の娘が住んでたんだと。
 父親は漁師で、母親はゆきが小さい頃に海で溺れ死んでいた。
 ゆきは飴売りをしながら父の仕事も手伝う働きものだったが、18の歳に重い胸の病にかかってしまった。
 医者に助からないと言われ、嫁入り間近だったゆきは一方的に破談されて、ついに発狂してしまった」
「ちょいまって、それいつの話?」と誰かが口を挟みました。
「さあ。たしか明治に入っての話だったかな。
 とにかく、発狂したゆきは、一日中わけのわからないことをぶつぶついいながら、歩き回るようになった。
 哀れに思っていた周囲の人々も次第に気味が悪くなって、父親にあたるようになった。
 父と子の二人暮しでは、漁に出ている間は面倒を見てやれない。療養所にいれる金もない。
 父親も途方にくれた。
 そんなある日の晩、ゆきは姿を消した」
432: 2018/02/16(金) 22:05:04 ID:??? AAS
「次の日、漁師仲間が前の晩に、父の船に乗って海に出て行くゆきを見たと言う。
 『月の明るい晩じゃったけ、横顔がはっきり見えたよ』
 『なぜ止めてくれんなんだ』と言う父に漁師仲間は、
 『もうひとり乗っとったが、あれはお前さんじゃなかったのか』
 騒然となり、漁師仲間も手伝って探すことになった。
 やがて漁に出ていた仲間の知らせで、沖の方でゆきの乗った船が見つかったという。
 曳航されてきた船には、ゆきの変わり果てた姿が転がっていた。
 ゆきは一人であったが、おそらくゆきを連れ出した誰かがやったのだろうと言われた。
 その者は、ゆきと心中しようと沖に出たのか、あるいは争って海に落ちたかのか。
 いずれにせよ生きてはいまい。
 そんな所に話は落ち着いたが、内心誰もが思っていた。
 『人の仕業ではない』と。
 ゆきの首は?がれていた。
 ・・・・それ以来yきはyきhわたしはhhじゃのいうとおりhhじゃのまつうなばらへ出た。
 凪いだうみに手がのぼってきた。
 とてもとても深いうみぞこからの白い手が幾ほんものぼってきた・・・」
433: 2018/02/16(金) 22:05:42 ID:??? AAS
私たちは動けなかった。声も出せなかった。
Uの声ではなかった。
転がった懐中電灯が窓を照らしていたが、誰もそちらをみなかった。
Uが喋っているような、しかし別のどことも言えないようなところから聞こえてくるようでもありました。
そこから先は子音が連なっているような音が聞こえるだけで、内容が聞き取れませんでいた。
しかし、最後にはっきりとこう聞こえた。
「富士の影がきれいで」
その声に反応したように、一人がUの肩を激しく揺すりました。
どう考えても途中から、怪談の続きとしては文脈がおかしかった。
私も半泣きになりながらUを揺すりました。
Uはすぐに正気にもどったようでしたが、やたらと「眠い」を連発して、気を失うように眠ってしまいました。
私たちは顔を見合わせて、なんとなく気まずく怪談大会をお開きにしました。

どうしても気になって、寝る前にUが用意していた半紙の最後のくだりを見ると、
『それ以来、ゆきはこの話をする人間の元に、』
ここまで読んで、私は半紙を破りました。
434: 2018/02/16(金) 22:06:16 ID:??? AAS
翌朝Uは、昨日のことを覚えてないと言いました。
「うっそー。俺あれ話したんかー?
 いや、まあいいよどうでも」
蒸し返すのも後味が悪くて、私たちはもう何も言いませんでした。
しかし、これだけはなぜか気になっていたので、帰る前に「富士の影って何」と聞くと、
「富士山の影?それがなに?」
「いや、なんでもない」

なんとなくUには聞きづらいので、お世話になったUの親にこっそり聞きました。
「ああ、満月の夜なんかには、まれに見えるよ。
 明るくて空気が澄んでて、海面の温度とかの条件が合ったら、夜中でもここから」

539 :おわりです:04/03/27 04:13

その出来事以来、この話は誰にも話していません。
口に出すのがどうしても、もう生理的にだめです。あの時のUの声が頭にこびりついているようで。

一昨年私の祖父が死んだ時、通夜で仏さまのそばで寝ていると、夜中にその祖父の声を聞いた気がします。
その声を聞いて、何かがわかった気がしました。
あの時のUの声が女性の声だったら、たぶん私たちはすぐにパニックになって、Uを叩いて揺すったでしょう。
Uの声は祖父の声のように、女性とも男性とも我々が直感しない、死者の声でした。
435: 2018/02/16(金) 22:07:50 ID:??? AAS
夜一人で部屋にいるとき、窓の向こうに誰かがいると思ったことない?
ものすごく気配を感じる。でも怖くてカーテンを開くとができない。
そのうち、コンコンと窓をノックする音が聞こえる。ますます怖くて震えてしまう。
開けてはだめだ。開けてはだめだ。すると外から聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「おい、開けろよ。俺だよ。」
ただの親友の声だった。男はほっと胸をなでおろす。

247 :本当にあった怖い名無し:2010/07/23(土) 02:31:17 ID:HGdfkwre2

しかし、何か変だ。なぜこんな時間に尋ねてくるのだろう。それに玄関からではなくなぜ窓から来るのか。
怖くなってきたが親友の声は必要に呼びかけてくる。男性は思い切ってカーテンを開いた。
そこには青白い顔だけの老婆がいた。
驚いてすぐにカーテンを閉め、布団にうずくまりながら必死に「帰ってくれ、帰ってくれ」と
唱えていた。しばらく窓をドンドンと叩いていたがそのうち何かは窓を越えてカーテンを揺らしはじめた。
恐怖に身を震えていると急にカーテンの向こうの気配が消えた。
・・・去っていったのか?男はうずくまっていた布団から出ようとしたとき、布団の中から
いっしょに老婆がでてきた。
436: 2018/02/16(金) 22:08:34 ID:??? AAS
深夜、自室にいるとき窓やドアの向こうに誰かがいるとふと思ったことはないだろうか。
自分以外にいるはずがないのに。 つきなみだがこの話を聞いたときだけ
その人のところに老婆がやってくるんだって。くれぐれも怪談などでこの話を使うのはやめたほうがいい。
あなたの身も保証されかねない。またこれを読んだだけでも効力があるらしく万が一にあなたの所に
その老婆がやってくるかもしれない。そのときは絶対カーテンや窓を開けないようにしてください。
437: 2018/02/16(金) 22:09:49 ID:??? AAS
某恐怖体験HPで投稿した話があるのですが、
前編として話の前半部分を書いた後に、後編を書こうと思ってた。
恐怖体験の中の霊障が、他人伝いに聞いただけの人にこの霊障が染ったと言う事実があって、
後編の投稿は控えさせていただきました。
今となっては、この伝染的霊障がどうなったのか分からないのですが、
はたしてネット情報で伝染するのか試してみたいな…と。
取りあえず前編だけ載せますので、皆さんのご意見を伺わせて下さい。

388 :HiDe :2001/05/21(月) 00:13

以下はそのHPに投稿した内容です。
『入れて欲しがる女』という題名で。

前編で書く内容は、友人が体験したことです。
本当は、ある出来事があり、それについて問いただしたところ、
この友人の恐怖体験を聞かされたのですが、この話を先に書かせてもらいます。
ある出来事のほうは、後編にて書きますね。

友人は最近仕事が忙しく、自宅に帰るのは2時〜3時になっていたそうです。
この自宅というのは、8階建てのマンションで7階にある部屋です。
いつものように帰りが2時を過ぎていて、疲れきってマンションにたどり着き、
エレベーターで部屋まで行ってとっとと寝ようと思っていたそうです。
エレベーターに乗込み7階のボタンを押します。
この時間だと利用する人もほとんどいなく直通なのですが、2階で止まって扉が開きました。
でも、待ってる人はいなかったそうです。
それで、おかしぃなぁ・・・と思ったそうなのですが、
なにやら廊下の奥の方から誰かが走ってくる足音が聞こえます。
あ、誰か乗るのかな?と思ったのですが、『開』のボタンを押すより早く扉が閉まってしましました。
ま、いっか、とその場は何も気にしなかったのですが、3階でまたエレベーターが止まり扉が開きました。
おっかしぃぃなぁぁぁ・・・とただ不可解に思った直後、身が凍る思いをしたそうです。
438: 2018/02/16(金) 22:10:17 ID:??? AAS
またもや廊下の奥の方から走る足音が聞こえてくるのです。
それも、どうやらこっちに向かって走って来ている様子・・・
鳥肌がぞわわっっと立ち、あわてて『閉』ボタンを押したそうです。
心臓がドキドキしながらも、もしかして次の階も止まるのでは・・・と直感的に思ったそうです。
直感は当たり、4階でも止まり扉が開こうとします。
扉が開く前から『閉』ボタンを連打したのですが、やはりある程度開いてしまします。
その開いた時に、エレベーターの中からは見えない位置だったのですが、
もうエレベーターの近くまでその走る足音が聞こえてきてたそうです。
それと、苦しそうで、くぐもってはいるが女らしき声で、
「い゙れでぇぇ・・・」と聞こえたそうです。
439: 2018/02/16(金) 22:10:42 ID:??? AAS
もう半ば気絶しかかりそうになりながらも、5階でも止まると確信して『閉』ボタンの連打。
それで、また5階で扉が開いてしまったわけなのですが、
ちょっとだけ開いて閉る瞬間、廊下からエレベーターホールに走り込んで来た人が見えたそうです。
友人はもう恐怖で泣き叫びながら『閉』ボタンを連打してたのですが、
ついに6階でまた止まり、扉が開いた瞬間、
2m近くの目の前に、目をかっと見開いたバサバサの長い髪をした人がこっちに向かって走って来てて、
先ほど言っていたと思われる「れでぇぇぇぇ」の部分を、その人が喋っているのを聞いたとこで、
気絶でもしてしまったのか、記憶が途切れているそうです。

391 :HiDe :2001/05/21(月) 00:19

気が付くと自宅のベットの中にいたそうです。
夢だったのかとも思ったそうですが、どう考えてもそれはないと本人は言い張っています。

と、ここまでが友人の恐怖体験なのですが、いまいち信じられない話ですよね?
わたくし本人も、あの出来事が無かったら嘘かと思った事でしょう。
あ、でもこの話をあの出来事の前に聞いていたとしたら、もっと怖い思いをしていたのかもしれません。
440: 2018/02/16(金) 22:11:24 ID:??? AAS
もう半ば気絶しかかりそうになりながらも、5階でも止まると確信して『閉』ボタンの連打。
それで、また5階で扉が開いてしまったわけなのですが、
ちょっとだけ開いて閉る瞬間、廊下からエレベーターホールに走り込んで来た人が見えたそうです。
友人はもう恐怖で泣き叫びながら『閉』ボタンを連打してたのですが、
ついに6階でまた止まり、扉が開いた瞬間、
2m近くの目の前に、目をかっと見開いたバサバサの長い髪をした人がこっちに向かって走って来てて、
先ほど言っていたと思われる「れでぇぇぇぇ」の部分を、その人が喋っているのを聞いたとこで、
気絶でもしてしまったのか、記憶が途切れているそうです。
441: 2018/02/16(金) 22:12:13 ID:??? AAS
気が付くと自宅のベットの中にいたそうです。
夢だったのかとも思ったそうですが、どう考えてもそれはないと本人は言い張っています。

