[過去ログ] あの作品のキャラがルイズに召喚されました part100 (1001レス)
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10: 男達の使い魔 2008/01/07(月) 23:26:00 ID:zRAoqvh2(3/7)調 AAS
数時間前のことである。

指令書を読み終わったルイズは一人悩んでいた。
書いてあることは簡単である。要約するならば、

『身分を隠して情報収集をすること』

の一言にまとめることが出来るであろう。

しかし、生まれてこの方貴族社会しか知らないルイズに取っては途方もない難題に思えた。

(昔ならきっと、何も考えずに飛び出して途方に暮れていたでしょうね。)

今のルイズは違う。
シエスタという平民の友人もできた。異世界に行くはめにもなった。
それらのことがルイズの視野を広くしていたのだ。

そうは言っても、簡単に名案など浮かぶわけもない。

(シエスタならきっとこんなに苦労しないでしょうね、ってそうよ!)

餅は餅屋である。その事に思い至ったルイズは、シエスタの所へと向かった。

「情報収集……ですか?」

ルイズに呼び止められたシエスタは、少し考えた後に懐から紙を取り出すと地図を描き始めた

「ここに『魅惑之妖精亭』という叔父の経営している酒場がありますので、ここで尋ねてみてはいかがでしょうか?」

シエスタは、地図からルイズへと目を向ける。

「ありがとう、シエスタ。そうね、確かに酒場ほど情報を集めるのに向いている場所はないわね。」

そうと決まったら善は急げである。
笑顔を浮かべたルイズは、シエスタに今日訪ねても大丈夫かと問いかけた。

「あ、はい。それでは昼休みの間に叔父に連絡しておきますね。」

ルイズの役に立てて嬉しそうなシエスタではあるが、
それでは仕事がありますのでと一言告げて仕事に戻っていった。

笑みを浮かべてシエスタの背中を見送ったルイズではあるが、一つ疑問が生じてきた。

(あれ?街までだと、普通に馬を飛ばしても往復で半日はかかるわよね。
 昼休みの間にどうやって往復するのかしら。)

しかし、シエスタは決して出来もしないことを言うような娘ではないのだ。
なんだか納得のいかないままではあるが、シエスタを信じてとりあえず疑問は棚上げをすることにした。

なお、何故かこの日から学院の七不思議に、
『怪奇!街道を爆走するジェットメイド』
なるものが生まれて、一人の青い髪の女生徒を心底震え上がらせたりもするが、本件もまた本文とは関係がないため割愛する。
11: 2008/01/07(月) 23:27:45 ID:y+XJVeBF(3/6)調 AAS
流石シエスタw人間を超えてる支援w
12: 2008/01/07(月) 23:27:46 ID:pfpalszI(2/2)調 AAS
待ってたぜ支援
13: 男達の使い魔 2008/01/07(月) 23:28:38 ID:zRAoqvh2(4/7)調 AAS
そうして魅惑之妖精亭に到着したルイズ達であった。

「はーい。あなたたちね、シエスタが言っていたのは?」

野太い声が大気を震わす。しかし、その言葉遣いは明らかに声質とあっていなかった。
思わず声を失くすルイズと飛燕の前に、声の主が姿を表す。
巨大な影がルイズ達の前に現れた。

ルイズと飛燕は完全に言葉を失った。
およそ190サンチほどはあるであろうその人影は、あまりにも大豪院邪鬼酷似していたのだ。

いかつい顔、分厚い胸板、丸太のような腕に足。
あまりにも大豪院邪鬼に似ていると言わざるをえない。

もちろん違う部分も散見される。
癖の大きい毛を、丁寧に油で押さえつけられた髪。
そして、大きく主を引いた唇。
極めつけは、その格好であろう。
肉体美を強調するかの様に、大きく開いた胸元からは、色々と見たくないものが飛び出していた。

(べ、別人と分かっていてもこれはキツイですね。)

思わず苦虫を噛み潰してしまったような表情を作る飛燕。
一方のルイズは、まだショックが抜け切れていないのか立ち尽くしている。

「わたくしの名前は簾火論(すかろん)。この魅惑之妖精亭のオーナーよ。
 シエスタがお世話になっているそうね。」

そう言って、可愛らしくウィンクを飛ばすスカロン。

(も、もう駄目。)

壮絶なまでに似合わないスカロンの仕草に、とうとうルイズの神経が限界を迎えた。
段々と暗くなっていくルイズの視界に一つの光景が映っていた。

「貴方達にはここで働きながら情報を集めてもらうつもりだけど、それでいいかしら?
 飛燕といったかしら?あなた良い男ねぇ〜」

顔を引きつらせた飛燕にスカロンがにじり寄っている光景であった。

男達の使い魔 第十七話 完
14: 2008/01/07(月) 23:28:58 ID:F0Qkqgz6(1/2)調 AAS
>ジェットメイド

ターボババアとかマっハばあちゃんの類(たぐい)か……支援
15: 男達の使い魔 2008/01/07(月) 23:29:48 ID:zRAoqvh2(5/7)調 AAS
NGシーン

雷電「むう、あ、あれは!」

虎丸「知っているのか雷電!?」

雷電「あれぞまさしく古代中国において伝わる雌異怒(め・いど)!」

メイドとは西洋が起源であると一説には言われているが、近年の学会ではその起源は古代中国にある、というのが定説になっている。
かつて秦の時代、東海寺と西海寺という拳法界の勢力を二分した寺があった。
いざ雌雄を決する段になって、それぞれの寺は代表者を立ててその決闘にて全てを決着することになったという。
東の狭雷(さ・らい)に西の雅威(が・い)というそれぞれ天才の名を欲しいままにした二人が代表者に選ばれたのは当然の理であろう。
自分が狭雷に僅かに及ばないことを分かっていた雅威は一計を案じることにした。
勝負までの短期間で狭雷を凌駕するには、相手のことを研究し、自分の実力を瞬間的に底上げする必要がある、そう判断した雅威が
取ったのは、あろうことか女装して東海寺にて働くことであった。
怒りは肉体を鋼にし、気を大きく膨らませるという。
東海寺に女装した雅威は、数々の屈辱的なことを体験し、見事に怒りを気に変異させ、狭雷の癖を見抜くことに成功したのだ。
そうして訪れだ決戦当日、雅威はその蓄えた気を爆発させることで見事に狭雷を打ち倒して東海寺を撃ち滅ぼした。
この時見せた技を、雅威は、その技を体得するまでの経緯をとって、雌異怒と名づけた。
この故事がドラゴンロードを渡る拳法家達によってローマへと伝わり、様々な剣闘士達が女装して宿敵に仕えるようになった。
彼らは、自分達のことを故事に則り雌異怒と名乗ったという。
しかし、これは決闘の神聖さを犯すと考えるローマ皇帝コンスタンティヌスによって、
剣闘士に仕えるのは女性のみと定められ、いつしかメイドとは女性を指すようになってしまったのだ。
なお、全くの余談ではあるが、この雅威の技は一子伝承で現代にも伝えられており、
伝承者は雌異怒雅威(めいど・がい)と名乗り、誰かに仕えながら腕を磨く風習になっている。

民明書房刊 「武術におけるメイドの歴史」(平賀才人著)
16: 2008/01/07(月) 23:30:58 ID:y+XJVeBF(4/6)調 AAS
男塾乙&GJ

スカロン、邪鬼似かよ!
つまり邪鬼のオカマバージョン!?

