[過去ログ] 【新年】シン総合女難!?スレ 第25話【移転】 (835レス)
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515: たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:10:12 ID:kKUcdYBs(1/7)調 AAS
周りは雨雲の様な黒い雲が立ち込め、木々は枯れ何かえぐれた様な地形の後が見えるだけの異様な空間。
まるで中世の頃の世界のあり方そのままにその小さい島とも思える程の大陸が空の上へと浮いていた。
その片隅に大陸……なぜか展開されている12枚分の畳が敷かれた生活スペース。真ん中にどんっと置かれるコタツに
冷蔵庫とコンロなどが置かれた異様な生活観が醸し出されている一角があった。
寝転がりながらもぱらぱらとぽてちをぱりぱりと噛み砕く音となんだか分厚い本を読み漁っている少女が二人。
二人とも年の頃は中学生か高校生になる手前といった感じか。
菓子を漁る少女の容姿は赤い髪のショートヘア。ボブに行くか行かないかといった感じで首まで髪が伸びており、
目はやや釣りあがりながらも丸いラインから冷たさと暖かさの中間と言った印象を与える。
もう一人の本を読み漁る青い髪の少女。こちらは赤い髪と対照的で腰元まで伸びた髪に
それをおでこが見える様にオールバックにしている。前髪が一切無い肌の白さと目の鋭さが印象に
残り冷たい冷やした鉄板の様な印象を与える。それぞれ少女は髪色と同じ赤い瞳、青い瞳をしている。
おかれているCDコンポからは今流行りの曲らしいラブソングが流れながらもくつろいでいる中、少年が更に一人。
ぱりぱりと目の前でスナックカスをたたみにこぼす少女の回りを一々掃いたり
本を読み散らかす少女の破った帯やらビニールやらを拾い上げてゴミ箱へと片付けている。
ばんっとその分厚い本を読み終えた少女はふと何かを思い立ったかの様に顔を上げながら
少年を全く見やることなく声だけで用件を伝えていく。
「シン、次の本とCD買って来い」
「あー、私も御腹はすかないけど、何か食べたい。私は雑誌。5分で行って来てくれない?」
掃除機をかけている少年、その音に掻き消されて聞こえないといったそぶりで少年は掃除を続けている。
少女達と同じく年の頃は中学、高校生手前といった感じだろうか。肌は白く瞳は赤い。
パーカーの様な薄紫色の上着にやや黄土色のズボンをはきながらも真っ白いエプロンをしていかにも主夫って感じを装っている。
少年にじろりとにらむ視線が背中に突き刺さっているがそれでも気にする事の無い素振りを見せれば
二人の少女はこくっとうなずいた後手から赤黒い光の玉を出す。
ばちばちっと音を立てながらも手をかざした次の瞬間にそれが少年の背中へと当たる。
それはほんの一瞬で、大きく音を立てたと共に少年の体を吹っ飛ばす。砂煙と共に少年は顔を地面に擦り付け
ながらも約10m程地面に体を投げ出されながらもえぐれた地形に叩き落された。
少年は2分ほど沈黙する。遠くから起き上がるのが確認すれば、少女達はその遠距離から
買い物用の手提げ袋を投げつけて少年の顔へと再びクリーンヒットをかましぶっ倒れてしまう。
再び1分ほどの沈黙の程合間にはさんだ後起き上がり中、今度はも駆け上がる。
ぜぇぜぇと息を切らしながらもひざに手をつけながら赤髪の少女はしれっとした表情で言葉をつむぐ。
「約3分経ってるから後2分ね。がんばって」
「……お前らちょっと待て」
「待たされているのは私達だ。仕事をサボるな」
青い髪の少女は何を偉そうにっと言った感じの雰囲気のまま起き上がりながらも再び手の中で赤黒い光の玉を作っていく。
それを制止させる赤髪の少女。どうやら比較的赤髪の方が常識?はあるらしい。
青い髪の少女はその挙動に少し訝しげ感想を持ちながらも取り合えず二人ともコタツから出て立ち上がる事にした。
二人とも体に付いた毛玉やらスナックカスやら払いながらも少年と対峙する。
仮面の様に張り付いた表情からは一切の感情と言う感覚が把握出来ない中、少年は駆け上がって来て
切らしていた息を整えて少女立ちへと食い下がる。