と、ここまでが友人の恐怖体験なのですが、いまいち信じられない話ですよね?
わたくし本人も、あの出来事が無かったら嘘かと思った事でしょう。
あ、でもこの話をあの出来事の前に聞いていたとしたら、もっと怖い思いをしていたのかもしれません。
442: 2018/02/16(金) 22:12:43 ID:??? AAS
以上が前編で投稿した内容なのですが、
この話の当該者と私を含めて4人の人が、この女性と思われる霊に怖い思いをさせられました。
この全ての話を聞いた人で、たった2人ですが霊障が伝染しました。
内容的には憑かれるという話なのですが、全ての話をしたらどうなるんだろうかなと・・・
443: 2018/02/16(金) 22:13:18 ID:??? AAS
では、続きを書きます。一応、命には別状ないみたいだし。

『入れて欲しがる女(後編)』
前編の出来事があって、1週間後くらいのことだったみたいなのですが、
前編の当該者(Aとします)と私と女性2名、男性2名の計5名で飲み会をしました。
深夜1時くらいに既に結構出来上がってたのですが、Aの家に行って朝まで飲み明かそうと言う事になりました。

で、Aの家で飲んでたんですが、深夜3時くらいだと思いましたが、
Aが「眠いから寝る!」と言い、勝手に寝室に引っ込んじゃいました。
で、私達はそのまま飽きることなく飲んでたんですが・・・
444: 2018/02/16(金) 22:13:46 ID:??? AAS
Aが寝てから30分くらいかな?
突然Aが寝室から飛び出してきて、一人の女の子に飛びかかってきました。女の子を(B)とします。
AがBを押し倒し、キスを強要するという形になったのですが、
みんな面白がって、「やれ〜やっちゃえ!」とか言ったり、Bも「きゃ〜やめて、あはは」とふざけていました。
で、あまりにもAが本気っぽかったので「マジか!」とか言ってると、
Aに異変が・・・なんて言っていいのか・・・Aの顔から別の顔が飛び出してきたんです。
霊とか見たこと無かったのですが、よく透明とかいうけど、ちゃんと肉感がある顔でした。
当然びっくりして、みんな「ぎゃー!」とか言って固まりました。
後からBに聞いてみたところ、目が血走ってて気持ち悪い笑いを浮かべていたそうです。
で、Aからにゅるんという感じで出てきた顔がBにぶつかりそうなところで、
Bが「ぎゃああああ!」とAを蹴飛ばしました。
445: 2018/02/16(金) 22:14:24 ID:??? AAS
Aは蹴っ飛ばされて倒れたのですが、さっきの顔は無くなっていて、なにがなにやらでみんな動けないでいました。
Aは仰向けで倒れたのですが、いびきをかいて寝ているんです。
蹴飛ばされてから寝たのか、はじめから寝ていたのか・・・
みんなAに近寄ろうともせず、だまって凝視していたのですが、なんか目がプルプルしてるんです。
それで、目がゆっくりと開かれてきて、いびきと何か言葉が聞こえてくるんです。
よく聞き取れなかったのですが、目が怖くてそれどころじゃなかったです。
なにせ、寝ながら完璧に開かれた目で私達を凝視してたから・・・
446: 2018/02/16(金) 22:15:14 ID:??? AAS
Aは蹴っ飛ばされて倒れたのですが、さっきの顔は無くなっていて、なにがなにやらでみんな動けないでいました。
Aは仰向けで倒れたのですが、いびきをかいて寝ているんです。
蹴飛ばされてから寝たのか、はじめから寝ていたのか・・・
みんなAに近寄ろうともせず、だまって凝視していたのですが、なんか目がプルプルしてるんです。
それで、目がゆっくりと開かれてきて、いびきと何か言葉が聞こえてくるんです。
よく聞き取れなかったのですが、目が怖くてそれどころじゃなかったです。
なにせ、寝ながら完璧に開かれた目で私達を凝視してたから・・・
447: 2018/02/16(金) 22:20:42 ID:??? AAS
それでみんなハッとしたのか、もう一人の男が「寝室へ放り込もう!」と言い出し、
俺と一緒に(かなり近寄りたくなかったですが)寝室へ移動させようと、頭と足をそれぞれ持ちました。
Aは寝ていたのですが、かすかに「いれてー」と聞こえていたことを思い出します。
口ではなく頭のどこかからか聞こえていました。
それで、迅速な行動でAを寝室にブン投げ、戸を閉め、大型のテレビで戸を塞ぎました。
(こんなものでどうにかなると思ったのか・・・バカですね)
取りあえずホッとはしていたと思うのですが、みんな一言もしゃべらず動きませんでした。
(ここで部屋を出て逃げればよかったのですが・・・バカですね)
448: 2018/02/16(金) 22:21:48 ID:??? AAS
その後、15分後くらいでしょうか?
ドアをドンドンと叩く音でみんなビックリ。
ドンドンドンドンと更に叩き、ノブをガチャガチャとしたりしてたのですが、
たかが大型テレビなのに、開けれないでいました。
(その間、みんな恐怖で動けず、戸を押さえようとする人はいませんでした)
で、音が止み、開けようとするのを止めたようでしたが、すぐに更に怖い思いをしました。
ドアから顔がにゅるっと出てきたんです。
髪が長くてぼさぼさの女の人らしい顔でした。
で、満面の笑みで私達を睨み、首が伸びたように顔だけ出てきました。
みんな「ぎゃああああ!!!」と叫んで失禁しそうになったことを思い出します。
で、すぐにその顔がフッと消え、寝室からガチャガチャ。
「どうした?あら?開かないぞ?」とAの声が聞こえてきました。
449: 2018/02/16(金) 22:23:22 ID:??? AAS
その後、起きたことをAに話し、前編のことを白状させたのですが・・・一応簡単だけど終わりです。
なんか、うそ臭い安っぽい映画みたいな内容になっちゃいました。(笑)
でも、当該者のわたしとしてはかなり怖かったです。

それで、本題の伝染の話なのですが、これで終わったわけじゃなかったんです。
Bが友達(女)に話し、その友達が電話で男友達に話したそうなのですが、
その男友達は同棲相手がいて、一緒に寝てたとこ、
同棲相手の女の子が呼びかけられているようで、ハッと眠りから覚めて目を開いたら、
あっちを向いて寝ている彼氏の顔から、女の人の顔が飛び出してて大騒ぎをしたと聞きました。
450: 2018/02/16(金) 22:23:49 ID:??? AAS
その後、起きたことをAに話し、前編のことを白状させたのですが・・・一応簡単だけど終わりです。
なんか、うそ臭い安っぽい映画みたいな内容になっちゃいました。(笑)
でも、当該者のわたしとしてはかなり怖かったです。

それで、本題の伝染の話なのですが、これで終わったわけじゃなかったんです。
Bが友達(女)に話し、その友達が電話で男友達に話したそうなのですが、
その男友達は同棲相手がいて、一緒に寝てたとこ、
同棲相手の女の子が呼びかけられているようで、ハッと眠りから覚めて目を開いたら、
あっちを向いて寝ている彼氏の顔から、女の人の顔が飛び出してて大騒ぎをしたと聞きました。
451: 2018/02/17(土) 01:45:59 ID:??? AAS
その後、起きたことをAに話し、前編のことを白状させたのですが・・・一応簡単だけど終わりです。
なんか、うそ臭い安っぽい映画みたいな内容になっちゃいました。(笑)
でも、当該者のわたしとしてはかなり怖かったです。

それで、本題の伝染の話なのですが、これで終わったわけじゃなかったんです。
Bが友達(女)に話し、その友達が電話で男友達に話したそうなのですが、
その男友達は同棲相手がいて、一緒に寝てたとこ、
同棲相手の女の子が呼びかけられているようで、ハッと眠りから覚めて目を開いたら、
あっちを向いて寝ている彼氏の顔から、女の人の顔が飛び出してて大騒ぎをしたと聞きました。
452: 2018/02/17(土) 01:47:39 ID:??? AAS
先ほど○○駅で発生しました人身事故により、ただいま上下線とも運転を見合わせています。
 お急ぎのところ申し訳ございませんが・・・』
週末の夜、溢れんばかりの人で身動きのとれない新宿駅のホームに、駅員のアナウンスは繰り返された。
人身事故・・・すなわち飛び込み。
地方の人はぴんと来ないかもしれないが、東京では日常的に発生して、そのため電車の遅延に度々遭遇する。
「ちっ、早く帰りたいな」
俺は舌打ちした。
このところ俺の仕事は多忙を極めていた。会社の決算資料作成のため徹夜のオンパレード。
心身ともに疲れきっていた。
453: 2018/02/17(土) 01:49:04 ID:??? AAS
明日の土曜も出勤する予定だったので、金曜の今日は早めに退社した。
早いと言っても10時を回っている。なのになんだ、電車が動いていないなんて。

40分程度待ち、やっと折り返しの電車が到着した。
待っている間にホームの人の数は恐ろしく膨れ上がっていたが、奇跡的に俺は席に座ることができた。
車内は超満員。
この時間帯なので、乗客の多くは一杯やっており、車内の喧騒は酷かったが、
俺は席に座ってすぐさまウトウトし始めた。



598 :KO2:2009/08/08(土) 01:52:34 ID:2JWKHrPf0

「チャーハン、ロック入りました」
「はい、チャーハンのロック入りました」
チャーハンのロック?
「すき焼き、さび抜きで」
「はい、すき焼きさび抜き入りました」
すき焼きのわさび抜き?なんだ、この注文は?
暗闇の中、居酒屋の店員風の若い男達の、威勢のいい声が鳴り響いた。
ああこれは夢の中なんだ。俺は気づいた。
だったら、この変てこな注文面白いんで、もうちょっと聞いてみてやるかと思った瞬間、俺は金縛りになった。
「お父さん、ストーブ、ちゃんと消した?」
今度は中年の女性の声だ。さっきの居酒屋の兄ちゃんは遠くからの声だったが、今度は俺の耳元だった。
金縛りは一層強くなり、息苦しさの度合いは増していった。
声も出ない、眼も開かない、こりゃやばい・・・俺死ぬのか。
そして次の時、俺の思考の中に、全身血だらけで赤黒く染まったスーツを着た中年の男が、物凄い形相で現れた。
俺を睨んでいる。
うわぁ、この人はさっき飛び込んだ人だな、と直感したとたんに金縛りは解け、同時に眼が開いた。
目の前に見えたのは、先ほどの車内の光景と何ら変わらない、人・人・人・・・。変わらぬ喧騒。
車内アナウンスで、俺は最寄り駅の一駅前まで来ていたことを知った。
454: 2018/02/17(土) 01:50:20 ID:??? AAS
は怖い話とか心霊写真の類は好きだが、フィクションを好きなだけで、そういうものは信じていない。
だから、駅から家までの帰り道に、さっき起きたことについて次のように結論づけた。
居酒屋の兄ちゃんやおばさんの声は、夢うつつの中で乗客の騒がしい声がそう聞こえた。
金縛りは連日の仕事の疲れが原因。
血だらけの男は、人身事故をアナウンスで聞いていたから、その潜在意識が引き起こしたもの。
だけど、ただ一つだけ腑に落ちないことがある。
左手首に着けていた、初詣で高尾山で買った水晶の数珠のゴム紐が切れて、
ワイシャツの袖のところで落ちかけてい
455: 2018/02/17(土) 01:51:00 ID:??? AAS
家に帰ると、リビングでテレビを見ていた嫁さんが、俺を見るなりハッとした顔をした。
「何?びっくりしたような顔をして」と俺が言うと、
嫁さんはちょっと間を空けたあと、「・・・いや、今日は早いなって」とあわてて返してきた。
「帰るってメールしただろ・・・」
そこまで言って俺は押し黙った。
ああ、こいつ何かを感じてるんだな。それとも何か見えるのか。
嫁さんは俺とは違い、本人曰く霊感が強いらしい。
これまで色んな体験談を聞かされてきた。
それは本人からすれば、至極本気なんだろうけど、俺はいつも、はいはいって感じで受け流していた。
だけど今日は・・・さっきの電車の件を話してみようか・・・。
いや、やめとこう。面倒くさい。それより疲れた。早く眠りたい。