・・・・・・想像できねぇ・・・
17: 98-626 ◆99aL9b0qn. 2008/01/07(月) 23:32:13 ID:eNwMhk9G(1/9)調 AAS
男塾GJでした
NGネタのこてこての説明がwww
18: 男達の使い魔 2008/01/07(月) 23:32:58 ID:zRAoqvh2(6/7)調 AAS
まずは
>>1 乙です。
そして百スレ目おめでとうございます。

随分とご無沙汰しておりました。
ようやく師走も終わり、少し楽になって参りましたので、今後はもう少し間隔を詰めて書くようにしようと思います。
目標は本年度完結としておきます。

それでは皆様ご支援いただきまして誠にありがとうございました。
19: 2008/01/07(月) 23:35:02 ID:F0Qkqgz6(2/2)調 AAS
NGネタを読んで、冥途の一里塚とか、メイド刑事なシエスタとかってネタが思い浮かんだ。
20: 2008/01/07(月) 23:35:25 ID:cb7fSPne(2/2)調 AAS
男塾の人GJって言うかメイドガイってw
オカマ邪鬼……うん、想像しない方がいいな
速攻で死亡確認されそうだ
21: 2008/01/07(月) 23:39:47 ID:ulmx8SjU(1)調 AAS
100スレおめでとう。全ての作家さんと住人に幸あれ。

そして男達のヒト乙
22: 2008/01/07(月) 23:41:15 ID:LQJ2kpOy(1/3)調 AAS
久しぶりの男塾だw

NGシーンとか楽しみにしてたんで
乙です。
23
(1): 98-626 ◆99aL9b0qn. 2008/01/07(月) 23:41:28 ID:eNwMhk9G(2/9)調 AAS
本日2度目ですが第5話投下しますがよろしいでしょうか?
24: 2008/01/07(月) 23:41:53 ID:LQJ2kpOy(2/3)調 AAS
>>23
どんとこい
25: 2008/01/07(月) 23:41:54 ID:y+XJVeBF(5/6)調 AAS
支援
26: 2008/01/07(月) 23:42:27 ID:of9GxLC8(1)調 AAS
飛燕はよく頑張った(過去形)よGJ
27: ゼロの斬鉄剣 5話 (1) 2008/01/07(月) 23:44:12 ID:eNwMhk9G(3/9)調 AAS
ゼロの斬鉄剣 5話 ―泣き虫(クライベイビィ)・ルイズ 後編―

早朝
いつもより若干早く目を覚ます五ェ門、ハシバミ草の効能のおかげで肌寒いものの
風邪は引かなかったようだ。
「さて、とりあえず洗濯をいたそう。」
さすがにルイズの洗濯物は無いので今日は五ェ門の胴衣のみだった
シエスタが五ェ門に声をかけたのは既に洗濯が終わり焚き火で干しているときのことであった
「おはようございます、ゴエモンさん。」
おお、と振り向く五ェ門
「おはよう。昨日は馳走を頂き感謝している。」
くすっと笑うシエスタ
「いいえ、まさかゴエモンさんの故郷と曽祖父の故郷が一緒だったなんて。」

なるほど、そういわれればこの黒い髪と黒い瞳、どおりで日本人を感じさせるわけだと五ェ門は納得する。
「ところで、今日はミス・ヴァリエールの洗濯物はないんですか?」
うっと顔が引きつる五ェ門
「ああ、面目の無い話だがルイズと喧嘩になってな・・・」
「まあ、どうしてですか?」
「話すのも恥ずかしい理由なのだ、捨て置いてくれまいか。」
心配そうに顔を歪めるシエスタ
「まあ、早く仲直りできるといいですね。」
「うむ、拙者の不注意でルイズを怒らせてしまったのであるからそういたすつもりだ。」
「がんばってくださいね、ゴエモンさん。」
シエスタは名残惜しそうに五ェ門の元を去る

そのころのルイズ
「おっほっほ、貴方の使い魔はこのキュルケ無しではいきてはゆけなくてよ?」
「拙者、キュルケ殿にぞっこんでござる。」
「ゴエモン、私の靴をおなめ!」
ペロペロペロ

「やめてー!」
絶叫とともに目を覚ますルイズ
「はあ・・・はあ・・・最悪の目覚めだわ・・・」
28
(1): 2008/01/07(月) 23:45:25 ID:KyCXEnPa(1/2)調 AAS
100スレおめ。
全ての作家と住人に邪神の加護あれ...

∩(・∀・)∩いあ!すとらま!すとらま!
29: 2008/01/07(月) 23:45:42 ID:nXBxxoCv(1/2)調 AAS
支援
30: 2008/01/07(月) 23:46:45 ID:y+XJVeBF(6/6)調 AAS
>28
邪神はダメだろw妄想神だ支援
31: ゼロの斬鉄剣 5話 (2) 2008/01/07(月) 23:46:50 ID:eNwMhk9G(4/9)調 AAS
部屋をみわたすルイズ
「ちょっとゴエ・・・・」
言いかけて昨日の出来事を思い出すルイズ
「(そうだったわ、ゴエモンは昨日私が・・・)」
ため息をつくルイズ
五ェ門が来てからというもの朝の決まった時間には起こしてくれていた。
しかし今朝は五ェ門はいない。
「(やっぱり、言いすぎだったのかしら・・・いや、いけないわ、いくら強いからって主人はあくまであたしなんだから!)」
気を引き締めるルイズ
扉をあけ、そそくさと食堂へ走るルイズ

入れ違いで五ェ門がルイズの扉を叩く
「(いない、か)」
そこへキュルケとタバサが現れる
「あらダーリン、おはよう」
「・・・・おはよう」
「うむ、二人ともおはよう、しかし何だそのだありんとは。」
くすっと笑うキュルケ
「それより昨日はごめんなさいね。」
おもったより素直な言葉を聞いた五ェ門
「もうよい、キュルケはもっと自分を大切にするんだな」
「あら、でもあきらめませんことよ?」
ニンマリわらうキュルケ
「(まったく、こりないな。)」
ふと、タバサがキュルケの前に

「タバサ、昨日の差し入れ、いたみいる。」
「いい・・・きにしないで。」
頬がわずかに赤らむタバサ
それをジト目で見るキュルケ
「あら、あたしの誘いを断った後でお二人は何かあったのかしら?」
ちょっとすねるキュルケ
「いや、いろいろあってハシバミ草の差し入れを頂いたのだ、これが美味でありがたかった。」
「・・・・ゴエモン、あなたハシバミ草たべれるんだ。」
「うむ、おかげで今朝は思いのほか目覚めはよかった」
32
(4): 2008/01/07(月) 23:47:18 ID:l+Nbeh7Q(1)調 AAS
えーっと、公開予約していきますね
33: ゼロの斬鉄剣 5話 (3) 2008/01/07(月) 23:48:31 ID:eNwMhk9G(5/9)調 AAS
驚く顔をするキュルケ
「そ、そう、じゃああたしたちは食堂いくから、またね〜」
タバサをつれ食堂へ向かうキュルケ
「(あの二人はあんなに違う性格で仲がよいのだな。)」
ふと、五ェ門の脳裏に相棒二人の顔が浮かぶ
「(今頃ルパンと次元は何をしておるのだろうか。)」
ちょっとセンチになる五ェ門であった

食堂でさっさと食事を済ませたルイズ
「(なんでゴエモンは姿をあらわさないのかしら・・・・)」
あの律儀な五ェ門のことだから朝になればなんらかのアクションを起こすと思っていたが
微妙なすれ違いで肩透かしをくうルイズ
「いけない、今日の朝は秘薬に関する筆記試験だったわ!」
はっと気がつきそそくさといつもの教室へ向かうルイズ

「むう、試験中とは・・・」
今度こそルイズにきちんとお話しておこうとおもったのだが
いざ向かった教室には、「試験中につき立ち入りを禁ず」の張り紙

仕方が無く教室のエントランスにある椅子へ腰をかける
間もなく早く終わった生徒が何人か出てくる
「あ、あなたは・・。」
む?と顔を上げるゴエモン
「そなたは、昨日の・・・」
「モンモランシーですわ。」
「拙者は石川五ェ門と申す」
「あら、貴方のことはもう知ってるわ」
クスリと笑うモンモランシー
「昨日は、そのすまないことをした。」
首を振るモンモランシー
「あなたのせいではなくってよ。悪いのはギーシュなんですもの。」
すこし申し訳なさそうにする五ェ門
「あの後ね、私に謝ってきたわ。ひどい姿だったけど」
思い出すように笑うモンモランシー
「私、彼を許すことにしたわ」
34: ゼロの斬鉄剣 5話 (4) 2008/01/07(月) 23:50:45 ID:eNwMhk9G(6/9)調 AAS
ほう、と五ェ門
「だって、いつまで怒ってもしょうがないでしょ?それにあの日は私の香水をつけてくれたんだもの」
「(ううむ、拙者は香水は苦手なのだ。)」
と口には言わない五ェ門
「ただし、今後浮気は許さないっていう条件でね。」
ふっ、と五ェ門は笑う
「とにかく、彼は貴方にお詫びがしたいといっていたわ。」
「ほう、あれだけ痛めつけたのだから拙者をうらんでいるとおもったが。」
「あら、彼は仮にも誇り高き軍人貴族よ?第一そんなに狭量な男ならとっくに見捨てているわよ。」
ふふふと笑いながら五ェ門を見つめるモンモランシー
「私も貴方に感謝しているわ、ギーシュもちょっとはいい男になったし、浮気しないって誓ったし。」
「まあ、そういうことなら拙者からは仲良くやれというしかないな。」
「ふふ、ありがとう、じゃあ私はこれで失礼するわ。」
うむ、と五ェ門は頷きモンモランシーの後姿を見送る

