[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ9 (454レス)
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227: >>49修正版 ◆10fcvoEbko 2007/11/25(日) 23:25:09 ID:IgaZmg2i(3/6)調 AAS
むかつく思いを抱きながらウルフウッドは次の獲物を求めてその場を立ち去ろうとした。
そのときに、ふと違和感を覚える。
確かに殺したはずの少女の体が、まるで生きているかのように震えていた。
(死体の痙攣…いや、そういうのとはちゃう。
まさか生きとるんか?確かに命中したはずやぞ)
さっき死体を改めたときは確かに死んでいた。その場を切り抜けるための演技だったとはとても思えない。
弾が骨にでも引っ掛かったかと、できるだけ現実的に解釈してウルフウッドはデリンジャーの銃口を向けようとして、止めた。
この銃を持つとどうしても持ち主であるメリル・ストライフのことを意識してしまう。
メリルと併せて想起される人物は、ヴァッシュ・ザ・スタンピード以上にウルフッドの心をざらつかせた。
ウルフウッドはデリンジャーを収め、入手したての刀を鞘から抜き放った。
それを、少女の体を道路に縫い付けるかのように両手で深々と少女の背中に突き立てる。
垂直にそそり立つ刀は、少女に僅かな悲鳴を上げさせただけで今度こそ確かにその命を奪った。
少女が動かなくなったのを確認して刀を引き抜いた。
途中筋肉か何かに引っかかったが、傷口を抉るようにして無理やり作業を完了させた。
そして、今度こそ立ち去ろうと歩き出す。
だが、一歩踏み出した直後に少女の死体に起きた異変を見て、再びウルフウッドの足が止まった。
(再生…しとる)
流出し後は道路にしみこんでいくだけのはずの血液が、少女の体に少しずつ戻っていく。
見る間に再生は完了し、ウルフウッドが自らの手で付けた傷は跡形もなく塞がった。
そして、うっ、と言ううめき声とともに少女の体に力が戻った。
ウルフウッドは今度は袈裟懸けに背中を切りつけた。ぐぁっという声を上げ少女が苦しそうに転がるが傷はすぐに回復した。
血の集まる部分を狙って切った。慣れない得物で上手く傷つけられなかったが、それでもかなりの量の血が吹き出る。たが排出された液体は全て体へと戻っていった。
再生が完了するのと同時に逃げようとしたので反射的に足元へ刀を振り下ろした。骨に食い込む程の切れ味を見せたが、振り抜いた少しあとには傷は消えた。

「普通の方法ではあかんっちゅう訳か…」
俄かには信じがたい光景に驚きながらも、ウルフウッドは冷静に行動し、少女が立ち上がるより早く眼前に回りこみ退路を塞いだ。
刀の切っ先を突き付けて、聞く。
「何で死なへんねん、お前。まさか、不死身ちゅう訳でもないやろ?」
「あ……あ……」
恐怖で竦んで何も喋れない、といった様子だ。
「ちっ」
舌打ちした。少女の正体が分からないためだが、今自分がした猟奇的ともとれる行動への嫌悪も多分に含まれている。
まるで化け物退治でもするかのように体を切り刻んだが、恐怖に怯えるこの顔は紛れも泣く人間の、少女のものだ。
最早誰であろうと殺すことにためらいはないが、女をいたぶって楽しむかのような真似をしてしまったことは、ウルフウッドの自己嫌悪をさらに酷くさせた。

「答えられへんのやったらええわい。
気絶させて、禁止エリアにでも放り込めばさすがに死ぬやろ」
たとえこの少女が本当に不死身だったとしても、螺旋王が用意した舞台にいる以上、ルールを越えて生存することはできまい。
刀を下ろしながらウルフウッドはそう考えた。
禁止エリアと口にしたときに少女が怯えるような仕種をしたことからも、推測は正しかったようだ。
とっとと終わらせてしまいたい、色々含めて全部。刀を鞘に納めた。
その際に、血どころか脂や肉の一片さえも刀身に残っていないことに気付く。つくづく常識外れだ。
「面倒な手間かけさせよるで、ほんまに」
少女の前に戻り、鞘ごと刀を振りかぶる。
感情のこもらない目で少女を見下ろし、一言だけ言った。
「ほなな」
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