俺はシャワーを浴び、ビールを飲み、用意された食事もそこそこにベッドに潜り込んだ。
嫁さんに見つかって変に話が展開しないように、切れた数珠をタンスの引き出しの奥に隠すのを忘れずに。
456: 2018/02/17(土) 01:52:24 ID:??? AAS
○○さん、何かあったんすか?」
飲み会の居酒屋で、生中ジョッキ片手に一人の後輩が俺に聞いてきた。
「別に?何で?」
「いや、さっきから暗いし」
「そんなことないよ、ハードワークで疲れてるだけだわ」
正直、嫁さんのことが心配になっていた。早く家に帰らなきゃ。
タンスの引き出しに確かに入れた数珠がポストに入ってた?
その数珠の珠が血だらけの顔?あの電車で思い浮かんだ男か?
「そうですよ、○○さん働きすぎですよ。もういい年なんですから」
後輩社員が返してきた。
「うるせーな おまえらと5歳も違わんぞ」
「5歳の違いは大きいっすよwww 」
「ところで山口遅いな、何か連絡あったか」
3日間徹夜をして今日代休をとっていた同じ課の山口を、今日この居酒屋に呼び出していた。
でも大幅な遅刻。飲み会が始まって1時間たってもまだ来ない。
「いえ、遅れるって連絡はありません。さっき電話したんですけど、電波つながらなくて。
 けど、さっきネット見たら、人身事故かなんかでJR線動いてないみたいです」
「人身?」
一瞬俺は鳥肌がたった・・・気がした。
「ええ・・・それより追加注文していいすか・・・○○さんのおごりで・・・
 てか会社の経費で落としてくださいよ・・・こんなに決算頑張ったんですから」
「ああ、いいよ、何でも頼め。今日は交際費で落としとくわ」
俺は元気なく答えた。
後輩は俺の顔を見つめ、一瞬ニャって顔をした・・・気がした。
うっ・・・お、おまえ・・・まさか・・・『チャーハンのロック』とか言うなよ・・・。
「すんませーん!チャーハンの・・・」
そのとき目の前がぐるぐると回り、景色がかすんだ・・・。
457: 2018/02/17(土) 01:53:30 ID:??? AAS
あの飲み会の日のJRの人身事故。山口当人が電車に飛び込んだものだった。
山口の身体はバラバラになり、首から上はいまだに発見されていないらしい。
嫁さんはその日以降、極端に口数が少なくなった。
たまに誰もいない隣の部屋で一人笑っているけど・・・。「ヒヒヒ」って。
もちろん数珠の件は、その後まったく夫婦の会話に出ていない。
458: 2018/02/17(土) 01:54:23 ID:??? AAS
あの飲み会の日のJRの人身事故。山口当人が電車に飛び込んだものだった。
山口の身体はバラバラになり、首から上はいまだに発見されていないらしい。
嫁さんはその日以降、極端に口数が少なくなった。
たまに誰もいない隣の部屋で一人笑っているけど・・・。「ヒヒヒ」って。
もちろん数珠の件は、その後まったく夫婦の会話に出ていない。
459: 2018/02/17(土) 01:56:04 ID:??? AAS
数週間後、俺は労働基準監督署に呼び出された。
山口の自殺は過労による鬱(うつ)が原因ではないかって、監督署から厳しく追求された。
俺は労働状況についてありのまま答えた。そして最後に言ってやった。
「監督官は、すき焼きのお肉にわさびつける派ですか?」
俺を責め続けた監督官は、きょとんとした顔をしていた。

俺は監督署を出て、小○橋通を新宿駅に向かってトボトボ歩いていた。
もう夕方の時間だ。今にも雨が降りそうな天気だった。
すると人ごみの中、こっちに向かって白い着物の女が歩いている。
それは言うまでもなく異常な光景だ。
遠くなんだけど、明らかに俺を見ながら歩いてきているのがわかる。
近づくにつれ、俺はその女の妙な動きに気づいた。
女は、右手で自分のお腹て言うか、着物の帯のあたりをパンパンとたたいている。
460: 2018/02/17(土) 01:56:34 ID:??? AAS
何やってんだ?

女はだんだん近づいてくる。俺を睨みつけながら。
パンパンてお腹のあたりを叩きながら。

おい、まじかよ。

10メートルくらいに近づいてきた。だんだん小走りに近づいてきている。
もうそうなると、周りの人の流れは俺の視界に入ってこない。
あいかわらず帯のあたりを右手で叩いている。パンパンって音が大きくなってきた。
女の表情が確認できた。長い黒髪。そしてこの世のものでないような凄い顔・・・。
461: 2018/02/17(土) 01:57:07 ID:??? AAS
おまえ、まさかこの梅雨時期に、『ストーブの火がどうのこうの』って言うなよ・・・。
俺は自分の意思では思いつかないようなことを思っていた。

女が1メートルくらいの距離に俺に迫ってきた。

「ウギャー!」
俺は無我夢中で、女に背を向け大久保方面に走って逃げ出した。
後ろを振り返らずひたすら走った。
462: 2018/02/17(土) 01:59:26 ID:??? AAS
あ、それから後だしで悪いけど、
上司にこの打ち上げをした居酒屋以降の話をしたところ、ある高名な女性占い師を紹介された。
もちろんその占い師にも、俺は居酒屋以降の話しかしていない。
居酒屋の前の話はしちゃだめだって、誰かに命じられているようだった。

俺の話を聞き終って、その占い師にこう言われた。
「この話は他の誰にも言ってはだめ。聞いた人に恐ろしい怨念が飛び火する。とんでもないことになる」
事実、上司は・・・。
463: 2018/02/17(土) 02:00:23 ID:??? AAS
あ、それから後だしで悪いけど、
上司にこの打ち上げをした居酒屋以降の話をしたところ、ある高名な女性占い師を紹介された。
もちろんその占い師にも、俺は居酒屋以降の話しかしていない。
居酒屋の前の話はしちゃだめだって、誰かに命じられているようだった。

俺の話を聞き終って、その占い師にこう言われた。
「この話は他の誰にも言ってはだめ。聞いた人に恐ろしい怨念が飛び火する。とんでもないことになる」
事実、上司は・・・。
464: 2018/02/17(土) 02:14:15 ID:??? AAS
あ、それから後だしで悪いけど、
上司にこの打ち上げをした居酒屋以降の話をしたところ、ある高名な女性占い師を紹介された。
もちろんその占い師にも、俺は居酒屋以降の話しかしていない。
居酒屋の前の話はしちゃだめだって、誰かに命じられているようだった。

俺の話を聞き終って、その占い師にこう言われた。
「この話は他の誰にも言ってはだめ。聞いた人に恐ろしい怨念が飛び火する。とんでもないことになる」
事実、上司は・・・。
465: 2018/02/17(土) 04:32:49 ID:??? AAS
あ、それから後だしで悪いけど、
上司にこの打ち上げをした居酒屋以降の話をしたところ、ある高名な女性占い師を紹介された。
もちろんその占い師にも、俺は居酒屋以降の話しかしていない。
居酒屋の前の話はしちゃだめだって、誰かに命じられているようだった。

俺の話を聞き終って、その占い師にこう言われた。
「この話は他の誰にも言ってはだめ。聞いた人に恐ろしい怨念が飛び火する。とんでもないことになる」
事実、上司は・・・。
466: 2018/02/17(土) 04:33:30 ID:??? AAS
さい頃住んでた借家がうす気味の悪い家でね、近くにお墓がいっぱいあったの
近所では事故や火事がたくさんおこっててね、近くのタバコ屋やってたばあちゃんの家も火事になったの
築何百年かという大きい茅葺き屋根のお屋敷でね、
その家にはタバコ屋のばあちゃんと、子供のおばちゃんの2人が住んでたんだけど、
2人ともやけど程度で難を逃れたのだけれど、
焼け跡から巨大な肉塊が発見されたんだ



633 :Trader@Live!:2012/07/31(火) 15:59:37.72 ID:SGW400Ym

その焼けたお屋敷にはどうやら座敷牢があったらしく、
消防団が中に入った時には中でものすごい勢いで燃えてたらしいんだ
弟の友達のお父さんが消防団やってて一番に入っていったから後で聞かせてもらった
新聞にはその肉塊の事は載ってなくて、いなかった事にされちゃったんだけど、
タバコ屋は駄菓子も売ってて、俺が小学生のころよくお菓子買いにいってて、ばあちゃんが古い漫画をくれたんだよね
ばあちゃんが読まないような少女漫画ばっかりだったから、この本誰のだろうって疑問はあったけど、
漫画がけっこう面白かったからいつももらってた
今おもえば、その漫画を通して唯一世間と繋がってたのかなって、、、

んで、火事から数週間が過ぎた時に事件がおこった
467: 2018/02/17(土) 04:34:40 ID:??? AAS
火事から数週間過ぎたときに、その焼け跡に車が突っ込んだのね
直線道路なのにどうやったらそこでハンドル切るんだろうって謎な事故で、運転してた20歳の男の人は即死だった
座敷牢の人に呼ばれたのかなって思った
それからそのお屋敷跡の前の道路で、事故がまあ起こる起こる・・・
1年で8件の事故が起こった
そして、周辺で火事も多発しはじめて、警察も気がついたのかどうか知らないけれど、
座敷牢の人について、聞き込みをしていた時期があったんだ