――

「(ふう、やっと終わったわ〜、魔法薬の試験はすこし苦手なのよね)」
まずまずの出来だと自負するルイズ
「(さて、ゴエモンはまっているかしらね?)」
そう扉をあけると
そこには楽しそうに談笑するモンモランシーと五ェ門の姿があった
にわかにルイズの怒りが沸点に達する
「な・・・なによ!なによなによなによ!キュルケの次はモンモン!?」
ギリギリと歯軋り
「なによなによ!あたしがおちこぼれだからって!使い魔にまでなめられるなんて!」
ボロボロと涙を流し始めるルイズ

モンモランシーを見送り扉に目をやると、そこには涙を流した鬼神が立っていた
「(何事が起きたのだ・・・)」
無言で五ェ門に近づくルイズ
「あんたなんて!あんたなんて!・・・ファイヤーボール!」
「むっ!」
バーン!
ギリギリで交わしたが至近距離の爆風を受ける五ェ門
先ほどまで座っていた椅子は粉々だ。
「くっ、待て!ルイズ!」
喚きながら走り去るルイズを追いかける五ェ門
35: 2008/01/07(月) 23:51:52 ID:zRAoqvh2(7/7)調 AAS
支援
36: 2008/01/07(月) 23:52:37 ID:nXBxxoCv(2/2)調 AAS
これで斬鉄剣折れたらどうしよう支援
37: ゼロの斬鉄剣 5話 (5) 2008/01/07(月) 23:56:11 ID:eNwMhk9G(7/9)調 AAS
喚きながら走り去るルイズを追いかける五ェ門

ルイズは扉に鍵を閉め、ベッドにもぐりこむ
ドンドンと扉を叩く五ェ門
「うるさい!ゴエモンはどうせあたしのことばかにしてるんでしょ!」
涙声で叫ぶルイズ
埒が明かないと五ェ門は
「御免!」
キィン!キィン!
ガラガラ・・・
扉を切り倒しルイズのそばへ

「ルイズ・・・」
「こないで!なんなのよ!ほっといてよ!」
子供のように泣きじゃくるルイズ
立ち去ろうとしない五ェ門に当たるルイズ
「ばか!ばか!みんなあたしを馬鹿にするんだ!」
叩かれ続ける五ェ門
バシ!バシ!
何度も五ェ門の体を殴るルイズ
「ひぐっ!なんで・・・なにもしてこないのよう!」
一切抵抗しない五ェ門の態度にますます惨めになっていくルイズ
「なきたければ泣け、当たりたければ当たるがよかろう。」
だんだん五ェ門を叩くルイズの力は弱くなる
ふと五ェ門がルイズの頭をなでる
「拙者は必死で努力し食らい付くルイズを認めている、見捨てるわけがなかろう。」
ぐしゃぐしゃになった顔を上げるルイズ。

「じゃあ、なんで・・・なんでキュルケやモンモランシーなんかと・・ぐす・・なかよくしてるのよ!」
五ェ門は昨日からの出来事をきちんと説明する
だんだんとルイズの顔から怒りが消えていく
「と、いうわけだ。別に拙者はルイズをないがしろにしたわけではない。」
それに、と五ェ門
「お主はもっと自分に自信をもつのだ・・・だが辛くなったとき、泣ける時に泣くがよい、世の中泣くことも叶わぬ事もあるのだからな。」
ルイズは大声で泣いた
「うわああああああん!」
ルイズが人の胸の中で泣くなんて何年振りの出来事だろうか。
自愛に満ちた目でルイズを見る五ェ門

そうしてルイズが泣き疲れて寝るまで五ェ門は懐を貸すのであった。

ルイズと五ェ門がすこし近くなった、そんな日の出来事

つづく
38: 2008/01/07(月) 23:56:11 ID:bkIRAmwo(2/2)調 AAS
デルフ使用フラグか支援
39: 2008/01/07(月) 23:57:21 ID:LQJ2kpOy(3/3)調 AAS
五右衛門大人だな。
支援
40: ゼロの斬鉄剣 5話 (の蛇足) 2008/01/07(月) 23:57:43 ID:eNwMhk9G(8/9)調 AAS
後日談―
次の日、学院から通達があった
―エントランスの椅子と寮の部屋の扉を弁償してね(ハート)
                オールド☆オスマン―

五ェ門はあまり睡眠を取れなかったが爆破された場所の掃除をしているのであった
41: 2008/01/07(月) 23:57:56 ID:KyCXEnPa(2/2)調 AAS
これはいい五右衛門
支援
42
(1): 98-626 ◆99aL9b0qn. 2008/01/07(月) 23:58:56 ID:eNwMhk9G(9/9)調 AAS
支援感謝!
投下完了しました、いきなり慈愛が自愛になってることに気がつきました、
すみません><
43
(1): 2008/01/08(火) 00:02:58 ID:tA3zVk/s(1/10)調 AAS
GJ!!
よかった折れなくてホントによかった
ルイズのツンデレLVが凄い事にww
44: 2008/01/08(火) 00:03:02 ID:ulQVPigt(1)調 AAS
>>42
GJ
五右衛門は真っ当に大人だし、
なんか目が潤んだ。このルイズは可愛いな。
45
(1): 2008/01/08(火) 00:04:30 ID:HLnvZ0jG(1/2)調 AAS
ちと思ったんだがルイズが泣き叫んだりしてる時、ドアが無いわけで……

周りにだだ漏れだろうから取り敢えずゼロは返上されるのか?
46: 32 2008/01/08(火) 00:13:55 ID:2BPOsWg6(1/3)調 AAS
投下してもよろしいでしょうかね?
47: 98-626 ◆99aL9b0qn. 2008/01/08(火) 00:14:00 ID:/boqm/mq(1/2)調 AAS
>>43、44
ツンデレは國の宝です
でもバランスがむずかしい・・・

>>45
廊下の陰で咽び泣くシエスタを想像してください。
48: 98-626 ◆99aL9b0qn. 2008/01/08(火) 00:14:55 ID:/boqm/mq(2/2)調 AAS
>>32
支援
49: 2008/01/08(火) 00:14:57 ID:2db8kp4t(1/2)調 AAS
支援

>>32
おk
50: 2008/01/08(火) 00:15:20 ID:HSLGKkHe(1/17)調 AAS
支援
51: 2008/01/08(火) 00:19:11 ID:sEmR1TY6(1)調 AAS
祝、100 支援
52
(1): 32 2008/01/08(火) 00:19:51 ID:2BPOsWg6(2/3)調 AAS
まずは、あの作品のキャラがルイズに召喚されましたスレの100スレ目おめでとうございます。
今回投下するのはSSではなく、100スレ目の記念ネタです。
この記念ネタは今作家さんたちがやっているリレーSSとは違いますのでご注意ください。