516: たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:11:13 ID:kKUcdYBs(2/7)調 AAS
「言いたい事が多過ぎるんだがまず! 本もCDも雑誌も何日か前に買って来たばっかりだろ」
「私達は一度詠めばもう頭に入る。それにお前の意見など知らない。さっさと買って来い」
「何でお前ら自分で行かないんだよ!」
「あら、前に言ったでしょう? 私達はここに居るのが仕事なの。この枯れた泉を見守るのが命令だもの」
二人とも何を今更っという感じでお互いの顔を見合わせた後、首をかしげている。
少年もそれは前に聞いていたのかくぅっと大きく顔をしかめながらもぎりぎりと奥歯を歯軋りさせながら
首を左右に振る。髪をかきむしりながらも己をの勢いを保つ為、ぱんっと自分の両頬を打って気合を入れた。
それを見た青い髪の少女は間髪居れずに少年に対して平手打ちをかます。乾いた皮膚の叩いた音が周囲に響く中
少年は何故いきなりそんな事をされたか解らないまま目を潤ませながらも今にも泣きそうな顔をしていた。
「な、何をするんだ!」
「お前が痛がりたそうだったから協力してやった」
「何処の世界にいきなりビンタされて喜ぶ男が居ると思ってるんだ! 俺はそういう趣味じゃない!
後もう一つ言わせろ! お前らいい加減”服を着る”と言う習慣を身に付けてくれ!」
「はいはい。言ったわね? 今度こそそれで終わり?」
少年が二人の少女を指をさす。その言葉通り二人とも一糸纏わぬ姿をしていた。
白い肌に発育途上の平坦なライン。寒さを感じる事も無いのか震えや鳥肌、肌が赤くなるといった
生命的な反応を一切見せないまるで陶器の様な体。少女達はもう既にその言葉は聞き飽きている
と言った感じでまるで聞く耳を持たずに視線だけを逸らしながら、早く行かないかと
面倒そうに腕を組みながらも既に少年の言葉を聞き流す準備を整えていた。
「いいか?満に薫。俺が別にどれだけ吹っ飛ぼうがお前らの全裸もまぁ人間は慣れれば何となる。
いや、後者は14歳の男としてダメな気がするんだがそれでも何とかする。
だがそれじゃ女の子として二人ともダメだと思うんだ」
「解ったわシン。憂慮するから行ってらっしゃい。時間は後3分で伸ばしてあげる」
「文句を言う意味が解らない。それにタイムロスの上に時間延長……満、少し甘やかしてはいないか?」
少年の必死の訴えにまるで政治家の様にしれっとした表情のまま許諾して彼に買い物袋を持たせる
満と呼ばれた赤い髪の女。薫と呼ばれた青い髪の女はその挙動に一瞬驚きの表情を見せながらも
すぐに能面の様に無表情が張り付いた様な顔へと戻っていく。
完敗。少年は今日もまた徹底的に言い含められた後、目にあふれる涙をぐっと抑えながら
180℃体を旋回させた後、その空高く浮かんでいる島からダイブする。
「べ、 別に諦めた訳じゃないからな。 いってきます!!」
「いってらっしゃい。……ねぇ薫、人間って何であんなにすぐ泣くのかしらね?」
「弱いからだろう?」
「それもそうね。弱い生き物を理解するのって難しいわ」
「じきにその必要も無くなる」
517: たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:12:08 ID:kKUcdYBs(3/7)調 AA×
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518: たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:13:08 ID:kKUcdYBs(4/7)調 AAS
「な、貴様は……ふん。子守用のガキか、何しに来た! 此処は私が」
「……ちょっと、ナンなのよ行き成り!?」
「待って! コイツも敵かもしれないわ!?」
風に吹き飛ばされながらも自らの力を持って衝撃を吸収し、構えを取り直す少女達。
誰に教わった訳でもなく、誰に命令された訳でもなく、何かの目的の為に少女達は
自らに戦う術を、持ち合わせていた。魔物はソレを見て何を思ったのか?