692 :Trader@Live!:2012/07/31(火) 16:14:25.03 ID:SGW400Ym

ある日、神主さんが焼け跡と近所の無縁仏のお祓いをしてて、
そのしばらく後に、道路が拡張される事になった
事故が多発したためだろうけど、その拡張工事がどうにもおかしいんだ
468: 2018/02/17(土) 04:35:22 ID:??? AAS
拡張工事がはじまる少し前に我が家は引越したのだけど、
近所に住んでた友達の家に遊びに行く時に数年ぶりにその道路を自転車で通ったの
そしたら焼け跡はアパートが建ってて、普通の光景だったんだけど、
その横にトタンで覆われたエリアが道路のど真ん中にあるわけ・・・
それは無縁仏のあった場所で、2車線の道路がいきなりそこで1車線になって、
まるで道路の真ん中にポツンと存在してるんだよ
んで、その前後に道路標識の「黄色にビックリマーク」という意味のわからんのが、
10本くらい立ってて、まあ、ひと目見て異様な光景だったんだ
だったというのは、現在はそのエリアも取り壊されて普通の2車線道路になってる
あまりにも気持ちが悪い光景だったので、写真でもとっておこうかと使い捨てカメラを持って
友達と冗談半分で写真を撮ろうとしてた時に、
たまたまそれを見てた近所のおじさんがものすごい勢いで怒鳴りつけてきた
469: 2018/02/17(土) 04:36:32 ID:??? AAS
鳴りつけてきたおじさんが怖すぎて、俺も友人も一目散に逃げたのだけど、
おじさんは「祟られるぞ!!」って怒鳴ってた
んで、その後に友人と話をしてて、タバコ屋の火事の話になって、
タバコ屋にもうひとり人がいたの知ってる?って聞いたら、
どうやらそいつも小学生の時にタバコ屋で駄菓子を買った時に漫画をもらったらしい
肉塊の噂はお互い知ってたから、あの人の漫画だと思う?って聞いたら、
そいつその時になって初めて気づいたみたいで、顔が真っ青になって、
漫画はまだ家の本棚にあるからお祓いしてもらわないとって事になった
470: 2018/02/17(土) 04:37:54 ID:??? AAS
んで、友人の家にいって漫画の事を親に話して、近所の神社にお祓いに行く事になった
そんで神主さんに友人の親が電話で事情を話して、俺と友人は神社に着いた時に神主さんが待ってて、
事務所みたいなとこでしばらく待たされている間に神社に警察がやってきた
俺も友人も、近所であった事故と火事の事を覚えているかぎり根堀り葉掘り尋ねられた
神主さんが警察を呼んだのだろうけど、どうやら肉塊の事を聞き出したいのはわかった
案の定、その話になって、俺も友人も存在は聞いたけど、見たことは無いし、
この漫画がその人もものかどうかはハッキリとわからないとしか答えられなかった
471: 2018/02/17(土) 04:39:15 ID:??? AAS
その1週間くらい後に、友人から聞いたんだけど、
タバコ屋の横にあった古い無縁仏のお墓に、どうやら肉塊が埋葬されたという
親が話をしてたそうだ
どういう繋がりで、どういう人物なのかは知らないのだけれど、
そういう一族がタバコ屋のばあちゃんのお屋敷に居たというのは間違いないらしい
そして、友人がその後、怖い事を言い始めた
トタンに覆われたその無縁仏の墓を覗いて、名前を見たという
タバコ屋のばあちゃんの苗字は「W」、無縁仏は「T」、苗字が違う
身内ではなかったというのはそこではっきりしたが、俺も友人もそれが誰なのか
知りたくて知りたくてしょうがなかった、当時中学生だったので好奇心が恐怖よりも先にきて、
変わった苗字だったので、調べてみることにした
472: 2018/02/17(土) 04:40:47 ID:??? AAS
と友人はまだ中学生だったので、役所で謄本を調べるとかはちょっと無理だと思ったので、
市立の図書館でいろいろと調べてみたのだけれど、その苗字の手がかりは掴めなかった
2週間くらい、郷土資料館やらもあわせて調べてみたのだけれど全く成果がなくて、
結局謎のまま有耶無耶になってしまったのだけれど、それから10年以上過ぎてついにその苗字を耳にする日がきた
473: 2018/02/17(土) 04:43:23 ID:??? AAS
無縁仏のあった場所は現在では直線道路になっていて、お墓はどこか他の場所へ移されているのだが、
それが「T」さんの元にあるのはおそらく間違いないと思う
道路を最初に拡張する時に、さっさと公共墓地にでも移せばいいものを、
それをしなかったということは、身内の存在があって、何か衝突でもしてたのだろう
今思えば、警察がわざわざ神社にやってくるなどよほどの事だ、
あの時警察は「T」さんを知っていたのではないだろうか
そして、現在は肉塊は「T」さんの元で供養されているはずなのだ
俺がもっと早くにこの事に気づいていれば、肉塊の祟りをうけることもなかったかもしれない
474: 2018/02/17(土) 04:45:18 ID:??? AAS
無縁仏のあった場所は現在では直線道路になっていて、お墓はどこか他の場所へ移されているのだが、
それが「T」さんの元にあるのはおそらく間違いないと思う
道路を最初に拡張する時に、さっさと公共墓地にでも移せばいいものを、
それをしなかったということは、身内の存在があって、何か衝突でもしてたのだろう
今思えば、警察がわざわざ神社にやってくるなどよほどの事だ、
あの時警察は「T」さんを知っていたのではないだろうか
そして、現在は肉塊は「T」さんの元で供養されているはずなのだ
俺がもっと早くにこの事に気づいていれば、肉塊の祟りをうけることもなかったかもしれない
475: 2018/02/17(土) 08:25:40 ID:??? AAS
無縁仏のあった場所は現在では直線道路になっていて、お墓はどこか他の場所へ移されているのだが、
それが「T」さんの元にあるのはおそらく間違いないと思う
道路を最初に拡張する時に、さっさと公共墓地にでも移せばいいものを、
それをしなかったということは、身内の存在があって、何か衝突でもしてたのだろう
今思えば、警察がわざわざ神社にやってくるなどよほどの事だ、
あの時警察は「T」さんを知っていたのではないだろうか
そして、現在は肉塊は「T」さんの元で供養されているはずなのだ
俺がもっと早くにこの事に気づいていれば、肉塊の祟りをうけることもなかったかもしれない
476: 2018/02/17(土) 08:34:58 ID:??? AAS
T」さんに探りを入れたのが間違いだったのだろう
当たり障りもないように、変わった苗字ですが地元の方ですか?と聞いた瞬間、顔色が変わったのがわかった
中学生の時まで地元にいたという話だけで、後ははぐらかされた
「T」さんと会ったのはそれが最後で、仕事先でも会う事はなかった
が、どうも俺はその時、「T」さんといっしょにいた肉塊の霊を連れてきてしまったようで、
奇妙な事が身の回りに起こり始める

222 :Trader@Live!:2012/07/31(火) 18:07:48.40 ID:SGW400Ym

それまで金縛りにはあったことがなかったのだが、肉塊を連れてきたであろうその晩、金縛りになった
低い声が聞こえて、仰向けの俺の腹の上に黒い何かが乗っている
体がぴくりとも動かず、油汗をかきながらウンウンとうなっていた
体が疲れていて、脳だけが覚めている状態で金縛りは起こるらしいが、
そういうものではなく、体を何かが押さえつけている感覚だった
この時、はじめて金縛りにあったのだけど、
小学生の時、まだうす気味の悪い借家にいた時、俺の母親も同じものを見た話を思い出してゾッとした
477: 2018/02/17(土) 08:35:29 ID:??? AAS
小学生だった時のある晩、母親が血相を変えて、俺と弟が寝ている部屋へ飛び込んできて、
さらにそこで「エーっ?!」という悲鳴をあげたことがあった
何があったのかと聞くと、母親の枕元に誰かが近づいてきて、そこで座って動かないものだから、
俺か弟のどちらかがいつまでも寝ずにウロウロしていると思い、早く寝なさいっ!と叱りつけたらだれもおらず、
あわてて俺と弟を見に行ったら二人とも熟睡している
枕元に黒いなにかが座ったと言ってたのだが、俺の元に現れたのもそいつなのだろう
母親が黒い影を見たのは、肉塊が死んだ少し後の事だった
478: 2018/02/17(土) 08:36:03 ID:??? AAS
は初めて金縛りにあった翌日、交通事故を起こした
仕事先に向かう途中で、見通しの良い直線道路で時速は50キロ程度だったのだが、
体が重くなり、あっと思った瞬間、民家の壁へ突っ込んでいた
俺はそこで気を失ってしまったのだが、目が覚めてまっ先に肉塊の事を思い出した
あのお屋敷の前で起こり続けた不可解な交通事故を、自分が起こしてしまった
ここで俺は肉塊に取り憑かれている事を確信して、肉塊に連れて行かれるのではと怯えた
事故では頭と胸を打撲していて、右足にもケガをしていたが、
俺はとにかくこれはマズイと、その足でお祓いを受けに行く事にした
事情をよく知っているであろう、あの神主の元を訪ねてみた
479: 2018/02/17(土) 08:36:32 ID:??? AAS
神主はもう亡くなっていて、当時の事情を知る人はいなかった
火事の事、無縁仏の事を伝えてみたが、誰も知らなかったが、
地縛霊のようなものに取り憑かれていると伝えると、お祓いを簡単にしてくれた
それがとても簡単すぎるものだったので、俺はこれはダメなんじゃないかと不安になったが、
案の定駄目だった、それからも黒い影が度々俺の元に現れた
事故のケガはさほど重症でもなかったが、胸がとにかく苦しく黒い影がひどい時には4時間ほど俺の体を押さえつけて、
精神がすっかりまいってしまって、仕事には出られず、会社も辞めてしまった
お祓いというよりも、供養が必要なのではないかと思って「T」さんにどうにか連絡を取ろうとしたが、
辞めた会社は取り繕ってくれなかった
480: 2018/02/17(土) 08:37:47 ID:??? AAS
とにかく供養をしなければと、部屋にはお清めの塩を盛り、線香を3本立て、
成仏してください成仏してくださいと唱え続けたが、黒い影は現れ続け、
お寺の住職に相談してみたところ、霊が生前に好きだったものをお供えして供養してあげてくださいと言われた
俺は肉塊が生前なにを好きだったかなんて知らないし、肉塊になったほどだから、
やはり肉なんだろうかと、牛肉をお供えしてみたがその夜も金縛りにあった
肉塊が好きだったもの、そうだ漫画が好きだったに違いない!
タバコ屋のばあちゃんはあんな少女漫画読まないだろうし、肉塊が座敷牢で読んでいた漫画をお供えしてみよう、
俺はそう思って本屋へ少女漫画を買いに行った
481: 2018/02/17(土) 08:38:33 ID:??? AAS
俺が小学生の時、タバコ屋でもらった肉塊の少女漫画
全部で20冊くらいはもらったはずなのだが、タイトルを忘れてしまっていた
だけどその中に俺がすごく面白いと思ったものがあって、パパと私という漫画をよく覚えていてた
片親の大工のお父さんが子供のミヨちゃんにお弁当を作ったり、裁縫をしたり、ほのぼのとした少女漫画があった
肉塊はこういう少女漫画が唯一の社会との接点で、外の世界を知るには漫画しか無かったのだろうと思うと、
俺は取り憑かれているにも関わらず、本屋でパパと私を手にした時、涙がこぼれて止まらなくなってしまった

479 :Trader@Live!:2012/07/31(火) 19:02:04.35 ID:SGW400Ym

パパと私の話の中に、晩御飯はカレーにしましょうという話があって、
大工のお父さんが悪戦苦闘してカレーを作るのだけど、
俺はその話をよく覚えていたので漫画と一緒にカレーの材料を買って来て、カレーを作ってあげることにした、
肉も多めに入れておいた
そして、漫画とカレーをお供えに、線香をあげて供養をした
不思議というか、やはりというか、その日の夜から黒い影は現れず、金縛りにもあわなくなった
俺は肉塊を供養することに成功したのだろう、それ以来、一度も彼女には会っていない
あれだけ苦しめられた肉塊の存在が、何故か最後の日は少女漫画のミヨちゃんのように思えて、
俺のそういう思いが伝わって成仏してくれたのだろうと信じる
482: 2018/02/17(土) 08:39:08 ID:??? AAS
俺はあれ以来、カレーを作ると肉塊の行方が気になってしょうがない
無事に成仏できず、この世をさまよっているとしたら、また誰かの元に黒い影となって現れているのかもしれない
もしあなたが金縛りにあったり、黒い影にとり憑かれたら、
カレーを作って、どうか肉塊の事を少しだけ思い出して、心の片隅で供養してあげてほしい
483: 2018/02/17(土) 08:40:39 ID:??? AAS
聞いたまま書きます。