また、ネタをネタとして笑いとばすことの出来ない方にはちょっとキツイネタです。

あの作品のキャラがルイズに召喚されましたTCG
外部リンク:www8.atwiki.jp
53
(1): 2008/01/08(火) 00:28:00 ID:62xU5JNG(1)調 AAS
なんというTCGww
このカードの種類ってこれからも更新できるかな?
54: 2008/01/08(火) 00:29:06 ID:JDPTyelL(1)調 AAS
>>53
勝手にカードゲームにされたら嫌がる作者さんもいるんじゃね?
55: 2008/01/08(火) 00:29:31 ID:4RcL9V1f(1/4)調 AAS
なのはキャラはそこそこ出演してますが、元ネタのとらはキャラは少ないすね
十六夜さん×デルフ希望
アヌビスとはまた違った味わいが…
56: 2008/01/08(火) 00:34:55 ID:rsvwzeaR(1/2)調 AAS
おやおや、いつの間にか100スレもいったもけど本当に色々なルイズが生まれたもんだねぇ
あぁ、実に素晴らしいよルイズ………だから盲目暗愚たる僕の父のためにもっと足掻いてみせておくれよ?
君達の抗う姿を僕は愛してるんだからさ

さて、100スレ記念の祝辞はこれまでにして僕はお暇させてもらおうかな
57: 2008/01/08(火) 00:36:28 ID:vyG11T2l(1/18)調 AAS
支援
58: 2008/01/08(火) 00:42:57 ID:Jq/iCsT3(1/3)調 AAS
投下してもいい?
59: 2008/01/08(火) 00:44:07 ID:vxN6IbP4(1/2)調 AAS
ダヴァイッ!
60
(1): 2008/01/08(火) 00:45:19 ID:tA3zVk/s(2/10)調 AAS
>>52
悟空とかどうなるんだろ?

支援
61
(1): 2008/01/08(火) 00:46:53 ID:lU5OHEmK(1/3)調 AAS
ジークシエン!
62
(3): 使途を越えた使い魔 2008/01/08(火) 00:48:32 ID:Jq/iCsT3(2/3)調 AA×

63
(6): 使途を越えた使い魔 2008/01/08(火) 00:49:01 ID:Jq/iCsT3(3/3)調 AAS
プロフィール
碇シンジ
真名:タカシ
学年:中2
階級:特務機関UNTSO特務上級大将
流派:激魂粋陣剣真聖魔斬流
クラス:エンジェル
ランク:SSS
属性:使途属性
時給:870万円(支払いは現金のみ)
能力:魅了の微笑み
能力:必殺爆錬紅白斬
能力:ヒーリングエッジ
装備:炎火牙旋剣
断刀閃の鎧
義心鷲の冑
想光雷壱の盾

初めてSSを書きなす。終わりまでがんばります。
64: 2008/01/08(火) 00:50:31 ID:vyG11T2l(2/18)調 AAS
>>63
ちょwwwここまで酷い中二病的キャラは始めて見たwwwwww
65: 2008/01/08(火) 00:51:13 ID:O+NfY0L5(1)調 AAS
したらばスレ:otaku_7601
66: 2008/01/08(火) 00:51:16 ID:2BPOsWg6(3/3)調 AAS
>>62
そこまで俺設定導入してSS書くつもりなら、自分のHP作ってそこで公開したほうがいいぞ。
ここでそれやると、叩かれまくるぞ。きっと
67: 2008/01/08(火) 00:52:43 ID:fBUwg+0F(1/9)調 AAS
>>63
お前絶対に狙って書いてるだろww
68: 2008/01/08(火) 00:54:24 ID:TP/Mo2q6(1/2)調 AAS
え〜……何この……何?
69: 2008/01/08(火) 00:55:00 ID:tA3zVk/s(3/10)調 AAS
>>63
狙いすぎだww
70: 2008/01/08(火) 00:55:56 ID:lU5OHEmK(2/3)調 AAS
>63
え? ルイズが中二病キャラを召喚したようです
ってギャグ作品なんだろ?
キャラ名が違うとか、一人称と三人称が混ざってるとか(ネタとしては)レベル高いぜ……
71: 2008/01/08(火) 00:57:13 ID:Cqc8y8Kz(1/2)調 AAS
オッドアイが足りない
72: 2008/01/08(火) 00:57:27 ID:4RcL9V1f(2/4)調 AAS
やっぱキスシーンの擬音は「バッパン」?
73: 2008/01/08(火) 00:57:57 ID:MyVZMXar(1/2)調 AAS
>>63
身体を張ったネタとしては申し分ないと思うが、流石に既存作品のキャラじゃないように感じるんだ。
その意味ではここは相応しくないと思うぞ。

……既存作品のキャラじゃないよな?
74: 2008/01/08(火) 00:58:02 ID:27WoHRuF(1)調 AAS
>>62
よし、では次はYOKOSIMAだ。
その次はNARUTOだ。
でKEITAROも書くんだ。
KYOUYAも忘れてはいけない。
U-1&U-2もだぞ。
おといけないNEGIも書かないとな。

どうせやるなら全部書くんだ。

そして全部書いたらさようならだ。
75: 2008/01/08(火) 00:58:25 ID:vOxePvkn(1/2)調 AAS
どう考えても荒らしだろw
なんか某ながちゃんにある数多ある内のひとつの小説のようだ
76: 2008/01/08(火) 01:00:16 ID:WctLQQ8P(1)調 AAS
前スレ991
ユベルとかwktkが止まらないぜ。
一応誰にも傷つけられないというから「神の盾」にはなれるかな、とか思ったり。
77: 2008/01/08(火) 01:04:55 ID:UGe1kLKk(1)調 AAS
まあ、頃合を見計らって『釣りサーセンwww』とでも言っておけばいいんじゃないかな?
78: 2008/01/08(火) 01:06:40 ID:vOxePvkn(2/2)調 AAS
切れ長の目はうつく(ry
オッドアイは閃光(ry
アルカイックスマイルで(ry
アバン流刀殺法を(ry
契約金一億万(ry
79
(1): 2008/01/08(火) 01:08:00 ID:Cqc8y8Kz(2/2)調 AAS
釣りっつーか単なるネタでしょ
なんかおかしい反応だな…
80
(1): 2008/01/08(火) 01:12:49 ID:MyVZMXar(2/2)調 AAS
>>79
まぁキミは落ち着いてスレタイを音読してみると良いと思うよ
81
(1): 2008/01/08(火) 01:16:09 ID:vyG11T2l(3/18)調 AAS
自分、投下いいすか?
82: 2008/01/08(火) 01:17:58 ID:HSLGKkHe(2/17)調 AAS
支援はいりま〜す
83
(1): 2008/01/08(火) 01:19:00 ID:/0S+FQbq(1)調 AAS
>>81
少なくともさっき投下されたのよりは普通なのを期待支援
84: 2008/01/08(火) 01:20:26 ID:tA3zVk/s(4/10)調 AAS
>>83
あれ以上やばいのは逆に無理だって支援
85: 2008/01/08(火) 01:20:27 ID:wV3dahhw(1)調 AAS
>>80
頭わりぃw
86: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:21:30 ID:vyG11T2l(4/18)調 AAS
「あんた誰?」
「え?」

目の前にいきなりピンク色の髪の少女が現れた。
自分は今し方ベータに自分の搭乗していた戦術機を粉砕され死んだはずだった。
しかし今は緑の草原に石造りの大きな城が見える。
欧州的な建築物だが欧州はベータの侵攻によって最後まで生き残っていたイギリスも破壊されているはずだ。
さらに自分の周りには某ポッター家のハリーくんの冒険を描いた小説の世界のような格好をした少年少女たち。
まったく理解できない状況である。

自分はついさっきまで最前線で戦っていたはず、それが今ではどこか分からないところに居る上、訳も分からない連中に囲まれている。
死ぬ直前の幻覚でも見ているのかもと頬を抓ってみるとずきりと痛みを感じた、紛れも無くこれは現実だろう。

「ちょっと! 黙ってないで答えなさいよ!」

自分の体を見てみると99式衛士強化装備ではなく何故か国連軍の群青色の戦闘服姿。
ヘルメット、防弾チョッキ、自動小銃、さらにピストルや手榴弾までも装備してある、傍にはご丁寧に背嚢まで用意されている。