睨む化け物の顔は酷く複雑そうな顔に見えるのは少女の一人だけ。
他の存在は疑念と恐怖、怒りと敵意をむき出しの視線をその石肌にぶつけている。
「まったく何なのよあれ!……ってどっかで見たことあるけど……狛犬?」
「あれは、ガーゴイル。古い西洋の建物で雨水を誘導したり天や外部からの災いが来ない様にするおまじないの石像。
だけど、なんでこんなものが……あの人意外は他に敵も居ないと思ってたのに」
「へぇぇ。あれ、けど何かあっちも揉めてるよ?」
立ちはだかる魔物へと男は何やら不機嫌そうな面構えを見せたまま魔物へと怒鳴っている。
手をわなわなと震わせて、眉間に皺を作りながら、歯をきしませている。
男はプライドが高いのだろうか? タイミング的に彼を助けに入ったその魔物に対して酷い敵意を向けている。
力を込めたまま、何か返答を間違えば魔物の方へと力を放たんとするほどの勢いを見せながらも
それに細く切れながの大きい瞳を見開いて魔物は言葉を返す。一瞬男はその視線に気圧されるがすぐに持ち直す。
魔物はいらつく男をなだめながらも自身に満ちる何かの欲求を握りつぶす様な苦悶の声色の印象を与えた。
「誰に頼まれた!? あの女どもか? この小間使いのガキが!」
「ま、そんなとこだよ。交代だ。一度下がってくれ」
「何!? 貴様、新入りの癖に何様のつもりだ! この私を差し置いて手柄は横取りなど!」
「あいつらはまだ、長期戦をやってないだろ? 時間を掛ければ肉体はともかく精神がバテてくる。
俺が一旦引き継ぐ。止めを刺したきゃそっちが割り込めば良い」
「な、私ひとりであんなガキ共など!」
「俺もそろそろ戦闘の肩慣らしをしたくてね。手柄とか要りませんから、確実にやりましょうよ。あのお方の為に」
519: たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:14:12 ID:kKUcdYBs(5/7)調 AAS
「な、貴様は……ふん。子守用のガキか、何しに来た! 此処は私が」
「……ちょっと、ナンなのよ行き成り!?」
「待って! コイツも敵かもしれないわ!?」
風に吹き飛ばされながらも自らの力を持って衝撃を吸収し、構えを取り直す少女達。
誰に教わった訳でもなく、誰に命令された訳でもなく、何かの目的の為に少女達は
自らに戦う術を、持ち合わせていた。魔物はソレを見て何を思ったのか?
睨む化け物の顔は酷く複雑そうな顔に見えるのは少女の一人だけ。
他の存在は疑念と恐怖、怒りと敵意をむき出しの視線をその石肌にぶつけている。
「まったく何なのよあれ!……ってどっかで見たことあるけど……狛犬?」
「あれは、ガーゴイル。古い西洋の建物で雨水を誘導したり天や外部からの災いが来ない様にするおまじないの石像。
だけど、なんでこんなものが……あの人意外は他に敵も居ないと思ってたのに」
「へぇぇ。あれ、けど何かあっちも揉めてるよ?」
立ちはだかる魔物へと男は何やら不機嫌そうな面構えを見せたまま魔物へと怒鳴っている。
手をわなわなと震わせて、眉間に皺を作りながら、歯をきしませている。
男はプライドが高いのだろうか? タイミング的に彼を助けに入ったその魔物に対して酷い敵意を向けている。
力を込めたまま、何か返答を間違えば魔物の方へと力を放たんとするほどの勢いを見せながらも
それに細く切れながの大きい瞳を見開いて魔物は言葉を返す。一瞬男はその視線に気圧されるがすぐに持ち直す。
魔物はいらつく男をなだめながらも自身に満ちる何かの欲求を握りつぶす様な苦悶の声色の印象を与えた。
「誰に頼まれた!? あの女どもか? この小間使いのガキが!」
「ま、そんなとこだよ。交代だ。一度下がってくれ」
「何!? 貴様、新入りの癖に何様のつもりだ! この私を差し置いて手柄は横取りなど!」
「あいつらはまだ、長期戦をやってないだろ? 時間を掛ければ肉体はともかく精神がバテてくる。