その日、俺は小さい時からの親友のカズの誕生日に、仲間数人とカズの家に向かってたんだ。
途中でムーと合流したんだけど、何故かムーは花を持ってた。
誕生日に花を持ってくのは普通だけど、高校生の男が男友達の誕生日に花はないだろとか言いながら歩いてた。
その時は単純にウケ狙いかと思ってたんだけど、しきりにムーが「この花どうしたと思う?」って聞いてきてたんだよ。
結局言わないままカズの家に着いたんだけど。
484: 2018/02/17(土) 08:42:26.18 ID:??? AAS
それでカズの部屋に入って、
おめでとうとか言いながら、タバコをカートンであげたり、好きだったグループのCDあげたりしてたら、
ムーが例の花を出したんだよ。
それを見た瞬間、カズがムーに殴りかかる様な勢いで近づいて花を取り上げて、捨てようと窓を開けたらいたんだよ。
カズの部屋の窓の向こうはすぐマンションの壁があるんだけど、
その壁に、手も足も変な方向に曲がって壁にくっついてる女が。
壁にくっついてるんだけど、首がグニャリと曲がった顔でずっとこっち見てた。
みんな固まって動けなかったんだ。
その女は動けない俺達を見ながら、ゆっくり窓に顎を乗せて入って来ようとしてた。
その瞬間、ムーが動いたんだ。
多分、謝りながらだったと思う。顎が乗っかってる女を無視して窓を閉めた。
それからカーテンも閉めたところで、全員がホントに同時にその場に座りこんだんだ。
誰も口が聞けない中で、カズがムーに聞いた。
「花、どこから持ってきた?」って。
ムーは、「いや…実は、来る途中に電柱のところにあった花束を、ウケると思って持ってきたんだ…」って言ったんだよ。
まだ誰も動けない中で、当然花を元の場所に返さなければって話がついたんだけど、一応カーテンの外が気になるよね。
カズがホントに少しだけカーテン開いたんだ。
顔がまだ残ってるんだよ。窓擦り抜けて。
その瞬間、全員外に逃げた。
そのままムーに案内させて花を返して、みんな電柱に向かって謝ったんだ。

次の日ムーは死んだ。事故だったみたい。
ムーが死んだ10日後、一緒にいたノリが死んだ。
この話をしてくれた翌日に、この人が死んだ。
485: 2018/02/17(土) 08:43:38.23 ID:??? AAS
今から3年前の話です。
これを聞かせてくれて死んだのは俺の兄貴です。
カズ君はまだ生きてます。ですが引っ越したためどこにいるか、それ以外の人がどうなってるのかわかりません。
その電柱の場所も原因も女もわかりません。
ただ、今日兄貴の仏壇の前でいつものように線香をあげてたら、
兄貴の写真に反射して見えた窓から、顔だけ出した女がいました。
すぐ振り返ったら消えてましたが、自分はこの後何かあるのでしょうか。
何か変わったことがあればまた伝えにきます。
聞いていただきありがとうございました。
486: 2018/02/17(土) 08:46:24.90 ID:??? AAS
自分、日本ホラー系ゲームの二次をやってる。
それで、仲間内による仲間内のためのアンソロを作ることになった。
カプでイチャイチャではなく、ホラー現象に巻き込まれるカプ、というコンセプトでみんな書き始めた。
つまりカプ要素はものっそい薄い。

で、みんな恐い話かけたよーって私の自宅(編集担当)に送ってくれたんだ。
そ し た ら 。
全員が全員同じホラーストーリーだった。私も含めて。
あれ?(・ω・)?
正直さぁ仲間(七人)全員が同じストーリーってありえないよね。エピソードはオリジナルって全員言っていたのに。
ちょwwwwww何www被らせてんのwww状態で連絡したら、わざとやった覚えはないとのこと。
うわー怖いなぁーって思いつつ発行したら、仲間内にそれぞれ不幸が。
487: 2018/02/17(土) 08:47:55.19 ID:??? AAS
仕方ないからアンソロを寺に持っていくことになって、お祓いを受けたんだけど、
寺の住職曰く、
「あなた達が書いた話は、すごく昔にこの地で実際にあった怪奇とそっくり同じなのです。
 いい子にならないように気を付けて」
って言ってた。
おー怖い。
てか、住職にアンソロ読まれた自分たち涙目。
488: 2018/02/17(土) 08:48:58.33 ID:??? AAS
いい子はいい子。が選ばれる。ムラの生き神さまの名前なんだ。
確認できる最古の記録が戦国時代のものらしいから、いい子はもっと昔からいるみたい。
つかね、そんな山奥のムラに字が普及してたことに驚いたけど。
で、いい子は祭事を司り、ムラ人を治めていた。飢饉とか天災を回避するとかも仕事。
だからムラに飢饉や天災は起きないはずなんだ。
それなのに飢饉と疫病が起きた。いい子がいるのに。
そのいい子は回避できなかったなら本来の役割を、とムラ人たちに虐殺された。
目を潰され鼻を削り腸をry獣に食われる。いい子だから。

歴代のいい子はそんな感じ。
そしておそらく最後のいい子が選ばれた。それが戦国時代らしい。
489: 2018/02/17(土) 08:49:32.40 ID:??? AAS
いい子はいい子。が選ばれる。ムラの生き神さまの名前なんだ。
確認できる最古の記録が戦国時代のものらしいから、いい子はもっと昔からいるみたい。
つかね、そんな山奥のムラに字が普及してたことに驚いたけど。
で、いい子は祭事を司り、ムラ人を治めていた。飢饉とか天災を回避するとかも仕事。
だからムラに飢饉や天災は起きないはずなんだ。
それなのに飢饉と疫病が起きた。いい子がいるのに。
そのいい子は回避できなかったなら本来の役割を、とムラ人たちに虐殺された。
目を潰され鼻を削り腸をry獣に食われる。いい子だから。

歴代のいい子はそんな感じ。
そしておそらく最後のいい子が選ばれた。それが戦国時代らしい。
490: 2018/02/17(土) 08:50:14.92 ID:??? AAS
最後のいい子は流れ者で、餓死寸前だったのをムラ人の誰かが助けてくれた。
これは憶測だけど。そのいい子は戦災孤児だったんじゃね?時代が時代だし。
で、ムラ長にしばらく育てられたあといい子に。
天災がおきて殺されて。いい子にするために拾ったムラ長とムラのみんなを呪い、死んだ。
それからムラにまぁ色々あって。発狂したとか親を殺して食ったとか。
そんな感じにほとんどの村人が死に、いい子の怨霊を鎮めるために寺がたてられた。

以上。
もういい子のことを知る人(=ムラ人)は本当に少ないのに、
知ってる(=知らなかったけど本にした)私たちを、ムラ人の生き残りだといい子は思ったんじゃないか、って住職が。
んで、友達の一人がいい子の条件にあってたから忠告をもらったんだ。
テラ誤爆。いや、私はそうだけどね。だからいい子の存在を知った人が増えるのは嬉しい。
まあ、何かおきても自己責任でよろしく。

あ。
いい子は忌い子ね。
491: 2018/02/17(土) 08:52:44.91 ID:??? AAS
5年前、私が中学だった頃、一人の友達を亡くしました。
表向きの原因は精神病でしたが、実際はある奴等に憑依されたからです。
私にとっては忘れてしまいたい記憶の一つですが、
先日古い友人と話す機会があり、あのときのことをまざまざと思い出してしまいました。
ここで文章にすることで、少し客観的になり恐怖を忘れられると思いますので、綴ります。

私たち(A・B・C・D・私)は皆家業を継ぐことになっていて、高校受験組を横目に暇を持て余 していました。
学校も、私たちがサボったりするのは受験組の邪魔にならなくていいと考えていたので、
体育祭後は朝学校に出て来さえすれば、後は抜け出しても滅多に怒られることはありませんでした。

ある日、友人A&Bが、近所の屋敷の話を聞いてきました。
改築したばかりの家が、持ち主が首を吊って自殺して一家は離散、空き家になってるというのです。
492: 2018/02/17(土) 08:53:32.96 ID:??? AAS
サボった後のたまり場の確保に苦労していた私たちは、そこなら酒タバコが思う存分できると考え、
翌日すぐに昼から学校を抜けて行きました。
外から様子のわからないようなとても立派なお屋敷で、こんなところに入っていいのか少しびびりましたが、
ABは「大丈夫」を連発しながら、どんどん中に入って行きます。
既に調べを付けていたのか、勝手口が空いていました。
書斎のような所に入り、窓から顔を出さないようにして、こそこそ酒盛りを始めました。

でも大声が出せないのですぐに飽きてきて、5人で家捜しを始めました。
すぐCが「あれ何や」と、今いる部屋の壁の上の方に気が付きました。
壁の上部に、学校の音楽室や体育館の放送室のような感じの小さな窓が二つついているのです。
「こっちも部屋か」
よく見ると壁のこちら側にはドアがあって、ドアはこちら側からは本棚で塞がれていました。
肩車すると、左上の方の窓は手で開きました。
今思うと、その窓から若干悪臭が漂っていることに、そのとき疑問を持つべきでした。
それでもこっそり酒を飲みたいという願望には勝てず、無理矢理窓から部屋に入りました。
493: 2018/02/17(土) 08:54:00.06 ID:??? AAS
部屋はカビホコリと饐えたような臭いが漂っています。雨漏りしているのか、じめっとしていました。
部屋は音楽室と言えるようなものではありませんでしたが、
壁に手作りで防音材のようなものが貼ってあり、その上から壁紙が貼ってあることはわかりました。
湿気で壁紙はカピカピになっていました。
部屋の中はとりたてて調度品もなく、質素なつくりでしたが、小さな机が隅に置かれており、
その上に真っ黒に塗りつぶされた写真が、大きな枠の写真入れに入ってました。
「なんやこれ、気持ち悪い」と言って、友人Aが写真入れを手にとって持ち上げた瞬間、
額裏から一枚の紙が落ち、その中から束になった髪の毛がバサバサ出てきました。
紙は御札でした。
みんなヤバと思って声も出せませんでした。
顔面蒼白のAを見て、Bが急いで出ようと言い、逃げるようにBが窓によじ登ったとき、
そっちの壁紙全部がフワッとはがれました。
写真の裏から出てきたのと同じ御札が、壁一面に貼ってありました。
494: 2018/02/17(土) 08:54:25.17 ID:??? AAS
何やこれ」
酒に弱いCは、その場でウッと反吐しそうになりました。
「やばいてやばいて」
「吐いてる場合か急げ」
よじのぼるBの尻を私とDでぐいぐい押し上げました。
何がなんだかわけがわかりませんでした。
後ろではだれかが「いーーー、いーーー」と声を出しています。
きっとAです。祟られたのです。
恐ろしくて振り返ることもできませんでした。
無我夢中でよじのぼって、反対側の部屋に飛び降りました。
Dも出てきて、部屋側から鈍いCを引っ張り出そうとすると、「イタイタ。引っ張んな足!」とCが叫びます。
部屋の向こうではAらしき声が、わんわん変な音で呻いています。
Cはよほどすごい勢いでもがいているのか、Cの足がこっちの壁を蹴る音がずんずんしました。
495: 2018/02/17(土) 08:54:56.07 ID:??? AAS
B!かんぬっさん連れて来い!」
後ろ向きにDが叫びました。
「なんかAに憑いとる!裏行って神社のかんぬっさん連れて来いて!」
Bが縁側から裸足でダッシュしていき、私たちは窓からCを引き抜きました。
「足!足!」
「痛いか?」
「痛うはないけど、なんか噛まれた」
見ると、Cの靴下のかかとの部分は丸ごと何かに食いつかれたように丸く歯形がついて、唾液で濡れています。
相変わらず中からはAの声がしますが、怖くて私たちは窓から中を見ることができませんでした。
「あいつ俺に祟らんかなぁ」
「祟るてなんや、Aはまだ生きとるんぞ」
「出てくるときめちゃくちゃ蹴ってきた」