「えーマジ平民!?」
「キッモーイ!」
「平民の召喚が許されるのはゼロのルイズまでだよねー!」
「キャハハハハハハ!」

失礼な連中だが無視して背嚢を背負う。

「私を無視するなー!!」
ピストルをホルダーから抜き、マガジンをセットして構えた。
87: 2008/01/08(火) 01:22:04 ID:HSLGKkHe(3/17)調 AAS
ディスプレイがPCのシグナル認識しなくて俺涙目支援
88: 2008/01/08(火) 01:24:41 ID:tA3zVk/s(5/10)調 AAS
いつか来るとは思ったが・・・支援
89: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:24:53 ID:vyG11T2l(5/18)調 AAS
「おいっ! ここはいったい何所だ!?」
さっきの少女にピストルを向ける。
「ちょ…ちょっと! あんたいったい何を……」
「ここは何所だと聞いているッ!」
少女が言い終わらないうちに足元にピストルを一発撃った。
周りの連中の笑い声が止まり、恐怖心の混じったざわめきへと変わる。

「こっ…、ここはトリステイン! トリステイン王国のトリステイン魔法学院よ!」
トリステイン王国? 魔法学校? こいつは人を馬鹿にしているのか? それとも頭がイッちゃっているのか?
さらに少女の足元にピストルを一発撃つ。

「ふざけるのもいい加減にしろッ! 本当のことを言えッ! さもなくば……ッ!」
「ほ、本当よ!」
少女は涙目になって言った。しかし魔法だの何だのと言う事を信じるわけがない。

「これが最後だ! 次に嘘を吐けば本当に……」
言い終わらないうちに地面から足が離れるのを感じそのまま地面に思い切り叩きつけられ、そこで意識が途切れた。

    ※    ※    ※
90: 2008/01/08(火) 01:26:43 ID:HSLGKkHe(4/17)調 AAS
支援
91: 2008/01/08(火) 01:26:49 ID:flk1N+Fk(1/11)調 AAS
支援
逆行系でよく見かける人か
92: 2008/01/08(火) 01:27:08 ID:rV9iRruL(1)調 AAS
武ちゃん支援
93: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:27:24 ID:vyG11T2l(6/18)調 AAS
「タバサ……、アンタもたまには大胆なことやるわねぇ……」
キュルケは驚いたように言った。
「大丈夫……死んでない……」
「いや、そういうことじゃなくて……」

ルイズは体から力が抜けその場にへたり込んだ、何しろ召還した男がいきなり自分に発砲したのだ。
立ち上がり恐る恐る自分が呼び出した男に近づいた、どうやら気絶しているようだ。
それにしてもこの男、変わった身なりをしている。
いったい何所から来たのだろうか、しかし平民を使い魔にするというのは……

「コルベール先生。召喚のやり直しを……」
「だめです、ミス・ヴァリエール」
「で、でも平民の上、いきなり銃を撃つような奴とは……」
「残念ながら一度呼び出した『使い魔』は変更することはできない。何故なら春の使い魔召喚は神聖な儀式だからだ。いきなり銃を発砲する輩でも、彼を使い魔にするしかない」

ルイズは泣きそうになった。何しろ自分に向けていきなり発砲するような奴を使い魔にしなくてはならないのだ。
「ううう……。感謝しなさいよ、貴族にこんなことされるなんて、普通は一生ないんだから。」

    ※    ※    ※
94: 2008/01/08(火) 01:28:05 ID:flk1N+Fk(2/11)調 AAS
支援
95: 2008/01/08(火) 01:29:29 ID:tA3zVk/s(6/10)調 AAS
支援
96: 2008/01/08(火) 01:29:34 ID:HSLGKkHe(5/17)調 AAS
原作しらないぽ支援
97: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:29:54 ID:vyG11T2l(7/18)調 AAS
『ね…、…ル…ちゃ…、起……よ!』
煩いなぁ、純夏は……。もう少し寝せてくれてもいいだろ……。
『学…に遅……ちゃ…よ! ……って…!』
あともう少しだけ……もう少しだけ……。

「起きろって言ってるでしょう!! この馬鹿ぁー!!」
足に強烈な痛みが走った。
「痛ぇな……誰だよ……」
目を開けると誰かが仁王立ちしていた。

「おお、目覚めたようですね。」
目を覚ますと椅子に座らされていた、しかも手足を縛られて。目の前にはさっきの少女。そして向こうの机にはさっきの禿げたおっさんと俺の装備一式が机の上に置いてあった。

「俺をどうする気だ? 拷問でもして機密条項を吐かせようってか? 残念だが俺はそんな大層な身分じゃないぜ」
「そんなこと誰がするものですか!? アンタ、名前は?」
「は?」
「な・ま・え・は!?」
「人に名前を聞くときはまず自分から名乗るもんだぞ」
「平民の癖に生意気ね……、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」
「俺は国連軍横浜基地所属、A-01連隊隷下第9中隊隊長のタケル・シロガネ大尉だ」
任官からもう4年。俺は少し前に大尉にまで昇進していた。

「コクレングン? ヨコハマ? 何それ? それにあんた将校ってことは貴族なの? そうは見えないわね」
「そんなことはどうでもいい。もう一度さっきの質問をする、ここはいったい何所だ!? それと何故俺をこんな所に連れてきた!?」
「だからトリステイン魔法学院よ! それとあんたは私に使い魔として召喚されたの!」
「ハア? 魔法? そんなの今時誰が信じるってかってーの、バーカ!」
少女にまた無言で思い切り足を蹴飛ばされる。
98: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:33:11 ID:vyG11T2l(8/18)調 AAS
「痛ってぇなあ…、そんなに信じさせたいならその魔法とやらをやって見せろよ」
無論出来る訳が無いだろう、常識で考えて。

しかし自分の予想を超えたことが目の前で起こった。
壁際にあった花瓶に少女が杖を向け、何かを唱えると爆発したからだ。
「あああ……、ミス・ヴァリエール何と言う事を……、あれは……良い物だったのに!!」
「す…、すみませんコルベール先生。ちゃんと弁償しますんで……」
目の前の光景に呆気に取られていた。
火薬を使ったようには思えない。火薬を使えば硫黄なり硝煙なりの匂いで分かる、しかしそんな匂いはしない。

ふと窓の外に目をやるとさらに信じられないものを目のあたりにした。
これを見なかったら彼女の言ったことなど信じなかったろう。

「―――月が……、二つ……、あるだって……?」

自分が元居た世界にも、飛ばされた世界にも月は一つしかなかった。なのにここは月は二つある。
「マ…、マジで……?」
ようやく理解できた。

――――――自分は『また』違う世界へと飛ばされてしまった。――――――

そう、『また』なのである。
前は『ベータ』とか言う分けの分からない地球外生命体によって滅びかけた世界、今度は魔法の世界。
一度ならず二度までも違う世界に飛ばされたのである。

もう笑うしかない、神様というものが居たとしたらいったい自分に何をやらせたいのだろうか。
いや、ただ嫌がらせをしたいだけなのかもしれない。
どうせ一度は失った命だ、この嫌がらせにとことん付き合ってやろう。
99: 2008/01/08(火) 01:33:19 ID:HSLGKkHe(6/17)調 AAS
支援
100: 2008/01/08(火) 01:34:29 ID:2db8kp4t(2/2)調 AAS
100
101: 2008/01/08(火) 01:35:06 ID:HSLGKkHe(7/17)調 AAS
壺がよいもの噴いた支援
102
(1): 2008/01/08(火) 01:35:50 ID:tA3zVk/s(7/10)調 AAS
アンリミテッドか支援
103: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:36:25 ID:vyG11T2l(9/18)調 AAS
「面白い、その使い魔とかいうの、やってやろうじゃねぇか!」
「フンッ! 私はアンタを使い魔にするのは嫌だけど、留年はもっと嫌だから我慢してあげるだけよ!」
「それよりいい加減縄を解いてくれ。痛くてたまらないんだけど」
「いいけどもういきなり銃を撃ったりしないわよね?」
「神に誓ってもうしない」

    ※    ※    ※

「ったく、痕になっちまってる……。あれ? 何だこれ?」
左手を見てみると何か変な文字のようなものが刻まれていた。
「ふむ、珍しいルーンだな」
禿げたおっさんが左手の甲を覗き込む。