俺が一旦引き継ぐ。止めを刺したきゃそっちが割り込めば良い」
「な、私ひとりであんなガキ共など!」
「俺もそろそろ戦闘の肩慣らしをしたくてね。手柄とか要りませんから、確実にやりましょうよ。あのお方の為に」
520: たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:15:14 ID:kKUcdYBs(6/7)調 AAS
そう言うと、魔物は翼を翻して少女達へとその巨大な台座で二人を押し潰そうとする。
咄嗟に避けられて、片方の少女へとけりを入れられるが、それは石造りの台座に当たっただけで逆に足を痛めてしまい蹲る。
いったぁあっと言う少女の悲鳴が緊張感を一気に解きほぐしてしまうほどの明るい声だった。
やれやれっと言わんばかりに魔物は首を左右に振りながらその手を大きく掲げながら叩き付けようとするが……それ自体がフェイク。
もう一人の少女は回りこんだまま、空中からのフットスタンプを魔物の後頭部へとぶち当てる。
元々猫背だった姿勢の魔物はそのまま大きく前のめりになった所を、先ほど蹲っていたもう一人の少女は低い姿勢からのアッパーカットを
上へと打ち当ていって、上下からの衝撃に文字通り石頭はびしりっと大きく亀裂が入ってくる。
今度は魔物の方からの絶叫が辺りの空気を劈きながらも痛みを振り払うかの様な右腕のなぎ払いをする。
全長はおおよそ3m近くあり、太さはペットボトル2〜3本を束ねた位の大きさの腕が身長150にも届くかわからない小柄な少女の
右わき腹を狙っているが、その一撃も壁の様にうっすらと貼られている光を纏った左手の掌打で止められる。
まるで大きな壁を殴ったかの様な感触。わずかに戸惑いを残しながらも
それを見越しての魔物の左手は爪の鋭さも合わせられた抜き手を少女と放とうとする。
恐らくこれが当たれば、少女の左わき腹は骨と肉ごと全部ごっそりと持っていかれる可能性があった。
「危ない!」
「なっ! 女の子の顔と髪に傷付けるなんて最低!」
少女たちの言葉は僅かに交わしたまま、頭の上からの蹴りをしていた少女は既にもう一度宙を待った後、その止められていた右腕に対して
烈風を纏ったかかと落としを放たれる。右ひじの関節を狙ったその高いヒールでの一撃はそのまま右腕の関節を粉砕し
ごとんっと大きな音を立てながらも石造りの右腕を地面へと落としていく。それによって大きく体のバランスを崩したのか
魔物の放つ左腕の抜き手はそのまま少女の左ほほと耳に切り傷と膨張している髪の毛の一部を持っていくことに成功するが
それの突き出した腕を脇に抱えられれば、その巨体を物ともせず少女の強力で台座を引きずられながら
魔物は軽く少女の周りを一回転した後、飛ばされた。大きな体は枯れた木々達を圧し折りながらも吹っ飛ばされていく。
「流石にあんな化け物を投げ飛ばすのは女の子としてはどうかと思うけど」
「え? ・・・・・・あ…あははははっ、仕方ないでしょ! 意地悪言わないでよ!」
「ふんっ、やはり私でなければ相手は務まらん様だな」
「え、あ……あれって…うそっ!?」
少女二人は男の言葉を無視する様に振り返る。視線の先には木にえぐられ繊維に沿う様に
割れ目がぴしりっと広がる中、其処には小さな石が一個突き刺さっている。
それから恐る恐る視線を前へと向けられると目の前には石森の木々を傷付けながらも
まるで散弾銃を放たれたかの様に石つぶてが自分達に向かって放たれていた。
「「あ、ありえなーーーーーい!!!」」
521(2): たいほうの人 ◆sZZy4smj4M 2008/01/23(水) 17:17:37 ID:kKUcdYBs(7/7)調 AAS
以上。一部ミスって二重レスしてしまいました。申し訳ないorz
久しぶりの出筆のせいか腕が落ちたのか色々舵取りが難しいですのSSって(遠い目)
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