「しらー!」
縁側からトレーナー姿の神主さんが真っ青な顔して入ってきました。
「ぬしら何か!何しよるんか!馬鹿者が!」
一緒に入ってきたBは、もう涙と鼻水でぐじょぐじょの顔になっていました。
「ええからお前らは帰れ。こっちから出て、神社の裏から社務所入って、ヨリエさんに見てもらえ。
 あと、おい!」
と、いきなり私を捕まえ、後ろ手にひねり上げられました。
後ろで何かザキっと音がしました。
「よし行け」
そのままドンと背中を押されて私たちは、わけのわからないまま走りました。

それから裏の山に上がって神社の社務所に行くと、中年の小さいおばさんが白い服を着て待っていました。
めちゃめちゃ怒られたような気もしますが、それから後は逃げた安堵感でよく覚えていません。
496: 2018/02/17(土) 08:55:21.64 ID:??? AAS
それからAが学校に来なくなりました。
私の親が神社から呼ばれたことも何回かありましたが、詳しい話は何もしてくれませんでした。
ただ、山の裏には絶対行くなとは言われました。
私たちもあんな恐ろしい目に遭ったので、山など行くはずもなく、学校の中でも小さくなって過ごしていました。

期末試験が終わった日。生活指導の先生から呼ばれました。
今までの積み重ねまとめて大目玉かな、殴られるなこら、と覚悟して進路室に行きました。
すると私の他にもBとDが座っています。神主さんも来ていました。生活指導の先生などいません。
私が入ってくるなり神主さんが言いました。
「あんなぁ、Cが死んだんよ」
信じられませんでした。
Cが昨日学校に来ていなかったことも、そのとき知りました。
「学校さぼって、こっちに括っ取るAの様子を見にきよったんよ。
 病院の見舞いじゃないとやけん、危ないってわかりそうなもんやけどね。
 裏の格子から座敷のぞいた瞬間にものすごい声出して、倒れよった。
 駆けつけたときには、白目むいて虫螺の息だった」
Cが死んだのにそんな言い方ないだろうと思って、ちょっと口答えしそうになりましたが、
神主さんは真剣な目で私たちの方を見ていました。
「ええか、Aはもうおらんと思え。Cのことも絶対今から忘れろ。
 アレは目が見えんけん、自分の事を知らん奴の所には憑きには来ん。
 アレのことを覚えとる奴がおったら、何年かかってもアレはそいつのところに来る。来たら憑かれて死ぬんぞ。
 それと、後ろ髪は伸ばすなよ。
 もしアレに会って逃げたとき、アレは最初に髪を引っ張るけんな」
497: 2018/02/17(土) 08:55:53.21 ID:??? AAS
それだけ聞かされると、私たちは重い気持ちで進路室を出ました。
そのとき神主さんは、私の伸ばしていた後ろ毛をハサミで切ったのです。
何かのまじない程度に思っていましたが、まじないどころではありませんでした。
帰るその足で床屋に行き、丸坊主にしてもらいました。

568 :連休厨 :02/05/02 21:02

卒業して家業を継ぐという話は、その時から諦めなければいけませんでした。
その後私たちはバラバラの県で進路につき、
絶対に顔を合わせないようにしよう、もし会っても他人のふりをすることにしなければなりませんでした。

私は1年遅れて隣県の高校に入ることができ、過去を忘れて自分の生活に没頭しました。髪は短く刈りました。
しかし、床屋で「坊主」を頼むたび、私は神主さんの話を思い出していました。
今日来るか、明日来るか、と思いながら、長い3年が過ぎました。

その後、さらに浪人して、他県の大学に入ることができました。
しかし、少し気を許して盆に帰省したのがいけませんでした。
もともと私はおじいちゃん子で、祖父はその年の正月に亡くなっていました。
急のことだったのですが、『せめて初盆くらいは帰ってこんか』と電話で両親も言っていました。
それがいけませんでした。
498: 2018/02/17(土) 08:56:34.29 ID:??? AAS
の売店で新聞を買おうと寄ったのですが、中学時代の彼女が売り子でした。
彼女は私を見るなりボロボロと泣き出して、BとDがそれぞれ死んだことをまくし立てました。

Bは卒業後まもなく、下宿の自室に閉じこもって首をくくったそうです。
部屋は雨戸とカーテンが閉められ、部屋じゅうの扉という扉を封印し、
さらに自分の髪の毛を、その上から一本一本几帳面に張り付けていたということでした。
鑞で自分の耳と瞼に封をしようとした痕があったが、最後までそれをやらずに自害したという話でした。

Dは17の夏に四国まで逃げたそうですが、
松山の近郊の町で、パンツ1枚でケタケタ笑いながら歩いているのを見つかったそうです。
Dの後頭部は烏がむしったように髪の毛が抜かれていました。
Dの瞼は閉じるのではなく絶対閉じないようにと、自らナイフで切り取ろうとした痕があったそうです。

このときほど中学時代の人間関係を呪ったことはありません。
BとDの末路など今の私にはどうでもいい話でした。
つまり、アレを覚えているのは私一人しか残っていないと、気づかされてしまったのです。
499: 2018/02/17(土) 08:57:03.43 ID:??? AAS
が強く締め付けられるような感覚で家に帰り着くと、家には誰もいませんでした。
後で知ったことですが、私の地方は忌廻しと云って、
特に強い忌み事のあった家は、本家であっても初盆を奈良の寺で行う、という風習があったのです。
私は連れてこられたのでした。
500: 2018/02/17(土) 08:58:18.11 ID:??? AAS
それから3日、私は39度以上の熱が続き、実家で寝込まなければなりませんでした。
このとき私は死を覚悟しました。仏間に布団を敷き、なるだけ白い服を着て、水を飲みながら寝ていました。

3日目の夜明けの晩、夢にAが立ちました。
Aは骨と皮の姿になり、黒ずんで、白目でした。
「お前一人やな」
「うん」
「お前もこっち来てくれよ」
「いやじゃ」
「Cが会いたがっとるぞ」
「いやじゃ」
「おまえ来んと、Cは毎日リンチじゃ。逆さ
501: 2018/02/17(土) 08:58:46.09 ID:??? AAS
りで口に靴下詰めて蹴り上げられよるぞ、かわいそうやろ」
「うそつけ。地獄がそんな甘いわけないやろ」
「ははは・・・地獄か、地獄ちゅうのはなぁ」

そこで目を覚ましました。
自分の息の音で喉がヒイヒイ音を立てていました。
枕元を見ると、祖父の位牌にヒビが入っていました。
502: 2018/02/17(土) 08:59:17.59 ID:??? AAS
私は考えました。
アレの話を私と同じように多くの人に話せば、アレが私を探し当て、私が憑依される確率は下がるのではないか。
ここまでの長文、たいへん失礼しました。おおざっぱな書き方では、読んだ方の記憶に残らないと思ったのです。
読んだ方は申し訳ないのですが、犬に噛まれたとでも思ってください。
ご自分の生存確率を上げたければ、この文章を少しでも多くの方の目に晒すことをおすすめします。
503: 2018/02/17(土) 09:08:02.93 ID:??? AAS
怖い話の怖さとはそれを見聞きする環境にも左右されるのはご存知の通りだと思いますが、
現在のスレのような状況では仮に良質な話が投下されたとしてもダメになるのが道理というもの。
しかしながら今から私がする話はこのように荒れた状況下にこそ相応しいものであると存じます。

まずは話を始めるにあたり1つ注意事項をば。
小心にして被害妄想の気がある方はこの話を読むの止して頂くのが良いかと存知ます。
読んでしまった後になって、非難されても当方に責任は取れません故。
ただ、読んでしまったならば諸兄の下にも悪霊が、と言う類の話ではありませんので、
その点についてはご安心を。
さて、このように長々と前置きをしておりますと、
「ぐだぐだ駄文書いてんじゃねぇ。死ね。」
というようなレスが投げつけられるのは火を見るよりも明らか。
そろそろ始めることに致しましょう。

オカルト板に出入りされているからには、「呪詛」と言いますと一家言お持ちの方も
おられる事でしょう。これより私が致しますのは、その呪詛についてのお話です。
504: 2018/02/17(土) 09:09:29.64 ID:??? AAS
でも一応毎回部屋のクリーンアップはしなきゃならないから、
実際他の部屋と同じようにポット代えたり軽く掃除したりはするんだ。
ただ、終わって出てもその部屋のドアは開けっ放しにするだけ。

俺は霊感なんかこれっぽっちもないけど、そういう話は大好きで興味あったから
実際にバイト終わった後トイレに行く振りしてその部屋に行って調べたんだよ。
でも掛け軸の裏や箪笥の奥に札なんてのは何一つなかったし、
窓の外の外壁とかまで注意深く探してみても変なシミ一つさえ見当たらなかったんだよね。

そんなもんだから他のバイトにも実際どう思うよ?って話したら、
ほとんどの学生バイトの見解も「迷信じゃね?」ってな感じだった。
Aってやつとは話があったバイト仲間だったんだけど、
そいつと2人でやる時にも一緒に入って色々見たけどなーんにもなくてさ。

先輩にうまくからかわれただけだなw って結論を出した。
505: 2018/02/17(土) 09:10:00.47 ID:??? AAS
、のらくらとバイト続けているうちにまたAと一緒に4階を回ることになって、
その時に堪え切れなくて言っちゃったんだな、
「あの部屋のドア別に閉めてもいいじゃん、何も変わったところないし。」って。

で、部屋のクリーンアップ終わった時に試しに閉めてみた。
立て付けが悪いわけでもなく実に自然に閉まった。風で変な音が出そうな気配も無い。
Aも「なんだ、壊れてるわけでもないのかよ」って呆れ顔だった。
んで、「どうせ俺ら明日もバイト入ってるんだし、閉めたまま様子見るのもよくね?」ってなったんだ。
俺もいけないとはわかってたけど、まぁ問題が起きても自己責任だしなって思って同意したんだ。
それよりなんで閉めちゃいけないのかがろくな説明も無かったから気になってさ。
506: 2018/02/17(土) 09:10:34.24 ID:??? AAS
んで、客はもういなかったから4階の廊下でシーツとかAと2人でまとめてたら、
その閉まらずの部屋のほうから突然、「出してくれええ!!」って男の野太い声が聞こえたんだ。

Aと顔を見合わせて、Aが「逃げるぞ!」って言った瞬間脱兎のごとく逃げ出したよ。
2階で仕事してた「入るな」の説明をしてくれた先輩にそのことを話すと、
ウンザリした顔で一緒に開けに行こうって言ってくれた。
大の男2人が女に連れられて部屋のドアを開けにいったんだが、もう体裁なんて気にしていられなかった。
自分たち以外人のいないとこからあんな声が出て本当に脂汗かいてたし、
泣いて許されるんだったら家に帰りたかったけど。

話によると、その部屋で持病の発作を起こして死んだ人がいるらしかった。
たまたま薬を持った人が小用で出てるときにそれが起こってしまって、ドアの前で絶命していたらしい。
それ以来、ときたま弱弱しくドアを叩く音が聞こえる現象が続いたらしくて、
もちろんその部屋は使用禁止+お祓いってことになったんだけど、結局消えなかったんだって。
けど、そのドア開けっ放しにしておくとその音はなくなるらしい。
その部屋の玄関口で倒れた霊がときたま出るから、なんだってさ。