「少し見せてくれないか?」
「まあ、いいですけど…」
そう言うと手の甲の文字を書き写し始めた。

「なあ、これはいったい何なんだ?」
ルイズという少女に聞く。
「ルーンよ。それが使い魔である証」
「で? 何か役に立つのか?」
「何の効果があるかは私にも分からないわよ」
じっとルイズの目を見る。
「な、何よ!? じっと見つめたりして!?」
「いや、相手を1度だけ自由に操れたりするかなと思って……」
「ギ○スじゃないわよ!!」

何故ルイズが王の力を知っているかは皆様のご想像にお任せする。
104: 2008/01/08(火) 01:38:51 ID:FqcXc1M9(1)調 AAS
>>102
A-01ならアンリミテッドでもないぞw
支援
105: 2008/01/08(火) 01:38:54 ID:HSLGKkHe(8/17)調 AAS
ネタ激しいな支援
106: ゼロの因果導体 2008/01/08(火) 01:39:04 ID:vyG11T2l(10/18)調 AAS
今回はここまで
お察しの通りマブラヴより武ちゃんこと白銀武です
107: 虚無と最後の希望 2008/01/08(火) 01:39:43 ID:qCLMocVY(1)調 AAS
戦術機が在るのかどうかで難度が変わってくる乙
108: 2008/01/08(火) 01:42:56 ID:tA3zVk/s(8/10)調 AAS

結局のところループしてるのか?
109: 2008/01/08(火) 01:46:47 ID:HSLGKkHe(9/17)調 AAS


PC使えない=俺の嫁が書けない…orz
110: つかつか 2008/01/08(火) 02:32:05 ID:LaLLQ3Ka(1/7)調 AAS
というわけで投下okですか?
111: 2008/01/08(火) 02:32:15 ID:oFMjwbBp(1/2)調 AAS
part100はのっけから香ばしいなおい
112: 2008/01/08(火) 02:33:59 ID:HSLGKkHe(10/17)調 AAS
支援するヨ
113: 使い魔を使う使い魔 2008/01/08(火) 02:37:01 ID:LaLLQ3Ka(2/7)調 AAS
では、スタート。

 レッドがルイズに吹っ飛ばされているのと同じ頃、
 一匹の生き物が暗い空をぐるぐると旋回していた。 
        
「〜♪ 〜♪ 〜♪」

 彼女の名はシルフィード。ルイズのクラスメイト、
 キュルケの友達である雪風のタバサが召喚せし、今は絶滅したと
 ハルケギニアに伝えられる、美しく幼い『風韻竜』であった。  
 彼女は己が主人であるタバサの部屋の外側で、綺麗な鼻歌を交えながら
 実に楽しそうに飛び回っていた。
 もうなんか、地上を転がるように空中で転げまわって見せたり、
 その場でスクリュー回転して見たりと……大きな体に反し、器用な奴である。 
 タバサは部屋に篭ってなにやら難しい本を読みふけっていた。

「…………」

 が、突如として窓を全開し、見境なくびゅんびゅん飛び回る
 シルフィードに対し、無表情に手招きした。
 シルフィードは弾丸のように回転しながら飛んでいる際にコレを確認、
 何ごとかと思い、すぐさま近寄ってみて………… 

  ポコッ !

 
 そして、杖で頭をたたかれた。 

「きゅい! 痛いのね! なにをするのねおねぇさま!?」

 小声で、しかし甲高い幼さのある声でシルフィードが言った。 
 タバサは一切表情を変えることなく、それどころかさらに杖を振り上げて
 ポコポコとさらに2回、シルフィードをたたいた。 

「きゅい! やめるのね! どうしちゃったのねおねぇさま? ハッ! 
 まさか、そっちの趣味に目覚め……いたいのね! 冗談なのね―――っ!!」
「……うるさい」
 
 杖でぼこぼこ殴っといて、血も涙もない命令であった。
 
 
                  第四話
114: 使い魔を使う使い魔 2008/01/08(火) 02:38:10 ID:LaLLQ3Ka(3/7)調 AAS
 
「ひどいのね、シルフィはまだ何もしてないのね!」
「まだ?」
「! こっ……ことばのあや、なのね……」
「……………………」
  
 シルフィードが瞬と首をうなだれる。
 すっかり意気消沈した使い魔を見てさすがに気を悪くしたのか、
 タバサはかねて疑問だったテンションの高さについて、シルフィード聞いてみた。

「んっふっふ〜〜〜〜♪」
「?」
 
 とたんにシルフィードの顔が笑顔に変わる。というか、満面の笑みに。
 タバサは使い魔の気味悪い言動の意味が解らなく、首をかしげた。

「おねぇさま、シルフィは恋しちゃったかも、なのね!」
「鯉?」 
「違うのね! 恋!」

 シルフィードは大げさに首を振った。風がタバサの髪を揺らす。

「請い?」
「きゅい! 恋なの」

 今度は駄々をこねるように手をぶんぶん振り回す。
 タバサはシルフィードの素直な反応が少し面白くなって、
 次もわざと間違えることにした。

「故意? ……誰に?」
「きゅいいいいいいいぃぃ! おねぇさまのいじわる! ねくら! ぺt」

「遺言は……それだけ?」

「きゅいいいいいいいーーーーーっ!! ごめんなさいなのねーーーーっ!!!」 

 
 もはや正体バレるとかカンケーなしに、シルフィードは叫んだ。
115: 2008/01/08(火) 02:42:28 ID:HSLGKkHe(11/17)調 AAS
支援
116: 2008/01/08(火) 02:44:21 ID:tA3zVk/s(9/10)調 AAS
支援
117: 使い魔を使う使い魔 2008/01/08(火) 02:45:42 ID:LaLLQ3Ka(4/7)調 AAS
「……昼の?」
「そう、そうなのね! おねぇさま! シルフィは見惚れちゃったのね、きゅい!」

 なみだ目で言ってくる使い魔の頭を、タバサはよしよしと撫でてやった。
 シルフィードは嬉しそうにきゅい! と鳴く。
 
「あの人間が召喚した見たことない竜、ちょっと怖かったけど……カッコよかったのね!」
「…………」  

 シルフィードが自分のことのように嬉々と語るのは、昼間ヴェストリの
 広場で行われた、あのルイズの召喚した平民とギーシュの決闘だった。
 あのときタバサは興味ないと読書に没頭しかかったところをキュルケにつかまり、
 半ば強引に観戦させられていた。
  
 誰もがギーシュの勝利を疑わなかった。タバサもだ。
 一部の物好きな連中が遊び半分で平民に賭けていたが、見たところ普通で
 魔力も何も感じない平民の子供が勝てる道理はどこにもなかった。

 ないように、見えた。

 しかし、ギーシュがワルキューレを出した途端、平民の目つきが変わった。
 それは戦場を、厳しい修羅場を知っている目。勝負事に対する絶対手的な才能。
 ギーシュのメイジだから〜の話が終わったあと、彼は腰からはずした球状の何かから、
 恐るべき『それ』を召喚した。

 山吹色の体。
 対についている2枚の翼。
 長く伸びた太い尾、その先に燃える夕焼けのような灯火。
 自身の力に絶対の自身を秘めた、ぎらついた鋭い目。
 それは――見たこともないドラゴン。
 
 一匹の翼竜は口から炎を吐くと、一撃でギーシュのワルキューレを焼き尽くした。
118: 使い魔を使う使い魔 2008/01/08(火) 02:48:34 ID:LaLLQ3Ka(5/7)調 AAS
 目を奪われた、とはまさしくあのことなのだろう。
 つくづくキュルケには素直に頭が下がる。
 あのとき強引に引っ張ってくれなければ、あれをみすみす見逃すところだった。
 結果は火を見るまでもなく平民の圧勝。焼き尽くされ、原形を失ったワルキューレには、
 その主たるギーシュには、皮肉なことわざである。

 しばらく考えた後、タバサは口を開いた。

「…………ムリ」   
「きゅい!? なんで!? なんで!?」
「ルックス的に……」
「きゅい! ひどいのね! シルフィは美少竜だもん!」
「……」
 
 美『少』竜と自称しているが、シルフィードは実は200年近く生きている
 ずいぶんと長生きさん(竜の中では10歳程度)である。
 シルフィードには、自らが恋焦がれる竜のほうが、
 見た目はともかく実年齢がはるか年下だとは知る由もない、
 ましてや夢にも思っていなかった。