もちろん俺とAは一端引き止められたものの結局バイトは辞めてしまった。
今でもその旅館は普通に営業してるけど、お札とかなくてもそういうのには気をつけなきゃいけないと本気で思ったよ。
長文+稚拙な表現ですまんかった。
507: 2018/02/17(土) 09:14:24.64 ID:??? AAS
これは夏休みも間近に迫った大学3年生の頃の話。
大学の友人の樹と覚、そして修(俺)の3人で、海に旅行しようと計画を立てたんだ。
計画段階で、樹が「どうせなら海でバイトしないか」と言い出し、俺も夏休みの予定は特になかったから二つ返事でOKした。
まずは肝心の働き場所を見つけるべく、手分けして色々探して回ることにした。
主にネットで探していたのだが、結構募集しているもので、「友達同士歓迎」という文言も多かった。俺たちはそこから、ナンパの名所と言われる海の近くの旅館を選んだ。
俺は早速電話でバイトの申し込みをした。電話口の女性の話では人手不足らしく、それはもうトントン拍子に話は進み、あっけなくその旅館で働くことが決まってしまった。
508: 2018/02/17(土) 09:14:50.08 ID:??? AAS
こうして旅館へと旅立つ日がやってきた。初めてのリゾートバイトな訳で、緊張と期待で結構ワクワクしていた。
電車を乗り継いで3時間。その旅館は2階建ての広めの一軒家。一言で言うなら、田舎の婆ちゃん家。旅館とは書いてあるけど、民宿という呼び名がぴったりかもしれない。
入り口で来訪を告げると、同じ歳くらいの女の子が笑顔で出迎えてくれた。ここでグッとテンションが上がる俺達。
旅館の中は、客室が4部屋、食事する広間が1部屋、従業員住み込み用の部屋が2部屋で、計7つの部屋があると説明され、俺たちは最初に広間へ通された。
暫く待っていると、さっきの若い女の子が麦茶を持って来てくれた。名前は美咲ちゃんと言い、この近くで生まれ育った女の子だ。
そして美咲ちゃんと一緒に入って来たのが女将の真由子さん。恰幅が良くて、笑い声の大きな凄く良い人。それに美人。もう少し若かったら俺、惚れてた。
あと旦那さんもいて、俺達3人を含めた6人でこの民宿を切り盛りして行くことになった。
509: 2018/02/17(土) 09:15:13.85 ID:??? AAS
ある程度、自己紹介が済んだ後、女将さんから案内があった。
「客室はそこの右の廊下を突き当たった左右にあるからね。そんであんたたちの寝泊りする部屋は、左の廊下の突き当たり。あとは荷物置いてから案内するから、ひとまずゆっくりしておいで」
ふと樹が疑問に思ったことを聞いた。
「2階じゃないんですか? 客室って」
すると女将さんは笑顔で答えた。
「2階はもう、使ってないの」
部屋に着いて荷物を下ろし、部屋から見える景色と近くの海から流れてくる潮の匂いを嗅ぐと、本当に夏休みが到来したことを実感した。
これからバイトで大変かもしれないけど、こんな場所でひと夏過ごせるのなら全然良いと思った。ひと夏の恋なんていうのも期待していたしね。
510: 2018/02/17(土) 09:16:32.26 ID:??? AAS
こうして俺たちのバイト生活が始まった。楽な仕事ではなかったけど、みんな良い人だから全然苦にならなかった。やはり職場は人間関係ですな。あっという間に1週間が過ぎた。
「なあ、俺たち良いバイト先見つけたよな」
「ああ、金もいいし」
二人が話す中、俺も、
「そーだな。でももうすぐシーズンだろ? 忙しくなるな」
樹「そういえばシーズンになったら2階は開放すんのか?」
覚「しねーだろ。2階って女将さんたち住んでるんじゃないのか?」
俺と樹は「え、そうなの?」と声を揃える。
覚「いやわかんねーけど。でも最近女将さん、よく2階に飯持ってってないか?」
そんな姿は見たことがなかった。覚は夕時、玄関前の掃き掃除を担当しているため、2階に上がる女将さんの姿をよく見かけるのだと言う。女将さんはお盆に飯を乗せて、2階へ続く階段に消えて行くらしい。
ここで説明しておくと、2階へ続く階段は一度玄関を出た外にある。1階の室内から2階へ行く階段は、俺達の見たところでは確認できなかった。
その話を聞いた俺達は「ふうん」という感じで、別に何の違和感も感じなかった。
511: 2018/02/17(土) 09:17:01.00 ID:??? AAS
それから何日か過ぎたある日、いつも通り廊下の掃除をしていた俺も遭遇することになった。見ちゃったんだ。客室からこっそり出て来る女将さんを。
女将さんは基本、部屋の掃除などはしないんだ。そういうことをするのは全部、美咲ちゃん。だから余計に気になったのかもしれないけど。
見間違いかと思ったけど、やはり女将さんだった。その日一日、悶々したものを抱えていた俺は、結局黙っていられず二人にそのことを話した。
すると、樹が言った。
「それ、俺も見たことあるわ」
「おい、マジか。なんで言わなかったんだよ」
俺が焦る。
「だってなんか用あるんだと思ってたし、それに疑ってギクシャクすんの嫌じゃん」
「確かに」
俺達はその時、残り1ヶ月近くバイト期間があった訳で…。他所様のことを変に詮索しなければ楽しく過ごせるんじゃないかと思った。
だけど俺ら男だし。3人組みだし。少し冒険心が働いて「なにか不審なものを見たら報告する」ということで、その晩は大人しく寝た。
512: 2018/02/17(土) 09:17:53.12 ID:??? AAS
そしたら次の日の晩、覚がひとつ同じ部屋の中にいる俺達をわざとらしく招集。いちいち芝居がかったやつ。
覚「おれさ、女将さんがよく2階に上がるっていったじゃん? あれ、最後まで見届けたんだよ。いつも女将さんが階段に入っていくところまでしか見てなかったんだけど、昨日はそのあと出てくるまで待ってたんだよ。そしたらさ、5分くらいで下りてきたんだ」
樹「そんで?」
覚「女将さんていつも俺らと飯食ってるよな? それなのに盆に飯のっけて2階に上がるってことは、誰かが上に住んでるってことだろ?」
俺「まあ、そうなるよな…」
覚「でも俺らは、そんな人見たこともないし、話すら聞いてない」
樹「確かに怪しいけど、病人かなんかっていう線もあるよな」
覚「そそ。俺もそれは思った。でも5分で飯を完食するって、けっこう元気だよな?」
樹「そこで決めるのはどうかと思うけどな」
覚「でも怪しくないか? お前ら怪しいことは報告しろっていったじゃん? だから俺は報告した」
語尾が少し得意気になっていたので俺と樹はイラッとしたが、そこは置いておいて、確かに少し不気味だなと思った。
「2階にはなにがあるんだろう?」
513: 2018/02/17(土) 09:19:00.05 ID:??? AAS
次の日、いつもの仕事を早めに済ませ、俺と樹は覚のいる玄関先へ集合した。そして女将さんが出て来るのを待った。
暫くすると女将さんは盆に飯を乗せて出て来た。玄関を出て壁伝いに進み、そのまま角を曲がり、2階に上がる階段の扉を開くと、奥の方へ消えて行った。
取り敢えずそこに消えた女将さんは、覚の言った通り5分ほど経つと戻って来た。お盆の上の飯は空だった。そして俺たちに気付かないまま、1階に戻って行った。
覚「な? 早いだろ?」
俺「ああ、確かに早いな」
樹「なにがあるんだ? 上には」
覚「知らない。見に行く?」
樹「ぶっちゃけ俺、今、びびってるけど?」
覚「俺もですけど?」
俺「とりあえず行ってみるべ」
そう言って3人で2階に続く階段の扉の前に行ったんだ。
「鍵とか閉まってないの?」
という樹の心配をよそに俺がドアノブを回すと、すんなり開いた。
「カチャ」
扉が数センチ開き、左にいた覚の位置からなら辛うじて中が見えるようになった時、
「うっ」
覚が顔を歪めて手で鼻をつまんだ。
514: 2018/02/17(土) 09:19:55.97 ID:??? AAS
樹「どした?」
覚「なんか臭くない?」
俺と樹には何も分からなかったのだが、覚は激しく臭いに反応していた。
覚「いやマジで。臭わないの? 扉もっと開ければわかるよ」
俺は意を決して扉を一気に開けた。ひんやりとした空気が中から溢れ、埃が舞った。
俺「この埃の臭い?」
覚「あれ? 臭わなくなった。でも本当に臭ったんだよ。なんていうか…生ゴミの臭いっぽくてさ」
樹「気のせいじゃないの」
そんな二人を横目に、俺はあることに気が付いた。廊下が凄く狭い。人が一人通れるくらいだった。
そして電気らしきものが見当たらない。外の光で辛うじて階段の突き当たりが見える。突き当たりには、もう一つ扉があった。
俺「これ、上るとなるとひとりだな」
樹「いやいやいや、上らないでしょ」
覚「上らないの?」
樹「上りたいならお前行けよ。俺は行かない」
覚「おれも、無理だな」
樹が覚を肩パンチ。
俺「結局行かねーのかよ。んじゃー、俺いってみる」
二人「本気?」
俺「俺こういうの、気になったら寝れないタイプ。寝れなくて真夜中一人で来ちゃうタイプ。それ完全に死亡フラグだろ? だから、今、行っとく」
訳の解らない理由だったが、俺の好奇心を考慮すれば、今、樹と覚がいるこのタイミングで確認する方が良いと思ったんだ。でも、その好奇心に引けを取らずして恐怖心はあった訳で…。
取り敢えず俺一人行くことになったのだが、何か非常事態が起きた場合は絶対に(俺を置いて)逃げたりせず、真っ先に教えてくれという話になった。
ただし、何事もない時は、急に大声を出したりするなと。もしそうした時は、命の保障はできないとも伝えた(俺のね)。
515: 2018/02/17(土) 09:21:31.85 ID:??? AAS
一段一段と階段を登る俺。
階段の中には外からの光が差し込んでいるが、とても薄暗い。慎重に一段ずつ階段を登り始めたが、途中から、
「パキッ…パキ」
と音がするようになった。
何事かと思い、怖くなって後ろを振り返り、二人を確認する。二人は音に気付いていないのか、じっとこちらを見て親指を立てる。「異常なし」の意味を込めて。
俺は微かに頷き、階上に向き直る。古い家によくある、床の鳴る現象だと思い込むようにした。
下の入り口からの光があまり届かないところまで登ると、好奇心と恐怖心の均衡が怪しくなってきた。そのまま引き返したい気分になった。
暗闇で目を凝らすと、突き当たりの扉の前に何かが立っている…かもしれないとか、そういう「かもしれない思考」が本領を発揮し始めた。
「パキパキパキッ…」
この音も段々激しくなり、どうも自分が何かを踏んでいる感触があった。虫かと思った。背筋がゾクゾクした。でも何かが動いている様子はなく、暗くて確認もできなかった。
何度振り返ったか判らないが、途中から下の二人の姿が逆光のせいか薄暗い影に見えるようになった。ただ親指はしっかり立てていてくれたみたいだけど。
そしてとうとう突き当たりに差し掛かった時、強烈な異臭が俺の鼻を突いた。俺は覚と全く同じ反応をした。
「うっ」
異様に臭い。生ゴミと下水が入り混じったような臭いだった。
『なんだ? なんだなんだなんだ?』
そう思って辺りを見回す。