「きゅい! いいもんいいもん! どうせ異性を感じたことのない
 おねぇさまにはわからない話だもん! おねぇさまはあのちょっと
 けばけばした友達とにゃんにゃん……じ、じょうだんなのね! 
 杖をおろして詠唱やめて、なのねー!」 

 シルフィードの願いもむなしく、呪文こそ放たれなかったものの、
 杖は今迄で一番強く、シルフィードの脳天を捉えたのだった。
119: 使い魔を使う使い魔 2008/01/08(火) 02:49:57 ID:LaLLQ3Ka(6/7)調 AAS
 場所を変え……

 一方その頃、ルイズの部屋ではルイズによる
 使い魔(レッド)調教作戦が実行されていた。 

「いい、ばかレッド! これからあのメイドに会うときは必ず私に
 一言話してからにしなさい!! 無断で会話でもしたら一週間ご飯抜きだからね!」 
「べつにいい。シエスタにもらうから」
「このばかぁぁぁぁ!!、それじゃあ罰の意味がないじゃない!!」

 しかし、さっきからこの調子。
 ルイズによる躾はまったく戦果を挙げていなかった。
 大体ルイズの聞きだした話によると、レッドは今までシエスタに養ってもらっており、
 ご飯も服の洗濯などの雑用も手伝ってもらい、かなり親密に話し合える仲なのだと言う。
 さすがに寝どこは自分で探していたらしいが、シエスタは前に「よかったら私のベッドで……」
 などと、大胆不敵な発言を真っ赤になりながらぶっ放したのだと真顔でレッドは言った。
 
「……何が気に食わない? 俺はルイズの使い魔はちゃんとやってるぞ?」

 レッドの言い分はもっともであった。
 レッドは無愛想でちょいと生意気なところを除けば、実はルイズの言うことは
 ちゃんと聞いていたし、守っていた。
 掃除しろといわれたらやってるし、手伝ってもらっているが、洗濯もしている。
 ご飯を抜きにされたら、ちゃんとルイズからはもらっていない。
 この前も、レッドはルイズが授業でめちゃくちゃにしてしまったのだという教室
 (マルマインでも自爆させたか? と疑うくらいひどい有様だった)を、ただ一人で丁寧に掃除していた。 

「一応、おまえを守ってもやれるだろうし……」
 
 手にしたモンスターボールを弾きながら言う。
 
「何が嫌なんだ、ルイズ?」
「あんたの、そのすかした態度と余裕が……嫌いなのよ」

 ルイズは水を一粒ずつこぼすように、ポツリと言った。 
120: つかつか 2008/01/08(火) 02:51:09 ID:LaLLQ3Ka(7/7)調 AAS
支援に乙。というわけで投下終。

しかしというか、やはり調子悪いな。どーなってんだか?
121: 2008/01/08(火) 02:52:45 ID:tA3zVk/s(10/10)調 AAS
GJ!!
なんかいきなりシリアスになったなww
続きがすげー気になる
122: 2008/01/08(火) 02:57:14 ID:HSLGKkHe(12/17)調 AAS
デレキタコレ
123: 悪魔も泣き出す使い魔 2008/01/08(火) 04:35:28 ID:B8Jp7qAD(1/6)調 AAS
投下します。
前スレ >>943
>ケルベロスは、番犬であるが故に敵対者、侵入者には容赦はありませんが、
自分よりも上の実力者には敬意を、敗北したなら忠誠を誓うので、
あれ程の態度、口調は取らないと思うのですが

今はモット伯屋敷内の番犬ということで再契約(? が必要だったと、
後は所詮人間相手だという感覚が抜け気って無いので舐めて掛かってる、という事で脳内保管を・・。
投下後に限って大変な誤記気づく事が多いです。申し訳ないです。
124: 悪魔も泣き出す使い魔 2008/01/08(火) 04:37:18 ID:B8Jp7qAD(2/6)調 AAS
氷を自在に操り我が力とする魔獣ケルベロス。
モット伯の前に氷の壁面が広がった。まずはコイツを何とかしなければ本体にダメージは与えられない。

エボニー&アイボリーで攻撃を加えるもの、撃たれた端からみるみる壁が復元される。
氷の再生スピードが前回ケルベロスとやり合った時とは比べ物にならない。

モット伯は水のメイジ。彼が生み出す水から無尽蔵に氷が作られていたのだった。

氷弾、氷柱、冷気と休む間も無く三頭の首から放たれる攻撃。
一方、シエスタを庇いながら防戦に徹するダンテは、反撃の糸口を見出せないまま除々に体力を消耗していた。

この場に留まれば氷攻め、近づけばシエスタが危ない・・・チッ めんどくせえな。
そう思っていた矢先、天井から降り注ぐ無数の氷柱がシエスタに襲い掛かった。
迫る脅威に対して身体は動かず、その場でただ目を瞑る事しかできないシエスタ。
ああ自分はここで死ぬのだと覚悟する。

・・・氷柱は降りてこない、温かいものが頬を伝う。
目を開くと血まみれのダンテが自分に覆い被さり、降り掛かってきたであろう氷柱を全身で受け止めていた。

「あ・・・ああ・・」
「ちょっとばかり頑丈な体でね。・・・この位じゃ死にやしねえよ。」

顔を真っ青にしながら震えるシエスタに、余裕の表情でそう答えるダンテ。
しかし無数の氷柱が突き刺さったその背中は見るのも痛々しい。
シエスタは己の無力さをただ呪った。

それにしてもあのクソ犬。コッチがどうなろうがお構いなしかよ。

「舐めやがって・・・」

そう言いながらモット伯に取り憑いたケルベロスに怒りを露わにした時、
ダンテの左手に刻まれたルーンが輝き出した。

デビルトリガーではない、今まで感じたことの無い力。
今の氷柱で受けた傷がみるみる回復する自身の体に困惑するダンテ。

その隙を逃さずケルベロスが氷弾を3発連続で二人目掛けて撃ち込が、
全身を輝かせるダンテはデルフリンガーを高速で振るい、3発の氷弾をいとも容易く打ち落とした。

「何だそのスピードは!!?」
「さあ?自分でもよくわからなくてね。」

驚きを隠せず目を大きく見開くケルベロス。ここぞとばかりにダンテは反撃に乗り出した。
125: 悪魔も泣き出す使い魔 2008/01/08(火) 04:38:47 ID:B8Jp7qAD(3/6)調 AAS
そうだ相棒!心を震わせるんだ!!
怒り、悲しみ、喜び、色んな感情を高ぶらせる事でお前は誰よりも強くなれる!!
いわゆるスペシャルエディションのターボモードってヤツだ!!!!
何を言ってるのか俺自身もよくわからねーが!俺はお前を信じてるぜ!

・・・って言いたい!  言ってやりたいのに!!
ああもうもどかしい!

「・・・聞こえてんだよド阿呆」
「え・・・?」

気づかぬ内に魂の叫びが声に出ていたらしい。ヤバイ・・・今度こそ折られる。

「ようデル公、コイツはお前の力なのか?」
「えっ? ええ?? おうっ!ハイッ!その通りです!」
「イカすじゃねえか。気に入ったぜ。」

ホントはガンダールヴの力なんだけどね・・・そんな事は口が裂けても言えない。
それがバレたらきっと捨てられる・・・。

何やら手元でブツブツ呻いてるデルフリンガーだったが、ダンテは特に気にすること無く肩に担ぐ。

「Are you rady?」

ケルベロス目掛けて特攻するダンテ。
彼から繰り出される高速の剣舞が、モット伯を隔てた氷の壁面を物凄いスピードで削っていった。

破壊と再生、拮抗するかにみえたが氷の再生が僅かに追い着かない。
モット伯の魔力が底を尽きようとしていたのだ。

止まない剣舞に抗えず、光速で繰り出される連続突きミリオンスタブをとどめに、氷の壁面はとうとう破壊された。

「グオオ・・・!!」

魔力を使い果たしたモット伯が地上へと落下した。
身に纏う氷を跡形も無く破壊され、呻きを漏らしながら堪らず実体化するケルベロス。

「まだだッ!!」
ケルベロスの一頭が口からブレスを放った。この距離では避け切れない!

「相棒!俺をかざせ!!」
そう叫ぶデルフリンガーを吹き荒れる冷気に突き出す。
その身に襲い掛かる絶対零度のブレスは、デルフリンガーの刀身が全て吸収してしまった。

渾身を込めた最後の一撃をも受け流され、満身創痍のケルベロス。

「さあ、お仕置きだ。」

悪魔の様な笑みで宣告するダンテ。
雄叫びを上げる魔獣は頭一つを残し、二つの頭と四つの足を全て切り刻まれる。
シエスタはその惨劇を見終わる事無く、卒倒して意識を失ってしまった。

「ハアッ・・・ハッ・・!・・・流石だな。この男の力を持ってすれば、或いはと思っていたが・・・。」
「フンッ 下手な小細工が俺に通用すると思ったか?」
「甘くは無かったという事だな・・・・。いいだろう、・・・今一度、我が牙の加護を受けるがいい。」

そう言いうやケルベロスの姿は三又のヌンチャクに変化し、光に包まれながらダンテの下へ戻った。
126: 悪魔も泣き出す使い魔 2008/01/08(火) 04:40:48 ID:B8Jp7qAD(4/6)調 AAS
「やれやれ、とんだお騒がせだったな。」
「しつけがなってなかったんじゃねえか相棒?」
「あン? 誰が喋っていいって言った?」

「あ・・・」

「ああ、そうだな。このお喋りが直らない剣を改めて躾けてやらないとな。」
「(ヤブヘビッッ!!?)」
「・・・まあいいや。デル公、さっきのもお前の力なのか?」

「え?・・・えええ!まあ・・その、何ていうか。俺っち
魔法とか4大元素のエネルギーとかを吸ったり出したりできるんです。はい。」

「ふーん、出し入れ自由って訳か。」
「ええ!はいっ!そりゃもう!!」
「・・・そんなモンあるなら最初っからそう言っとけ。」
「だってアンタ喋んなって・・・!?・・ああ いや、何でもないです・・・。(トホホ・・・)」

そうこうデルフリンガーをいじってる間にモット伯の意識が戻る。
魔力も体力も根こそぎ奪われたらしく、何とも言えない疲労感が全身を巡り、息切れが絶えない様子だ。

「うう・・・ここは一体・・?」
「よう。」
「・・・・何だね君は?」
「(シエスタ襲ってた時は意識が無かったのか・・・?)
ただの使い魔さ。自分が今まで何やってたのか憶えてないのか?」
「私は・・・今日の晩、メイドと一夜を共にする夢を見て・・それから・・・!?」

散乱した自室を見回し、白い顔を更に真っ青にさせるモット伯

「一体・・どういう事かねこれは?君が・・やったのか・・・!」
険しいが力の無い口調で問い詰めるモット伯の目の前に、ヌンチャクの姿に戻ったケルベロスを差し出す。
「コイツがやったんだよ。コイツに宿った悪魔がアンタの体を操ってな。」
「悪魔だと・・・そんなモノが・・実在するというのか」

確かにここ数年の記憶が曖昧でハッキリせず、夢と現実の区別がつかない日も多々あった・・・
だとしたらさっきまで見ていたメイドの夢は・・・

そう思っていた矢先に、夢だけの存在だったはずのメイドが、現実であろう自室の隅で横たわっていた。
「私は・・・何という事を・・・・・」
「まあ、反省会は後でゆっくりやってもらうとしてよ。アンタ、これをどこで手に入れたんだ?」
「それは・・・水と風の魔法を使うメイジ達にとって象徴たるアイテム。子供の頃から私はそれに憧れていてね・・・。
数年前、闇オークションに出品されていたモノを競り落し、我が手にする事ができたんだ。」

「(って言うことは少なくとも10年以上前からコイツはこの世界に・・・。一体どうなってやがんだ?)」
「(相棒よう・・・)」
「うるせえ、後にしろ。」
「・・何の事かね?」
「コッチの話だ。それより、コイツはアンタが思ってる程大層な代物じゃない。俺が預からせてもらう。」
「ああ・・・それに私には過ぎた力だ・・身をもって証明されたよ・・・・。」
「それと、あのメイドは元々ウチの学院のメイドだ。ついでに持って帰っておくぜ。」

「君は・・・魔法学院からの使いかね?」

ダンテはシエスタを抱きかかえた状態でモット伯に向き直り、

「ああ、俺はルイズ・ヴァリエールの使い魔だ。憶えときな。」

その言葉を最後に屋敷を後にした。
127: 悪魔も泣き出す使い魔 2008/01/08(火) 04:41:37 ID:B8Jp7qAD(5/6)調 AAS
外は夜明け前。薄い光が差し掛かり、日の出が上ろうとしていた。

「今晩中か・・・。まあ間に合うだろう。」

主人の言いつけを何とかして間に合わせるため、足早に学院を目指すダンテ。
その腕の中にはシエスタが心安らかに寝息を立てていた。
その途中、何か思い出した様にダンテは背中に担いだ剣に語りかける。

「デル、お前さっき何言おうとしてた?」
「ああ、あんま大した事じゃないんだけどよ。
相棒のその手に宿ったルーン、自分が触れた武器や道具の詳しい使い方や生い立ちなんかが解るんだけどよ。
・・・どうだい?」

今この状態のケルベロスが武器と呼べるにしても、先程切り刻んだ犬が本来の姿だ。
悪魔がその身をもって武器と成しているデビルアームズは、無機物としてはカウントされないようだった。

「・・・ホントに大した事ねえな。」
「(トホホ・・・)」
128: 悪魔も泣き出す使い魔 2008/01/08(火) 04:42:35 ID:B8Jp7qAD(6/6)調 AAS
投下終了です。
モット伯の話はこれで終わります。
129: 2008/01/08(火) 04:49:19 ID:vMcBYQLn(1)調 AAS

130
(2): 2008/01/08(火) 06:17:47 ID:QXWnsAyF(1)調 AAS
九郎と九朔が召喚されてるのに、彼女だけ小ネタ止まりじゃかわいそうじゃないか、と
俺の中でニャル様が囁いたので、デモンベインよりアナザーブラッド召喚でも書こうと思ったんだが、
飛翔終了後の彼女って、「アナザーブラッド」とは呼べないんだよなぁ。
一応、デモベのエロパロ板等では二次創作的に「紅朔」って呼ばれてるけど、
二次創作名称を使って書くのって、このスレ的にありなんだろうか?
131: 2008/01/08(火) 06:57:25 ID:mB54uzbA(1)調 AAS
有りとは思えない
132: 2008/01/08(火) 07:21:16 ID:r+eEVLbj(1)調 AAS
そのエロパロ板で書きゃいいじゃないの
133: 2008/01/08(火) 07:27:44 ID:b9gCZkkR(1)調 AAS
本名で呼んであげればいいじゃん。ややこしくなりそうだがw
134: 2008/01/08(火) 07:31:22 ID:UqQwZ+zp(1)調 AAS
特に問題ない気もしますが、どうしても気になるなら嘘じゃないんだし九朔って書くか、カタカナでクザクとでもしといたらいいんじゃないですか?
135
(1): アリム 2008/01/08(火) 07:41:23 ID:tpLT49b4(1)調 AAS
>>60
SP-61 孫悟空 AP:40 SP:28 維持コスト:5 種族:サイヤ人・男
特殊能力:このカードが与えるあらゆるダメージは直接山札に与えてもよい

コメント:全平行世界最強の存在 ただし大食らいなので使用にはコツがいる

こんな感じでどうでしょう。攻撃をかわされると悲惨w
ちなみに特殊能力は瞬間移動をイメージしました
136: 2008/01/08(火) 07:46:26 ID:fBUwg+0F(2/9)調 AAS
>>135
出して次の相手ターンにTウイルスやられたら間違いなく悲惨w
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