516: 2018/02/17(土) 09:22:38.25 ID:??? AAS
その時、俺の目に飛び込んできたのは、突き当たりの扉の前に大量に積み重ねられた飯だった。まさにそれが異臭の元となっていて、何故気付かなかったのかというほど蝿が群がっていた。そして俺は、もう一つあることを発見してしまう。
突き当たりの扉には、ベニヤ板が無数の釘で打ち付けられていて、その上から大量のお札が貼られていたのだ。更に、打ち付けた釘に細長いロープが巻きつけられていて、蜘蛛の巣のようになっていた。
正直、お札を見たのは初めてだった。だからあれがお札だったと言い切れる自信はない。でも大量のステッカーという訳でもないと思う。明らかに、何か閉じ込めていますという雰囲気が全開。
俺はそこで初めて、自分のしていることが間違いだと思った。
『ここにいちゃいけない』
517: 2018/02/17(土) 09:22:54.02 ID:??? AAS
そう思って踵を返して行こうとした時、突然背後から、
「ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ」
という音が聞こえた。
扉の向こう側で、何か引っ掻いているような音だった。
そしてその後に「ヒュー…ヒュッヒュー」という不規則な呼吸音が聞こえてきた。
俺は身動き一つできなかった。
あの時の俺は、ホラー映画の脇役の演技を遥かに凌駕していたのではないかと思う。そのまま後ろを見ずに行けば良いのだけど、あんなの実際できないぞ。そのまま行く勇気もなければ、振り返る勇気もない。そこに立ち竦むことしかできなかった。
眼球だけが左右に動き、冷や汗で背中はビッショリだった。
その間も、
「ガリガリガリガリガリガリ」
「ヒュー…ヒュッヒュー」
という神経を逆撫でする音は続き、俺は緊張で動かない足をどうにか進めようと必死になった。
すると背後から聞こえていた音が一瞬止まった。本当に一瞬だった。そして「バンッ!」という叩き付ける音。そして「ガリガリガリガリガリガリ」という音。
信じられなかったのだけど、それは俺の頭の真上、天井裏から聞こえてきたんだ。さっきまで扉の向こう側にいたはずなのに、一瞬で頭上に移動したんだ。
俺はもう限界だった。
そんな中、本当にこれも一瞬なんだけど、視界の片隅に動くものが見えた。それは階下の樹と覚だった。何か叫びながら手招きしている。
「おい!早く降りてこい!」
この瞬間に体が自由になり、我に返った俺は一目散に階段を駆け下りた。
後で二人に聞いたのだが、俺はこの時、目を見開いたまま、一段抜かしの転がるような勢いで下りて来たらしい。
518: 2018/02/17(土) 09:23:24.19 ID:??? AAS
駆け下りた俺は、とにかくその場所から離れたくて、そのまま樹と覚の横を通り過ぎ部屋まで走って行ったらしい。この辺はあまり記憶がない。
部屋に戻って暫くすると、樹と覚が後を追って部屋に入って来た。
樹「おい、大丈夫か」
覚「なにがあったんだ? あそこになにかあったのか?」
答えられなかった。というか、耳にあの音が残っていて、思い出すのも怖かった。
すると樹が慎重な面持ちで、こう聞いてきた。
「お前、上で何食ってたんだ?」
質問の意味が解らず聞き返した。
すると樹はとんでもないことを言い出した。
「お前さ、上に着いてすぐしゃがみこんだろ? 俺と覚で何してんだろって目を凝らしてたんだけど、なにかを必死に食ってたぞ。というか、口に詰め込んでた」
「うん…しかもさ、それ…」
覚は俺の胸元を見つめる。
何かと思って自分の胸元を見ると、大量の腐った残飯がくっついていた。そこから食物の腐った臭いが漂い、俺は一目散にトイレに駆け込み、胃袋の中身を全部吐き出した。
何が起きているのか解らなかった。俺は上に行ってからの記憶はあるし、あの恐怖の体験も鮮明に覚えている。ただの一度もしゃがみ込んでいないし、増してやあの腐った残飯を口に入れる筈がない。
それなのに、確かに俺の服にはそれがこびり付いていて、よく見れば手にも掴んだ形跡があった。
俺はゲエゲエ吐きながら混乱の頂点にいた。
519: 2018/02/17(土) 09:24:21.86 ID:??? AAS
俺を心配してトイレまで見に来た樹と覚は、
「何があったのか話してくれないか? ちょっとお前尋常じゃない」
と言った。
俺は恐怖に負けそうになりながらも、一人で抱え込むよりはいくらかましだと思い、さっき自分が階段の突き当たりで体験したことを一つ一つ話した。
樹と覚は、何度も頷きながら真剣に話を聞いていた。
二人が見た俺の姿と、俺自身が体験した話が完全に食い違っていても、最後までちゃんと聞いてくれたんだ。それだけで安心感に包まれ泣きそうになった。
話して少しホッとしていると、足がチクチクすることに気付いた。『なんだ?』と思い見てみると、細かい切り傷が足の裏や膝に大量にあった。
不思議に思って目を凝らすと、何やら細かいプラスチックの破片ようなものが所々に付着していることに気が付いた。赤いものと、少し黒みのかかった白いものがあった。
俺がマジマジとそれを見ていると、
「何それ?」
と覚はその破片を手に取って眺めた。
そして、
「ひっ」
と言ってそれを床に投げ出した。
その動作につられて樹と俺も体がビクッとなる。
520: 2018/02/17(土) 09:25:13.38 ID:??? AAS
樹「なんなんだよ?」
覚「それ、よく見てみろよ」
樹「なんだよ? 言えよ、恐いから!」
覚「つ、爪じゃないか?」
その瞬間、3人とも完全に固まった。俺はその時、物凄い恐怖心を抱きながらも、何故か冷静にさっきまでの音を思い返していた。
『ああ、あれ爪で引っ掻いていた音なんだ…』
どうしてそう思ったか解らない。だけど、思い返してみれば繋がらないこともないんだ。
階段を登る時に鳴っていた「パキパキ」という音も、何かを踏みつけていた感触も、床に大量に散らばった爪のせいだったのではないか…と。
そしてその爪は、壁の向こうから必死に引っ掻いている何かのものなんじゃないか…と。
きっと膝をついて残飯を食った時、恐怖のせいで階段を無茶に駆け下りた時、床に散らばる爪の破片のせいで怪我をしたのだろう。
でも、そんなことはもうどうでも良い。確かなことは、ここにはもう居られないということだった。
俺は樹と覚に言った。
俺「このまま働けるはずがない」
樹「わかってる」
覚「俺もそう思ってた」
俺「明日、女将さんに言おう」
樹「言っていくのか?」
俺「仕方ないよ。世話になったのは事実だし、謝らなきゃいけないことだ」
覚「でも、今回のことで女将さん怪しさナンバーワンだよ? もしあそこに行ったって言ったらどんな顔するのか、俺見たくない」
俺「バカ。言うはずないだろ。普通に辞めるんだよ」
樹「うん、そっちのほうがいいな」
そんなこんなで、俺たちはその晩の内に荷物をまとめた。
そしてあまりの恐怖のため、布団を2枚くっつけてそこに3人で無理やり寝た。メザシのように寄り添って寝た。
誰一人、寝息を立てるやつはいなかったけど。
521: 2018/02/17(土) 09:26:45.21 ID:??? AAS
次の日、殆ど誰も口を利かないまま朝を迎えた。沈黙の中、急に携帯のアラームが鳴った。いつも俺達が起きる時間だった。
覚の体がビクッとなり、相当怯えているのが窺えた。覚は根が凄く優しいやつだから、前の晩、俺に言ったんだ。
「ごめんな。俺なんかより修の方が全然怖い思いしたよな。それなのに俺がこんなんでごめん。助けに行かなくて本当ごめん」
その時は本当に嬉しくて目頭が熱くなったけど、でもなぜか俺は覚のその言葉に引っかかるものを感じた。
覚は俺達が立てる音の一つ一つに反応したり、俺の足の傷を食い入るようにじっと見つめたり、明らかに様子がおかしかった。
樹も普段と違う覚を見て、多少ビビリながらも心配したのだろう。
「おい、大丈夫か? 寝てないから頭おかしくなってんのか?」
と軽口を叩きながら覚の肩を掴んだ。すると覚は急に、
「うるさいっ!」
と叫び、樹の腕を凄い勢いで振り払った。
522: 2018/02/17(土) 09:28:17.28 ID:??? AAS
樹と俺は一瞬沈黙した。
俺「おい、どうしたんだよ?」
樹は急の出来事に驚き、声を出せずにいた。
「大丈夫かだって? 大丈夫なわけねーだろ? 俺も修も死ぬような思いしてんだよ。何にもわかってねーくせに心配したふりすんな!」
樹を睨み付けながらそう叫んだ。
何を言っているんだろうと思った。覚の死ぬ思いって何だ? 俺の話を聞いて恐怖していた訳じゃないのか?
樹と覚は仲間内でも特に仲が良かったのだが、その関係も樹が覚をいじる感じで、どんな悪ふざけにも覚は怒らず調子を合わせていた。
だから覚が樹に声を荒げる場面など見たことがなかったし、もちろん当の本人もそんな経験はなかったと思う。樹はこれも見たことないくらいに動揺していた。
俺は疑問に思ったことを覚に問いかけた。
「死ぬ思いってなんだ? お前ずっと下にいたろ?」
「いたよ。ずっと下から見てた」
そして少し黙ってから下を向いて言った。
「今も見てる」
今も? 何を? 俺は訳が解らない。全然解らないのだが、よくある話で覚の気が狂ったのだと思った。何かに取り憑かれたんだと。
そんな思いを他所に、覚は震える口調で、でもしっかりと喋り始めた。
「あの時、俺は下にいたけど、でもずっと見てたんだ」
「階段を昇って行く俺だよな?」
「違うんだ…。いや、初めはそうだったんだけど。修が階段を昇り切ったくらいから、見え出したんだ」
「…何が」
本当はこの時、俺の心の中は聞きたくないという気持ちが大半を占めていた。でも覚は、もうこれ以上一人で抱えきれないという表情だった。
昨晩、俺の話を最後までちゃんと聞いてくれた樹と覚。あれで自分がどれだけ救われたかを考えると、俺には聞かなくてはならない義務があるように思えた。
523: 2018/02/17(土) 09:29:12.31 ID:??? AAS
何が、見えたんだ?」
覚はまた少し黙り込み、覚悟したように言った。
「影…だと思う」
「影?」
「うん。初めは修の影だと思っていたんだ。お前の周りを…動き回る影が…3つ…いや4つくらい見えた」
全身にぶわっと鳥肌が立つのを感じた。どうかこれが覚の冗談であってくれと思った。しかし、今目の前にいる覚はとてもじゃないが冗談を言っているように見えなかった。
「あそこには、俺しかいなかった」
「わかってる」
「そもそも、あの場所に人が4、5人も入って動き回れるはずない」
あの階段は人が一人通れるほどの幅しかなかった。
「わかってる。あれは人じゃない。それに、どう考えても人じゃ無理だ」
覚はぽつりと言った。
「どういうこと?」
「壁に張りついてた。蜘蛛みたいに。壁とか天井に張りついてたんだ。それで、もぞもぞ動いてて、それで、それで…」
自分の見た光景を思い出したのか、覚の呼吸が荒くなる。
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